ガスとIHを9項目で比較!あなたに向いているのはコッチ!

キッチンに欠かせない加熱設備。長い間ガスコンロが主流でしたが、昨今ではIHコンロ(IHクッキングヒーター)も台頭してきて、どちらにするか悩んでいる人もいますよね

当コラムでは、ガスコンロとIHクッキングヒーターを、火力や調理器具、火事のリスク、掃除のしやすさ、光熱費など9項目で比較。
ガスコンロが向いている場合と、IHクッキングヒーターが向いている場合をそれぞれ解説します。

コンロの主な加熱方式はガスとIH

コンロの主な加熱方式は、ガスとIH(電磁誘導加熱)の2種類です。

ガスを用いるコンロは、ガスを燃やして炎を発生させる仕組みです。昔から一般家庭で広く使われてきました。一般にガスコンロと呼ばれるものです。

IHコンロは、専用のコイルに電流を流して発生させた磁力(磁石が周囲の物体と引き合ったり反発しあったりする力)で熱を生み出す仕組みです。「IHコンロ」の呼び方も間違いではないですが、一般にはIHクッキングヒーターと呼ばれます。

ガスコンロとIHクッキングヒーターの比較

ガスコンロとIHクッキングヒーターの主な違いは7つです。

火力の比較

ガスコンロ

単純な火力では、ガスコンロとIHクッキングヒーターの間に差はありません。
「IHクッキングヒーターはガスコンロよりも火力が低い」というイメージがありますが、最近ではガスコンロ同等の火力のIHクッキングヒーターも出てきています。

ただし、火を使う複数の料理を同時に調理するには、ガスコンロの方が向いています。

なぜなら、IHクッキングヒーターは1台あたりで出力可能な火力に制限があり、ガスコンロにはそのような制限がないためです。

調理器具の比較

ガスコンロは、IHクッキングヒーターよりも調理器具の自由度が高いです。
特別な注意書きがない限り、ほとんどの鍋やフライパンなどがガスコンロで使えます。

一方で、IHクッキングヒーターで使えるのは、IH対応の調理器具だけです。

電気が止まった場合の比較

停電と懐中電灯

ガスコンロは電気が止まっても使えます。
IHクッキングヒーターは、電気が止まると使えません。

火事のリスクの比較

ガスコンロとIHクッキングヒーターとでは、IHクッキングヒーターの方が火事の危険が低いです。
IHクッキングヒーターは、ガスコンロとは異なり火が出ないためです。

夏場の比較

暑い台所

夏場の調理のしやすさは、IHクッキングヒーターがガスコンロに勝っています。
ガスコンロは火が出るため、夏場にガスコンロを使うと台所が余計暑くなります。
IHクッキングヒーターは火が出ないので、そのようなことがありません。

掃除の比較

ガスコンロとIHクッキングヒーターとでは、IHクッキングヒーターの方が掃除しやすいです。
IHクッキングヒーターは、ガスコンロよりも表面の凹凸が少ないため、掃除しやすくなっています。

光熱費の比較

光熱費

ガスコンロとIHクッキングヒーターとでは、ガスコンロの方が光熱費が安く済む傾向にあるようです。

※参考AllAbout暮らし 「IHコンロ」と「ガスコンロ」どっちがお得?年間でかかる光熱費の差を試算してみた

本体価格の比較

ガスコンロの方が、IHクッキングヒーターより本体価格が安い傾向にあります。
IHクッキングヒーターは、ガスコンロよりも内部の構造が複雑なためです。

工事費用の比較

ガスコンロの方が、IHクッキングヒーターより工事費用が安く済む傾向にあります。
ガスコンロの方が、IHクッキングヒーターよりも設置の手間ひまが少ない傾向にあるためです。

ガスコンロが向いている場合

ガスコンロで料理する男性

IHクッキングヒーターよりもガスコンロの方が向いているのは、以下のような場合です。

  • 火を使う複数の料理を同時に急いで調理することが多い場合
  • 調理器具選びに時間をかけたくない場合
  • 電気が止まっても火を使える状態でいたい場合
  • 調理にかかる光熱費を抑えたい場合
  • 本体価格や工事費用などの費用を抑えたい場合

IHクッキングヒーターが向いている場合

IHクッキングヒーターで料理する女性

ガスコンロよりもIHクッキングヒーターの方が向いているのは、以下のような場合です。

  • 火事のリスクを下げたい場合
  • 夏場でもできるだけ涼しく調理したい場合
  • 掃除の手間を省きたい場合

ガスコンロのメーカーと製品

ガスコンロの主要メーカーとしては、リンナイ、ノーリツ、パロマの3社が有名です。

リンナイ

リンナイは、1920年創業の、ガス機器や熱エネルギー機器を取り扱う老舗メーカーです。日本国内の多くの家庭で愛用されています。

リンナイのガスコンロ製品として、「SENCE」などがあります。

SENCE

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ノーリツ

ノーリツは、1951年創業の、水回りの設備を主に取り扱うメーカーです。日本で最初にビルトインガスコンロを作ったガス器具会社ハーマンと、2001年に業務提携をしています。

ノーリツのガスコンロ製品としては、「Fami」などがあります。

Fami

※出典:ノーリツ公式サイト

パロマ

パロマは、1911年創業の、ガスコンロや給湯器を主に取り扱う老舗メーカーです。
海外でのシェア率も高く、たとえば米国では給湯器市場の50%のシェアを獲得しています。

パロマのガスコンロ製品としては、「スタンダードトップ両面焼グリル PD-N36WS」などがあります。

スタンダードトップ両面焼グリル PD-N36WS

出典:パロマ公式サイト

IHクッキングヒーターのメーカーと製品

IHクッキングヒーターのメーカーとして主要な3社は、パナソニック、三菱、日立です。

パナソニック

1974年に日本初のIH調理器を発売して以来、パナソニックは、日本のIHクッキングヒーター開発の先陣を切ってきました。

パナソニックのIHクッキングヒーター製品としては、「ビルトインタイプ Kシリーズ」などがあります。

ビルトインタイプ Kシリーズ

出典::パナソニック公式サイト

三菱電機

三菱電機は、1974年以降、パナソニックと肩を並べてIH調理器具を製造・販売してきた電機メーカーです。

三菱電機のIHクッキングヒーター製品としては、「びっくリングIH T321Vシリーズ」などがあります。

びっくリングIH T321Vシリーズ

出典:三菱電機公式サイト

日立

日立は、パナソニック・三菱電機と共に、IHクッキングヒーターの製造・販売で著名な電機メーカーです。

日立のIHクッキングヒーター製品としては、「ビルトイン3口 IH N2000Tシリーズ」などがあります。

ビルトイン3口 IH N2000Tシリーズ

出典:日立公式サイト

まとめ

ガスコンロとIHクッキングヒーターには、それぞれ良いところと悪いところ、向き不向きがあります。

ガスコンロが向いているのは、火を使う複数の料理を同時に急いで調理することが多い場合や、設備費・工事費を抑えたい場合などです。

IHクッキングヒーターが向いているのは、火事のリスクを下げたい場合や夏場でも涼しく調理したい場合、掃除の手間を省きたい場合などです。

「キッチンでどんなふうに料理したいか」「どれくらいお金をかけられるか」などをよく考えて、選びましょう。

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