葺き土
項目名 | 葺き土 |
よみ仮名 | ふきつち |
概要
屋根瓦を野地板に固定するため用いる、粘土を主とした土。葺き土を用いた瓦の施工法を土葺きと呼ぶ。
屋根の中でどこの場所にあるか
屋根下地と瓦の間に敷かれる。葺き土がずれないよう野地板に土留桟を打って用いられる。
設置の目的
- 屋根瓦が滑り落ちないよう接着性のある土を使用する。
- 葺き土が乾燥していく過程で瓦と一体化し、並びの不均一さやねじれが修正され、地震時や強風時のガタつきが抑えられ耐久性も増す。
材料
粘土をメインに、石灰や川砂、藁すさなどを混合して粘着性のある土をつくる。
主にどういう建物に使われるか
昭和初期まで日本瓦を葺く際に多用されていたが、関東大震災や阪神大震災を契機に耐震性に劣ることがわかり、「引掛葺き」に取ってかわられ現在ではほとんど使用されていない。
メリット
瓦と屋根下地材の間に土を置くことで、断熱性と防火性が高まる。
デメリット
瓦の重量と同等の葺き土を使用するため、屋根重量が増し耐震性の観点からはマイナスとなる。
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