ガルバリウム鋼板
項目名 | ガルバリウム鋼板 |
よみ仮名 | がるばりうむ |
別名 | ガルバ、ガルバリウム |
概要
芯材となる鋼板に、「アルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%」の合金めっきを施した鋼板。軽量かつ安価で、さまざまな形状に加工が可能な上、従来の亜鉛メッキと比較して3~6倍の防食性をもつ。そのため、建物の外壁や屋根、雨樋、ベランダ周りなどの建築材料として1990年代から急速に普及しました。
材料
薄板の鋼板のため切断や曲げ加工が容易で、形状に豊富なバリエーションがあります。その数は100種類以上にもなるといわれ、主流となる平型のほか瓦の形状に加工したものもあり、さまざまな屋根デザインに対応しています。金属の屋根材のため雨音などの遮音性や直射日光の断熱性に弱いという欠点がありますが、それを補うため天然石のチップを鋼板表面に吹き付けた製品もあります。
メリット
- 高い防食性で耐用年数が長い
- 従来の亜鉛めっきは、サビが発生すると鋼板に穴を開けるまで腐食が進行しました。
しかし、ガルバリウム鋼板ではサビた部分を溶け出した亜鉛が包み込んで保護する「犠牲防食機能」が働くため、ステンレス鋼板に迫る防食性を発揮します。金属屋根のため基本的に割れることやヒビが入ることもないため、30年程度の耐用年数を実現しています。
- ローコスト
- ステンレス材に迫るほどの防食性を発揮しながら価格は圧倒的に安価であり、施工がしやすいこともあわせて経済的な建材となっています。
- 非常に軽量で耐震性が高い
- 薄板鋼板のため瓦に比べて約1/8、化粧スレートとの比較でも約1/3と、屋根材としては非常に軽量です。屋根重量を抑えることができ、耐火性も高いことから1995年の阪神大震災以降、急速に普及が進みました。
- リフォームに最適
- 超軽量を生かし、既存のスレート屋根などに直接被せて施工するカバー工法が可能。そのため、屋根のリフォーム工事に利用されることが多いです
- 加工性の高さから、さまざまな建築デザインに対応
- 塗装色の豊富さのほか瓦調にデザインした製品までバリエーションが豊富なので、和風・洋風を問わずさまざまな外観デザインの建物にマッチします。
デメリット
- 防音性が低い
- 金属製の屋根材なので、屋根に当たる雨音が室内に伝わりやすい。対策としては、天然石のチップを吹き付け、鋼板表面に凹凸をもたせた仕上げで雨粒を飛散させて音を抑える加工のほか、既存の屋根に被せて施工するカバー工法があります。
- 断熱性が低い
- 金属製の屋根材のため、直射日光などからの断熱性に弱点があります。この場合もカバー工法、またはガルバリウム鋼板の下に断熱材を裏打ちするという対策があります。
- キズに弱い
- 鋼板のため割れやヒビには強いが、薄くて軽量という性質から台風時の飛来物などでキズがつく可能性があります。
有名・歴史的な建築物
阪神甲子園球場の4代目「銀傘」
関連項目
・スレート
・コロニアル
・カラーベスト
・波型スレート
・天然スレート
・化粧スレート
・厚型スレート
・ガルバリウム波板
・トタン
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