反り棟

項目名 反り棟
よみ仮名 そりむね
別名 棟反り

画像出典:日本茅葺紀行

大棟の稜線が水平でなく、その棟の両端が中程より曲線で高くなった屋根のかたちのことを指します。

古代において「反り棟」の家を作ったインドシナ半島や東アジアの島々からなる地域が起源であろうということが、そこで出土した銅鐸や貝器に描かれた建物の図柄から推測されています。
その推測によると、当初は家の棟が一本の水平な部材で造られていたものの、農耕が進み家族が増えるにつれて家の規模が大きくなり、棟木を長くする必要が生じたため、棟が反っても壊れにくくしなやかでたわむ材料の竹やヤシ、またそれらをロープとしてつなぐ熱帯雨林の蔦(つた)や蔓(かずら)の自然材料が用いられた結果とされています。つまり反り棟の発生は、人が最初から望んだ形というよりは、むしろその素材の持つ自然な特性の結果であると考えられているのです。
この家づくりが東南アジアや中国の南部地域へと広がった際に、家の美観や格式また権威を高める屋根のかたちとして受け止められるようになり、次第に様式化していったと考えられます。
その影響は日本の古墳時代にも及び、宮城県の西都原古墳から出土した家形埴輪にその鞍型屋根が残されています。またその反り棟が今でもインドシナ半島や東南アジアの寺院建築、また中国雲南省・麗江の民家、そして日本では鳥取や島根県の家屋に残されています。
さらにその棟反りは現在でも社寺建築などに用いられますが、今ではもともと平らな棟木を使って、その上に積んでゆく棟瓦の数や厚さを調整するという職人の技により、棟の反った優美な曲線が形作られています。

関連項目


棟木
棟板(貫板)
棟カバー
棟板金
鴟尾(しび)
換気棟

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