軒裏

項目名 軒裏
よみ仮名
のきうら
別名
軒裏天井、軒天井、軒天、上げ裏

概要

屋根のうち、外壁面より外側に出ている軒先の裏側の部分。

設置の目的

外壁の保護
軒そのものの設置メリットであるが、軒下の窓や室内への風雨の吹き付けや直射日光を遮ることにより、快適な住空間の実現に寄与する。外壁の劣化防止にも効果があり、近年では少なくなってきたものの木材の外壁が多かった時代には必須の設備であった。
外観を整える
軒裏に仕上げ材を張って軒裏天井とする場合、外観を美しく整えるメリットがある。軒裏天井としない場合は、野地板や垂木、桁が露出した状態になるため、それらを隠し意匠を整える。ただし、和風建築の軒裏や縁側の天井などでは、垂木等を化粧仕上げにして現わしにする「化粧軒裏」も多用される。
火災時の延焼を防ぐ
火災時に窓から上がった室内の炎や隣接家屋からの炎を、屋根まで延焼するのを防ぐ目的がある。このため、準防火地域の木造2階建ての軒裏には、防火構造(耐火30分以上)の性能が求められる。
屋根裏換気が行える
軒裏の仕上げ材に有孔ボードや換気口を設けることで、屋根裏の内部結露を防止する機能をもたせられる。

材質

《軒裏に仕上げ材を張って軒裏天井とする場合、以下の材料が使用される》

木材系
合板、ベニヤ板などの木材系。安価かつ軽量で、使用材によっては風情のある趣となり、再塗装も可能なため築20年以上の住宅建築で多用されていた。しかし、耐水性・耐火性に劣り、準防火地域では軒裏に防火性能が求められるため、現在では使用されることが少なくなっている。
不燃材系
●ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)
安価かつ軽量で耐火性・耐水性にすぐれ、湿気による寸法変化にも強いなどの耐久性で、現在、もっとも普及した軒裏仕上げ材となっている。屋根裏換気機能をもつ有孔ボードにも対応する。
・その他、スラグ(鉱物)に石膏を混ぜた「スラグ石膏板」やセメントと補強繊維を原料とした「フレキシブルボード」など、防火、断熱、湿度変化に強い耐久性にすぐれた素材も普及している。ただし、ケイカル板に比べると、高価かつ重量が重くなる傾向があり、建築用途やメンテナンス期間などを考慮しながら使用される。

デメリット・短所

風雨や凍結、日照の影響から汚れなど経年劣化が確実に起きる。そのため、定期的なメンテナンスが必要となる。現在、軒の張り出しが少ない住宅が増加しているのは、外壁の耐久性・耐火性向上などから、こうした長期的なメンテナンスコストカットを目的にしている。また、軒の張り出しを設けることで、建築基準法に定められた隣地境界線との距離に違反することも注意したい。

関連項目

軒・天井・庇

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