施工事例

I様邸トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根へ重ね葺き


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After

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I様邸トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根へ重ね葺き

I様邸にて、トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根へ重ね葺きを行った事例の紹介です。
トタン屋根は安価なため非常に多く採用されていた屋根材でした。特に戦後建築資材が不足していた時期などはよく使われていました。
しかしながら、耐久性・デザイン性という観点では日本瓦といった建材よりはるかに劣ります。近年では同じ金属素材であっても耐久性、デザイン性に優れたガルバリウム鋼板という素材が急速に普及してきています。トタン屋根をさびにくいガルバリウム鋼板に重ね葺きるお客様が増えてきています。
今回ご相談頂いたI様邸の増築部分のトタン屋根は塗装が劣化しており、またルーフィングも所々破損が見られました。更に、雨どいも劣化していたため、その修繕も行いました。


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1.まず、トタン屋根を剥がしていきます。この屋根は瓦棒葺きという、トタン屋根としては一般的な工法です。トタンをコの字型に折り曲げたキャップという部分を外すと、芯木という棒状の部材が露出します。

2、トタン屋根を剥がし終えたところです。トタン屋根の下にルーフィングという防水シートが敷かれています。ルーフィングがボロボロになっていたため、トタンを撤去した際にルーフィングが写真の通り所々剥離してしまいました。
ルーフィングは、雨水を漏洩させないために非常に重要な役割を持っており、このように劣化したまま放置すると、下地である野地板にカビや腐食が発生します。やがて雨漏りが起こり家全体が腐食するという影響が起こります。


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3、ルーフィングの上にある芯木をすべて取り外します。

4、新しい野地板を取り付けます。


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5、野地板の上にルーフィングを張ります。改質アスファルトルーフィングといい、長寿命の製品をチョイスしています。

6、ルーフィングを張り終えました。この上に、ガルバリウム鋼板を取り付けていきます。


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7・8、今回使用する屋根材となるガルバリウム鋼板です。日鉄住金鋼板株式会社様のニスクカラーというガルバリウム鋼板を使用しました。ガルバリウム鋼板の厚さは0.25mmという非常に薄いものから2.3mmという厚いものまで様々用意されており、屋根の形状や立地等の条件によって最適なものを選びます。
今回の場合、縦葺きで葺くため、縦葺き施工に適した0.35mmの鋼板を使用しています。

縦葺きとは棟(屋根の高い部分)から軒(屋根の低い部分)に向かって1枚の鋼板で葺く工法です。水を遮るものがないので排水に優れる特徴があります。棟から軒まで長い場合は鋼板が長くなるため、雨音が大きくなることがあります。今回のI様邸は棟から軒までが短いので縦葺きが向いています。


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9・10、貫板を棟に打ち付けて、ガルバリウム鋼板を取り付けていきます。


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11、棟に棟板金を取り付け、増築部分の屋根の重ね葺きが完了しました。


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12・13、今回は瓦屋根と増築部分との間の雨どいも劣化が見られたため、取り換え工事も行いました。この雨どいは二つの屋根から流れ落ちる雨水を受けるため、負荷が二重にかかりやすい構造になっています。また雨どいの性質上、泥や藻が溜まりやすく、その部分から錆や腐食が発生していくため、非常に劣化しやすい箇所です。


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14、瓦屋根の必要な個所に補強を施しました。

15、以上で全作業工程が完了です。

■ 職人さんからひと言

昔はよく見られたトタン屋根ですが、ここ数十年でその数も大分少なくなってきた印象です。やはり、金属屋根ということで、錆びやすく、トタンからトタンに重ね葺きる、という事例はあまりありません。ガルバリウム鋼板は、従来の金属屋根のような錆びやすさや耐久性を補い、メンテナンス性を良くしたものです。また、防音や断熱性、デザイン性に優れた製品も出回っています。屋根材も日々進化しているのです。

■ まとめ

今回の事例では、トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根への重ね葺きを行いました。
また、本邸と増築部分との境目にある雨どいの交換も行いました。トタン屋根は軽量で安価ではありますが、防錆性やメンテナンス性の点で優れた素材であるガルバリウム鋼板への重ね葺きが増えています。数年に一回塗装を行う必要のあるトタンと異なり、メンテナンスフリーともいえるほどの長寿命の建材です。長期的な視点で見るとガルバリウム鋼板への重ね葺きは家のランニングコストを下げることにつながります。
イエコマではトタン屋根の点検、重ね葺きなどお気軽にお受けしておりますので何なりとご相談ください。

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