施工事例
日立市屋根漆喰補修の施工事例-漆喰は家を守る白蛇のように白く
はじめに
瓦屋根には漆喰が使われているのをご存知ですか?
瓦の下に塗りこめられた漆喰は、瓦と土台をつなぎ、隙間から雨水の侵入を防ぐ役割をしています。
Beforeの写真をご覧ください。黒くて長いものが屋根の上に横たわっています。大蛇の亡がらのようにも見えますが、実はこれは屋根の古い漆喰なのです。かつては瓦と共に、自然界の天敵から家を守っていてくれていました。それが今では黒く変色し、その働きをなしていません。
一方、Afterでは、古い漆喰が取り除かれて新しい漆喰になりました。
棟瓦を被せてあるので全部は見えませんが、その瓦の下から白い体の一部を覗かせているその姿は、あたかも屋根裏で家を守る真っ白な大蛇を思わせます。新しい漆喰は再び家の「主」となり、この家を守るのです。
before
Before
After
漆喰の状況
棟瓦を外すと、漆喰はすっかり干からびてミイラのようです。黒く変色し、ヒビ割れ、炭化すら起きています。これでは漆喰の役目を果たすことはできません。
最上の棟瓦も下がり棟の棟瓦も外します。
改修工事-新しい漆喰の塗布
新しい真っ白な漆喰が塗られていきます。
白くて長い漆喰は、屋根の上で家を守る伝説の白蛇のごとくです。
完成
屋根はすっかり元の状態を取り戻しました。完成です。
■ まとめ
昔の日本家屋には、屋根裏に必ず蛇が住んでいたことをご存知でしょうか。蛇は時に、神様の使いで家を守ってくれる「主(ぬし)」として家の人から崇められ、その存在を許されていました。それもとりわけ青大将のように2メートル近くもある大きなものが多く、ときどきは鴨居の隙間から顔を覗かせては、家人に挨拶をしてくれました。それが「神様の使い」であるかどうかはともかく、実際的には、屋根裏のネズミなどを退治してくれる存在として珍重されていたようです。そして蛇の中でも特に白蛇は、まさに魔除けとして縁起がいいものと解釈され、それを見かけた場合は、その人に幸運が舞い込むものとの逸話が語られていました。ですから日本各地の至る所には、その「白蛇抄」伝説が今も残っています。
屋根の上で、白く輝く漆喰は、その縁起の良い白蛇のようなものです。家の敵は自然の雨や風、雪や雹、嵐や地震、紫外線や乾燥など、たくさんあります。家はそれらの敵から漆喰によって守られているのです。