施工事例

漆喰の練り具合が仕上がりを決める-漆喰補修施工事例


Before 漆喰の練り具合が不適切で漆喰がタレている


Before 施工の未熟さが原因と思われる漆喰の欠損

漆喰の乾燥には、その原料と水との適切な練り具合と養生が大切です。水分の量が不適切だと直後にこうして流れ出る欠損となって表れます。


After 漆喰が塗り替えられて、しっかりと固められました

After

■漆喰の練り具合が仕上がりを決める-漆喰補修施工事例

今回、屋根の補修工事をご依頼いただいたN様邸は、比較的新しい建物です。ところが屋根瓦の漆喰部分に漆喰のタレが生じていました。
こうした場合、原因は単純ですが、その事によって起きる弊害は決して軽いものではありません。もし発見が遅れれば屋根からの雨漏りや瓦の落ちやズレなどにも関係してきます。決して侮れるものではありません。その補修の状況を見てまいりましょう。

施工の熟練度と施工会社の責任は重要

Beforeの写真で確認できるように、施工の熟練度はモノを言います。実際に施工する屋根業者がどれほどの技術を持っているか、お客様自身が推し量るのはとても難しいものです。この点で、住宅業者は、現場監督などが実際に施工具合をよく監督すること。また屋根工事の業者は、その親方が実際に施工してなくても、その新人職人の施工ポイントを、しっかりと把握していることが大切です。もちろん職人の誰もが最初から円熟の極みではないわけですから、そうして人を育てることも大切なことです。

補修工事の施工

以下のように、様々な欠損が見受けられました。


漆喰の欠け


漆喰のたれ


瓦のゆがみ

漆喰のタレ

瓦の割れ

瓦のはずれ

これらすべてが施工技術の不足を原因としているとはいえないかもしれませんが、少なからず関係があると感じられます。


1

2

漆喰が塗り替えられて棟瓦にコーキングが施されます。

瓦の一枚一枚にも丁寧なコーキングが施されて、しっかりと固定されました。


3

棟瓦はコーキングで固定されました。その下も漆喰でしっかりと固定されました。

■ まとめ

N様邸では、はからずも施工技術の未熟さ、または建築会社や施工業者の監督不行き届きで、思わぬ瑕疵が生ずる結果となっていました。家を建てるという事は、人間の不完全さゆえに、間違いや故障が起きる事は決して少なくありません。昔は家造りがクレーム産業と揶揄されたほどでした。それでは実際困るのですが、でもただ一つ言えることは、仮に職人が円熟の極みに達してはいなくても、それにたずさわる当人が、それにどれほどの心と誠実さを込めた熱意と努力でそれを行っているか、そしてまたそれに携わった会社や業者が、その事でどれほどまでに責任を取れるかといったことです。施工の前提として、すべての施工部分におけるそのすべての分野に、円熟の職人が入るということがあり得ないとするなら、その施工時の良い心がけとまた責任の取り方こそが、その建物の良し悪しを計るバロメーターとなるでしょう。言い換えるなら、心のない円熟した職人よりも、円熟には達していないものの、誠心誠意を尽くす職人のほうがその仕事の価値は高いと言えます。わたしたちの認識と自覚と責任は、そのような限界と現実があることを、ぜひ施主様には知っていただきたいものとお願いします。

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