施工事例
T様邸スレート屋根にガルバリウム鋼板屋根の重ね葺き(カバー工法)施工事例
Before1
After1
Before2 下屋
After2 下屋
T様邸スレート屋根にガルバリウム鋼板屋根の重ね葺き(カバー工法)施工事例
T樣邸の屋根は、既存の屋根材であるスレートがかなり色あせている状態でした。原因は、日々の紫外線や雨などによるダメージから起こる塗装の劣化で、メンテナンス時期のサインとなる症状です。スレート屋根のメンテナンス方法は、「塗り替え」「葺き替え」「重ね葺き」などの方法で行われます。重ね葺きは、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる工法です。葺き替えに比べ費用を安く抑えることができ、工期も短くなるなどのメリットがありますが、既存の下地が傷んでいる場合や、屋根が二重になることで増す重みに構造上耐えられない場合など、重ね葺きができない屋根もあります。屋根の状態をきちんと確認することのできる業者に、きちんと診断してもらった上で、最適な方法でメンテナンスを行いましょう。
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まず棟板金と雪止めを外します。重ね葺きでは、棟と雪止めのみが廃材となります。大量の廃材を出すことなく施工できるため、解体費や廃材処理費が節約でき、全体的な工費を抑えることにつながっています。(1)
次にルーフィング(防水シート)を全体に貼ります。屋根材の隙間から侵入した雨から内部を守る役割を持つルーフィングは、とても重要な建材です。ルーフィングが機能しない状態にあれば、いくら屋根材が新品の状態であっても、雨漏りのリスクが高くなってしまうので、耐久性の高いものを使用します。(2)
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新しい屋根材であるガルバリウム鋼板を軒側から順に取り付けていきます。同時に、軒先から40cm〜80cm離れた位置に雪止めも設置します。(3)
屋根全体に取り付けが完了しました。ガルバリウム鋼板は、非常に軽量で重ね葺きに適した屋根材です。また、耐用年数も30年程度と長く、近年人気の屋根材です。(4)
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棟部分の施工に移ります。屋根の頂部は最も雨や風の影響を受ける部分です。よって雨漏りのリスクも高い箇所と言えます。下地の木材に釘を打ち込み、棟板金をしっかり固定してから、釘穴と板金同士のつなぎ目をコーキングでしっかり塞ぎ、防水処理を行います。(5)
続いて、下屋も同じように葺いていきます。まず棟板金から外し、表面の清掃など下地処理を行います。(6)
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ルーフィングを貼ります。屋根と壁の取り次ぎ部分は特に雨漏りが多い箇所です。ルーフィングは壁面に2〜3㎝立ち上がらせて貼る必要があります。(7)
ルーフィングを張り終えたら、ガルバリウム鋼板を取り付けていきます。下屋にもしっかり雪止めを設置しました。(8)
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板金を取り付ける部分に下地の木材を取り付けます。(9)
最後に板金を取り付けます。特に、雨漏りの起こりやすい屋根と外壁の設置部分には、雨押え板金と呼ばれるL字型の板金を使用します。隙間が生じないよう形状に合わせ板金を加工しながら取り付けます。しっかりと雨仕舞いを終えて施工完了です。(10)
■ まとめ
スレート自体には防水性がないため、塗装により表面を保護しています。塗装の劣化を放置してしまうと、いずれ塗膜は完全に剥がれ、保護機能を失ったスレートが急速に劣化していきます。劣化したスレートはさらに脆くなるので、少しの衝撃でひび割れたり、変形などが生じてしまいます。そうなっては、本来屋根をつたって流れ落ちるはずの雨水が屋根材の隙間から屋根内部に侵入してしまい、雨漏りや構造部の腐食など、家にとって深刻な影響を及ぼす危険があります。そういったリスクを回避するためにも、屋根の劣化は早めに対処することが重要です。少しでも気になることがありましたら、イエコマまでお気軽にご連絡ください。