ガーデニングや庭の掃除で悩みの種となる雑草。取っても取ってもきりがないので、諦めて放置してしまう人もいます。
しかし、雑草は放置していても消えてなくなってはくれません。それどころか、害虫などが集まってくる原因になることもあります。
また、背の高い雑草が密集している場所は、空き巣などの不審者が身を隠すために利用する例もあるのです。
この記事では、厄介な雑草を取り除くための道具について紹介していきます。ぜひ、自分に合った草取り道具やテクニックを見つけてお庭掃除の参考にしてください。
おすすめの草取り道具
ここでは草取りに便利な道具の種類を紹介します。それぞれの形状や使い方など、特徴を紹介するので、自宅に合った草取り道具を選んでみてください。
ナイフ状の草取り道具
※参考:清水製作所
ギザギザした刃が付いているナイフ状の道具で、土をほぐしながら雑草をからめ取ることができます。小型で軽いため、手に大きな負担がかかりません。
先端を細かい場所に入れて、間に生えた雑草をかき出すこともできます。庭石やタイルのすき間に生えた雑草をかき出すことができるため、おすすめです。
サイズによって値段は変わってきますが、300円~1,500円程度で手に入れることができます。
首長ねじり鎌
※参考:大五郎
刃先を地面と平行にして、雑草を土から根こそぎ抜きとることができる道具です。先がとがっており、地面に差し込みやすいので土を掘り返す作業にも適しています。
深く根をはった雑草の除去にも使えます。
扱う際は手から滑り落ちないよう軍手をはめて使うことをおすすめします。
500円程度のお手頃なものから20,000円程度のものまで、首長ねじり鎌の値段には幅があります。
草取り(草抜き)フォーク
フォーク状の形になった刃先で雑草を挟み、テコの原理で根っこを引っぱりあげる道具です。テコを利用するので力を入れる必要がありません。
手が汚れにくいのも嬉しい利点です。
安いものだと、100円ショップでも手に入れることができます。ほかにも500円~1,500円程度で手に入れることのできる、手ごろな草取り道具です。
根さばき
※参考:高儀
根さばきとは、細長い棒状の刃先がフックのように曲がっている道具です。盆栽のお手入れに使われる道具ですが、草取りにも使えるアイテムです。固まった根をほぐす用途にも使えます。
力を入れやすい形状に作られているので、レンガやコンクリートなどの細いすき間に埋まった雑草を効率よく除去することができます。力を入れずに雑草を取ることができるので、子供や高齢者でも簡単に使うことができます。
価格は300円~4,000円程度です。職人の手によって作られた高級な根さばきは錆びにくく、握りやすく作られているため長く愛用できます。
草刈り機
※参考:マキタ
立ったまま草を刈れるのが草刈り機の利点です。軽く扱いやすい電動式、パワー重視のエンジン式などさまざまなタイプの草刈り機が販売されています。
雑草を刈り取る範囲の広さや、使う人の筋力によって最適な草刈り機は変わってくるのでよく吟味して選びましょう。
- 充電式草刈り機の価格の相場:約3,000円~120,000円
- エンジン式草刈り機の価格の相場:約3,000円~120,000円
除草剤
※参考:アイリスオーヤマ
薬剤の力で雑草を除去するのも有効な手段です。薬品を庭に撒くだけで雑草を枯らすことができるので、しゃがんで1本ずつ雑草を抜く手間がかかりません。
ただし、薬品の使用には危険がともなう場合があるので、使い方や注意書きをしっかり確認して使いましょう。体に害が及ぶ可能性があるので、くにペットや小さな子どもがいる家庭で使う際には注意が必要です。
除草剤を使用すると雑草は枯れますが、枯れた雑草はそのまま消えてなくなるわけではありません。除草剤の使用の有無にかかわらず、雑草を抜く作業が必要になってきます。
そのため、除草剤は雑草が生えてくる前に使うことをおすすめします。
草取り道具のメンテナンス
上記で紹介してきたように、雑草の除去に使う道具は金属製のものが多くあります。きちんとしたメンテナンスを行うことで劣化を防ぎ、気に入った道具を長く使うことができます。
洗浄
土や泥、細かく千切れた雑草の根っこなどで汚れた道具を洗わず放置しておくと、汚れがこびりついてしまったり、刃が錆びて欠けてしまったりすることがあります。
使ったあとは汚れをきれいに洗い流し、水分を拭き取っておきましょう。
砥石(といし)などの使用
※参考:ナニワ研磨工業
使い勝手の良い草取り道具でも、切れ味が落ちると草取りがスムーズに進みません。金属の刃がついている道具は砥石で研ぐことで、切れ味を復活させることができます。
簡単な構造のものであれば自分で研ぐこともできます。草刈り機の刃は、製品によっては交換可能なものもあります。
草取りのコツ
雑草は小さいうちに抜く
雑草は大きく育てば育つほど強く、抜きにくくなります、生え始めの小さく弱いうちに除去する方が手間がかからず、比較的簡単です。
大きくなった雑草が種子をつけていた場合、除去してもまたその種子から新しい芽が出てきてしまいます。早く抜いておくに越したことはありません。
雨のあとが抜きやすい
雨のあとは土が水を吸って柔らかくなっています。また、雑草自体も水分を吸い、いくらか柔らかくなっているため抜きやすいです。
雨が降らなくても、水を撒いて地面を湿らせると抜きやすくすることができます。
事前にできる雑草対策!
雑草は生えてくる前に対策をしておけば、発生や増加を防ぐことができます。ここでは雑草が生えてくる前にできる対策を紹介します。
除草シート(防草シート)を敷く
※参考:モノタロウ
メリット
「防草シート」や「雑草防止シート」とも呼ばれる除草シートは、雑草の成長に必要な太陽光を遮ることで雑草の発育を抑える効果があります。また、土の表面をカバーすることで、外から飛んでくる種子が根付く可能性を断ちます。
デメリット
成長した雑草がシートを突き破って成長した場合は、日光を遮ることができません。
注意点
とくに先のとがった植物(イネ科の雑草など)の上から使用する際は注意が必要です。耐久性の高いものを選んで使いましょう。
砂利を敷く
メリット
庭に砂利を敷くことで、上記で紹介した除草シートと同様に雑草への太陽光を遮る効果があります。砂利を厚めに敷くことで、より高い効果が期待できます。
除草シートの上から砂利を敷く合わせ技も効果的です。砂利と除草シートの両方が太陽光をより強く遮り、雑草の発育をブロックします。
デメリット
砂利のすき間から雑草が生えてきてしまう可能性もないとは言い切れません。敷く砂利の量が少ないと、それだけすき間も広く大きくなり、そこから太陽光が射し込んだり種子が根付いたりしてしまいます。
注意点
よく歩く通路などに砂利を敷くと、その上を繰り返し歩くことで砂利がだんだん土の中に押し込まれていきます。砂利が土の中に沈むと、露出した土の表面に雑草の種子が根付きやすくなります。太陽光を遮るものもないので、雑草の成長を抑えることができません。
グランドカバーを植える
上方向に伸びるのではなく、地面を覆うように横方向に生長する植物を「ほふく性植物」といいます。このほふく性植物を、その名の通り庭(グランド)をカバーする目的で植えたものがグランドカバーです。
グランドカバーには芝やイワダレソウ、ミントなどハーブ系の植物などがよく使われます。
メリット
グランドカバーは、緑に囲まれた庭の景観の維持に役立ちます。花をつける植物を植えれば、季節によってより庭が華やかになります。
ハーブ系の植物をグランドカバーとして利用する場合、虫よけの効果も期待できます。雨の日の泥はねや、乾燥した日の土ぼこりの対策にも効果的です。
デメリット
庭全体を覆うグランドカバーを用意する初期費用は、庭の広さによっては高額になる場合があります。使用する植物によって値段は異なりますが、1㎡あたりだいたい1,500円~2,000円程度の費用がかかります。
予想外の成長や環境の変化などにともない、メンテナンスに手間がかかる場合もあるのです。
注意点
繁殖力の高い植物をグランドカバーとして使う際は、隣の家の敷地にまで広がって繁殖する可能性があるため注意が必要です。ご近所トラブルの種にもなりかねません。
雑草の種類
雑草は発生する時期によって2つの種類に分けられます。厄介な雑草を取り除くために、まずは雑草についての知識をつけておきましょう。雑草の生態や特徴を知ることで、効果的な除草を行うことができます。
一年草
一年草と呼ばれる植物は、発芽してから1年以内に種子をつけ、枯れる植物のことを指します。春に発芽するタイプと秋に発芽するタイプがあります。
春に発芽する植物は冬に枯れますが、秋に発芽するタイプは冬を越して夏に枯れます。
- 主な一年草
-
- ブタクサ
- メヒシバ
- オヒシバ
- ナズナ
- カヤツリグサ
- スズメノカタビラ
など
多年草
多年草も冬に枯れる点では一年草と類似していますが、土の下に残った根っこがまだ生きています。冬が終わり春が来ると、栄養を蓄えて生き残っていた根っこから新しい芽が出てきて成長します。
地上に出ている葉や茎だけを除去するのではなく、根本からの駆除が必要です。
- 主な多年草
-
- オオバコ
- セイタカアワダチソウ
- スギナ
- シロツメクサ
- ドクダミ
- セイヨウタンポポ
など
まとめ
ここまで雑草の種類、草取りの道具、草取りのコツについて紹介してきました。さまざまな道具や工夫で効率よく雑草を除去し、ガーデニングを楽しみましょう!
しかし、いくら便利な道具やよい工夫の仕方があっても、「面倒くさいものは面倒くさい!」と草取りにうんざりする人もいますよね。仕事で忙しいため庭の草取りにまで手が回らない人や、体調の問題で戸外の作業がきつい人もいるでしょう。
そのような場合は、除草を専門業者に任せるのも1つの方法です。
専門業者ですから、素人よりも確実に根を残さずに除草でき、時間がなかったり体がきつかったりするなか、無理をしないで済みます。
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