猫(ネコ)の習性として、
- 強い脚力
- 頭がいい(賢い)
- 自由を好む(好奇心旺盛)
- 夜に行動する(夜行性)
といったものがあります。
これらの習性の影響で、夜になると寝室のドアを開けてほしくてドタバタすることがあります。
愛猫はかわいいから付き合ってあげたい…。
けれども、毎晩続くと寝不足で生活がままならない…。
どうしたらいいんだろうかと考えた末に「猫ドア(ペットドア)」に行き着いた方は多いでしょう。
この記事では、猫ドア(ペットドア)について詳しく解説しています。
- 猫ドア(ペットドア)で解決できること
- 猫ドア(ペットドア)の種類や概要
- 猫ドア(ペットドア)をDIY(自分で設置)する方法および注意点
- 猫ドア(ペットドア)をプロに設置してもらうときの費用やメリット
などについて、ひとつひとつ解説しています。
愛猫とあなたのより豊かな生活のために、猫ドア(ペットドア)の設置を検討してみてください。
目次
猫ドア(ペットドア)の必要性
猫ドア(ペットドア)の設置にはデメリットもありますが、猫(ネコ)、飼い主ともに得られるメリットも大きなものです。お互いに生活の質が向上する効果のほうが大きいといえるので、愛猫とのよりよい生活を目指すのであれば、積極的に導入したい工夫です。
まずは、猫ドア(ネコドア)について、どのような特徴があるのか確認していきます。
猫(ネコ)の習性
猫(ネコ)の習性としては、以下のようなものが挙げられます。
強い脚力
もともと猫(ネコ)は、広い草原などで狩りをして生きていた動物です。木の上で生活することも多く、かなり強い脚力を持っています。そのため、ドアノブくらいの高さであれば難なく到達することができ、どれだけ飛んでも、さほど疲れることはありません。
頭がいい(賢い)
猫(ネコ)は、とても賢い動物です。学習能力が高く、一度見たり、体験したりしたことから学びを得るのに長けています。
扉などは、人が開けるのを見ていた、遊んでいるうちにたまたま空いた、というちょっとした経験だけで、開け方を覚えてしまいます。
自由を好む(好奇心旺盛)
猫(ネコ)は、とても好奇心が旺盛で、自由を好みます。行動を制限されることを嫌い、気の赴くままに行動したいと考えています。そのため、飼い主が入れるけれども、猫(ネコ)が入れないところがあると、その先に大変な好奇心を発揮します。
好奇心を満たしたいにも関わらず、扉などの障害物により邪魔をされるのは、自由を阻害されるのでストレスでしかありません。
夜に行動する(夜行性)
猫(ネコ)は、夜に行動する夜行性の動物です。やはり狩りをして生きていた動物だけあって、暗いところでも、わずかな明かりだけで全体が見えたりします。人と共同生活をするうえで、良い部分もあるのですが、生活リズムのズレは大きな弊害を生みやすいところです。
猫ドア(ペットドア)がないと困ること
猫(ネコ)との共同生活において、猫ドア(ペットドア)がないと、さまざまな弊害が起こります。
忘れてはいけない大前提ですが、これから説明することは「猫(ネコ)」にとってストレスでしかないということです。
体当たりやひっかきによる騒音
好奇心旺盛で、自由に行動をしたい猫(ネコ)は、障害があればなんとかして突破しようと試みます。
ドアにより進行を妨げられたのであれば、
- 体当たり
- ジャンプ
- ひっかき
など、あらゆる手段を使って開けようとします。
行動はだんだんとエスカレートするので、それに伴って、騒音もどんどん大きくなります。
夜行性なので、あなたが寝ている間に大きな物音をたてることも多く、寝不足になることもあるでしょう。
体当たりやひっかきにより建具が痛む
体当たりやひっかきなどによる影響は、騒音だけでは終わりません。木製のドアであったとしても、ひっかき傷は残ります。
和室の引き戸であれば、表面は紙ですので、ぼろぼろになることは避けられません。場合によっては、強い衝撃により穴が開いてしまうこともあるでしょう。
また、網戸の場合には、ぼろぼろになることは間違いがなく、破れることも多々あります。壊れるたびに新品に取り替えるとなると、愛猫がどれだけかわいいとはいえ、なかなか受け入れられません。
交換費用にお金を使うくらいであれば、おもちゃやペットフード、トリミングなどにお金を使った方がよっぽど有意義です。
ドア付近で夜通し鳴き続ける
夜行性の動物なので、夜通し鳴き続けるくらいの体力は十分にあります。あなたは眠気の限界かもしれませんが、昼間に寝ていた猫(ネコ)は、元気一杯です。
夜中にずっと鳴き続けられれば、あなたは間違いなく寝不足になってしまいます。
「飽き」に付き合い続けなければいけない
猫(ネコ)は好奇心が旺盛ですが、悪く言えば「すぐに飽きる」ということです。
「飼い主がいるところになにか面白いものがあるに違いない!」と思って、なんとかして突破しようと試み続ける猫(ネコ)。根負けしたあなたがドアを開けて招き入れたところ、何もないことに気付き、数分後には外に出ようとします。その度に、あなたはドアを開け閉めするのですが、寝る暇などそこにはありません。
冷房・暖房効率が極端に落ちる
- あきらめてドアを開きっぱなしにする
- 猫(ネコ)に合わせて、開け閉めしてあげる
どちらを選んだとしても、冷房・暖房効率は極端に落ちます。
とくに寝室の場合には、家の中でも大きな部屋であることが多いので、ちょっと室温が変わっただけで、大幅に電力を消費します。
猫ドア(ペットドア)の設置で解決できること
猫ドア(ペットドア)を設置することで、以下のような効果が期待できます。
1つずつ見ていきましょう。
猫(ネコ)と飼い主がともに楽になる
猫ドア(ペットドア)を設置すると、猫(ネコ)、飼い主ともに生活が楽になります。
猫(ネコ)は、好きなように出入りすることができ、ストレスからも解放されます。あなたも生活リズムを乱されることなく、ゆっくりと睡眠などを取ることができるようになります。
気まぐれではありますが、ときには猫(ネコ)と添い寝することもできるでしょう。お腹のうえで丸まって眠っている愛猫の重みは、猫好きだけが知っている幸福です。
猫(ネコ)の出入りを制御することができる
猫ドア(ペットドア)を設置したとしても、常に開放状態になるわけではありません。使用する製品にもよりますが、ロックがかけられるようになっているものはたくさんあります。
お客さんが来ている時など、シーンによっては入れないようにしておきたいこともあるでしょう。猫(ネコ)の出入りを制御したいときにもしっかりと対応することができます。
冷房・暖房効率の低下を防ぐことができる
冷房・暖房効率の低下を防ぐことができます。冷房・暖房効率の低下を防ぐことができれば、光熱費がかさまなくなります。
また、体調管理の面でも、室温が一定に保てることは大事なことです。金銭的なメリットだけではなく、健康面でもメリットがあることは忘れてはいけません。
猫ドア(ペットドア)の使用で注意したいこと
猫ドア(ペットドア)の使用では、以下の点に注意が必要です。
猫(ネコ)は成長する
とくに自作で猫ドア(ペットドア)を設置する場合に注意したいのですが、余裕をもった設計・規格のものにしてください。
猫(ネコ)は、さほど大きな動物ではありませんが、それでも成長します。かわいらしい子猫のときに比べれば、成猫は数倍の大きさになります。身体のやわらかい動物とはいえ、小さ過ぎればストレスになりますし、通れなくなることも考えられます。
せっかく猫ドア(ペットドア)を設置しても、使いにくいと感じられた、通れなくなった、となれば、意味がなくなってしまいます。
ドアの開閉と猫(ネコ)が通過するタイミング
まれに、ドアの開閉するタイミングと、猫(ネコ)の通過するタイミングが合ってしまうことがあります。
結果、ドアにぶつかったり、ドアに挟まれたりしてしまうことも考えられます。猫ドア(ペットドア)を設置した時には、開閉に注意してください。
猫ドア(ペットドア)の種類
猫ドア(ペットドア)の種類には、おおきくわけて、ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)と、後付け型の猫ドア(ペットドア)があります。
それぞれの特徴などについて簡単に説明します。
ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)
猫ドア(ペットドア)には、ユニットドアといって、始めからドアと一体型になっているものがあります。
ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)には、室内ドア(洋風ドア)と、引き戸(洋風および和風ドア)の2種類があります。
室内ドア(洋風ドア)
ドアノブなどのついた室内ドア(洋風ドア)に、始めから猫ドア(ペットドア)が組み込まれている製品です。
ドアの下の方に猫ドア(ペットドア)が設置されていて、製品として収まりなどもしっかりしています。
引き戸(洋風および和風ドア)
引き戸タイプの洋風ドアや、和室などに使われている引き戸に、始めから猫ドア(ペットドア)が組み込まれている製品です。
室内ドア(洋風ドア)と同じく、製品として収まりなどもしっかりとしています。
後付け型の猫ドア(ペットドア)
猫ドア(ペットドア)には、後付け型で、既存のドアなどに工作をして設置するタイプのものがあります。
後付け型の猫ドア(ペットドア)には、以下のようなタイプのものが用意されています。
室内ドア(洋風ドア)
既存の室内ドア(洋風ドア)に、穴を開けて設置するタイプの猫ドア(ペットドア)です。
それぞれの規格などに合わせて穴を開け、設置方法に従って取り付けます。製品によっては、一定の厚みなどが必要になります。
引き戸(洋風および和風ドア)
既存の引き戸(洋風および和風ドア)に、穴を開けて設置するタイプの猫ドア(ペットドア)です。
室内ドア(洋風ドア)と同じように、それぞれの規格などに合わせて穴を開け、設置方法に従って取り付けます。薄いものがおおく、だいたいの製品が、様々なシーンに対応できるようになっています。
壁
壁に穴を開けて設置するタイプの猫ドア(ペットドア)です。
扱いが難しく、規格や厚みに注意が必要です。また、下地材や配線、柱などにも注意する必要があり、設置難度が若干高めです。
窓ガラス
窓ガラスに穴を開けて設置するタイプの猫ドア(ペットドア)です。
ガラスをくり抜かなければいけないので、設置難度は高くなります。防火地域用に金網の入った窓ガラスなどでは、施工難易度はさらに上がります。
網戸
網戸に穴を開けて設置するタイプの猫ドア(ペットドア)です。
比較的、設置しやすいのですが、網戸に穴を開けることでほころびなどが生じたりするので、注意が必要です。
はめ込み型
壁を増設するようなタイプの猫ドア(ペットドア)です。
はめ込み型のエアコンを想像していただけるとわかりやすいのですが、既存の空間に壁を一枚はめ込むようなものです。
はめ込む壁に始めから猫ドア(ペットドア)が設置されているので、設置スペースさえ確保できれば、どこにでもキレイに設置が可能です。
猫ドア(ペットドア)を賃貸で使用する場合
猫ドア(ペットドア)を賃貸で使用したい方もいるでしょう。
しかし、賃貸での使用には注意が必要なので、注意点とともに、回避策を紹介します。
退去時には「原状復帰」を求められる
賃貸の場合、退去時に「原状復帰」を求められます。原状復帰とは、借りた時のまま、貸主に返すことです。
ドアに穴を開けたのであれば、当然、新品のドアに付け替える必要があります。ペット可であれば、家主に理解があることもあるので、まずは相談してみてください。
勝手に取り付けたりすると、退去時に多額の金銭を請求される恐れがあります。たかがドア一枚と思われるかもしれませんが、5万円〜10万円前後はかかりますので、注意してください。
建具(ドアなど)を丸ごと取り替える方法
原状復帰は、借りた時のままにすれば問題はありません。
ですので、家主の許可を得るのが困難だが、どうしても猫ドア(ペットドア)を設置したという場合には、建具(ドアなど)を丸ごと取り替える方法があります。
- 既存のドアを外す
- ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)を設置する
- 既存のドアを保管しておく
という流れで設置しておけば、退去時に「既存のドア」を設置し直すことで対応が可能です。どうしても設置したいという場合に検討してみてください。
とはいえ、取り外しのときなどに壁などを傷つけては本末転倒なので、傷には注意するようにしましょう。また、建具をくりぬいて設置する後付け型は、ほとんど使えません。
猫ドア(ペットドア)を猫に慣れさせる方法
猫ドア(ペットドア)を猫に慣れさせるには、以下のような方法は有効です。
せっかく設置しても使ってくれなくては意味がないので、設置後のことについてもすこしだけ解説します。
無理に通そうとしない
猫ドア(ペットドア)を使ってもらうための鉄則です。無理やり通そうとすることは「恐怖心」を増強させることにつながります。
一度警戒されてしまうと、永遠に使ってくれなくなることも考えられます。無理に通そうとすることだけは、絶対に避けてください。
しばらくは開放しておく
猫ドア(ペットドア)を設置してから、しばらくの間はドアを開放しておきましょう。
扉(フラップ)が閉じている状態だと、「開ける」という動作が入るので、猫(ネコ)にとって難易度があがります。向こう側が見えないものをこじ開けるのは、なかなか勇気がいる行動なので、どうしても避けられがちになります。
開放しておくことで、
- フラップを開ける手間を省く
- 向こう側が見えることで安心感を与える
という効果があります。
愛猫のためと思って、しばらくは辛抱してください。
開閉フラップの仕組みをぬいぐるみなどで実演する
時間があるときには、ぬいぐるみなどを活用して、開閉フラップの仕組みを実演してあげましょう。どのようにして押せば、開閉フラップをうまく使えるのか体験してもらいます。
ただし、絶対に猫(ネコ)を直接抱えて通さないでください。無理に通すことと同じになるので、恐怖心を植え付けてしまいかねません。賢い動物なので、「見せてあげる」だけで十分です。
エサやおもちゃを活用する
馬にニンジンをぶら下げて走らせるイメージです。開放しておいた先に「エサ(およびおもちゃ)」を置いておきます。好奇心が旺盛なので、恐怖心を乗り越えて、向こう側に行ってくれます。辛抱強い対応を心がけましょう。
猫ドア(ペットドア)をDIYで設置する方法
猫ドア(ペットドア)をDIYで設置する方法について解説します。
そこまで大規模な工事になるわけではありませんが、注意点は多いので、しっかりと目を通しておいてください。
猫ドア(ペットドア)を自分で設置するときの費用
ユニットドア(一体型)と、後付け型にわけて、猫ドア(ペットドア)を自分で設置するときの費用について解説します。
ユニットドア(一体型)の場合
ユニットドア(一体型)の場合には、製品にもよりますが、「5万円〜12万円前後」の費用がかかります。
費用の内訳としては、
- ユニットドア(一体型)の購入費用
- 古いドアの処分費用
- 工作費用
です。
項目 | 費用 |
ユニットドア(一体型)の購入費用 | 5万円〜10万円前後 |
古いドアの処分費用 | 1万円前後 (※かからないこともある) |
工作費用 | 5,000円〜1万円前後 (※施工する箇所の条件による) |
総額 | 5万円〜12万円前後 |
後付け型の場合
後付け型の場合には、製品にもよりますが、「数千円〜4万円前後」の費用がかかります。
費用の内訳としては、
- 後付け型猫ドア(ペットドア)の購入費用
- 工作費用
です。
項目 | 費用 |
後付け型猫ドア(ペットドア)の購入費用 | 数千円〜3万円前後 |
工作費用 | 5,000円〜1万円前後 (※施工する箇所の条件による) |
総額 | 数千円〜4万円前後 |
猫ドア(ペットドア)を自分で設置する手順
猫ドア(ペットドア)を自分で設置する手順は、
- 設置する猫ドア(ペットドア)を選ぶ
- 猫ドア(ペットドア)の規格や寸法を測る
- 設置可能かどうか確認する
- 穴あけおよび取り外しなどの工作をする
- 猫ドア(ペットドア)を取り付ける
という流れになります。
設置する猫ドア(ペットドア)を選ぶ
まずは設置する猫ドア(ペットドア)を選びます。家の雰囲気や、愛猫のイメージに合わせて好みのものを選びましょう。
必ずしも設置できるとは限らないので、いくつか候補を出しておくと良いでしょう。
猫ドア(ペットドア)の規格や寸法を測る
猫ドア(ペットドア)の規格や寸法を測ります。インターネットなどでみている場合には、製品ページをくまなくチェックしてください。
規格や寸法が詳しく分からない場合には、販売店やメーカーに直接確認をしてください。もっとも重要な部分といっても過言ではなく、規格や寸法がわからないまま進めると、結局設置ができなかったということもあり得ます。
面倒くさいかもしれませんが、しっかりと確認を取ってください。
設置可能かどうか確認する
猫ドア(ペットドア)の規格や寸法がわかったら、設置したい箇所に対応できるかどうか確認してください。
大きさ、厚み、強度などを慎重に検討します。事前確認を怠ると、穴だけが残るという悲惨なことになる恐れもあります。
家を壊したいわけではないと思いますので、しっかりと確認を取ってください。
穴あけおよび取り外しなどの工作をする
すべての確認が終わったら、実際に穴あけおよび取り外しなどの工作をします。
取り外しについては、蝶番などを外すだけなので、さほど難しくはないでしょう。
穴あけの場合には、
- 下地の確認
- 柱の確認
- 配線の確認
- 下書き
など注意すべきことがたくさんあります。
繰り返しになりますが、穴を開けただけにならないように注意してください。寸法が間違っていて、大きすぎる穴を開けてしまっても設置できません。穴あけは注意しすぎることはありませんので、慎重に行うようにしてください。
猫ドア(ペットドア)を取り付ける
最後に、猫ドア(ペットドア)を取り付けます。説明書に書かれている注意事項を読みながら、手順通りに設置をすすめます。
狭いところで作業をするので、雑にならないようにしてください。間違ったものを修正する作業もなかなか大変なので、ゆっくりと落ち着いて作業をしましょう。
猫ドア(ペットドア)を自分で設置するときの注意点
猫ドア(ペットドア)を自分で設置するときには、注意すべきことがたくさんあります。
1つずつ確認していきましょう。
壁の中の配線に気をつける
壁に穴を開ける場合には、電気配線に気をつけてください。
とくにコンセントの周りでは、電気配線が集中しているため、設置を避けたほうが無難です。
間違って配線を切ってしまえば、
- 停電
- 一部使用できなくなる
- 火災
などのトラブルが想定されます。
すぐに気付かなかったとしても、設置後しばらくして猫ドア(ペットドア)が熱を帯びて発火したりすれば大変なことです。
愛猫のためにも、壁の中の設置をするときには「配線」に注意しましょう。
壁やドアなどの厚みおよび幅に気をつける
壁やドアなどの厚みおよび幅に気をつけてください。製品によっては、一定の厚みを必要とするものがあります。
とくに壁に後付けするタイプのものでは、下地に一定の厚みが必要とされていることが多いです。厚みや幅が確保されていないと、固定がしっかりと行われず、がたつきを生むことになります。
見えない柱に気をつける
壁に穴を開けるときには、柱にも注意が必要です。壁の内部を通っている柱は見えません。
とはいえ、柱なので、間違ってくりぬいてしまえば、家の構造に支障をきたします。
- 家の歪み
- 家の耐久力の低下
などが起これば、甚大な被害に発展する恐れもあります。
また、鉄筋を入れている場合にも注意が必要です。鉄筋にぶち当たった場合、どんな工事をしても基本的に穴を開けることはできません。
ホームセンターにいくと、柱の位置を探す機械が売っているので、できれば購入するようにしてください。
建具のメーカー保証に気をつける
既存の建具(ドアなど)に穴を開ける場合には、メーカー保証に気をつけてください。基本的に自分で穴を開けたりした場合には、メーカー保証の対象からは外れます。
万が一、設置に失敗したときには、新品の購入費用まで全額負担になると考えてください。
ユニットドア(一体型)の場合には、「蝶番の規格や高さ」に気をつける
ユニットドア(一体型)の設置で忘れられがちなのですが、蝶番の規格や高さに気をつけましょう。製品によって、蝶番の規格や高さは違います。蝶番の取り替えなどで対応できることもありますが、素人施工ではスキマが生まれ、収まりが悪くなることが多いです。
ぴしっと収まりをよく施工するのであれば、最初から適合したものを選ぶようにしてください。
猫ドア(ペットドア)の設置をプロに依頼する
猫ドア(ペットドア)を確実に設置したいのであれば、やはりプロに依頼したほうがいいです。
ものによっては施工が難しく、壁やドアに穴を開けた場合、失敗したときのダメージは大きいです。
プロに依頼した場合の、費用、日数、メリットなどについて解説します。
猫ドア(ペットドア)の設置をプロに頼んだ場合
猫ドア(ペットドア)の設置をプロに頼んだ場合について、ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)と、後付け型の猫ドア(ペットドア)にわけて解説します。
ユニットドア(一体型)の場合
ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)をプロに設置してもらった場合、「10万円〜15万円前後」の費用がかかります。
日数は、ほとんどの場合、1日で終わります。
かかる費用の内訳としては、
- ユニットドア(一体型)の購入費用
- 古いドアの処分費用
- 施工費用
です。
項目 | 費用 |
ユニットドア(一体型)の購入費用 | 5万円〜10万円前後 |
古いドアの処分費用 | 1万円前後 (※かからないこともある) |
施工費用 | 2万円〜5万円前後 (※施工の条件による) |
総額 | 5万円〜15万円前後 |
ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)を設置するのであれば、プロに依頼するのがオススメです。
DIYした場合と比べて、費用総額にあまり差がありません。
施工難度にもよりますが、ほとんどの施工は、プロからすれば簡単な部類です。
失敗するリスクに比べれば、微々たる費用といえます。
後付け型の場合
後付け型の猫ドア(ペットドア)をプロに設置してもらった場合、「2万円〜5万円前後」の費用がかかります。
日数は、ほとんどの場合、1日で終わります。
かかる費用の内訳としては、
- 後付け型猫ドア(ペットドア)の購入費用
- 施工費用
です。
項目 | 費用 |
後付け型猫ドア(ペットドア)の購入費用 | 数千円〜3万円前後 |
施工費用 | 1万円〜2万円前後 (※施工の条件による) |
総額 | 2万円〜5万円前後 |
後付け型の猫ドア(ペットドア)を設置するのであれば、設置するタイプによっては、プロに依頼するのがオススメです。
とくに壁や窓ガラスに設置するものは、素人に施工するのは難易度が高めです。
費用の差額と失敗のリスクを天秤にかければ、許容できる範囲といえます。
6-2.猫ドア(ペットドア)の設置をプロに頼むメリット
猫ドア(ペットドア)の設置をプロに依頼するメリットを以下に紹介します。
収まりが良い
プロに施工を依頼した場合、設置後の収まりが良くなります。狂いがなくなりますし、いわゆる「あそび」の感覚も心得ています。あそびのさじ加減はとても重要で、きっちりしすぎていると逆に良くありません。
職人感覚といえるものがあり、素人ではなかなかうまくさじ加減がわからないところです。
建物への影響が最小限になる
当然ですが、無駄な穴を開けたりはしません。
配線、柱、規格や高さなどでミスをすることもあまり考えにくく、建物への影響を最小限に留めることができます。
「愛猫のためだ!」と一念発起したいところではありますが、むしろ、愛猫のために確実な施工をしてあげるのも立派な選択です。
難しい施行にもしっかりと対応してもらえる
壁や窓ガラスへの穴あけは、素人には難易度が高いです。しかし、プロであれば、工具も揃っていますし、要領も心得ています。
万が一、ミスがあったとしても、保証が効くので、安心して設置することができます。
猫ドア(ペットドア)の設置は、愛猫と飼い主の生活をより豊かにする
猫ドア(ペットドア)を設置することで、
- 体当たりやひっかきによる騒音
- 体当たりやひっかきにより建具が痛む
- ドア付近で夜通し鳴き続ける
- 「飽き」に付き合い続けなければいけない
- 冷房・暖房効率が極端に落ちる
に悩まされることがなくなり、
- 猫(ネコ)と飼い主がともに楽になる
- 猫(ネコ)の出入りを制御することができる
- 冷房・暖房効率の低下を防ぐことができる
という効果を期待することができます。
愛猫、飼い主ともにより豊かな生活を実現でき、いいことがたくさんあります。
猫ドア(ペットドア)の設置には注意点もありますが、
項目 | 費用 |
ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)をDIYする | 5万円〜12万円前後 |
後付け型猫ドア(ペットドア)をDIYする | 数千円〜4万円前後 |
ユニットドア(一体型)の猫ドア(ペットドア)をプロに設置してもらう | 5万円〜15万円前後 |
後付け型猫ドア(ペットドア)をプロに設置してもらう | 2万円〜5万円前後 |
となっており、後付け型では、さほど費用もかかりません。
DIYする場合とプロに設置してもらう場合を比較すると、費用にそれほどの開きもなく、
- 収まりが良い
- 建物への影響が最小限になる
- 難しい施行にもしっかりと対応してもらえる
というメリットがあるので、リスクを考えると、プロに設置を依頼したほうが賢い選択になる可能性は大です。
愛猫とのふれあい豊かな生活のために猫ドア(ペットドア)は、ぜひ導入したいですね。