漏電修理の費用相場は3,000~25,000円!作業内容まで解説

家の中で漏電が発生すると、電気が正常に流れなくなり、最悪の場合には火災の原因にもなり得ます。

漏電が心配になるときといえば、家をリフォームした後や、漏電ブレーカーが落ちたとき、電気料金が増加したときなどです。

そんな緊急事態に、「どのように対応すればいいのか」「もし漏電しているとして、修理費用はどれくらいかかるのか」など悩む人も多いでしょう 。

漏電の有無を自分で調べる方法や、修理費用の目安、そして信頼できる業者の選び方を知っていれば、安心して対応できますよね。
事前に基礎知識を身につけておくことで、緊急時にも冷静に対処できるようになります。

このコラムでは、漏電修理の基礎知識について徹底的に解説しています。漏電が起きたときの注意点をくわしく紹介しているので、漏電トラブルの備えとしてぜひお役立てください。

漏電修理の作業内容・費用相場・所要時間

漏電修理の大まかな流れは、以下の2ステップになります。

  1. 漏電調査(漏電の箇所や原因の調査)
  2. 漏電修理(漏電の箇所や原因に応じた対処)

最初に実施する漏電調査の相場は、7,000~30,000円ほどです。
漏電の箇所や原因がすぐにわかれば、費用も時間も少なく済みます。しかし、状況によっては漏電の箇所・原因をはっきりさせるのが難しく、箇所・原因の特定だけで数万円かかることもあります。

漏電修理の作業内容は、漏電の状況や原因によって異なってきます。主な作業内容と、作業内容別の費用相場・所要時間は以下です。

作業内容 費用相場 所要時間
コンセント・スイッチ交換 3,000~7,000円 数十分~1時間
配線修理 3,000~5,000円 数十分~数時間
ブレーカー交換 20,000~25,000円 数時間

ただし、上記はあくまで目安です。
漏電の箇所や範囲、原因、住宅の電気設備の状態などによって、費用は大きく異なってきます。

たとえば、天井裏や床下などの配線工事が必要な場合には、上記の作業費とは別に数千円~数万円の費用が発生します。

漏電を自分で調べる方法

ブレーカーの操作

漏電ブレーカーが落ちる場合は、漏電ブレーカーを操作して、漏電個所をある程度特定することが可能です。
手順は以下の通りです。

  1. アンペアブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーをすべてオフにする
  2. アンペアブレーカーをオンにする
  3. (復帰ボタンがある場合は先に押してから)漏電ブレーカーをオンにする
  4. 安全ブレーカーをひとつずつオンにする
  5. 安全ブレーカーを上げた直後に、漏電ブレーカーが落ちる回路を探す
  6. 漏電箇所を特定できたら、すべてのブレーカーをもう一度オフにする
  7. アンペアブレーカー、漏電ブレーカーと、漏電箇所以外の安全ブレーカーをオンにする

漏電が起きている箇所が合う程度特定できたら、その箇所の電化製品のコンセントを抜いておくと安心です。

漏電の箇所がわかっても、わからなくても、漏電が起きている恐れがあるなら、電力会社や電気工事専門業者に早めに連絡し、対応してもらいましょう。

漏電修理の費用を抑えるには相見積もりを

相見積もり

漏電修理の費用を抑えるには、相見積もりをすることがおすすめです。

相見積もりをすることには、次の2つのメリットがあります。

  • 複数の業者の見積もりを見ることで、大体の費用感がわかる
  • 複数の業者をチェックすることで、より安い業者が見つかる可能性がある

見積もりを一社からとるだけだと、その見積もりの金額や工事内容が妥当なのかどうか、判断が難しくなります。

それに対し、複数の業者から見積もりをとって見積もり額や工事内容を比較すれば、見積もり額や工事内容の妥当性を判断しやすいです。

また、2社目や3社目の見積もり額が、1社目よりも少し安い可能性もあります。

見積もりをとる数は、3~4社程度がおすすめです。

漏電修理の業者の選び方

笑顔の業者

漏電修理の業者を選ぶ際には、信頼性のある業者か、適正な価格か、アフターサービスは充実しているかが重要です。これらのポイントを考慮して、慎重に選びましょう。

1、口コミや評判の確認

業者の信頼性を知るために、インターネットや知人からの口コミや評判を確認しましょう。

とくに、漏電修理の実績や対応力についての情報はしっかりと確認してください。最終的に依頼するかどうかの重要な判断材料になります。

2、公式サイトや資格の有無の確認

業者の公式サイトや広告、会社概要やサービス内容を確認します。
公式サイトに明瞭な料金プランが記載されていると安心ですよね。また、スタッフが電気工事士の資格を持っているのかも重要なポイントです。

3、見積もりの依頼と比較

複数の業者に見積もりを依頼し、価格を比較します。ただし、価格だけではなく、サービス内容や品質も比較対象に入れましょう。

4、アフターサービスの確認

漏電修理後のアフターサポートや保証期間も大切です。修理後に問題が発生した時に、迅速に対応してくれるかどうか、アフターサポートの内容も忘れずに確認しましょう。

5、専門知識と経験の有無

漏電修理は専門的な知識が必要です。業者がどれだけ経験豊富であるか、また最新の技術や安全基準に精通しているかどうかも確認しておくと安心です。

漏電修理は電気の安全に関わる作業です。安全基準を遵守して、適切な手順で作業を行う業者を選ぶことが重要です。ただ単に料金が最安値の業者を選ぶのではなく、信頼性や作業品質、アフターサービスの充実度などから総合的に判断しましょう。また、契約書や見積もりの内容を十分に理解し、不明点や疑問点があれば遠慮なく業者に質問することをおすすめします。

漏電修理の業者とトラブルになった事例もあるので注意

悩む女性

漏電修理の業者選びを誤ると、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。
国民生活センターや自治体のデータによると、悪質な業者による高額請求や修理不備の事例が多く報告されています。このため、業者選びには十分な注意が必要です。

埼玉県の消費生活支援センターの相談事例では、次のようなトラブルが報告されています。

「漏電ブレーカーが起動して停電した。インターネットで検索し「電気工事・漏電修理4千円~」というサイトを見て、漏電修理を依頼した。来訪した業者に『すぐにブレーカー交換の必要があるが、今日中に支払ってもらわないと工事できない』と迫られ、請求額の40万円を支払ってしまった。

※引用:「停電、漏電修理で不要な作業!思わぬ高額請求!」埼玉県

また、契約内容が不明瞭でトラブルに発展するケースもあります。
とくに、保証期間やアフターサービスについての説明が不十分で、修理後の対応に不満を持つ消費者が増えています。

たとえば、「口頭で1年間の保証を約束されたが、実際には保証書が発行されず、修理後のトラブル対応を拒否された」などの事例があります。

漏電修理の業者選びには、十分な注意が必要です。

参考:埼玉県 停電、漏電修理で不要な作業!思わぬ高額請求!

漏電の放置は危険

危険

漏電を放置すると、火災や感電事故など重大なリスクを引き起こす可能性があります。早期の発見と、迅速な対応が必要不可欠です。

漏電を放置すると、次の4つのようなトラブルが起こる恐れがあります。

火災のリスク

漏電が原因で電気配線や家電製品が過熱して、火災を引き起こすことがあります。
とくに、古い家屋は現代の電気使用量や負荷に対応できないことがあり、漏電のリスクが高まります。

配線の損傷や絶縁の劣化やブレーカーや分電盤の動作の確認など、定期的な点検が行われていない家庭では、漏電が発生しやすい環境になっている可能性が高いので注意しましょう。

感電事故のリスク

漏電によって電気が流れたままの状態になると、触れた人が感電する危険性があります。

漏電した電気は、金属の水道管やタップ、キッチンの流し台などの金属部品に流れ込むことがあるのです。また、家電製品や水浸しになった配線に漏れた電気が流れ込むと、それらに触れた際にも感電する恐れがあります。

感電は軽度から重度まであり、最悪の場合は命に関わることも。
とくに、小さな子どもやペットがいる家庭では、突然走り回ったり、物を噛んだりすることで、意図せず電気の配線や装置に接触してしまう可能性があります。

漏電による感電事故のリスクが高くなるため、十分に注意してください。

住宅の損傷のリスク

漏電を長期間放置すると、建物の構造にダメージを与えることがあります。

とくに、木造住宅の場合は、漏電によって電気配線が過熱して、その熱が周囲の建材に伝わることで劣化してしまうこともあります。

家電製品の故障

漏電により電気が正常な経路を外れて流れ、家電製品に過剰な電流や不安定な電圧が流れてしまい、家電製品に悪影響を及ぼすことがあります。

その結果、家電の修理や交換が必要になり、さらに出費がかさんでしまうことにもなり得るのです。

まとめ

漏電修理の作業内容・費用相場・所要時間の目安は以下の通りです。

作業内容 費用相場 所要時間
コンセント・スイッチ交換 3,000~7,000円 数十分~1時間
配線修理 3,000~5,000円 数十分~数時間
ブレーカー交換 20,000~25,000円 数時間

ただし、上記はあくまで目安です。実際の作業内容や費用、所要時間は、さまざまな要因で変わってきます。

費用を抑え、よい業者を選ぶためには、相見積もりをとり、業者の公式サイトや評判などをよく確認しましょう。

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