玄関網戸は4種類!価格は千円台~10万円以上まで。確認事項も解説

家に風を通して涼しくしたい時や、湿気や臭いを室外に追い出したいとき、「網戸が玄関にもあれば玄関ドアも開けておけるのに」と思ったことはありませんか?

この記事では、玄関網戸のメリットや種類、DIYで網戸を設置する時の注意点を解説します。費用相場なども説明するので、網戸を玄関に設置する際の参考にしてください。

玄関に網戸があるメリットとデメリット

玄関に網戸があるメリットを確認しましょう。また、玄関に網戸を新しく設置する際の注意点を紹介します。

玄関の網戸のメリット

笑顔の女性

玄関の網戸には、次の3つのメリットがあります。

風通しが良くなり、湿気や臭いがこもらず快適

玄関に網戸を設置してドアを開けると、屋内の風通しが良くなり、効率的に換気ができるようになります。窓だけでなく玄関も開けることで室内に空気の流れが生まれ、換気効果が大きくなるのです。

家の間取りや玄関・窓の位置にもよりますが、玄関ドアを空気の出入り口にすることで家全体の換気量が9倍以上にもなるといわれています※。
臭いが屋内にこもった時や天気が良く外の空気を室内に取り入れたい時には、玄関網戸があると効率的に換気ができ快適に過ごせます。

参考:「住まいのじょうずな換気方法」(YKKAP)

換気しながら虫の侵入を防げる

玄関網戸がなくても、玄関ドアを開けておけば換気は可能です。しかし、網戸がないと蚊やハエなどの害虫が侵入してしまいます。
玄関網戸を設置すれば、害虫の心配なく玄関を開放し、換気できます。

ペットや子どもが玄関から出て行くのを防止できる

ペットや小さい子どもがいる家庭では、換気のために玄関を開放するのは、危険なため難しいですよね。
玄関に網戸があれば、子どもが外に出たりペットが脱走したりするのを防ぎながら玄関を開けて換気ができます。
ただし、玄関網戸は、玄関ドアほどはガードする機能が高くありません。ペットの爪で網が破れたり子どもが玄関網戸を開けたりする恐れがあるので、子どもやペットの守りをしっかり行いたいなら、ルーバー※付き玄関網戸にするなどの対策は必要でしょう。

※ルーバー:細長い薄板を等間隔で並べたもの。目隠しや換気のために用いる。鎧戸(よろいど)ともいう

玄関網戸のデメリット

悩む男性

メリットが多い玄関網戸ですが、以下のデメリットもあるので注意が必要です。

防犯面の心配がある

玄関網戸は、玄関ドアを開いた状態で使用するので、ドアを閉めた状態よりも防犯面では劣ります。鍵付きの玄関網戸にする、女性や子どもだけしか家にいない場合は玄関網戸を使わないなどの注意が必要です。

プライバシー面の心配がある

玄関網戸にすると、網戸のネットを通してとはいえ家の中が見えてしまうのは避けられません。人目が多い場所に面した玄関に網戸を設置する場合は、中が見えにくいタイプのネットにする、人目を遮ることができるルーバー付きの網戸にするなどの対策でプライバシーを守ることも検討しましょう。

玄関網戸で音を遮ることはできない

玄関網戸にした状態では、屋内の音を外に漏れないようにすることも外の騒音を遮ることも難しいでしょう。
玄関網戸を使う時には静かにする、外がうるさい時には使用を控えるなど、玄関網戸に防音効果がないことを踏まえて使用する必要があります。

玄関網戸の種類

玄関の網戸

玄関ドア用の網戸には、さまざまな形状のものがあります。主な種類と特徴を紹介します。

プリーツ式

プリーツで蛇腹状になった網を横に引いて開閉するタイプの網戸です。アコーディオンタイプと呼ぶこともあります。
使用しない時の網は折りたたまれてドア枠に設置したケースに収納されるので網が邪魔になりません。
製品にもよりますが、構造上、網の上下は枠に固定できず隙間があるため、上下の隙間から虫が入りやすい欠点があります。

ロール式

ロール状に巻かれた網を左右に引いて開閉するタイプの網戸です。網戸を使用しない時は、網は巻いた状態でケースに収納されます。
ネットが平面なのですっきりした印象で、掃除もしやすいです。

折戸式

蝶番(ちょうつがい)でつながれたパネル状の網戸を中央で折りたたんで開閉するタイプの網戸です。
ルーバーがついたタイプは、外からのぞかれずに換気ができるほか、頑丈で防犯性が高いので安心です。
ただし、開いた時にプリーツ式やロール式のように網が収納されないので、網戸のスペースを考慮する必要があります。

カーテン式

網戸の枠がなく、マジックテープなどで網をドアの枠に貼り付けて使用するタイプの網戸です。工具がなくても設置できるので、DIYに自信がない人でも手軽に取り付けることができます。

玄関網戸の商品

玄関網戸の商品としては、次のようなものがあります。

オレジョーズⅡ

オレジョーズⅡ

出典:SEIKI 網戸.jp

プリーツ式で、玄関や勝手口のドアに取り付け可能な商品です。

ローリング網戸

ローリング網戸

出典:SEIKI 網戸.jp

ドアに取り付け可能なロール式の網戸です。

中折網戸

中折網戸

出典:SEIKI

引き戸の玄関に取り付けられる折戸式の網戸です。

マグネットでキレイに閉まるドア用アミ戸

マグネットでキレイに閉まるドア用アミ戸

出典:ノムラテック

工具なしで手軽に取り付け可能なカーテン式の網戸です。

玄関網戸を取り付ける前に注意すべきこと

玄関網戸を取り付ける前には、次の4つの点に注意しましょう。

ドアの形状や材質によって選べる網戸が異なる

玄関

玄関に設置できる網戸には複数の種類がありますが、ドアの形状や材質、玄関の状況により選べる網戸が限られる場合があります。

そのため、網戸を取り付けたい玄関の材質や形状、スペースなどをまず確認しましょう。

玄関網戸の取り付け前に確認するべきことは、以下の3点です。

1.玄関の枠にネジで部材を取り付け可能か

玄関網戸の多くは、部材を玄関枠にネジで固定して使用します。玄関枠が金属や石膏ボードではネジが使えず取り付けできない玄関網戸の製品もあり、注意が必要です。
ネジが使用できない玄関では、両面テープで網戸の枠を固定する製品や、網戸の枠が不要なカーテン式を選ぶ必要があります。
また、玄関枠に凸凹があると、玄関網戸の部材を取り付けられなかったり凸凹を解消するための部品が必要になったりする場合があります。

2.玄関収納や玄関に置いてあるものなどにも注意

折戸式の網戸では、使用していない網戸は玄関の内側に出っ張ることになります。玄関収納の扉が開けられなくなったり、玄関に物を置きづらくなったりする点に注意が必要です。玄関を広く使いたい場合は、網戸をコンパクトに収納できるロール式やアコーディオン式の玄関網戸を選ぶとよいでしょう。

3.玄関枠に網戸を取り付けるスペースがあるか

玄関網戸の多くは、玄関枠に一定の幅(4~5cm前後)が必要です。
網戸の枠を設置できる幅がない玄関では、枠が不要なカーテン式の網戸を選ぶ必要があります。

調整用の部材が別途必要な場合もある

歯車

玄関網戸の製品にもよりますが、基本的なセットとは別に調整用の部材が必要なケースもあります。
以下の点の確認が必要です。

1.玄関の形状やサイズ

玄関の形状やサイズによっては、調整用の部材が必要な製品があります。

2.取り付けたい製品が自宅のドアに対応可能か

製品によっては調整用の部材がなく、特定の種類のドアに対応していないものあるので注意が必要です。

3.ドアクローザー除けの有無

多くの玄関ドアは、上部にドアクローザー※が設置されています。ドアクローザーが付いたドアに玄関網戸を設置する場合、ドアクローザー除けの部材(ドアクローザー専用カバーなど)を設置する必要がある製品が大半です。

※ドアクローザー:ドアをゆっくり締めたり、ドアが閉まる時の衝撃を緩和したりするための金属製の部材

バリアフリーにしたい場合は下レールの出っ張りが少ない製品を選ぶ

車椅子の女性

カーテン式以外の玄関網戸では、玄関枠の上下にネットを固定するレールを設置します。車いすやベビーカーなどを使用する場合、下側のレールが出入りの邪魔になる恐れがあります。
また、お年寄りや小さい子どもは、レールでつまずいて転んでしまうかもしれません。

玄関網戸の製品の中には、下側のレールの高さが5ミリ前後の製品もあります。玄関をバリアフリーにしたい場合や転倒の心配がある場合には、下側のレールの高さが低い製品を選ぶとよいでしょう。

賃貸は取り付けが可能か事前に確認を

”大家さん”

賃貸物件では建物に傷をつけられないため、ネジで部材を固定するタイプの玄関網戸の設置は困難です。部材の固定に両面テープを使用して玄関枠に傷がつきにくい製品や、カーテン式の玄関網戸を検討しましょう。

また、賃貸物件のなかには、火災時の延焼防止のため、玄関ドアを開放したままにすることが禁止されている物件もあります。

大家さんや管理会社に玄関網戸を設置しても問題ないか事前に必ず確認しましょう。

玄関網戸を後づけする費用目安

電卓

玄関網戸の費用目安は、網戸のタイプや玄関ドアサイズによって異なります。
間口が広い玄関ドアでは網戸も大きいものが必要になるので、リーズナブルなタイプでも費用が高くなる場合があります。

玄関網戸のタイプ 費用
プリーツ式 15,000~65,000円
ロール式 15,000~50,000円
中折式・ルーバーなし 40,000~75,000円
中折式・ルーバーあり 55,000~110,000円
カーテン式 1,000~10,000円

※上記の費用は製品のみの価格です。

業者に取り付けを依頼する場合、製品価格にプラスして1万~3万円の設置費用がかかると見込んでおきましょう。

玄関網戸をDIYで設置する時の注意点

diy

玄関網戸は「DIYで設置できる」とうたわれている商品もあります。しかし、採寸をしたり工具を使って自身で加工したりする必要があります。
DIYで玄関網戸の設置を検討している人に向けて注意点を紹介します。

DIYでの設置を想定していない製品もある

ネットショップやホームセンターで手軽に入手できる玄関網戸もありますが、専門業者が設置することを想定している製品もあります。

専門業者による設置を想定している製品は一般の人向けの取り扱い説明書がないことも多く、DIYでの設置が困難な場合もあります。
DIYが可能な玄関網戸でなければ、専門業者に依頼することをおすすめします。

採寸は正確に

メジャー

玄関網戸製品の多くは、玄関ドアのサイズに合わせられるように、対応サイズにある程度の幅を持たせてあります(調整用の部材が必要な場合もあります)。

しかし、実際に設置する場合には、正確にサイズを採寸しドア枠にきっちり合わせて設置しないと、網戸の枠がゆがんで開閉に支障が出る恐れがあります。

玄関の枠にゆがみがある場合は、その部分も考慮してタテと横を採寸します。
ドアの横幅は「上:上レールを取り付ける長さ」と「下:下レールを取り付ける長さ」の2カ所の寸法を測りましょう。
ドアのタテ幅も、左右と中央の3カ所を採寸し、最小の寸法を元に網戸の設置を行います。

必要な工具を確認

玄関網戸を玄関にぴったりのサイズで設定するために、網戸の枠を金ノコ(金属を切断するためのノコギリ)で切ったりネジを電動ドライバーで取り付けたりする場合があります。検討している製品の取り付けに必要な工具を確認し、それらをそろえてから玄関網戸を購入しましょう。

取り扱い説明書を確認し、慎重に作業しよう

寸法を測る場所を間違えて誤った寸法で部材やネットを切断してしまった場合、製品が無駄になります。
さらに、部材の取り付け位置を間違えた場合、玄関枠に取り付けを間違えた際の穴が残ってしまうこともあります。
購入した玄関網戸を無駄にしたり、玄関に傷をつけたりしないように、取り扱い説明書を確認して慎重に作業を進めましょう。

玄関網戸のDIYに自信がない場合は業者に依頼するのもおすすめ

笑顔の業者

「DIYに挑戦しようかと思っていたけど、玄関網戸の後付けは意外と難しそう」「DIYで取り付けられるか不安」と感じた人は、専門業者に取り付けを依頼することも検討しましょう。

玄関網戸をDIYで取り付けるのに失敗すると製品の取り付けができなくなったり、玄関に傷をつけたりする恐れがあります。
専門業者に依頼すれば失敗する心配がなく、正確なサイズで玄関網戸を設置してもらえます。

まとめ

玄関網戸があると、虫よけをしながら家の中を効率的に換気ができて快適に過ごせます。

玄関網戸はDIYでの取り付けも可能ですが、正確に作業をしないとうまく取り付けられないこともあります。工具の取り扱いなどに自信がない場合は、専門業者に依頼するのも一つの方法です。

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