4大家電の1つである冷蔵庫は、私たちの日常生活には欠かせない家電ですよね。もしそんな冷蔵庫が故障してしまったら、充分に食品を冷やすこともできなくなります。夏であれば途端に食品が傷んで、全てを破棄なんてことも…。
故障の前兆を早めに発見できれば、事前対処ができますが「冷蔵庫の冷え方が何かいつもと違うな」と感じることはなかなか難しいですよね。
ここでは、冷蔵庫が冷えない原因と冷蔵庫内がうまく冷えない場合の5つの対処法について詳しくお届けします。
冷蔵庫が冷えない5つの原因を徹底解剖!
ここではご家庭の冷蔵庫が冷えなくなってしまった原因を探してみましょう。冷蔵庫が冷えなくなってしまう原因は、実はあなたの使い方にあるかもしれません。
食品を詰め込み過ぎている
冷蔵庫内に食品をびっしりと詰め込んでしまうと冷気の流れが悪くなり、食品の冷却効果が低下します。また冷気の吹き出口付近に食品が重なっていると、それ以上冷気が循環しないので、食品自体を上手に冷やせない状態になります。
その他にも食品を重ねなくても、隙間を空けずに詰め込んでいても循環が悪くなります。ご自宅の冷蔵庫のレイアウトを確認してみてくださいね。
冷蔵庫の設置場所が適切ではない
冷蔵庫は、庫内を効率良く冷やすために熱を外に逃がす「放熱」を行う必要があります。放熱を行うためには冷蔵庫を設置する場所に「放熱スペース」を設けないといけません。
冷蔵庫の放熱は、冷蔵庫の裏面や側面、そして冷蔵庫上部の3ヶ所から行います。この3 ヶ所が「壁に密着している」、「隣接する食器棚との間に隙間がない」などの理由で、「放熱不良」に陥ると充分な冷却ができない状態になります。
冷凍室に霜がつき冷風口を塞いでいる
比較的新しい年式の冷蔵庫には「自動霜取り機能」が搭載されているものが多いです。ただ、ご家庭でお使いの冷蔵庫が少し古いタイプの場合、冷風口に「霜」がついてしまうこともあります。
冷風口に霜がついてしまう原因としては「温かい食品を充分に冷まさずに冷蔵庫に入れてしまう」という理由がもっとも多いです。温かい食品から出ている蒸気が、冷風口に付着して凍ってしまうんですね。
冷却装置の故障によるもの
冷蔵庫が冷えない原因には「冷却装置の故障」も関係しています。
冷蔵庫は、液体を積極的に蒸発させる「エバポレーター(蒸発装置)」、冷媒を圧縮する「コンプレッサー(圧縮機)」、コンプレッサーを稼働した時に発生した高温・高圧の冷媒ガスを放出する「コンデンサー(凝縮機)」、「キャビラリーチューブ(毛細管)」の4つの重要部品から成り立っています。
これら1つでも部品が故障すると冷却効率が低下します。例えば、コンプレッサーから「ブーン」という異音がする場合は冷蔵庫周辺に放熱スペースがなく過剰作動している場合もあります。ここまでくるとメーカー対応となる場合が多いようです。
冷蔵庫の寿命によるもの
冷蔵庫内が冷えない原因として、長く冷蔵庫を愛用されているご家庭では「寿命」が原因の場合もあります。冷蔵庫の寿命は一般的には10年〜12年程度と言われていますので、長く使用されている方ほど冷却率が低下する可能性があります。
また冷蔵庫の部品保存期間は約9年とも言われていますので、この期間より前に一度点検することをおすすめします。部品在庫がある段階であれば、修理対応も可能ですので、こまめなチェックも必要です。
冷蔵庫の冷えない症状を改善する!5つの対処法
ここからは冷蔵庫の冷えない症状を、ご家庭で簡単に対処できる方法を5つご紹介します。冷蔵庫が冷えない5つの原因をもとにお届けしていきます。
食品の詰め込み過ぎを防ごう
食品の詰め込みが原因のご家庭では、まず庫内の整理整頓をしておきましょう。冷蔵庫内の全体容量は、びっしりと詰め込まずに冷気が循環しやすいよう7割程度に抑えましょう。
また冷気の吹き出口付近には、食材などは重ねずに隙間を空けて配置しましょう。そうすることで、冷気が循環するようになります。また、吹き出口付近に配置する食材や食品としては、未開封の缶や瓶類など長期ストックできるものがベスト。
その理由としては、温度が低い冷気が出てきますから、水気が多い食品は凍りやすくなり、冷気が上手に循環できなくなるからです。
冷蔵庫の設置場所を工夫しよう
冷蔵庫は庫内を冷却するために「放熱」を行います。放熱不良にならないためには、できるだけ「風通しの良い場所」に冷蔵庫を配置することが重要ですよ。
放熱スペースは必ず空けるようにしないと、圧縮機の効率が低下して冷蔵庫内の冷えが悪くなってしまいます。放熱スペースをどのくらい開ければ良いのかは、冷蔵庫の容量や機種によっても異なりますが、一般的には次の通りです。
300リットル以上の冷蔵庫
側面5mm以上、上部50mm以上、背面0mm以上。
200リットル以上300リットル以下の冷蔵庫
側面20mm以上、上部20mm以上、背面突起部分より0mm以上。
200リットル以下の冷蔵庫
側面20mm以上、上部300mm以上、背面突起部分より50mm以上。
容量に合わせて放熱スペースを空けることで冷却がスムーズになります。詳しくは、冷蔵庫の取扱説明書を参考にしてください。また冷蔵庫周辺の温度が上がらないように工夫することも大切です。
夏場は直射日光が当たらない場所、冬場はエアコンの暖気を避けるようにしましょう。
霜取り装置が正常に機能しているか確認する
現在普及している家庭用冷蔵庫は、霜取り装置が装備されている機種がほとんどです。自動タイマーでコンプレッサーが一定時間止まり、ヒーターの熱で霜を溶かします。
通常は、霜取り装置の働きで霜がつくことはありませんが、冷蔵庫内に多くの空気が入り込んでしまうと溶かしきれない霜がついてしまう場合があります。では霜がついてしまった場合の対処法をご紹介します。
霜がついた時の対処法
自動霜取り装置のある冷蔵庫でも霜がついてしまった場合には、一番気軽に解消する方法として、一度電源を抜き冷却機能を停止させて霜を徐々に溶かしましょう。
霜が溶ける時間の目安は、冷蔵庫の容量によって差はありますが、数時間〜1日は放置しておきましょう。もしこのような対策を講じても再び霜がつく場合には故障の可能性もありますので、一度購入先の電気屋さんやメーカーに問い合わせると良いでしょう。
最終的には修理対応もしくは、買い替えとなることが多いです。
簡易的に故障していないかチェックする
実は冷蔵庫が故障していないか、ご家庭でも簡易的にチェックする方法があります。それは冷蔵庫から異音がする場合に「ファン」や「コンプレッサー」の故障箇所を確認する方法としてよく使われています。
冷蔵庫から「ブーン」という異音がする場合には、冷蔵庫によく耳をすまして、ゆっくり冷蔵庫の扉を開けてみてください。その時に冷蔵庫から異音がしなくなった場合は、ファンが原因である可能性が高いです。
それは、ファンは冷蔵庫全体に冷気を送りだすために扉を閉めている時は、常時稼働していますが、扉を開けると無駄に冷気を消費しないように作動を停止します。つまり、うるさい音が扉を開けた時に停止するようであれば、ファンに何らかの異常があるということです。
また「ブーン」という音が常に鳴っている場合には「コンプレッサー」異常の可能性も考えられるため、一度電気屋さんかメーカーに問い合わせると良いでしょう。
日々のメンテナンスを意識しよう
長く愛用する冷蔵庫だからこそ、日々のメンテナンスをしっかり行っていつまでも愛着をもって使用したいところです。そこで、冷蔵庫を長持ちさせるためのポイントを3つほどご紹介します。
こまめなお掃除でほこりを除去する
冷蔵庫の側面や裏面、冷蔵庫上部、コンセント周辺は非常にほこりがたまりやすいですよね。ほこりを放置しておくと、冷蔵庫の放熱効果がなくなり庫内の冷えも悪化します。またそれだけでなく、コンセント周辺のほこりから発火するという事故も起きているために注意が必要です。
もし狭い隙間でほこり除去が難しい場合は、冷蔵庫まわりの掃除をプロのサービスにお任せするのも方法の1つですよ。気軽にリーズナブルな価格で申し込めるハウスクリーニングサービスがたくさんあります。
冷蔵庫内の食材を整理整頓する
定期的に冷気の循環を改善するために、冷蔵室内の野菜室や冷凍庫の食品の量を見直しましょう。必要な分のみの食材を購入することも重要ですし、冷蔵室の奥にある食品を把握していないと、余計な物を買い足す結果となってしまいます。
最近では、100円ショップなどで便利なトレーや缶ジュース、瓶類ごとにまとめておけるすっきり収納ケースなどが発売されていますので、ぜひ活用して冷気が循環しやすいレイアウトにしてください。
熱いものは冷ましてから入れよう
冷蔵庫を使用するにあたり、日々のちょっとした気遣いも重要です。庫内の温度を上昇させないように、そして霜の原因をつくらないために、熱い食品などはきちんと冷ましてから冷蔵庫へ入れましょう。
また冷蔵庫に食品を入れる際は、できるだけドアの開閉を少なく短い時間で行い冷却効率を高めていくこともエコな暮らしの第一歩ですし、冷蔵庫を長く愛用するポイントです。
修理に出すか買い替えも考えよう
冷蔵庫が冷えない原因が分かり、トラブルの解決になれば幸いですが、冷蔵庫を長く愛用されている場合は寿命が10〜12年ということも踏まえると部品の交換も難しくなります。
その場合は、冷蔵庫の買い替えも視野に入れなければいけません。特に冷えない冷蔵庫を使用していても消費電力が大きくなる傾向にあり、デメリットが増えてしまいます。それだけに日頃から大切にメンテナンスをしていきましょうね。
まとめ
みなさんここまでいかがでしたでしょうか。冷蔵庫の冷えが悪い原因は、メンテナス不足からくるものや、設置場所の問題、電子機器の故障、寿命によるものなど様々です。まずは今回のコラムを参考に、原因がどこにあるのか探してみましょう。
そして、自分だけで解決できない場合はプロに相談することも視野に入れてみてくださいね。
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