とっても(取っ手も)大切

取っ手の種類

取っ手とはキッチンの収納キャビネットの扉を開け閉めするためのもので、種類は大きく分けて2つあります。
取り付ける穴が1つの「ツマミ」型と、取り付ける穴が2つの「ハンドル(ブリッジ)」型の2種類で、英語ではそれぞれKnob(ノブ)とPull(プル)と言います。

さて、この取っ手ですが、日本のキッチンでは重要視されていないように感じます。
システムキッチンでは最初から付いていて他の取っ手を選ぶ選択肢はほとんどありませんし、ユーザー向けに取っ手だけを扱っているメーカーやお店もあまりありません。
日本とは違い、欧米ではキッチンキャビネットには最初から取っ手が付いていないので、取っ手はユーザーが別に選んで取り付けなければなりません。

一方で取っ手の専門メーカーや扱っているお店が数多く存在し、ユーザーはキッチンに合わせて自分の好きな取っ手を自由に選べるといううらやましい環境になっています。

取っ手の材質は、ステンレス、アルミ、アイアン、木製、セラミック、プラスティック、ガラス、レザーなど各種あり、デザインもモダン、シンプル、レトロ、アンティークといろいろなのでキッチンのスタイルに合わせて、取っ手を選べればインテリアもセンスアップできるというわけです。
日本でもユーザー自身が取っ手をもっと自由に選べるようになるといいですね。そのときは今のキッチンについている取っ手をお気に入りのものと交換しましょう。
その場合、取り付けの穴が1つのつまみタイプなら同じつまみタイプにそのまま、ハンドルタイプなら2つの取り付け穴の間隔が同じハンドルタイプの取っ手に交換できますよ。

取っ手の役目

キッチンは隣同士のキャビネットの扉がほぼ隙間なく並んでいて、扉と扉の間に指が入れられないので扉の表面に付けられた取っ手を持って開け閉めします。取っ手はそのための金物です。
でもそれだけではありません。上にも書いたようにキッチンデザインの重要なアイテムのひとつでもあります。

例えば扉のデザインがモダンなのにアンティーク調の取っ手を付けたらスタイルがちぐはぐですね。
重厚なデザインの無垢の扉にビビッドなカラーのプラスティックの取っ手も合わないでしょう。
しかし、あえてデザインスタイルの違う扉と取っ手を組み合わせるというのも面白いチャレンジかもしれません。要はセンス次第、常識を壊してみます?

それと、もうひとつの役目。扉を手の汚れから守るという役目があります。
キッチン仕事は何かと手が汚れるもの。そのつどいちいち手を洗ってたら仕事がはかどりません。
取っ手がないと汚れた手で扉を直接触ることになり、触ったところが油分や酸などで変色、劣化の原因になったりします。
そうなったら扉あるいはキャビネット本体を交換しなければなりませんが、取っ手だったら変色や劣化をしても取っ手だけ取り替えればすみ大事にはなりません。

キッチンを設置してから時間が経っていて、同じ取っ手がなくなっていたら全部の取っ手を新しいものと交換してもいいでしょう。
古いキッチンでも取っ手を変えるだけでデザインをリフレッシュできるので一石二鳥です。

ちょっと気になるのは、最近のキッチンはモダンスタイルがトレンドで、取っ手のないデザインが一部でもてはやされていることです。
キッチンは見せるものではなく使うものだから汚れるのがあたりまえ。そして、取っ手がない扉は手で触るところが一番汚れるんですよ。

だから取っ手は、とっても大切なのです。

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