涼しく過ごす家づくりのポイント4つ!高気密や日射をさえぎる造りを

昨今の日本の夏はすさまじい暑さです。
自宅で過ごしていて、「冷房をつけているのに、何か蒸し暑いような感じがする」と感じたことはないでしょうか?

外にいるときは暑さがどうしてもつらいぶん、せめて家の中では、涼しく快適に過ごしたいですよね。

当コラムでは、マイホームを涼しく作るポイントと、手軽にできる涼しく過ごす工夫を紹介します。

日本の夏の危険性

真夏

昨今の日本の夏の気温は、過去数十年で最も高い水準に達しています。

気象庁によると、2023年8月、日本の平均気温の基準値は統計開始以降で最も高い数値となったそうです。
同年、北日本と東日本では、統計開始以降最も暑い8月となりました。

気温が高くなれば、それだけ室温も上がります。エアコンの冷房をつければ大抵の場合涼しく過ごせますが、あまりにも気温が高いと、冷房の効きが悪く不快感を覚えたり、電気代が跳ね上がったりします。

昨今の暑い夏のなか我が家で涼しく過ごすには、ただエアコンをつけるだけでなく、家の造りを工夫したり、エアコンの使用と並行して他にも涼しく過ごす工夫をしたりするのがおすすめです。

※参考
気象庁 日本の月平均気温
気象庁 8月の天候

涼しい家づくりのポイント

涼しい家づくりのポイントは、次の4つです。

気密性・断熱性を高くする

高気密高断熱の家

気密性・断熱性が高ければ、冷房の冷気が家の外に漏れにくいです。
そのため、気密性・断熱性の高い家にすることで、冷房が効きやすくなり、快適になります。

換気システムを整える

「できるだけ、冷房を使わず家を涼しくしたい」という人もいますよね。その場合は、換気システムを整えましょう。

換気することで、室内に熱がこもらないようにしたり、湿度の上昇を抑えたりすることができます。

人は湿度が高いほど暑さや不快を感じやすくなるので、家で涼しく過ごすには、湿度の上昇を抑えることは重要です。

換気は、自然換気と機械換気の二種類があります。自然換気は、窓や通風口などを利用して、自然に空気を入れ替える方法です。機械換気は、ファンやダクトなどを使って、強制的に空気を入れ替える方法です。

自然換気と機械換気を組み合わせて、効率的に換気することが望ましいです。

自然換気は、窓を多めに設けたり、窓の位置を工夫したりすることで効果を上げることができます。

機械換気は、換気扇を家の各所に設けたり、最新式の換気設備を導入したりすることで効果を高めることができます。

日射をさえぎる造りにする

シェード

日射をさえぎり室内に入ってこないようにすることで、室内の気温の上昇を抑えることができます。エアコンの冷房効率を高めることにもつながります。

日射をさえぎる造りにするには、以下のような方法があります。

  • 軒(屋根を下から見たときの、外壁から出っ張った部分)や庇(窓や玄関などの上に付ける小さな屋根)を大きくとる
  • 窓ガラスを日射侵入率の低いものにする
  • 窓にシェード(上下に開閉するカーテンのような設備)などの日除け設備を付ける

シーリングファンを設置する

シーリングファンとは、天井に付ける扇風機のようなものです。

風に当たると、体感温度が下がります。シーリングファンを設置し、家の中にいて風が当たる状態を作ることで、より涼しく感じることができます。

さらに、シーリングファンの風によって室内の空気の循環が良くなり、冷房の効率が上がります。

手軽にできる涼しく過ごす工夫

エアコンを使う夫婦

「家づくり(新築・リフォーム)以外にも涼しく過ごす工夫をしたい」「今の家で多額の費用をかけず涼しく過ごす工夫を知りたい」という方向けに、手軽にできる涼しく過ごす工夫3つを紹介します。

エアコンのフィルターを掃除する

エアコンのフィルターを掃除することで、冷房効率がアップすることがあります。

フィルターにほこりが詰まっていると、冷気の出が悪くなります。掃除をしてフィルターをきれいにすることで、エアコンの冷房機能が発揮されやすくなるのです。

窓にブラインドや緑のカーテンを設置する

窓にブラインドや緑のカーテンを設置することで、室内に入る日差しをさえぎり、室温の上昇を抑えることができます。

緑のカーテンとは、アサガオやゴーヤなどツル性の植物を繁らせることでできるカーテンです。
窓を緑のカーテンで覆うことで、日差しをさえぎることができます。

涼しくなる音を聞く

人によっては、清涼感のある音を聞くことで体感温度が下がることがあります。

株式会社USEN運営の「音空間 デザインラボ」によれば、実験の結果、涼感BGM(聞く人が涼しく感じるように作られたBGM)を聴いた後は、聴く前よりも涼しく感じることが有意に示されたそうです。

清涼感のある音の例としては、流水音や波の音、氷がぶつかるような音などがあります。

「涼感BGM」で検索すれば、YouTubeなどで視聴することが可能です。

※参考:音空間デザインラボ 「涼感BGM」の効果に関する研究

まとめ

日本の夏の気温は年々上昇しており、暑さ対策は大変です。

しかし、住宅の気密性・断熱性を高めること、換気システムや日射をさえぎる造り、シーリングファンの設置などによって、涼しい家づくりを実現することが可能です。

また、エアコンのフィルターをキレイに保つことやブラインドの設置など、手軽にできる涼しく過ごす工夫もあります。

色々な工夫をして、暑い夏でも、涼しく快適に過ごしたいですね。

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