漏電のリスクを考えたことがある人は、意外に少ないのではないでしょうか。電気が漏れると書いて漏電(ろうでん)と読みますが、実は感電や火災といった恐ろしい事態と隣り合わせの一面も持つのです。
ただし、漏電の仕組みや原因を知れば、そうしたリスクとも一定の距離を置くことができます。
そこで、安心して暮らせる漏電の必須対策に着目。
漏電の原因をはじめ、漏電が関係する電気火災の実態、安全な生活が望める漏電対策など、漏電にまつわる有力情報を紹介します。
目次
漏電が発生する仕組み
まずは、電気に関する知識をわかりやすく解説した上で、漏電が発生する仕組みを見ていきましょう。
漏電とは?
電線などのトラブルにより、電気が電路(電気回路)から漏れてしまうのが漏電です。日常生活に欠かせない電気は、人体に触れないように対策が施されていますが、何かしらのトラブルにより、漏電する場合があります。
電気と人体が接触することを「感電」と呼び、多くの電流を浴びると生命にかかわる危険性が高くなるのです。そうならないために、電気には絶縁体と呼ばれる物質を施します。主な絶縁体は以下の通りです。
- ゴム(電気ケーブル)
- エボナイト(硬質ゴム)
- ガラス(電球やブラウン管)
- 塩化ビニル
- 純水(塩水を含まないもの)
- 空気(送電線に用いられる)
絶縁体とは別に、電線には電流を通しやすい導体および半導体も施します。電気ケーブルで例えると、導体の主流である銅を軸として、その周囲にゴム=絶縁体を施すのが一般的です。
なお、半導体は導体と絶縁体の2つの特性を持ち、温度によって性質が変化することから、特殊な導体として位置づけられています。主な導体および半導体は以下の通りです。
導体
・鉄
・銅
・アルミ
・塩水
・空気(高電圧になると絶縁体から導体に変化する)
半導体
・シリコン(ICチップに用いられる)
・ヒ素(LEDに用いられる)
一般家庭における電気回路の仕組み
電路はブレーカーとコンセントをつなぐ電気の通り道
電気を使う場合、ブレーカーから各コンセントに電流が放電されます。ただし、そのままでは電流が各コンセントに届かないため、電圧の力を借りなければなりません。
つまり、電気を使う際は「電流に応じた電圧も同時に消費する」ことになり、その一連の電気の通り道が電気回路なのです。
ブレーカーには各種電気量の上限が決められている
電流には上限が設定されており、それを超えるとブレーカーが遮断します。電気回路の場合も同様です。
なお、一般家庭における電圧の上限は100Vで、電圧量によるブレーカーの遮断はありません。あくまでも、電気量の上限を超えた場合に停電する役目を持つのがブレーカーです。
電力(ワット=W)=A×V
1つのコンセントに流せる電流の上限は15A(アンペア)です。これを電力の計算式にすると、15A×100Vになり、1つのコンセントで1,500Wまでの電力を消費できます。
なお、1つの電路における電流の上限は20Aです。よって、20A×100Vの計算式が成り立ち、1つの電路で2,000Wまでの電力を消費できます。
主な家電の電力消費量
東北電力が公表する、各家電の電力目安を消費量の低い順にまとめてあります。
扇風機 | 30w |
照明 | 4~10W(LED) 30W(蛍光灯) 60w(白熱灯) |
テレビ(42型) | 210W(液晶) 360w(プラズマ) |
冷蔵庫(350~400Lタイプ) | 250w |
こたつ | 100w(弱) 500w(強) |
エアコン(10畳用程度) | 600w(冷房) 700w(暖房) |
電子レンジ (庫内容量20Lクラス) |
700w |
掃除機 | 200w(弱) 1,000w(強) |
温水洗浄便座 | 50w(便座) 1,050w(温水) |
ドライヤー | 1,200w |
炊飯器(5.5合炊き) | 1,300w(炊飯時) |
食器洗い乾燥機 | 1,400w |
※引用元:東北電力
漏電の検知でもブレーカーは遮断する
ブレーカーの遮断は、使用する電流量の上限を超えた場合以外にも発生します。それが、漏電ブレーカーと呼ばれる、ブレーカー内にあるもう1つの機能です。
現代で主流のブレーカーは、以下の3つの機能が働く仕組みになっています。
アンペアブレーカー (図の赤枠) |
電力会社と契約した電力を上回ったときに働く。 |
安全ブレーカー (図の青枠) |
1つのコンセントや電路で電力量が上限を超えた場合に働く。 |
漏電ブレーカー (図の緑枠) |
各コンセントや電路で漏電があった場合に遮断する。 |
漏電ブレーカーが作動した場合、漏電の原因は各コンセントや電路だけでなく、家電製品などによるものも考えられるので、慎重に対処する必要があります。
なぜ漏電は起きるのか?
漏電の原因で最も多いといわれているのが、電気配線や家電製品のトラブルです。ここでは、その他の漏電の原因も含め、具体的に取り上げています。
家電や絶縁体の劣化
漏電の発生原因は、家電や絶縁体の劣化によるものが多く占めるといわれています。各家電によって寿命は異なりますが、購入から5年以上を経過しているものは、メンテナンスや買い替えを検討するのも漏電予防の1つです。
絶縁体の代表格である電力用のケーブルは、日本電線工業会が15~20年を耐用年数の目安としています。とはいえ、使用頻度や電力量が多いケーブルは、早めに漏電対策を施しておくとよいでしょう。
一方、雨水の侵入や浸水被害でも漏電は起こるため、災害時などの直後には家電や絶縁体の影響を視野に入れておく必要があります。
小動物などが電線をかじる
ネズミやペットなどが電線をかじり、それが原因で漏電するケースもあります。また、ゴキブリが家電のなかに侵入し、漏電する事例も少なくありません。
現に、小動物や害虫による漏電からショートする事故が「年間15件ペース」という調査報告もあるのです。
住宅のつくりや劣化が漏電を引き起こす
開口部は、結露から漏電を招く場合があります。開口部の付近に設置してあるコンセントはもちろん、トイレの窓下にある電源プラグなどにも注意が必要です。
また、屋根の老朽化による雨漏りが原因で、漏電するケースも少なくありません。雨が降ると漏電ブレーカーが落ちる、もしくは屋根から近い箇所にあるコンセントが機能しないなどは、雨漏りによる漏電の可能性が高いです。
水回りの老朽化による水漏れも、漏電が発生する原因の1つです。食器乾燥機に見られるキッチンの水漏れ、浴室乾燥機の故障、排水管の不備によるものなどが、漏電の原因として挙げられます。
塩害による漏電
塩水が電気を通しやすいことから、塩害による漏電を注意しなければなりません。水自体は電気を通しませんが、それは「純水」と呼ばれる水の場合に限ります。
純水とは、高精度なろ過を施し不純物を除去した混じり気のない水です。一方、水道水をはじめ、川や池などの自然水には不純物が含まれています。不純物の代表格として挙げられるのが、イオン=塩です。また、一般に食塩水と呼ばれるものには、塩化物イオンとナトリウムイオンが含まれています。
小学生の理科の実験では、水と食塩水による豆電球の反応を調べます。その際、食塩水に浸した豆電球が光り、純水は電気の反応を示しません。
こうしたことから、沿岸部に住む人や鉄筋コンクリート造の住宅で暮らす人は、塩害による漏電に注意する必要があります。
沿岸部の場合は、海水からの飛来塩分が住宅内部の電線と反応した結果、漏電を引き起こす場合があるのです。
鉄筋コンクリート造では、コンクリートの中にある塩化物イオンが腐食し、構造内を通る電線と反応した結果、漏電が発生します。
漏電ブレーカーの故障
正常の漏電ブレーカーは、30mAという微弱電流の漏電を検知します。漏電ブレーカーが正常に動いているかを確かめるには、テストスイッチの使用が有効です。
漏電ブレーカーのそばにある丸形の専用ボタンを押す=スイッチを入れると、テストがはじまります。
正常な場合は、テストスイッチのあと、漏電ブレーカーが電気を遮断します。何も反応がなければ漏電ブレーカーが故障している可能性が高いので、電気工事士に連絡しましょう。
なお、漏電ブレーカーに正確な寿命はありませんが、日本電機工業会の公表によると、製造から約13年が取り替え時期の目安といわれています。
※参考:日本電機工業会
電気工事士による施工ミス
漏電や漏電ブレーカーの修理などは、電気工事の有資格者である「電気工事士の介入」が義務付けられています。とはいえ、雨漏りや塩害に見られるような、ほかの専門分野の工事が必要な場合は、電気工事士だけでは万全とはいえません。
また、劣化した電線の補強が甘かったり、別の電路で発生している漏電箇所を見落としたりする場合もあります。漏電対策で電気工事士に依頼する際は、実績のある業者を選びましょう。
タコ足配線
電源タップを使ったタコ足配線は便利な反面、漏電のリスクも伴うものです。1つのコンセントに流せる電流の上限は15A=1500Wなので、1台の電源タップで15A以上の電流を使用すると、漏電の発生率が高くなります。
例えば、600Wの小型ファンヒーターと1200Wのドライヤーを1台の電源タップで使うと、合計が1800Wのため上限オーバーです。この状態のままでは、漏電ブレーカーが遮断するほか、電流がショートして発火する危険性もあります。
電源タップを使う場合は、電力会社の標語である「15-125V」の電力量を守り、それぞれの電流量・電圧以下の家電を使用しましょう。
- 15:15A以下の電流使用量
- 125Vは電圧が125V以下
細い電線
電線は本来、発熱するものです。電線が細いと、絶縁体が熱で変形してショートした状態になりやすいです。ショートすると電流がむき出しになるため、そこから漏電するのです。
つまり、絶縁体の劣化やネズミにかじられた状態と同じなので、感電などのリスクは避けられません。熱の影響を受けやすい細い電線を、太めの電線に買い替えることで漏電のリスクを防げます。
漏電による主なリスク
漏電すると、主に感電・火災・電気代高騰の3つが生じる恐れがあります。
感電
0.05A=50mAの感電で、命にかかわる危険を伴います。ドライヤーの消費電力は1200W=12Aです。1A=1000mAのため、ドライヤーの漏電で感電した場合、即死と言っても過言ではありません。
各電流量が与える人体への被害
- 0.5mA:人が感知できる最小電流
- 1mA:痛みを感じる程度の電流
- 5mA:相当な痛みを感じる電流
- 10mA:握った電線を離すことができる最大電流
- 20mA:握った電線を離すことができない危険電流
- 50mA:短期間で生命に相当な危険をおよぼす電流
火災
漏電による火災は、コンセント周りにホコリが付着することで起こる「トラッキング現象」が主な原因です。
ホコリは、空気中の湿気=水分を吸収する特徴を持ちます。水分を含んだホコリがコンセントを覆うことで、差し刃に流れる電流がショートするのです。
やがて、差し刃の根本であるプラグが焦げつき、トラック=導電路を形成します。トラックの漏電はショートの規模では済まなくなり、発火した結果、火災が発生するのです。
漏電と火災にまつわるマメ知識
福岡市消防局や神戸市役所によると、湿気の多い梅雨時期は、年間を通してトラッキング現象および製品火災が発生しやすいと公表しています。6月の火災件数が突出しているとのことなので、梅雨時期はトラッキング現象に注意しましょう。
※参考:福岡市消防局
2.大震災での漏電による火災事例
1995年に発生した阪神・淡路大震災では、85件の電気火災が報告されています。そのうちの6割以上を占める56件が、電気器具に関する火災発生とのことです。
また、2011年に発生した東日本大震災では、電気火災が68件、そのうちの31件が電熱器具による発熱が原因とされています。
3.首都直下型の想定地震では7,000名が電気火災の犠牲
想定死者数が23,000名といわれる首都直下型の想定地震では、火災による犠牲者は16,000名と公表されています。さらに、そのうちの7,000名が電気火災によるものだと想定されています。
※参考:内閣府防災情報
電気代が高くなる
漏電はムダな電力を消費するので、電気代も高くなります。契約するアンペア数や世帯人数にもよりますが、毎月5A程度の漏電で、年間5,000~10,000円を出費するケースも少なくありません。
漏電により家電が故障した場合は、電気代とは別に買い替え費用も発生します。大型家電が故障すれば出費する額も増えるので、漏電には注意が必要です。
漏電を確認する方法
「漏電しているかもしれないから、すぐ電気工事業者に連絡しなければ」と考えることも大事です。しかし、自分でも漏電しているかを確認することができます。
電気工事業者の確認方法よりは正確性が欠けることがありますが、ここでは主に4つの漏電確認方法を説明します。
過去の電気代をグラフ化する
電力会社のホームページを利用すると、過去の電気料金や使用料をグラフ化して確認できます。また、水道光熱費に特化したアプリを使っても、電気料金などのグラフ化は可能です。
グラフ化された情報から月単位の違いを調べる、前年の情報と比較するなど、現在のライフスタイルを踏まえたうえで漏電を確認してみるとよいでしょう。
ブレーカーを使って確かめる
一般家庭に普及するブレーカーは、3つのタイプのブレーカーによって機能しているのが主流です。3つのタイプのブレーカーは、左からアンペアブレーカー、漏電ブレーカー(漏電遮断器)、安全ブレーカー(小ブレーカー)の順に並んでいます。
漏電した場合は、漏電ブレーカーを中心に、3つのブレーカーを併用します。確認方法は以下の通りです。
- 漏電ブレーカーの「切」を確認する=漏電ブレーカーが正常に動いている
- アンペアブレーカーの「入」を確認する
- 複数ある安全ブレーカーをすべて「切」にする
- 漏電ブレーカーを「入」にする
- 複数の安全ブレーカーを1つずつ「入」にする
- 5の状態で漏電ブレーカーが「切」になったら漏電箇所が発覚
漏電箇所を見つけた場合は、自分で修理をせず、電気工事士に連絡することが大切です。漏電箇所の安全ブレーカーは下げたままにした状態で、漏電ブレーカーを「入」にしておきましょう。
なお、内閣府防災担当の報告によると、漏電遮断器の普及率は全国で9割といわれています。一般住宅では、平成17年から原則として義務規定化されているほか、新築時には100%の設置率を誇るとのことです。
※引用元:内閣府
古い漏電遮断器を使用している場合は、最新の漏電遮断器を設置するようにしましょう。
電力会社に電気点検を依頼する
電気工事士による電気点検で、漏電しているかどうかの確認ができます。電気会社の相場は10,000円で、24時間対応かつ年中無休が一般的です。
専用のテスターを使う
クランプメーターやメガーが、漏電専用のテスターとして知られています。
クランプメータ
※引用元:モノタロウ
特に、架線電流計と呼ばれるクランプメーターは、漏電のチェック機能を持ったタイプが主流のため、漏電対策に有効です。0.01mAの微電流も測定できることから、安全性にも定評があります。
価格相場は10,000~30,000円です。
絶縁抵抗計とも呼ばれるメガーは、電圧や回路、電流の測定ができる、マルチなテスターです。絶縁性能から漏電を判断し、停電では使用できない特徴を持ちます。
価格相場は20,000~30,000円です。
漏電の対処が困難なケースでの有効策
雨による停電などから漏電した場合
雨のときに必ず停電する場合は、雨漏りによる漏電対策を選択肢に入れておく必要があります。雨漏り以外には、屋外用のコンセントや屋外灯などが雨にさらされることで漏電している可能性も高いです。
また、建物の金属部分に触れたとき、ビリビリする感覚があった場合も、漏電の疑いを持つようにしましょう。
いずれにしても、電気工事店や電気管理技術者に連絡するのが先決です。イオンを含む雨水は自然の食塩水なので、素人の判断で対処すると感電事故につながります。
マンションやアパートで漏電した場合
分譲マンションでの漏電は、管理組合や管理会社へ相談します。専有部で漏電が発生した場合は、自己負担になるケースが大半です。
一方、集合玄関機のインターフォンやオートロック機能、通路の外灯、エレベーターなどの共用部の漏電修理は、修繕・共益費から賄われます。
賃貸住宅での漏電は、管理会社や家主に相談するのが原則です。共用部はもちろん、専有部でも家主負担になる場合があるので、独自の判断で対処しないようにしましょう。漏電を確認したり、その疑いがあったりする場合は、まず管理会社や家主に連絡するのが無難です。
漏電を防ぐ3つの対策
漏電ブレーカーが正常に動くか確認する
漏電ブレーカーの近くに設置されている「テストボタン」使用が、身近で手軽な漏電対策の1つです。テストボタンを使う場合は、漏電ブレーカーのスイッチが「入」になっていることを確かめてから実施します。正常に動いている場合は、漏電ブレーカーのスイッチが「切」になり、異常の場合は「入」のまま変化しません。
アース線をつなげる
アース線とは、水回り付近で電気を使う場合に設置が義務付けられている、緑色と黄色のコード線です。アース端子を設けることで、漏電や感電を防げます。
コンセント側にアース専用の接続口が、プラグ側には首の部分からアース線をのばしてあるタイプが一般的です。アース線を必要とする主な家電には、以下のものが挙げられます。
- 洗濯機
- 電気温水器
- 衣類乾燥機
- 電子レンジ
- 冷蔵庫
- エアコン
- 室外機
アース線の目的は、電流を大地に放出し、漏電による感電を防ぐことです。接地と呼ばれるアース線の接続工事では、電線を伴った銅板や銅棒などを地中に深く埋め込みます。また、漏電した電流を大地に逃がすことで、感電の負担を激減する役割を持つのがアースなのです。
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アース付きコンセントとは?目的や意味、基礎知識を確認しよう!
2017.5.11イエコマ編集部
アース専用のコンセントがない、または接地工事をしていない場合は、電気工事の有資格者である電気工事士による作業が義務付けられています。アース線の接続は、人体を守る有効策です。早めに電気会社に連絡しましょう。
タコ足配線をやめる
タコ足配線は、コンセントのショートにより火災を助長します。タコ足配線の利用は避け、コンセントの移設や増設を検討しましょう。
特に電源タップを使用している場合は、子どもでも簡単にスイッチを操作しやすいため、漏電による感電リスクも高くなります。
業者による漏電修理の内容と相場
一口に漏電修理といっても、その内容はさまざまです。以下に、各工事の内容と相場を紹介します。
※以下に記載の価格は目安です
工事 | 価格相場 | 内容 |
コンセント増設 | 8,000~20,000円 | 新規にコンセントを設ける、既存のコンセント内に別のコンセントを 設ける、既存のコンセント自体を取り換える、コンセント専用の回路 を増設するなどの工事があります。 |
スイッチ交換 | 3,000~15,000円 | スイッチの交換は、場所の変更、既存のスイッチで電路を増やすなど の工事があります。電路を増やす際には、電線の長さによって料金も 変動するのが一般的です。 |
アース工事 | 5,000~30,000円 | アースは、接地を含むコンセントの増設(既存のコンセントに別のコ ンセントを設ける場合もある)、接地が済んだ状態でコンセント工事 のみを必要とする場合で、料金や作業時間が異なります。 |
漏電遮断器の設置 | 10,000円 | 既存のブレーカーに、漏電ブレーカーを設置する工事です。ただし、 ブレーカーの年式やタイプによっては、設置できない場合もあるので 、事前に業者に確認しましょう。 |
漏電遮断器の交換 | 18,000円 | 漏電ブレーカーのみを新たに交換する工事です。漏電遮断器の設置同 様、交換できない場合もあるので、事前に業者に確認しておきましょ う。 |
分電盤の交換 | 40,000円 | 漏電遮断器を含む、分電盤全般の交換工事です。電圧や電流数の契約 を変更する場合に、分電盤を交換します。 |
まとめ
漏電は、感電のみならず火災の原因にもなる、電気状態の危険信号です。漏電の放置から電気火災につながるケースも多く報告されています。漏電によって感電した場合は、命も落としかねません。
分電盤や漏電ブレーカーが古い、電線が劣化している、コンセントが焦げ臭いなどの症状が思い当たる場合は、早急な漏電対策が必要です。
電気工事を担当できるのは有資格者に限られるため、依頼先は電気保安協会・電気工事会社に限定されます。とはいえ、雨漏りや水回りによる漏電もあるので、漏電対策を検討する場合は、建築分野にも強い業者を選ぶのが有効です。
1日も早い漏電対策で、安全と安心の生活を手に入れてみてはいかがでしょうか。