家の中や庭をいつもきれいに掃除していても、カーポートの屋根は掃除ができていない人は少なくないでしょう。高所にあって面積も広いカーポートの屋根は、人の手や掃除道具が簡単には届かず掃除がしにくい場所です。
しかし、カーポートの掃除をおろそかにしていると汚れがたまり、劣化や雨樋つまりの原因となるので注意が必要です。
この記事では、カーポートの屋根が汚れる原因や掃除が必要な理由、自分でカーポートの掃除をする場合の方法や注意点を紹介します。
この記事を参考にカーポートを掃除し、きれいなカーポートを維持してください。
カーポートが汚れる原因
カーポートが汚れる原因には、以下のものが挙げられます。
汚れの原因や種類がわかれば、どんな掃除を行うべきか判断しやすくなります。
ホコリ
風に運ばれてきたホコリがカーポートの屋根に蓄積すると、屋根がくもったりカーポートの雨樋を詰まらせたりします。
溜(た)まったホコリの上に雨が降ると泥汚れとなってカーポートにこびりつき、さらに落としにくい汚れとなります。
落ち葉やゴミ
カーポートの近くに樹木があると、落ち葉がカーポートの上に積もりやすくなります。家の敷地内に樹木がなくても、強い風などで運ばれた枯れ葉やゴミがカーポートの屋根や雨樋に溜まることも多いです。
雨水
雨水は一見透明で汚れていないように見えますが、実際には空気中のホコリを含んでいるので汚れています。さらに、カーポートの屋根に溜まっていたホコリは雨水を含むと泥状になって、表面にこびりつきます。
コケやカビ
カーポートの屋根に溜まったホコリや落ち葉と雨水の水分を元に、コケやカビが繁殖する場合があります。とくに、日当たりが悪い場所にカーポートがある場合は要注意です。
鳥のフン
カーポートの上に電線があったり木の枝があったりすると、そこに鳥が止まりフンをすることがあります。鳥が止まるものが何もなくても、飛んでいる鳥のフンが落ちてきて汚れるのも珍しいことではありません。
カーポートの汚れを放置するとどうなる?
カーポートの上は掃除がしにくく、汚れがたまりやすい場所です。
掃除をせずに汚れを放置した場合、どんな影響があるのでしょうか。
汚れが溜まって見た目が悪くなる
ホコリや落ち葉が溜まったままのカーポートは、まず見た目が良くありません。庭や玄関などをこまめに掃除していても、手入れされていない家、との印象を与えてしまいます。
カーポートの雨樋が詰まる
カーポートの多くには、雨水を排水口に逃がす雨樋(あまどい)が設置されています。
雨樋に溜まった枯れ葉やホコリなどの汚れで雨樋が詰まると、雨水が排水できずに雨樋からあふれるトラブルにつながります。
汚れで劣化が早まる
カーポートの骨組みは塗装されたスチールやステンレス、アルミなどでできています。これらの素材は、屋外で使用するものなので耐久性は高いです。しかし、こびりついたホコリやゴミなどの汚れを放置していると、塗膜(塗料が乾燥して形成する膜)の劣化スピードが早まります。
ポリカーボネート※製の透明感のある屋根の場合、ホコリやゴミなどによって表面に細かな傷がつき、透明度が失われるおそれもあります。
※ポリカーボネート:プラスチックの一種。一般的なプラスチックよりも熱に強く強度がある。
カーポートの掃除方法
家の見た目やカーポートの寿命を考えるなら、カーポートの汚れを放置するべきではありません。この章では、DIYでカーポートの掃除を行う際に必要な道具や掃除の方法を紹介します。
カーポートの掃除に必要な道具
ホース
カーポートの屋根に水を流すのに必要です。水栓から脚立までの距離に加えて、脚立に上がって掃除する人が手に持って作業できる長さがあるものを選びます。
脚立
カーポートの屋根は人の背よりも高いので、脚立が必要です。
モップやデッキブラシ
脚立に乗ってもカーポートの中央までは手が届かないので、モップやデッキブラシがあると便利です。屋根に傷をつけない柔らかい材質のものがおすすめです。
中性洗剤
カーポートの素材に影響を与えない中性洗剤がおすすめです。
割りばし
雨樋の内部に詰まった枯れ葉やゴミを取り除く際に使用します。
雑巾、スポンジ、ゴム手袋
人の手が届くカーポートの柱は雑巾やスポンジを使って掃除をします。手荒れをしないようにゴム手袋をはめて作業しましょう。
カーポートの掃除方法
カーポートの雨樋やドレインエルボに溜まったゴミを掃除する
カーポートの雨樋やドレインエルボ※に溜まった落ち葉やゴミは、水で濡れると取り除きにくくなるため、先に掃除をします。手や指が届きにくい部分は割りばしを使うと便利です。
カーポートによってはゴミを取り出しやすいようにキャップがついている場合があります。キャップを外して内部のゴミをしっかり取り除きましょう。
※ドレインエルボ:横樋(屋根の端に、地面に水平に取り付けられた樋)と縦樋(地面の排水口に向けて垂直に設置された樋)をつないでいる部分
カーポートの屋根を掃除する
脚立に上がり、カーポートの屋根全体にホースで水を流し、ホコリや汚れを洗い落とします。
汚れが目立つ場合や、鳥のフンや泥汚れなどがこびりついている場合は、薄めた中性洗剤を含ませたモップなどでやさしくこすってから洗剤が残らないようによく洗い流します。
カーポートの骨組みを掃除する
カーポートの本体である金属製の骨組み部分を雑巾で水拭きした後、水気が残らないように乾拭きします。
長期間掃除をしていなかったり交通量の多い道路のそばなどで汚れやすい環境であったりする場合は、以下の順番で掃除をします。
- 1.水拭き
- 2.薄めた中性洗剤を雑巾に含ませて拭く
- 3.水拭き
- 4.乾拭き
カーポートの掃除をする際の注意点
カーポートの屋根に乗らない
カーポートは人が乗ることを想定していません。上に乗ると、柱が曲がったり、屋根のポリカーボネートが割れたりヒビが入って破損するおそれがあります。
水が入ったバケツなど、重いものを載せることも控えましょう。
脚立や踏み台は正しく利用する
カーポートの掃除は、人の手が届かないため、脚立などに乗っての高所作業となります。ここで重要なのは、脚立やはしごなどを正しく使うことです。脚立の天板(一番上の面)に乗る、脚立をまたいで使用する、などは知らずにやってしまいがちです。
安全管理の標語に『1mは一命取る』というものがあります。1mの高さがあれば、落下した場合には命を落とす可能性があるのです。危険な作業をしている自覚を持って掃除をしましょう。
※参考:脚立の安全な使い方(長谷川工業株式会社)
STOP!墜落・転落災害~ 合言葉は『1mは一命取る』運動 ~厚生労働省福岡労働局
清掃は2人以上で行う
前項で説明したとおり、脚立や踏み台に乗って行うカーポートの掃除は危険が伴うため、ひとりで作業を行うのはおすすめできません。
2人以上で作業をすれば、脚立を押さえる、掃除道具を手渡す、万が一作業者が落下した際にはケガの手当てや救急車を呼ぶ、などの対応ができるので、より安全にカーポートの掃除ができます。
洗剤は中性洗剤を使用する
カーポートの掃除に洗剤を使用する際は、中性洗剤を選びましょう。
洗車用洗剤などが適しています。
※引用:プロスタッフ
酸性やアルカリ性の洗剤を使用すると、カーポートの骨組みに使用されている金属が錆びる可能性があります。
また、カーポートの屋根材の中には、汚れをつきにくくする光触媒加工を施されたものがあります。このタイプのカーポート屋根の製造では、光触媒加工のコーティングを傷めるおそれがあるため、中性洗剤の使用も避け、ホースで水を流したり柔らかい布で水ぶきをしたりする程度にしましょう。
高圧洗浄機には要注意
高圧洗浄機は水圧が高く、高所で扱うとバランスを崩すおそれがあり、危険です。
さらに、不慣れな人が高圧洗浄機を使って掃除をすると、カーポートの骨組みと屋根材の接合部分などのすき間を埋めるシーリングをはがしてしまうかもしれません。カーポートの清掃に高圧洗浄機を使用しないようにと注意しているメーカーもあります。
高圧洗浄機を使ってカーポートの屋根を掃除したいなら、専門業者に任せた方が安心です。
まとめ
カーポートの掃除が必要な理由や、掃除の仕方などを紹介しました。
脚立やモップなどを準備して行うカーポートの掃除は面倒なばかりでなく、危険もあります。自身で掃除をするなら、安全に配慮してケガのないように行ってくださいね。
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