キッチンやお風呂場などで、水がスムーズに流れないようなときは、排水管に汚れが詰まっているのかもしれません。
そのようなときは、排水管高圧洗浄を実施することで、排水管の内側にこびりついた汚れを、きれいに落とすことができます。
排水管高圧洗浄は業者に依頼して行う人が多いですが、DIYでやってみたいと考えている人もいるでしょう。以前に業者に依頼したことがある人のなかには、作業の様子を見ていて、自分にもできそうだと思った人もいるかもしれません。
ここでは、排水管高圧洗浄の方法についてくわしく解説していきます。
DIYでやるか業者に依頼するか決める際に参考にしてみてください。
目次[非表示]
排水管高圧洗浄を行う理由
排水口の付近は普段から掃除している人も多いですが、汚れは排水口付近よりも排水口の奥の方に付着します。排水管の奥の方は普段では掃除できないため、長年にわたる汚れが蓄積して排水が鈍くなるのです。
その蓄積した汚れを落とすために、排水管高圧洗浄を行います。排水が鈍くなってもそのまま放置しておくと、流れが鈍くなるだけにとどまらず、さまざまなトラブルを引き起こします。
たとえば、排水口から悪臭が発生したり、排水管の中に害虫が住みついたりすることもあるかもしれません。
汚れの影響で排水管そのものが劣化したり、水が逆流したりすることもあるでしょう。
排水管高圧洗浄を行う理由に関してくわしくはこちらに掲載しています。
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DIYでも排水管高圧洗浄を行えるのか?
そもそもDIYで排水管高圧洗浄を行えるのかが気になっている人もいるでしょう。業者に依頼しないと高圧洗浄ができないものだと思っている人も少なくありません。
排水管高圧洗浄を行うのに必要な道具は市販されており、道具さえあれば一般の人でも排水管の高圧洗浄は可能です。
高圧洗浄機があればDIYでも洗浄できる
※引用:ケルヒャー
排水管高圧洗浄を行うときに使用する道具のなかでも、メインとなる道具は高圧洗浄機です。
高圧洗浄機は「業務用の機材」というイメージが強いかもしれませんが、一般用のものも販売されています。主にホームセンターなどで取り扱っていて、ネット通販でも購入可能です。
- 値段の安いもの:1万円前後
- 少し良いもの:2万円から3万円程度
高圧洗浄機があれば、高圧で水を噴射できるので、DIYでも排水管の内部を洗浄できます。
高圧洗浄機のメーカーは、アイリスオーヤマや日立、ケルヒャーなどが代表的です。
また、機種もさまざまなものがあります。
排水管高圧洗浄で使うなら、「高水圧」のものを選ぶのがいいでしょう。
高圧洗浄機の他に必要な道具
高圧洗浄機の他にも排水管高圧洗浄を実施する際に使用する道具があります。
パイプクリーナーホース
パイプクリーナーホースは、高圧洗浄機に取り付けて使用するホースです。長さが7~10m程度と非常に長く、排水管の奥の方まで入れられるような作りになっています。
パイプクリーナーの機種により、取り付けられるものが異なるため、購入する際には適合機種をよく確認しておきましょう。
バケツ
排水管高圧洗浄は、屋内と屋外の両方から行います。
屋外では排水マスを開けて、そこからパイプクリーナーホースを挿入しますが、排水マスの中にゴミを含んだ汚水が溜まっていることが多いです。
高圧洗浄機を使って落とした汚れも排水マスから出てきます。その汚れをすくって入れておくのにバケツが必要です。
とくにしっかりした作りのものでなくても支障はないため、100円ショップなどで購入してもよいでしょう。
柄杓(ひしゃく)
※引用:TKG
柄杓は汚水に含まれる汚れの塊を拾うのに使用します。そのまま使用するのではなく、小さな切れ目などを入れておくと、水を取り除いて汚れの塊だけ拾えます。
柄杓も100円ショップなどのもので問題ありません。
合羽(かっぱ)
排水管高圧洗浄の作業を行っているときには、汚水が飛び散ります。作業を行っている人にかかってしまうことも多いです。
そのため作業の際には合羽を着て行いましょう。
合羽も100円ショップで購入できます。
少し質の良いものを使いたい場合には、ホームセンターなどで購入するといいでしょう。
値段は1,000~2,000円程度です。
DIYで排水管高圧洗浄を行う手順
排水管高圧洗浄を行うときの具体的な手順について説明していきます。
半日から丸1日程度かかることもあるため、休日などで他に予定のない日に行うのが望ましいです。
1.排水口付近を掃除する
最初に室内排水口の付近を掃除しましょう。水の流れが鈍くなったと感じた時点ですでに掃除が必要な状態です。
その場合には、次の手順に進みましょう。
排水口付近には、ゴミ受けなどの細かな部品がたくさんついています。そのほとんどは簡単に取り外せるので、排水管高圧洗浄の作業をする前に取り外しておきましょう。
そして、取り外した部品はきれいに掃除しておくと、洗浄作業後に清潔な状態で使えます。部品を取り外した後の排水口の付近はヌルヌルしているため、洗剤などを使って掃除しましょう。
洗剤はお風呂場や洗面所ならバスマジックリンなどの浴室洗浄剤で大丈夫です。キッチンの流し台ならキッチン用洗剤を使用しましょう。
2.排水口から高圧洗浄ホースを入れて排水管の中を掃除する
排水口の付近がきれいになったら、いよいよ排水管の中にパイプクリーナーホースを入れて排水管の奥の方まで洗浄します。
ここで使用するのは、高圧洗浄機とパイプクリーナーホースです。
パイプクリーナーホースを奥の方まで挿入して、高圧洗浄機のスイッチを入れると、高水圧で水が噴射されます。排水管は曲がっている箇所などもあるため、上手く動かしながら、排水管内部をまんべんなく洗浄しましょう。
3.全ての排水口から同じように洗浄する
同じ家の排水管は全てつながっています。キッチンや洗面所、浴室などの排水口から流れていった水は、途中で合流してから、排水マスのところまで行く仕組みになっています。
また、浴室の場合には浴槽の排水口と体を洗う場所の排水口が、ごく近い位置でつながっていることが多いです。そのため、1箇所だけ高圧洗浄を行ってもあまり意味がありません。
排水管高圧洗浄を行う際には、基本的に家にあるトイレ以外の全ての排水口から高圧洗浄を行わなければなりません。
4.屋外にある排水マスからも洗浄を行う
室内の全ての排水口から高圧洗浄を行った後は、屋外からの高圧洗浄を行いましょう。このときに、高圧洗浄作業の他にバケツや柄杓、合羽などを使用します。
排水マスにはマンホールを小さくしたようなふたが使われていることが多いです。四角いコンクリート製のふたが使われている場合もあります。
お風呂場やキッチンから近い位置に設置されていることが多いため、一連の作業を始める前に排水マスの場所の確認をしておくといいでしょう。
排水マスの中には、高さの異なる位置に2本の排水管が設置されています。高い位置にある排水管は、室内から来ている排水管です。
室内の全ての排水口から合流して、ここまでたどり着きます。
そして、室内から水が送り込まれると排水マスの中にたまる仕組みになっており、一定量たまると低い位置の排水管に入っていく仕組みです。
そこから下水に送り込まれます。
高圧洗浄作業を行うときには、室内とつながっている低い方の排水管にパイプクリーナーホースを挿入しましょう。
奥の方まで入ったら、高圧洗浄機のスイッチを入れて内部をまんべんなく洗浄します。
このとき、かき出された汚れが流れてくることが多いです。
油の塊やヘドロ、固形物のゴミなどが流れてくるので、柄杓ですくってバケツに入れておきましょう。
汚れが出てこなくなるまで洗浄作業を行います。
最初の段階で行う排水口付近の掃除に関してくわしくはこちらに掲載しています。
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マンションなど集合住宅での排水管高圧洗浄の方法
マンションなどの集合住宅の排水管は、全世帯でつながっています。そのため、1世帯のみで排水管高圧洗浄を実施しても、あまり効果は期待できません。
また、管理会社の方で定期的に全世帯の排水管高圧洗浄を実施しているところも多いです。
もし、マンションで排水管が詰まったり、流れが悪くなったりした場合には、管理会社に相談しましょう。
マンションでの排水管高圧洗浄に関してくわしくはこちらをご参照ください。
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排水管高圧洗浄を行うときには、排水マスを開けます。このとき、排水マスの中に汚れがたまっているのに気づくでしょう。排水マスはゴミや汚れを取り除くために設置されているものですが、たまったゴミや汚れは誰かが取り除かなければなりません。
排水マスの中にゴミや汚れがたまったままだと、排水管を綺きれいにしても、流れが改善しないこともあります。
排水マスの掃除に関してくわしくはこちらに掲載しています。
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排水管高圧洗浄の相場
排水管高圧洗浄を業者に依頼して行う際に、料金が高すぎる業者は避けたいでしょう。実際に業者を探してみると、料金にかなり幅があります。
高いところだと5万円を超え、安いところなら1万円を切るくらいの金額です。
平均的な相場は2万円から3万円程度であるため、費用を重視して選ぶなら2万円を切るかどうかを1つの目安にするといいでしょう。
排水管高圧洗浄の相場に関しては、こちらの記事でくわしく扱っています。
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排水管高圧洗浄のチラシには詐欺業者がいるかも?
排水管高圧洗浄の業者のなかには、悪質な業者も混ざっているため、業者選びは慎重に行わなければなりません。チラシなどを郵便受けに入れていく業者はとくに悪質な業者が多いです。
たとえば、料金設定を意図的に分かりにくくした上で、作業後に高額な追加料金を請求するケースが見られます。
他にも行政機関が実施しているものと誤解させるような記載をするなど、手口は多種多様です。
排水管高圧洗浄の詐欺業者に関しては、こちらの記事でくわしく解説しています。
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排水管高圧洗浄をすべき頻度
新築から7、8年程度経つと、排水管の流れが鈍くなっているのに気づくことが多いです。
放置しておくと排水管が詰まることもあるので、新築後7、8年を1回目の排水管高圧洗浄を実施する目安と捉えておくといいでしょう。
その後も、一定の期間が経過したら実施するようにしておけば、快適で清潔な状態を保てます。
2回目以降は3年から5年に1回くらいのペースがおおまかな目安です。
排水管高圧洗浄を行う頻度に関してくわしくはこちらに掲載しています。
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そもそも排水管が詰まる原因とは?
排水管には水以外のものも多く流れており、それが少しずつ内側に付着することで排水管は詰まります。洗面所やお風呂場であれば、髪の毛や石けんカスなどが流れていくでしょう。
キッチンなら食材カスなどが流れていきます。
また、悪臭や虫の侵入を防ぐために意図的に入り組んだ形状にしているS字トラップやP字トラップの部分にゴミがたまって詰まることも多いです。
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排水管をDIYできれいに洗浄するのは難しい
こちらで紹介している排水管高圧洗浄の方法を試してみても、排水管の詰まりがあまり改善しないケースも多いです。
そのような場合には、排水管高圧洗浄の専門業者に依頼しましょう。
業者が行うのと一般の人がDIYで行うのは根本的に違う
業者が行う排水管高圧洗浄と、一般の人がDIYで行う排水管高圧洗浄は、根本的に違います。
では、具体的にどんな点が違うのか見ていきましょう。
使用する道具の違い
一般に市販されている高圧洗浄機は、安全面などを考慮した設計になっているものがほとんどです。
知識などがあまり豊富でない一般の人が使用しても、危険にさらされないようにできています。そのため水圧も抑えられているのが特徴です。
市販の高圧洗浄機だと、頑固にこびりついた汚れなどは、十分に落とせないかもしれません。
これに対して、排水管高圧洗浄の専門業者は、プロ用の高圧洗浄機を使用しています。プロ用の高圧洗浄機は知識や技術を身につけているスタッフが使用することを想定した設計になっており、水圧も一般用のものよりも強力です。
そのため、DIYでは落とせないようなしつこい汚れも落とせます。
プロと素人の違い
道具の違いに加えて、作業をする人の違いも大きいです。
DIYで排水管高圧洗浄をやってみようと考えるくらいの人は、DIYが得意で自信を持っている人が多いでしょう。
しかし、それでも排水管高圧洗浄の作業は、初めての人が最初から上手くできるくらい簡単なものではありません。
高圧洗浄機の扱いに関する技術や、排水管の構造などに関する知識などが必要です。作業に対する慣れや勘などによる違いも大きいでしょう。
やり方などが分かっていても、一般の人がプロのスタッフと同じように洗浄するのはかなり難しいです。
排水管を傷つけてしまう可能性も
排水管高圧洗浄の作業を初めて行う人の場合には、勝手が分からず排水管を傷つける可能性もあります。あまり効果が得られなかったくらいならまだいいですが、排水管を傷つけると水漏れが発生する可能性が高いです。
排水管を傷つけると、排水管の交換などが必要になるケースもあります。その場合には、かなりの出費になってしまうでしょう。
排水管の交換費用の相場は1mで約2万円、それ以上の長さの場合には1m長くなるごとに約5,000円です。
一見するとDIYは安上がりのように思えるかもしれませんが、道具を買いそろえるのに意外とお金がかかります。
必要な道具を買いそろえるのに安く見積もっても1万円は超えてしまいます。
上手くできた場合でも、業者に依頼するのとあまり変わらないくらいのお金がかかることが多いです。
そのため、金銭的な面でもDIYでの排水管高圧洗浄はあまりおすすめできません。
まとめ
排水管高圧洗浄は、一般の人でも行うことはできますが、専門業者が行ったときのような効果を得るのは難しいです。
一般の人と専門業者のスタッフとでは、使用する道具も違えば、洗浄技術も違います。一般の人が行うには道具を買いそろえる必要があり、金銭面でのメリットもほとんどありません。
排水管を壊してしまうリスクもあります。
そのため、排水管高圧洗浄はなるべく専門業者に依頼して行うようにしましょう。
そして、業者に依頼するならイエコマがおすすめです。
イエコマでは、技術力の高いスタッフが作業を担当し、初回なら9,800円(税抜)と格安の料金で利用できます。
もちろん追加料金や出張料などはかかりません。
排水管の詰まりに悩まされているなら、ぜひイエコマにおまかせください。
排水管保守クリーニングならイエコマ
家のプロによる排水管保守クリーニングが…
外配管のみ:5,000円/一式
外・内配管:9,800円/一式
※トイレ不可
何年も洗浄していない排水管も、安全・確実にキレイに!
