排水管は毎日使うものです。しかし、表には出ていないので、普段目にすることはないでしょう。
そのため、排水管が汚れていても、そのことに気づかないかもしれません。
排水管は想像以上に汚れている可能性が高いです。普段水道を使うなかで、排水管が汚れる原因は数多くあります。
汚れた排水管を放置しておくと、面倒な目に遭うことも多いです。
ここでは排水管が汚れる原因と、汚れを放置した場合によく起こるトラブルについて解説していきます。
排水管のトラブル防止のために役立ててください。
目次
排水管が汚れる原因
まず、排水管がなぜ汚れるのか、その原因について見ていきましょう。
油分が排水管内部に付着する
一般家庭では、キッチンや洗面所、お風呂場、洗濯機などの排水口から排水管へ汚れた水を、毎日のように流しています。
汚れた水は、油分を含んでいるケースが多いです。
食器や調理器具などに付着した油は、洗剤を使って洗い流します。しかし、汚れを含んだ洗剤や油が排水管へ流れていき、少しずつ排水管の内側に付着していくのです。
洗面所やお風呂場などで使う石けんやシャンプーなどにも、油分が含まれています。
1回で付着する油はごくわずかでも、5年、10年と毎日油が付着していけば、大きな汚れになるでしょう。油汚れが排水管内で何層にも重なることもあります。
固形物が排水管を詰まらせる
油分の他に、固形物も排水管が汚れる原因の1つです。油分による汚れと組み合わさることで、より強固な汚れになることもあります。
食材カス
キッチンでは、野菜や果物の皮を剥いたり種などを取り除いたりするでしょう。そのような食材カスは三角コーナーなどに捨てますが、一部が排水口から流れていくこともあります。
わずかな量なら、それほど排水管に影響はありません。しかし、食材カスなどの一部が何度も排水管内に流されることが繰り返されると、詰まりへとつながります。
排水管に流された食材カスなどは油汚れと一緒になって、排水管の内側にべったりとくっつくのです。
髪の毛
お風呂場や洗面所では洗髪や整髪をするため、髪の毛が排水管の中に入っていきます。髪の毛と一緒にシャンプーなどの洗剤カスも流れ、排水管内で髪の毛が絡まった状態で固まることも多いです。
すでに排水管内に付着して固まっている油分などに絡みつくこともあります。
小さなプラスチック片やビニール
キッチンでは食材や調味料などのパッケージに使われている、小さなプラスチック片やビニールなどのゴミが出ます。それをシンク内に放置することで、水を流したときに排水口から流れていくことも多いです。
洗面所やお風呂場では、シャンプーやボディソープの詰替え用パックの切れ端が流れていくことがよくあります。プラスチックやビニールは水分を通さないため、少量でも排水管を詰まらせやすいです。
誤って落としてしまったもの
水場で使う小さいものは、誤って排水口に落とすこともあるでしょう。スプーンやキャップ類、歯ブラシなどは落としやすいです。
あまり数が多くなくても、排水管を詰まらせることがあります。
排水管の汚れを放置しておくとどうなるのか
汚れた排水管をそのまま使い続けていると、次のようなことがよく起こります。
水の流れが悪くなる
排水管の中に汚れが蓄積すると、水が通れる部分が狭くなります。少し狭まったくらいでは、体感的な違いはありませんが。
しかし、5年、10年と汚れが蓄積すると、水の流れが悪くなったと感じるでしょう。
排水管の汚れがひどくなると、水がスムーズに流れず、シンクや洗面台の中に溜まるようなこともあります。
もし、これまでと同じように水道を使っていて、そのような兆候があらわれたら、排水管がかなり汚れている証拠です。
逆流する可能性
水の流れが悪いくらいだと、多少不便でもそのまま使い続けられます。しかし、そのまま使い続けると、水の流れが悪いために油などが排水管内の汚れに吸着して汚れがさらに増えることが多いです。すると、詰まりもひどくなります。
鈍くても水が流れていくうちはいいですが、水が通れないくらいに排水管が詰まると、水が行き場をなくして逆流する現象が起きるのです。
悪臭が発生する
排水管の中が汚れていると、汚れている箇所から悪臭も発生します。汚れがひどくなればなるほど悪臭も強くなっていくのです。
長年にわたって蓄積した汚れであるため、食材カスや油分などは腐敗もしているでしょう。雑菌も繁殖しているはずです。
これまでは室内まで届いていなかった悪臭も、汚れがひどくなると室内まで漂ってきます。不快に感じるだけでなく、衛生上もよくありません。
排水管の掃除の必要性
排水管の中に蓄積した汚れは、そのまま自然になくなることはありません。排水管を掃除せずに使い続ければ、さらに汚れてしまい、いずれは完全に詰まってしまいます。
そのため、排水管が汚れている兆候があらわれたら、早めに排水管の掃除をしてきれいにしておくのが望ましいです。
排水管の掃除の必要性に関しては、こちらにくわしく掲載しています。
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DIYでできる排水管の掃除方法
排水管を掃除する方法はいくつかありますが、その中でもDIYで簡単に行える方法を紹介していきます。
ゴミ受けやワントラップなどを掃除する
排水口にはゴミ受けやワントラップなどが備え付けられています。ゴミ受けやワントラップは、固形物が排水管に流れていくのを防止する役割を果たしています。
しかし、完全に防止できるわけではありません。ゴミ受けのネットの隙間から、流れ込むこともあるでしょう。ワントラップがあっても勢い良く水を流すと、ゴミも一緒に流れていくことがあります。
そのため、ゴミ受けやワントラップはこまめに掃除しておきましょう。
掃除方法
- ゴミ受けやワントラップのパーツを排水口から取り外す
- 付着したゴミや溜まったゴミをゴミ袋などに移す
- 中性洗剤やスポンジなどを使って洗浄する
重曹やお酢を使った洗浄方法
排水管の内部でも、排水口付近の部分なら、重曹とお酢を使ってDIYで簡単に掃除できます。
ゴミ受けやワントラップを外す必要があるため、ゴミ受けとワントラップの掃除をした後に行うのがおすすめです。
掃除手順
- 排水管の中に重曹をカップで4分の1程度、お酢を2分の1程度入れる
- お湯を注ぎ込む
- お湯を注いでから30分~1時間程度経過したら、再びお湯を流し込む
注ぎ込むお湯は、40~50℃くらいの、お風呂より少し熱いくらいのお湯がちょうどよく、ヌメリも取れてきれいになります。
パイプクリーナーを使った洗浄方法
※引用:マルフククレンザー製造
重曹やお酢よりももっとしっかりと洗浄したいなら、市販のパイプクリーナーを使うといいでしょう。
手順
- 洗面器に40~50℃程度のお湯を入れて、その中にボトルごとパイプクリーナーをつけておく
- パイプクリーナーが30℃くらいまで温められたら排水管に注ぎ込む
- 30分程度放置してから、お湯を流し込む
パイプクリーナーは温めてから使用すると、効果が高められます。ただし、ボトルが破裂する危険性があるので湯温には気を付けましょう。
ワイヤーブラシを使った洗浄方法
※引用:KMS
ワイヤーブラシは、細長いワイヤーの先にブラシがついている掃除道具です。
これを排水管の中に差し込んで上下に動かしながら、擦って汚れを掻き出します。洗剤なども使用すると効果的です。
排水トラップに付着している固形物のゴミなども取れます。
DIYで簡単にできる排水管の洗浄方法に関してくわしくはこちらに掲載しています。
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排水枡(マス)も掃除しないといけない
排水管に流れていった汚水は、排水枡を経由して、下水に流れていきます。
排水枡は屋外に設置されており、外見はマンホールを小さくしたようなものです。
排水管の中に流れ、内部に付着しなかったゴミは排水枡に溜まります。そのため、排水管の洗浄をするなら排水枡も洗浄しなければなりません。
専門業者に依頼して高圧洗浄を行う際には、排水枡の洗浄も併せておこなうところが多いです。
排水枡の掃除についてくわしくはこちらに掲載しています。
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排水管掃除の適切な時期
DIYで行える簡単な掃除だけでは、排水管の汚れを十分に落とすのは難しいです。そのため、専門業者による高圧洗浄を定期的に実施する必要があります。
新築住宅であれば築7年から8年くらいの時期を1回目の目安にするといいでしょう。2回目以降は3~5年に1回くらいの頻度が目安になります。
排水管掃除の適切な時期に関してはこちらの記事であつかっています。
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排水管高圧洗浄はDIYでもできる?
※引用:Japgor
排水管の簡単な掃除だけでなく、高圧洗浄もDIYでやってみようと考える人もいるでしょう。では、排水管高圧洗浄はDIYでもできるのかどうか見ていきましょう。
高圧洗浄機は市販されている
排水管高圧洗浄を行うには、高圧洗浄機が必要です。
高圧洗浄機は、ホームセンターなどで市販されていて、一般の人でも購入可能です。ネット通販などでも取り扱っており、値段は1万~3万円前後です。
高圧洗浄機を使用して高水圧で水を噴射することで、長年にわたってこびりついた汚れを落とします。
一般の人には扱いが難しい
高圧洗浄機を購入しても、排水管を十分にきれいにできるとは限りません。排水管の詰まりを改善できず、結局専門業者に依頼する人も多いです。
一般の人がDIYで洗浄しただけではあまりきれいにならない
専門業者のスタッフが洗浄作業をしている様子は、簡単そうに見えます。しかし、高圧洗浄機を使って実際に排水管の汚れを全部きれいに落とすのは、簡単なことではありません。
専門業者のスタッフと同じように作業しているつもりでも、ほとんど汚れを落とせないことも多いです。
慣れない作業に苦労したのにほとんど効果を実感できず、休日が潰れるだけかもしれません。
排水管を壊してしまうことも
自分で高圧洗浄を行い、効果をあまり実感できないのはまだいいですが、排水管を壊してしまう可能性もあります。
排水管を破損してしまった場合、修理費用が高くつくため注意しましょう。
1メートル以内でも2万円程度、それ以上の範囲だと1メートル増えるごとに5,000円程度の費用がかかります。
そのため、高圧洗浄は自分でやるよりも専門業者にまかせた方が賢明です。
排水管の詰まりを予防するためにやっておきたいこと
排水管の詰まりを予防するには、定期的な高圧洗浄に加えて、普段の心がけが大切です。では、どんな点に普段から気をつけておけばいいのか見ていきましょう。
食器や調理器具の油分を拭き取ってから洗う
食器や調理器具には油分が付着します。食器や調理器具を洗う前に、キッチンペーパーなどで拭き取るのがおすすめです。
油汚れがひどいときには、拭き取るだけでも排水管に流れていく油分の量がだいぶ違います。食器や調理器具を洗うのも楽になるでしょう。
固形物はなるべく流さない
固形物を流さないための工夫も必要です。お風呂場の排水口であれば、水切りネットなどをかぶせておきましょう。ネットに髪の毛やパッケージの切れ端などが引っかかるので、排水溝に流れていくのを防止できます。
キッチンの排水口にもゴミ受けがなければ設置するのが望ましいです。
ゴミ受けやワントラップはこまめに洗う
ゴミ受けやワントラップには、固形物のゴミが溜まります。油汚れなども付着しやすいので、なるべくこまめに掃除しておきましょう。
ゴミ受けやワントラップだけの掃除なら、それほど時間もかかりません。少なくとも1週間に1回程度は掃除するのが望ましいです。
排水管の詰まりを防止するのに加えて、衛生的な環境を保てます。
排水管の詰まりの予防方法についてはこちらにもくわしく掲載しています。
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まとめ
排水管の中には油汚れや食材カス、固形物などが日々蓄積しており、少しずつ汚れて詰まっていきます。水道を使用する限り、汚れの蓄積は避けられません。
ただし、普段の使い方とお手入れ次第で、汚れが蓄積しにくくすることは可能です。
業者による定期的な高圧洗浄を実施しておけば、排水管が詰まって困ることはないでしょう。
排水管高圧洗浄を依頼するなら、イエコマにおまかせください。熟練したスタッフが室内と屋外の両方からていねいに作業いたします。
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