雪害の対策は必須! 被害が出る前に準備しよう

自分は雪害には関係ない。そんな油断が、思わぬ事故を引き起こすことがあります。巻き込まれてからでは手遅れです。身近で起こりやすい雪害の4つの事例を見ながら、その対策を紹介しましょう。

「なんとかなる」は危険な考えかも! 雪害の怖さ~事例紹介

雪害の事例は数えきれないほどに報告されています。今回は、豪雪地帯に住んでいて雪害が不安な方、または冬のレジャーで山岳地帯に行かれる方、都市部に暮らしている方など。誰にでも起こりうる、雪害の事例をご紹介します。

【その1:雪崩による雪害】

楽しいレジャーの時間が、あっという間に恐怖の瞬間に変わることもあります。

温泉旅館で

温泉旅館の裏山において雪崩の発生。作業員1人が死亡。宿泊客16人が負傷し、旅館施設の一部が破損。

スキー場で

スキー場において乾雪表層雪崩が発生。近隣ホテルの駐車場に駐車してあった乗用車とバスが流され被害を受けた他、流されたバスがホテルに衝突したため、窓ガラスが割れ2名の宿泊客が負傷。

岩盤浴中に

とある温泉付近で発生した雪崩が岩盤浴場にまで到達。テント内で岩盤浴をしていた3人が死亡。

【その2:除雪中の事故(雪下ろしや雪かき中の事故)】

雪害による死亡事故のほとんどが、除雪中の事故によるものです。事故が発生しているシーンをみてみましょう。

転落事故

除雪作業中に屋根から転落。

屋根からの落雪

除雪した雪や、落雪に巻き込まれる。

水路等への転落

雪捨ての最中に、槽内に転落。発見までに時間がかかることが多い。

除雪機による事故

エンジンを切らずに雪詰まりを取り除こうとして巻き込まれ、腕が切断された。深夜に運転手が除雪車で歩道を除雪していたところ、誤って歩行者を除雪車に巻き込んでしまったなどの事例。

【その3:車の事故】

ちょっとした雪だから大丈夫。アスファルトがちょっと濡れているくらいだから大丈夫。そんな判断が、命の危機を招いてしまうかもしれません。

スリップ事故に巻き込まれて命の危機に

約2センチの積雪が見られる状態で、すり減ったスタッドレスタイヤにも関わらず、タイヤチェーンを装着せずに走行(トラック)。スリップを起こし、トラックが道路をふさぎ、横転寸前で停止。そこに1台の乗用車が衝突し、トレーラーの横転し乗用車を押しつぶした。

気が付きにくいトンネル内の道路凍結

トンネル内で小型乗用車が凍結する路面により滑り、反対車線へ進入し対向する大型貨物トラックと衝突。道路の状態が見た目には少し濡れた様に見える、表面に薄い氷の膜が張ってある「ブラックアイスバーン」状態だったことが原因。

【その4:歩行者の雪道での事故】

雪が降る地域はもちろん、雪が降らない地域でも地面の凍結などによって転倒事故が相次いで発生しています。

凍結が確認できない「白い線」

白線上は、乾いている様に見えて、実は凍結しているケースが多いです。

バス、タクシー乗り場など

たくさんの人が雪を踏み固めたり、摩擦で氷を溶かしたりするため、「溶ける」→「凍結する」→「溶ける」を繰り返し、転倒しやすい場所です。

車の出入りが激しい場所

排気ガスや摩擦で雪が中途半端に溶けて、滑りやすい状態です。坂道などで転倒しやすいので要注意。

凍結・雪の無い駅の中、建物の中で転倒

タイル張りの地下街・地下鉄など、靴の裏に付いた雪が原因となってスリップすることがあります。

雪害の対策方法

「たった2cmの降雪だし、ちょっとした地面の凍結程度。この程度なら大丈夫だろう」そんな判断で、思わぬ事故の被害者・加害者になってしまうかもしれません。先にご紹介した4つの雪害事例別に、対策方法を見ていきましょう。

【雪害その1:雪崩対策】

雪崩は発生するとスピードが速く、逃げることは困難です。前もって雪崩が発生しやすいケースを知り、危険個所や気象情報をチェックしましょう。

以下のような場所で雪崩が発生しやすいと言われています。これから訪れる予定のレジャー施設周辺、お住まいの地域は大丈夫か、チェックしてみましょう。

◇雪崩に巻き込まれやすい場所を知ろう!

30度以上の斜面がある

30度といえば、スキー上級者のコース位の傾きです。裏山など、35~40度くらいに斜面が傾いている箇所では注意が必要です。

「落石注意」の標識が設置されている

雪崩に巻き込まれやすい場所と認識しましょう。降雪情報をしっかりと入手し、可能な限り表示のある道を避けるのが賢明です。

低木林やまばらな植生の斜面

密集して中高木が生えている場所では雪崩は発生しにくいですが、低木林やまばらに植物が生えている土地では、雪崩の危険がグッと高まります。笹や草に覆われた斜面は何もない平らな土地以上に雪崩が発生しやすいと言われています。

◇雪崩に巻き込まれないための対策

事前に、市町村が作成、配布するハザードマップによって、その地域の雪崩が起きやすい場所、自分の身近な場所に危険性がないかをチェックし、該当場所にはできるだけ近寄らないようにしましょう。「なだれ注意報」などの気象情報、さらに自治体から発信される情報をこまめに入手することも大切です。

【雪害その2:除雪中の事故を防ぐ対策】

除雪中の事故を防ぐためには、以下のような対策を講じてみましょう。

屋根の除雪で気を付けるポイントを抑える

屋根の高低に関わらず、ヘルメット、安全帯、命綱、滑りにくい靴など、命を守る道具を事前にしっかり確認しましょう。2人以上で、互いの安心を確認すべく、声を掛け合いながら作業するのが必須です。晴れの日ほど雪が緩んでいて危険になります。

落雪に備える

携帯電話を持ち歩き、万が一の場合に誰かと連絡が取れるようにしましょう。家族、隣近所の方に声をかけて除雪作業を行うようにします。出歩く際には、2人以上の複数人がベストです。

除雪機に巻き込まれないため・巻き込まないための工夫をする

夜に出歩く際には、蛍光テープを使用するなどの工夫をしましょう。作業中には、事故に巻き込まれないよう、雪詰まりの処理はエンジンを切ってから行い、さらにエンジンをかける際には、必ず周りに声をかけるようにしましょう。複数人で作業の流れをしっかり確認しつつ、周りに細心の注意を払って機械を使用することが推奨されています。

水路への転倒を避ける対策

雪を捨てる際に、足を滑らせて…というケースが多いです。発見が遅れてしまうこともあるので、除雪作業は複数人で行い、こまめに連絡し合うようにするなどのルールを作りましょう。

はしごからの転落を避ける対策

はしごは必ず固定し、特にはしご→屋根→はしごなどの移動時に細心の注意を払いましょう。

【雪害その3:車の事故を防ぐ対策】

降雪中、降雪後は道路の凍結や視程障害(吹雪等による視界不良)による事故の可能性が高まります。どうやって身を守れば良いのか、その対策方法を見ていきましょう。

◇要注意! 自動車事故が起きやすい場面・場所を抑えよう!

降雪が1cm以上の時

雪が押し固められ、表面のみ凍ってつるつるの光沢ができ、滑りやすい状態です。見た目には白く見えます。

アイスバーンが生じている時

ドライバーからみて、道路が黒または透明に見える、表面に氷の膜が張っている状態です。ただ濡れたように見える道路は「ブラックアイスバーン」と言われています。見た目での判断が難しいため、道路が黒く見えたら特に注意するようにしましょう。

信号交差点・橋梁(橋げた)、トンネルなどの出入口など

交差点は通行量が多く摩擦で、雪が中途半端に溶けていたり、凍結を繰り返していたりする可能性が高い場所です。橋げたでは熱が奪われやすく、他の道路は全く凍結が見られないなか、橋上だけ凍結していることがあります。トンネルの出入り口は日陰になることも多く、トンネル内と外で路面の状況が全く違うこともあるので、しっかりと備えましょう。

◇自動車事故を防ぐ、具体的な対策

上記のような危険地帯をあらかじめ抑えた上で、車運転の際には、アクセルを一定にして急ブレーキはかけないにします。必ず普段よりも手前からじわじわとブレーキを踏んで、止まるように心掛けましょう。追突の可能性に備えて、車間距離は夏の2~3倍が目安です。

雪で視界が悪い際には、昼間でも車のライトをつけます。 大型車の雪煙にまきこまれて視界を失わないよう、大型車に追い越される時、すれ違う時にワイパーを早めに作動させて、スピードダウンをするのも事故を防ぐコツです。

車輪をスタッドレスタイヤに切り替えたり、チェーンを使用したりするなどの方法も検討してみましょう。

【雪害その4:歩行中、雪道での事故を防ぐ対策】

どんなに注意をしていても、転倒の危険はそこら中にあります。万が一転倒した時に備えて、厚手の帽子や手袋を身に着けるようにするようにしましょう。寒いからと両手をポケットに入れるのは厳禁です。

歩幅を小さくしてペンギンの様に歩くこともコツの1つです。体の揺れが小さくなり、転倒しにくくなります。また、除雪作業をしていないか、屋根の雪は緩んでいないかなどにも注意をし、落雪に備えましょう。

まとめ

雪害は、降雪が多い地域だけに限定されたものではありません。ちょっとした雪しか降らない都市部でも、十分に巻き込まれる可能性のある自然災害なんです。
雪の多い地域であれば、雪崩や除雪作業中の雪害が心配されます。
都市部であれば、アイスバーンなどによる車や歩行中の雪害が心配ですよね。

今回ご紹介した雪害の起こりやすい場所やシーンを事前に知り、しっかりと雪害対策を講じて行きましょう。予備知識や準備のあるなしが、自分や大切な人の命をいざという時に救えるか・救えないかを左右することだってあります。

冬も本番!冷え込みがますます厳しくなってきました。今一度、雪害についてしっかりと考えていきたいものですね。

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