屋根は住宅の中でも、経年劣化が出やすい場所です。普段は気にすることはなくても、台風接近の前になると気になったりするもの。傷んだ箇所を放っておくと雨漏りの原因などにもなります。
この記事では、屋根が傷む原因と必要な修理などについてご紹介しましょう。
屋根が傷む原因とは
屋根が傷む原因は、主に以下の4つが考えられます。
雨・風
材質に限らずどんな屋根でも、雨や風が原因で少しずつ傷んでいきます。屋根は家の中を雨や風から守ってくれている一方で、金属部分は雨風にさらされることでサビますし、カビや苔が発生しやすくなります。
紫外線
紫外線は、屋根の塗装部分の色あせや剥がれの原因となります。紫外線に当たっている時間が家のどの部分よりも長くなりますので、外壁や内装より修繕が早く必要になるケースが多くなります。
地震などの揺れ
震度1などの比較的小さい地震でも、少しずつ屋根を傷める原因になり得ます。揺れによる亀裂や破損を招き、放っておくとそのすき間から雨が家の構造部分に侵入して腐食を招くことにもなりかねません。早急な対処が必要となります。
異物の飛来
滅多にないケースですが、台風などの強風が原因で異物が屋根に飛来することがあります。異物によって屋根がへこんでしまったり、破損してしまったりすることがあります。ただし、これは未然に防ぐことは難しいです。
ですので、台風や強風、竜巻が接近することがあったら、その後に1度屋根をチェックしてみてもいいかもしれません。素早い対処がとても大切になります。
屋根材別 傷みの具合と修繕方法
屋根に使われている材質によって、修理の方法は異なります。自宅の屋根にどのような屋根材が使用さているかをまずは把握し、それに合った適切な修繕処置をするようにしましょう。
ここでは代表的な屋根材4つとその修理方法をご紹介します。
コロニアル屋根・カラーベスト
近年の戸建て住宅における屋根で、最も使用されている屋根材です。コストが安く収まることや、重量が他の屋根材と比べて軽いので、地震などで落下する危険性も少ないことがコロニアル屋根のメリットとしてあげられます。
コロニアル屋根の傷みの主な原因になるのが、コケや藻です。太陽が当たらない部分に生えて、コケや藻の持つ水分が屋根の腐食を招いてしまうのです。
また、コロニアル屋根の上部は、トタン製の「雨押さえ」があります。その部分が雨によってさびやすく、約10年もすると交換が必要となるケースが多くなります。
【修理方法】
塗装
家を建ててから10年ほどすると、塗装の剥がれが進行してきます。剥がれが進行したり、雨によって屋根が腐食している場合には、塗装し直しても剥がれやすい状態になってしまっていることがあります。ですので、修理方法として塗装はあまりオススメできません。
カバー方法
葺き替え(ふきかえ)
現在出回っているコロニアル屋根の多くがアスベストを含有おり、処理するのにコストや手間がかかりますので、なるべく早い段階でカバー方法による修理をすることをおすすめします。
トタン屋根
トタンは鉄を亜鉛でメッキした鋼板で、倉庫や自転車置き場、住居の屋根にも多く用いられる屋根材です。亜鉛メッキのおかげで雨風には比較的強い傾向にありますが、傷ができてしまうとあっという間にその部分からさびてきてしまいます。
錆びが進行してしまった際には、速やかに塗装をする必要があります。
【修理方法】
葺き替え
職人の技術を要しますので、安さだけで業者を選ばずに、熟練の技術を持った職人がいる業者を見極める必要があります。
和瓦(わがわら)
瓦は戸建ての住宅で最も使用されている屋根材で、耐久性は抜群です。しかしながら、耐震性に劣り、台風や竜巻などの強風によって瓦が飛ばされてしまうことが近年問題視されるようになりました。
瓦が割れたりずれたりした箇所から雨が侵入し、家の腐食を招いてしまう可能性がでてきますので、早急な修理が必須です。
【修理方法】
和瓦は修理において塗装やカバー方法が使えませんので、葺き替えすることになります。和瓦のリフォームの際には、耐震性に優れた軽量の屋根材に葺き替えする家が多くなっています。
伝統的な家屋にも対応している金属屋根材も販売されているので、家屋の築年数問わず、葺き替えすることが可能です。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、従来の鋼板にアルミニウムなどを含有させた金属屋根です。コストパフォーマンスに優れ、屋根のリフォームの際に多く取り入れられている屋根材となります。
日当りが良くない場所にコケや藻が発生することや、塗装が剥がれ、そこからサビが進行してしまうことがあります。
【修理方法】
ガリバリウム鋼板は、塗装でも修繕が可能です。ただし、下塗りやサビの状況に応じてはサビ止めを塗る必要性もあったりと、熟練の技術を要します。
サビや剥がれなどが進行した場合には、葺き替えかカバー方法で修繕することになります。
まとめ
屋根材や傷み具合によって、修理方法がそれぞれ異なります。傷みが進行してしまう前に定期的な修理・修繕をすることが、結果としてランニングコストの削減にも繋がります。
ぜひ、この機会にご自宅の屋根をチェックしてみてください。
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