ずれ・割れは放置NG|瓦屋根を修理する際の注意点とは

長い間、日本の住居の屋根に使用されてきた瓦。
瓦は耐久性が高い素材ですが、粘土を焼き上げた陶器なので、ひびが入ったり欠けたりしやすい面もあります。また、地震大国の日本では、揺れにより瓦がずれる問題もあるのです。
こうした欠損やずれを放置すると、住居の寿命を縮めてしまう結果にもなりかねません。
ここでは、瓦屋根の欠損を見つけたときの適切な対処法、修理のタイミングや業者の選び方についてみていきます。
瓦屋根の修理について知っておくことで、瓦の欠損から引き起こされる屋根材の腐食等の二次災害を防ぐことができます。
しっかり確認して、効率よく屋根を守りましょう。

破損やズレの放置は絶対にNG

瓦の寿命は50~100年といわれていますが、災害などの非常事態には耐えきれない場合があります。屋根が地震でずれる、強風や台風で飛来物が衝突し、物損してしまったら、速やかに修理しましょう。
破損を放置していると、隙間から雨風が染み込みます。雨水が家の柱や外壁にまで達すると、最悪の場合壁や柱が腐って崩壊する恐れがあるのです。
瓦の構造が1カ所ずれるだけでも、重大な事故につながる可能性があります。というのも、瓦は1枚1枚に重みがあります。1枚がずれるだけで全体のバランスが崩れ、屋根の崩落にもつながりかねないのです。

それは欠損でも同じことです。少し欠けているだけで、大事故を引き起こすことがあります。欠損した瓦を放置しておくと、再度災害がきた場合に、瓦の落下や破損が続き、通行人に直撃するなどの被害もみられます。決して、少しだから大丈夫と、安易な気持ちで瓦を放置しないでください。とくに、2階、3階の屋根の状態は確認しにくいのですが、地震や台風などの後は瓦の状態をチェックしておきましょう。

瓦が割れる原因

瓦が割れる原因はさまざまですが、住宅の劣化に伴う要因によって、瓦の破損に繋がるケースが多くみられます。原因については、主に以下の4つが考えられます。

釘が膨張し割れてしまう

瓦は、釘で固定されています。近年使用されている釘は、さびに強いステンレス製がほとんどですが、30~40年前には主に鉄釘が使用されていました。
鉄は水分や湿気によってさび、膨張します。鉄釘が膨張すると、釘穴が圧迫され、瓦の割れにつながるのです。
現在の瓦屋根工事においては、ステンレス製の釘を使用するため、鉄釘のようなさびや、劣化の原因も少なくなりました。

瓦を踏みつけた衝撃で割れてしまう

アンテナや太陽光パネルの修理、屋根清掃などの際、屋根に上る機会がしばしばあると思います。そのとき、誤って瓦を踏みつけてしまうと、瓦の割れにつながるのです。
また、はしごがぶつかった衝撃などで割れることもあります。瓦屋根は、非常に強度の高い素材ですが、30〜40年前の瓦屋根では耐久性が低下しており、割れやすくなっているのも事実です。
こまめに、瓦屋根の状態を確認して、割れがひどい状態にならないうちに、瓦屋根専門事業者に、メンテナンスをしてもらうことをおすすめします。また、太陽光パネルを設置する場合でも、瓦屋根での施工実績が多い事業者を選ぶと良いでしょう。

凍害

瓦には、焼いたときにできた無数の気孔が存在します。冬場で、その気孔に水分が入って凍ると、瓦の内部組織が破壊されて割れにつながるのです。凍害は、北陸地方や、東北地方、北海道などより寒い地方で発生する可能性が高いと言われていますが、実際にはどこで発生してもおかしくありません。
山間部や、日中と夜間の気温差が激しい地方では、注意が必要です。凍害を放置しておくと、大規模な改修が必要な場合もあります。
瓦における凍害については、ここ最近では技術の進歩と共に、水分吸収率が低い瓦や強度が増している瓦が数多くラインナップされており、凍害テストも行なっているため、安心して利用できます。一度、瓦屋根工事業者に、メンテナンスのご相談をしてみると良いでしょう。

自然災害

瓦は非常に耐久性が高いですが、台風による飛来物の衝撃や大雪の重さに負け、破損するケースもあります。しかし、自然災害で瓦が破損する場合も、30年〜40年が経過し、劣化した瓦屋根が多いのも事実です。
ご家庭の瓦屋根の経年劣化が心配な場合には、一度瓦屋根工事業者に相談してみることをおすすめします。現在施工されている瓦屋根は、ガイドライン工法などによって、瓦をしっかり固定する工事が推進されており、以前の瓦工事よりも強度が増しています。

瓦のずれ・割れで雨漏りは起こる?

瓦がずれたり、割れたりしている様子を見れば、「雨漏りしてしまう!」と慌ててしまいがちです。

実際に、瓦のずれ・割れをきっかけとした雨漏りは発生します。
しかし、屋根材の下にあるルーフィング(下葺き材)の状態が良ければ、即座に雨漏りが発生するケースは少ないです。落ち着いて対応しましょう。

瓦のずれ・割れで雨漏りが起きる原因

瓦のずれ・割れで雨漏りが起きるのは、瓦の下にあるルーフィングの状態が原因です。

ルーフィング(下葺き材)の劣化

ルーフィング設置中

ルーフィングには、瓦と野地板(下地)の間で、家屋への雨水の浸入を防ぐという大切な役割があります。

しかし、ルーフィングは屋根材の中では長寿命な瓦と異なり寿命が短く、およそ20年前後で張り替え時期が来ます。

古いルーフィングをそのまま使っていると、「瓦のずれや割れによって浸入してきた雨水を防げない」「ルーフィング本来の能力の効果をえられない」などのトラブルが想定されるので、定期的な状態の確認・張り替えが重要です。

瓦のずれ・割れの修理を依頼するときは、ルーフィングの状態も確認してもらい、状態が悪ければ張り替えなどの対応を同時に検討するのがおすすめです。

土葺き瓦屋根の家は瓦の下の土が流出していることも

昭和の初期頃までに建てられた古い家屋では、ルーフィングの代わりに土を用いていること(土葺き)があります。

瓦がずれたり割れたりすれば、土に直接雨水があたって流出しやすくなります。これも雨漏りの原因です。

割れ以外でも修理・交換が必要な瓦の状態

瓦が割れていなくても、状態によっては修理や交換が必要な場合があります。下記の症状がみられる場合は、早急に対処しましょう。

漆喰(しっくい)の崩れ

漆喰の崩れがみられる箇所は、雨漏りの原因になる可能性が非常に高いです。雨水が染み込んでしまう前に、補修してください。漆喰に崩れがあるということは、その下にある葺き土(ふきつち)という土台部分のバランスも崩れている可能性が高いです。
このような状態を放置しておくと、瓦の崩壊が進行するばかりでなく、最悪の場合大事故につながりかねません。対策としては、漆喰補修工事を行い、崩れた漆喰を取り出し、その下にある葺き土のバランスを整えて、均一に漆喰を塗り直します。
さらに、専用のコテを使用し、漆喰の表面をならすのです。漆喰の量が多すぎてもいけませんし、塗りつけるバランスが問われるため、実績のある瓦屋根工事事業者を選びましょう。

瓦の釘浮き

浮いている釘を放置しておくと、いずれ抜けてしまいます。瓦に釘が打たれている場合は定期的に確認し、浮きがみられたら交換しましょう。
釘浮きは、状態が悪化していない場合、釘浮き補修工事にて対策を講じることが可能です。一度、瓦屋根工事事業者に屋根瓦の釘の浮き加減を診断してもらう必要があります。

瓦の色あせ

瓦は常時、紫外線や雨風にさらされているため、時間とともに色あせます。放置すると瓦の割れにつながるため、早めに塗装または交換を行う必要があります。瓦屋根の塗装の艶がどの程度残っているのか、瓦屋根そのものが、白くなっていないかを総合的に判断して、交換を行う必要があるのかを瓦屋根工事事業者に診断してもらいましょう。

棟瓦のズレ

棟瓦のズレは、屋根土の劣化や強風などで引き起こされます。棟瓦のズレは屋根の耐久性を損なうほか、雨漏りの原因にもなりえるのです。また、ここ最近増加している地震によっても、棟瓦がズレてしまいます。ズレが生じると、隙間から雨水が侵入し、全体のバランスが崩れます。
場合によっては、はっきりとわかる隙間がある、棟瓦の隙間から木が生えているなどの症状が見られます。このような状態は、素人では判断できない場合もあり、一度瓦屋根修理業者に、診断をしてもらいましょう。発見次第、対処をする必要があります。

瓦屋根のメンテナンス時期

古い建築物に用いられていることもあり、頑丈なイメージのある瓦屋根。

素材によってはメンテナンスフリーな瓦もあります。しかし、定期的なメンテナンスが必要な瓦もあるので注意しましょう。

粘土瓦(約50~100年)

いぶし瓦アップ

粘土瓦は、瓦の中では最も耐久性が高く、耐用年数は約50~100年。

なかでも釉薬を塗り焼き上げた釉薬瓦は高耐久で、災害などでダメージを受けない限りは、メンテナンスフリーといえます。

瓦自体の単価は高くなりますが、瓦そのものに耐水性があるという強みがあります。そのためセメントを主原料とする瓦のように塗装でコーティングする必要が無く、定期的な塗装のコストはかかりません。

セメント瓦(約10年)

セメント瓦アップ

セメント瓦は、粘土瓦に比べると安価です。しかし、瓦自体の耐用年数は約20~30年と短くなります。

定期的な塗装が必要なのも特徴です。瓦自体の防水性は低く、塗装でコーティングすることで屋根材としてしっかり機能します。

塗装のサイクルは約10年です。あくまで目安であり、前の塗り替えから10年経過していなくても、瓦の変色が目立つ・コケが生えてきたなどの劣化サインが見られたら、塗り替え時期がきていると考えてもよいでしょう。

乾式コンクリート(モニエル)瓦(約10年)

モニエル瓦屋根

乾式洋瓦とも呼ばれます。セメント瓦と同じく、セメントを主原料としているので、特徴も共通している部分がほとんどです。

瓦の耐用年数は約20~30年。定期的な塗装が必要であり、サイクルは約10年が基本です。

セメント瓦と似ていますが、乾式コンクリート瓦に適した塗料を塗る必要があります。誤った塗料を塗ってしまうと、すぐに塗料が流れ落ちるなど、トラブルの原因になります。

瓦の種類をしっかり判別し、適切な対応ができる塗装業者に依頼することが大切です。

漆喰のメンテナンス(約10年)

漆喰補修職人

どの瓦でも、漆喰を用いている場合は漆喰の定期メンテナンスが必要です。

漆喰の粘着力が弱まり、屋根の上にボロボロと落ちている状態ならば、漆喰の塗り直しをしましょう。

瓦の修理方法

自分でできる2種類の修理方法に加え、瓦の交換方法も紹介します。それぞれについて確認しておきましょう。瓦の状態にもよりますが、一般の方でも瓦の修理ができるように、ホームセンターなどで必要な材料や工具を揃えることも可能です。
ただ、本格的な瓦の補修に関しては、瓦屋根工事事業者にお願いするようにしましょう。

防水テープを使用した修理方法

必要なもの

  • 防水テープ
  • 雑巾などの掃除用具

修理方法

1.瓦の表面を掃除する。
まず、修理する瓦の表面を雑巾などで掃除し、ほこりや砂を取り除きます。油分が見られる場合は、アルコールで拭き取ってください。表面に凸凹があると、テープの密着力が落ちます。
2.テープを貼る。
瓦の割れた部分に沿ってテープを貼っていきます。指で押さえるように貼ると、空気が入りにくくなります。低い方から高い方に向かって貼るようにしましょう。
3.ゴミが落ちていないか確認する。
テープを貼り終えたら、周りにゴミを放置していないか確認します。これで作業完了です。

パテで接着する修理方法

必要なもの

  • 瓦パテ
  • ヘラ
  • ガルバリウム鋼板
  • 雑巾などの掃除用具

修理方法

1.瓦の表面を掃除する。
まず、修理する瓦の表面を雑巾などで掃除し、ほこりや砂を取り除きます。油分が見られる場合は、アルコールで拭き取ってください。
2.瓦パテを塗り込む。
両手で瓦を押さえ、元の形になるように割れた瓦を固定します。固定できたら、割れ目に瓦パテを塗り込んでいきます。
3.余分な瓦パテを除去する。
瓦の表面や裏面にはみ出た瓦パテを、ヘラで割れ目に詰め込みます。詰め込みきれない場合は拭き取ってください。
4.修理した瓦の下支えを作る。
強度を高めるため、瓦の下支えを作ります。瓦より少し小さめのサイズのガルバリウム鋼板を用意し、瓦にフィットするように曲げます。修理した瓦の形が崩れないよう、できるだけぴったりした形に曲げてください。
5.瓦を元に戻す。
修理した瓦をガルバリウム鋼板とともに元の位置に戻します。これで作業は完了です。

瓦の交換方法

必要なもの

  • 新しい瓦

交換方法

1.割れた瓦を取り外す。
まず、割れた瓦を取り外します。ほとんどの瓦は釘などで固定されていないため、手で動かすことができます。
2.掃除する。
瓦を取り付ける箇所周辺にゴミがないか確認します。あれば掃除してください。
3.新しい瓦を取り付ける。
新しい瓦を取り付け、作業完了となります。

漆喰の補修方法

必要なもの

  • 鶴首 2,200円程度

写真

引用元:カナマル産業株式会社
鶴首とは漆喰補修専用のヘラのことで、古い漆喰の除去や新しい漆喰の塗布に使用します。専用のヘラになりますが、ホームセンターで販売していないこともあり、場所によっては、なかなか手に入らない可能性もあります。
また、鶴首を入手できたとしても、DIYで瓦を取り付ける場合には、漆喰を厚塗りするだけでは、うまくいきません。一度、古い下地を取り除き、きれいにお掃除をしてから、塗らなければいけません。土台が崩れているところへ、新しい漆喰を塗っても意味がないのです。
さらに、鶴首を使用する際に、漆喰を厚塗りにしてしまうと、はみ出した部分から、雨水が侵入するおそれがあるため、注意が必要です。

  • 新しい漆喰 2,980円
  • 写真

    引用元:ケンザイショップネット

  • 養生テープ 420円
  • 写真

    引用元:ダイヤテックス

    補修方法

    1.養生する。
    まずは、補修箇所周りを養生します。
    2.古い漆喰の除去。
    鶴首を使用して古い漆喰を除去していきます。このとき、漆喰の下地となっている葺き土は残してください。
    3.葺き土を整え、湿らす。
    漆喰の塗布をスムーズに行えるよう、葺き土の表面を整えましょう。表面に凹凸がなくなったら、漆喰の密着度を高めるため、湿らします。
    4.新しい漆喰の塗布。
    鶴首を使用し、漆喰を塗布していきます。隙間なく均一になるよう、丁寧に行ってください。
    5.仕上げ。
    漆喰を塗布したら表面を整え、乾燥させましょう。乾燥後、養生を外して補修完了となります。

    釘の打ち直し方法

    必要なもの

    打ち直し方法

    1.釘を打ち直す。
    まず、バールを使用して古い釘を抜きます。抜けたら、ネイルハンマーで新しい釘を打ちましょう。このとき、瓦を割ってしまわないよう慎重に行うようにしてください。
    2.固定する。
    新しい釘が浮いてこないよう、コーキング材で留めておきます。コーキングは釘の浮きのほか、浸水を防止する効果も持ち合わせています。ただし、コーキングをやり過ぎてしまうと、雨漏りの原因にもなるため、ある程度の経験が必要になります。不安な要素がある場合は、事前に瓦屋根修理業者へ相談しておくと良いでしょう。

    瓦の塗装方法

    必要なもの

    塗装方法

    1.表面を整える。
    まず、高圧洗浄機で瓦表面のゴミや油分などの汚れを除去します。汚れが落ちない場合、サンドペーパーで目荒らしを施してください。
    2.養生する。
    表面が乾いていることを確認し、養生します。
    3.下塗りする。
    刷毛を使用し、下塗り剤を塗布します。下塗りは、塗装面と中・上塗りとの密着性を高める働きを担っています。
    4.中塗りする。
    下塗りが乾いたら、中塗りします。中塗りは上塗り材と同じ塗料で構いません。
    5.上塗りする。
    中塗りが乾いたら、上塗りします。
    塗料を3回重ねて塗ることで、より高い密着性、美観性が期待できます。
    上塗りが乾いたら養生を外し、作業完了となります。

    棟瓦の積み直し方法

    必要なもの

    積み直し方法

    1.既存の棟瓦・屋根土の撤去。
    既存の棟瓦を撤去すると、劣化した屋根土が現れます。劣化した屋根土は、放置しておくといずれ崩れてしまうため、清掃しておきましょう。
    2.棟際の瓦を外す。
    棟際の瓦1列分を外します。
    3.棟金具を設置する。
    屋根に合うように間隔と高さを決め、棟金具を設置しましょう。
    4.棟際の瓦を固定する。
    ビスとシルガードを使用し、先ほど外した棟際の瓦を瓦桟に固定します。
    5.棟金具を固定する。
    棟金具に鉄筋を3本通し、銅線で固定しましょう。
    6.のし瓦を施工する。
    シルガードを棟に詰め、銅線で瓦同士や鉄筋をつなぎながら、のし瓦を施工します。のし瓦の施工ができたら、銅線を棟瓦に巻いて固定してください。これで作業完了となります。

    瓦を修理するときの注意点

    瓦の修理は高所での作業になります。雨が降っていると足元が滑りやすく、危険が増します。また、雨の日に瓦の補修を行うと、漆喰の状態もうまく塗れないですしやめましょう。

    作業は晴れの日に行う。

    瓦の修理は高所での作業になります。雨が降っていると足元が滑りやすく、危険が増します。

    作業は複数人で行う。

    屋根に上る人と地上で待機し安全を確保する人を決めて、役割を分担して複数人で作業してください。特に、プロでない素人が屋根の補修を行う場合は、転倒転落に注意をしなければいけません。また、できるだけ瓦屋根で転倒しないように、滑りにくいシューズを履くようにしてください。

    瓦の山部分を踏まない。

    瓦の上を歩くときは、必ず谷部分を縦に踏むように歩きましょう。誤った踏み方をすると瓦が割れる可能性があり、大変危険です。経年劣化している瓦屋根の場合は、特に危険が伴いますので、注意をしてください。

    自力で修理は危ない?

    手先が器用で日曜大工が趣味である人は、屋根瓦がずれたり欠けたりした程度であれば、自分で修理できるだろうと思うかもしれません。注意すればそれほど危険もなく、職人を呼ぶとお金がかかるため、ホームセンターでシーリング材やパテを買ってきて隙間を埋めるという人もいます。
    しかし、これは大変危険です。素人にとって2階の屋根は足場が不安定で、落下の危険もあります。
    そもそも素人判断で破損の程度を見極めると、表に出やすい破損部分の修復だけで終わり、漆喰(しっくい)など見えにくい部分の不具合を放置することもあります。
    また、適切な修復に必要な用具や素材を選べるだけの専門知識がないと、中途半端な応急処置しかできない場合がほとんどです。
    自分たちにとって大切な家の問題なのですから、いい加減な対応をせず、プロに見てもらいましょう。

    修理にかかる費用

    瓦の修理にかかる費用は下記のとおりです。

    DIYの場合

    • 防水テープを使った修理 約1,200円
    • 瓦パテを使った修理 約4,200円
    • 瓦の交換 数百円

    業者に依頼した場合

    業者に依頼すると、多くの場合新しい瓦への交換になります。
    その際にかかる費用は、瓦1枚当たり10,000~30,000円程度です。
    (足場を組む場合は、別途15~25万円かかります。)

    その他の作業相場は下記の通りです。

    • 漆喰の補修:1mあたり4,000円~7,000円程度
      (足場を組む場合は、別途15~25万円かかります。)
    • 釘の打ち直し:15~80万円程度
    • 瓦の塗装:35~120万円程度
    • 棟瓦の積み直し:50~150万円程度

    業者の選び方

    瓦修理を依頼する業者を選ぶときのポイントを2つ紹介します。損をすることがないよう、しっかりチェックしておきましょう。

    屋根“修理”業者に依頼する。

    カバー工法などを主な業務としている屋根業者ではなく、修理業務を主としている屋根修理業者を選ぶようにしましょう。
    屋根業者は主に大掛かりな工事を手掛けているため、修理などの小規模な工事を敬遠する場合があるからです。

    訪問してくる業者はなるべく避ける

    悪徳業者のなかには、訪問販売という手段を使っています。悪徳業者に引っかからないよう、インターネットや電話などで業者の経歴をきちんと調べてから依頼しましょう。
    中には、訪問に来た悪徳業者に騙されてしまい、ずさんな施工をされて、高額な補修費用を支払ってしまったケースもあります。訪問販売は、一切信用せずに、瓦屋根修理業者の公式ホームページや、口コミを参考に検討しましょう。

    悪徳業者には要注意

    瓦に欠損やずれが見つかったら、ただちに業者に診断してもらう必要があります。ただし、「今なら割引で修復しますよ」などと言う、妙に価格の安い業者は要注意です。
    中には、一般人の屋根に関する知識不足に付け込み、いい加減な修理で済まそうとする業者もいます。また、どんどんオプションを追加し、最終的に高額な料金を請求してくるケースもあります。
    大きな台風の後などは、こういった業者にとってまさにビジネスチャンスです。見積もりがあいまい、説明が雑など、少しでも違和感を覚えたらはっきり断りましょう。また、適正価格を知るために、複数の業者から見積もりをもらうことも大切です。

    火災保険で修理が無料になる可能性も

    屋根瓦に限らず、屋根の修理は足場代がかかるため、多くの場合数十万円と高額になります。家計へのダメージも大きいので、災害、特に台風が多い地域に住む方は、火災保険への加入時に風災保障も付けましょう。
    風災保障では、飛来物による破損、強風や風雨での屋根の破損やずれ、雪による屋根の破損の修理費用が、保険金として受け取れます。もちろん、瓦屋根の修理にかかる費用もきちんと支払ってもらえます。
    ただし、経年劣化による破損は補償の対象外になっているので注意しましょう。

    まとめ

    瓦屋根の破損などを放置するのは大変危険です。もし発見した場合は、速やかに専門業者に修理を依頼しましょう。見積もりを見て、高額な料金に驚くかもしれませんが、屋根は住宅を守るための大切な要素。瓦を直すことは、住宅を守ることと同じなのです。

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