日本の住宅の屋根に長く使用されてきた瓦。6世紀ごろに日本に伝わり、一般住宅の屋根材として使われるようになったのはおよそ17世紀ごろからといわれています。
長く屋根材として支持されてきたのは、やはりその頑丈さが理由の1つでしょう。雨風に強く、平均で40~60年はもつといわれています。
この記事では、そんな瓦屋根のメリット・デメリットを紹介しましょう。これから自宅のリフォームなどを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
瓦屋根のメリット
瓦屋根は日本で昔から用いられてきた屋根材だけに、多くのメリットを有しています。代表的なメリットとは以下の3つになるでしょう。
耐久性
耐久性に関しては、どの屋根素材よりも瓦屋根は優れていると言われます。土を高温度焼き上げた瓦は強固であり、金属でないので錆びることもありません。
通常の金属などの屋根の場合は、風雨に晒されると塗料が劣化していき、定期的に塗装の塗り直しをしていかなければいけません。
しかし瓦屋根は定期的というほど、塗装の塗り直しは必要ありません。強度も高いので、家を風雨や物理的な衝撃から十分に守ってくれるでしょう。
断熱性
断熱性が高いのも、瓦屋根の特徴です。金属製の屋根は家の表面にそのまま密着させていくので、熱の伝導率がどうしても高くなってしまいます。
しかし瓦屋根は積み上げていくという構造の特徴上、屋根と家の間に空気の入り組む隙間ができます。その空間から、屋根が吸収した熱を家に直接伝えないようになっているのです。夏涼しく、冬は暖かな生活を遅れます。
防音性
防音性に関しても、瓦屋根は優れたものを持っています。理由の1つは屋根と家の間に空間があるので、直接音の衝撃を伝えにくいこと。
また粘土を焼いて作っているので、素材的な特徴として吸音性が高く、雨音の「ピチャピチャ」という音が家の中に響きにくくなっています。瓦屋根にはメリットがいくつもあり、それだけに日本でずっと使われてきたといえるでしょう。
瓦屋根のデメリット
とても実用性の高い瓦ですが、やはりデメリットもあります。
重量
まずは重量が金属屋根よりも重いということです。重みがあるので振動に弱く、地震の時などに、瓦屋根が落下しているのを見たことがある人もいるでしょう。
家の中に落下することもありますし、外に落下することもあります。耐震性を高めるという点で、瓦屋根は敬遠されることもあります。
ただし、最近では軽量化された瓦屋根も開発されています。
割れやすい
強度自体は高いのですが、金属に比べると割れやすいのもデメリットの1つです。強風で何かが飛んできて、瓦屋根が割れてしまった、というのもよくあることです。
特にデザイン性に富んでいる緻密な彫刻が施された鬼瓦や巴瓦は、細かい分もろく欠けることが多いです。
他の屋根よりも価格が高め
金属製や陶器製の屋根の代表格である、ガルバリウム鋼板、スレート屋根と比較をすれば、どうしても瓦屋根は高くなってしまいます。
今は瓦屋根の職人も減り、瓦屋根の家自体も少ないので、生産量の関係で割高になってしまっている側面もあります。スレート屋根と価格を比較すれば、2倍以上になることもあり、高額に感じる方も少なくないでしょう。
まとめ
瓦屋根は、住宅を守るという点から数々のメリットがあります。一方、価格も高価であり、重量があるといったデメリットがあります。
しかし高級感があり、風情のある日本家屋を演出する屋根として、長く愛されてきたのは事実。メリットとデメリットを天秤にかけ、瓦屋根の導入を検討して見る価値が十分にありそうですね。
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