素材やカラーなど、豊富なバリエーションのガスコンロが販売されています。間違ったガスコンロを選んでしまうと、使用できません。
ガスコンロの買い替えを検討する際は、どのようなポイントに注意して選べばいいのでしょうか。
今回はガスコンロの選び方について紹介します。毎日使うものだからこそ、自分のライフスタイルやキッチンにぴったりのガスコンロを選びたいですよね。
素材に応じたガスコンロの特徴や長持ちさせるコツもチェックしましょう。
目次
ガスコンロを選ぶ前にチェックするポイント
まずガスコンロを選ぶ前に確認したいポイントを紹介します。自宅のガス台に合わないガスコンロを選ぶと使用できずに買い替えることになることもあるため、注意しましょう。
使用するガスの種類をチェック
家庭で使われるガスは基本的に2種類あり、ガスの種類に対応したガスコンロを選ばなければなりません。両方のガスの種類に対応したガスコンロはないため、間違ったガス器具では接続しても使用できません。
また、無理に使うと火災の原因にもなります。
ガスの検針票や請求書・領収書、以下の特徴を参考に、自宅で使用しているガスの種類を調べましょう。
LPガス
LPガス(LPG)はLiquefied Petroleumガスの略で、“液化石油ガス”という意味です。プロパン成分を多く含むため“プロパンガス”とも呼ばれます。
ガスの重さは空気の約1.5倍です。
住まいの周りにガスンボンベが置いてあれば、LPガスです。ガスボンベはガスを入れたボンベをガス事業者が配送します。
都市ガス
都市ガスは、メタンを主成分とする天然ガスを採用しています。天然ガスは空気よりも軽いガスです。
ガスボンベからではなく、地面から通したガス管からガスが供給されます。
カセットコンロの場合はカセットボンベ
家庭用カセットコンロで使うガスボンベには、ブタンやプロパンが使用されています。カセットコンロにセットできるのであれば、どちらのボンベでも使用できます。
ガスコンロの種類
ガスコンロは大きく分けて、コンロ台に置く「据え置き型」、システムキッチンに組み込む「ビルトイン型」、本体が軽く持ち運び自由な「カセットコンロ」の3種類があります。
設置スペースの幅をチェック
据え置き型とビルトイン型のコンロサイズは、横幅がそれぞれ主に2種類に統一されています。
サイズが合わないと隙間にゴミや汚れが付きやすく、お手入れが大変です。設置スペースにピッタリと合ったガスコンロを選びましょう。
据え置き型
コンロ台に置く「据え置き型」の横幅は、主に以下の2種類です。
- 標準幅の59cm
- コンパクトサイズの56cm
ビルトイン型
システムキッチンに組み込む「ビルトイン型」の横幅は、主に以下の2種類です。
- 調理スペースが広めに取れる60cm
- トッププレートの幅やバーナーの間隔が広い75cm
強火力のバーナーの位置
2口以上あるコンロの場合、コンロは左右どちらかのバーナーが強火力になっています。
自宅のコンロ台の左右どちらに壁があるかで、強火力のバーナーの位置を決めます。
壁がある方とは反対側に、強火力のバーナーがくるようにしましょう。火力による壁の傷みや火事になるのを防ぐためです。
ガスコンロ製品の型番をチェックすると強火力の位置がわかります。
- 型番の最後が「R」:右が強火力。コンロの左側に壁がある場合に適している。
- 型番の最後が「L」:左が強火力。コンロの右側に壁がある場合に適している。
ガスコンロの選び方
ガスコンロは多くの機能を備えているタイプや、カラーや見た目がバリエーション豊富なタイプなど、さまざまな種類があります。
この章ではガスコンロ製品の選び方を紹介します。
バーナーの口数
ガスコンロにより、1口、2口、3口など、バーナーの口数が異なります。
バーナーの口数が多いほど、複数の調理が同時にできるため便利です。
ただし、コンロのスペースが必要で、手入れに労力がかかります。
ライフスタイルや居住者の人数に応じて口数を選びましょう。
トッププレートの材質
ガスコンロには炎が出るバーナー部分を囲むように、トッププレート(天板)が設置されています。さまざまな材質のトッププレートがありますが、今回は主な4種類についてメリット・デメリットを紹介します。
トッププレートは調理の際に、油などの飛び散りやススなどが付着して汚れやすい場所です。耐久性や掃除のしやすさなどを考慮して材質を決めるといいでしょう。
ホーロー
※引用:リンナイ
鋼板にガラス釉薬(ゆうやく)を焼き付けた、ホーローを素材とするトッププレートです。
- 比較的安価
- 熱や傷に強く耐久性に優れる
- 使用直後の熱がある状態だと拭くだけで汚れが落ちる
- 焦げ付いた汚れを落とすには手間がかかる
- 衝撃で表面塗装が割れるとサビが生じる
- 年数が経つとコーティングが剥がれる
ガラストップ
※引用:リンナイ
強化ガラスで作られた天板で、現在主流となっているトッププレートです。
- ガラス製で透明感が美しい
- フラットで掃除しやすい
- 高級感がありデザイン性に優れる
- 耐久性、耐熱性がある
- 価格が高め
- 面での耐久性はあるが、一点に強い衝撃が加わると破損することがある
ガラスコート
ホーローの天板の上からガラスコーティングをしたトッププレートです。ホーローとガラストップの中間的な性能があり、耐久性とデザイン性を合わせ持ちます。
- 強度があり比較的掃除しやすい
- カラーバリエーションが豊富でデザイン性に優れる
- フラットで掃除しやすい
- 表面が破損するとサビや汚れの原因になる
- 価格が高め
フッ素コート
※引用:リンナイ
鋼板に油をはじくフッ素コーティングがされたトッププレートです。
- 油をはじくので手入れしやすい
- 比較的安価
- 耐久性がやや低い
- 熱に弱く、年数が経つと少しずつ油をはじかなくなる
- たわしやクレンザーなど硬い物で擦るとフッ素コーティングが剥がれる
- コーティングが剥がれるとサビが生じる
グリルの種類
グリルには上下同時に加熱する「両面焼きグリル」と、片面ずつ焼く「片面焼きグリル」があります。片面焼きグリルの場合は、調理のときに受け皿へ水を入れる「水ありタイプ」と水が必要ない「水なしタイプ」があります。
両面焼きグリルは水なしタイプです。
ゴトクの種類
ガスコンロで加熱する際に、鍋やフライパンなどを置く金属製の台を五徳(ゴトク)といいます。
ゴトクには煮こぼれしたときに煮汁を受け止めてくれる「汁受け皿ありタイプ」と「汁受け皿なしタイプ」があります。
【汁受け皿ありタイプ】
【汁受け皿なしタイプ】
※引用:リンナイ
おすすめなのは「汁受け皿なしタイプ」です。
一見、汁受け皿がある方が良さそうですが、汁受け皿なしタイプは、煮こぼれしてもガスコンロの内部に汁が入りづらい構造になっている製品です。
逆に汁受け皿があることで溝があるため掃除に手間がかかり、受け止められなかった煮汁がガスコンロ内部へ入って故障の原因になることがあります。
賃貸住宅でおすすめのガスコンロの機能
賃貸物件におすすめなのは、「感震停止」機能が付いたガスコンロです。
感震停止機能とは、地震などの揺れが発生した際に、ガスを自動消火する機能です。調理時に発生した地震により火が燃え移り、火事になるのを防ぐことができます。
とくに高層階は、低層階よりも揺れが大きくなります。感震停止機能が付いていると、もしものときも安心です。
一人暮らしの人におすすめのガスコンロの機能
一人暮らしの人におすすめなのは「自動炊飯」機能です。
一人分のご飯を炊飯器でその都度炊くのは、面倒なものです。ガスコンロの自動炊飯機能が付いていれば、ワンタッチで炊飯の火加減を調整し、鍋でご飯を炊くことができます。時間も30分ほどで調理可能です。炊飯器も購入せずに済みます。
また、ガスコンロのグリルに、グリル用プレートが付いている場合もあります。一人暮らしの人には「トーストモード」機能が付いたグリルがおすすめです。
グリル用プレートを使えば、パンを高温で短時間にカリッと香ばしく焼き上げることができます。トースターも不要です。
ガスコンロは、コンロの口数やグリルの有無、機能性などで値段が変わります。
自炊しない方は、1口タイプのコンロで十分でしょう。
逆に自炊をする人は2口コンロやグリル付きコンロを選ぶ方が、ストレスなく調理ができます。
高齢の方におすすめのガスコンロの機能
高齢者には、安全面を考慮した機種がおすすめです。
なかでも「コンロタイマー・グリルタイマー」の機能は、調理時間を設定することで自動的に消火する機能です。火の消し忘れを防ぐだけではなく、調理時間を測らずに済むので便利な機能です。
「自動湯沸かし機能」は、お湯が沸騰したら知らせ、自動で消火する機能です。空焚きの防止につながります。また、聴力が落ちて、やかんの音が聞こえづらくなった人にもおすすめです。
「鍋無し検知機能」もおすすめです。調理中に鍋を持ち上げると弱火になり、さらに1分ほど経過すると自動で消火する機能です。消し忘れを防ぐことができます。
弱火で長時間の加熱をする際や、調理の途中でキッチンを離れたときに、「うっかり火を消し忘れる」という経験をした人もいるでしょう。火の不始末は火事の原因になるため、非常に危険です。
高齢になるほど注意力が低下する傾向にあるため、火の消し忘れが多くなりがちです。
ガスコンロとIHクッキングヒーターの違い
ガスを使用して火で加熱するガスコンロに対して、IHクッキングヒーターは電気を使って発熱させることで調理します。
あると便利なガスコンロの機能まとめ
調理の手間を省く機能や安全面に配慮した機能など、さまざまな機能を備えたガスコンロが各メーカーから登場しています。
ガスコンロを長持ちさせるコツ
一般にガスコンロの耐用年数は7~10年ほどです。しかし、毎日使うものなので、使い方次第ではより長く使える可能性もあり、早く寿命がくることもあります。
ガスコンロを長持ちさせるコツをチェックしましょう。
まめに掃除する
ガスコンロは油汚れが付きやすく、毎日使用するため、汚れが蓄積しがちです。頑固な汚れは、バーナーの腐食やガス穴の詰まりにつながります。
こまめな掃除は、ガスコンロの寿命を伸ばすことにつながります。汚れが付いたときにすぐに掃除すれば、簡単な力で落とすことも可能です。
ガスコンロ使用後の掃除方法
【トッププレート】
使用後に、柔らかい布でさっと水拭きして汚れを落とします。
【ゴトク】
使用後に、スポンジへ中性洗剤やクリームクレンザーを付けてお湯で汚れを洗い流します。最後に水気を拭き取ります。
【グリル】
受け皿や焼き網は、中性洗剤を付けたスポンジで汚れを洗い流します。最後に水気を拭き取ります。
グリル庫内はお湯で湿らせた柔らかい布で汚れを拭き取ります。
汚れが頑固な場合は、中性洗剤を薄めた液で湿らせた布で汚れを拭き取った後、水拭きをしましょう。やけどの恐れがあるため、庫内の温度が下がってから掃除します。
吹きこぼれに気をつける
吹きこぼれが起きると、バーナーやガス穴に汚れが付着します。
吹きこぼれた汁を放置すると乾燥して汚れが固まり、バーナーの腐食やガス穴の詰まりが発生します。
油汚れと同じように、汚れたらすぐに掃除をしましょう。
また、吹きこぼれた汁がガスコンロの内部まで浸透すると、故障の原因にもなります。調理中は吹きこぼれないように注意しましょう。
イエコマのガスコンロ交換
お家メンテナンスのエキスパート「イエコマ」では、ガスコンロの交換を取り付けサービス込みで承っています。調理タイマーや温度調節機能など、さまざまな機能性を搭載したガスコンロに交換すれば、毎日のお料理がより快適になることでしょう。
アフターサービスもあり、万全のサポート体制をご用意していますので、設置後も安心してお任せください。
実績豊富なイエコマへ、どうぞお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回はガスコンロの選び方について紹介しました。
まずはガスコンロを選ぶ前に、ガスの種類や設置する幅、キッチンの間取りなどをチェックしましょう。間違ったガスコンロを選ぶと、使用できないため注意が必要です。
ガスコンロは素材や口数、機能性などさまざまなタイプの機種が販売されています。今回紹介したポイントを参考に、自分のライフスタイルに合ったガスコンロを選びましょう。