キッチンの床は汚れます
毎日使うキッチン。家族のために美味しい料理を作るための大事な場所ですね。
その料理を作る過程では食材を洗ったり、刻んだり、混ぜたり、こねたり、煮たり、焼いたり、いためたり、揚げたりとさまざまな作業が行われます。
作業自体はワークトップ、シンク、コンロなどの上で行われますが、それに伴って発生したゴミや汚れは床にまで広がります。
シンクやコンロ周りだけでなく床にもゴミやかす、水はね、油はねなどが容赦なく飛び散っているのです。
汚れをそのままにしておくとキッチンに入った人の足の裏に付いて、汚れを家中の床に広げてしまうかもしれません。
汚れがひどくなって落ちなくなってしまうとキッチンの床材の劣化や汚損にもつながります。
だから、食事が済んで後片付けが終わったらキッチンを掃除したほうがいいのです。床も雑巾やモップで拭いてきれいにしましょう。
床が汚れているキッチンは不潔な感じがするので気をつけたいですね。
床材の種類
さて、そんな状況のキッチンの床、その床材にはどんなものが適しているのでしょうか?
最近多いのは木質のフローリング。キッチンがオープンでリビングやダイニングとつながっているので全体がフローリングになっているパターンです。
木質フローリング材は全体の厚さが12~20mmの板材で、むく材タイプと合板の下地にスライスした木材を貼り付けた複合タイプがあります。
一般的には複合タイプが主流で仕様やグレードはさまざまですが、大体表面は塗材で保護されているのでキッチンの床に使用しても特に問題はありません。
むく材タイプは少し注意が必要です。もちろん表面は美観と保護のために塗材が施されていますが、むく材は水分に弱く湿気で反ったり割れたりする場合があるからです。
なのでキッチンの床材としてはあまりおすすめできません。
そのほかの選択肢としては、ビニール系の床材があります。
代表的なのはクッションフロア(CF「シーエフ」とも呼ばれます)。文字通りクッション性がある(やわらかい)長尺シートタイプの床材です。
表面が水にぬれてもしみ込まずふき取りやすいことからトイレや洗面所でよく使われます。キッチンスペースが独立している(クローズドキッチン)場合にはキッチンにも使われることがありました。
ただ、普及品は低コストの大量生産品なので安っぽいイメージがあります。
また、タイル状になったビニールタイルというフロア材もあります。これはどちらかというと商業施設やオフィス施設に使われることが多いものです。
事務所の床などに貼られている「Pタイル」というのを聞いたことがあるかもしれません。素材が硬いので住宅の床にはあまり使われませんが、色柄が豊富で耐久性が高いのでキッチンに使っても面白いと思います。
あと、同じタイル状の製品では「コルクタイル」もあります。
こちらはクッション性もあり、表面が塗材などで保護されていれば住宅のキッチンでも十分仕えます。コルク自体は水にも強く、浴室の洗い場に使える製品もあるくらいです。
タイルと言えば、磁器のタイルや石のタイルもありますが、これらはとてもリッチでゴージャスなインテリアを演出できる反面、とても硬く、食器などを落としたら割れてしまうことがあるので、キッチンのフロアに使う場合は注意が必要です。
このようにキッチンの床材の選択肢は結構たくさんあります。
リフォームでどのフロア材にするのかを決めるのは楽しいことではないでしょうか。
その際、それぞれ性能や質感や表情の違いがあるのでプロのアドバイスを聞くことも大切です。