手軽に部屋の雰囲気を変えたいときに、面積の広いインテリアアイテムであるカーテンを新しくすることはとても効果的な方法です。
では、いざ新しいカーテンを購入しようと思い立ったとき、何に注意すべきなのでしょうか。
デザインや値段、機能など、さまざまな要素を考慮すべきですが、とくに重要なのはサイズです。
部屋に合ったサイズのカーテンでなければ、見た目の問題はもちろん、遮光や遮音などの機能も十分に発揮されません。カーテンの買い替え時には、正しくサイズを測ることが必要不可欠なのです。
この記事では、カーテンサイズの測り方について解説します。カーテンの新調を考えている人や、カーテンサイズの測り方に不安がある人はぜひ参考にしてください。 カーテンのサイズを測る際に役立つ、カーテンの部位についても解説します。
カーテンのサイズを正確に測れるようになれば、ネットでの注文やお店での素材選びにも迷うことはありません。簡単にカーテンのサイズを把握できるようになりましょう。
カーテンの部位の名称
カーテンサイズの測り方を紹介する前に、まずはカーテンに付属する周辺の部品について解説していきます。
ランナー(リングランナー)
※参考:TOSO
カーテンレールの下についている、カーテンのフックを取り付ける部分です。カーテンの開閉には欠かせないアイテムですが、長年使っていると劣化して壊れることがあります。
固定リング(ランナー止まり)
※参考:カーテン通販専門店インズ
カーテンレールの両端に付いている固定されたランナーのことです。
機能性レール
※参考:スタイルダート
一般的なカーテンレールです。機能性に特化しており、凝ったデザインなどはありません。
レールと必要最低限の部品のみで構成されている場合がほとんどです。見た目はいたってシンプルですが、カーテンを開け閉めする際の静音機能が付いたものもあります。
装飾性レール
※参考:TOSO
デザイン性に特化した形のカーテンレールです。ランナーや固定リングが装飾されていたり、サイドに「ギボシ」と呼ばれる装飾が施されていたりするものなどがよく見られます。
※参考:バクマ工業
カーブレール
※参考:岡田装飾金物
出窓など、カーブした部分に取り付けるカーテン用のレールです。病院ではベッドの周りを仕切るために使われています。
ブラケット
※参考:Northern Lights
カーテンレールを壁や天井などにカーテンを固定するための留め金のような部品です。
カーテンのサイズの測り方
カーテンの幅
カーテンにはいくつか種類があり、デザインや機能性がそれぞれ異なります。
主なカーテンの種類は以下の通りです。
レースカーテン
※参考:プリンセスカーテン
ドレープカーテン
※参考:BAROCCA
プリーツカーテン
※参考:MAD MAX
サイズの測り方はどれも同じです。異なった種類のカーテンなのにサイズの測り方が同じなのは、カーテン自体の幅を測るのではなく、「カーテンレールの固定リングから反対側の固定リングまでの間の長さ」を測るからです。
間違えてはいけないのが、「カーテンレールの長さ」を測るのではないことです。
実際に自宅のカーテンで確認すると一目瞭然ですが、固定リングはカーテンレールの一番端より少し内側についているケースがほとんどです。間違えてカーテンレール自体の長さを測ってしまうと、カーテンの横幅が余ることになります。
機能性レールでも装飾性レールでも、両端の固定リングの間を測ることに違いはありません。とくに装飾性レールを使っている人は、サイドにある装飾に惑わされず内側の固定リングの間を測る ことを覚えておきましょう。
ヒダのあるカーテンの購入を考えている場合は、
「上記の手順で測った長さ×1.05(5%増し)」で適切なサイズが算出されます。少し多めに幅を取ることで、ヒダが美しく見えるのです。
フラットタイプ(ヒダのないタイプ)のカーテンの場合は、×1.03で計算するとよいでしょう。皺やたるみがなく、若干の余裕があるカーテンの幅が分かります。
カーテンには両開きのタイプと片開きのタイプがあります。
【両開き】
※参考:Lif/Lin
【片開き】
※参考:Lif/Lin
両開きのカーテンの購入を検討している場合、必要なのは上記の要領で測ったサイズの半分の長さのカーテンが2枚です。
片開きの場合はそのままで構いません。
カーテンの高さ
横の幅を測ったら、次は縦の長さ(丈)を測りましょう。
掃き出し窓(床までの長さの窓)
ランナーの穴の下から床までの長さを測り、その長さから1~2センチ引きます。1~2センチ引くのは、ランナーから床までの長さそのままのカーテンだと、床に引きずる恐れがあるためです。
カーテンが床についてしまうほどの長さだと、裾に汚れが付いたり、ホコリが溜まったりと厄介です。
腰高窓(中間窓)
ランナーの穴の下から窓枠下部までの長さを測り、その長さに15~20センチほど足します。15~20センチほど足すことで、窓から斜めに差し込む日光を遮るためです。
出窓
ランナーの穴の下から窓台までの長さを測り、そこから1センチほど引いたサイズが目安です。掃き出し窓のカーテンと同様に、窓台内でカーテンを引きずらないように1センチほど短く見積もります。
タブカーテン、ハトメカーテン
※参考:Interior Despres
ランナー(リングランナー)を使わない、タブカーテンやハトメカーテンの場合は、レールの上部から測りはじめます。長さを床まで測り、床に引きずらないようにその長さから1~2センチ引きます。
既製カーテンの基本サイズ
カーテンのサイズを測るのが面倒くさい!と感じる人には、既製カーテンもおすすめです。既製カーテンは、一般的な窓に合わせたサイズで作られているため サイズを測ってオーダーする手間がかかりません。
以下に、既製カーテンの基本的なサイズを紹介します。求めているカーテンと類似したサイズのものがあるかどうか、確認してみてください。
- 幅100×丈135センチ(腰高窓)
- 幅100×丈178センチ(掃き出し窓)
- 幅100×丈200センチ(大きめの掃き出し窓)
フックの種類
カーテンフックにもいくつか種類があることを知っていますか?今使用しているフックはどのフックでしょう?
以下に、カーテンフックの種類とそれぞれの特徴をまとめました。部屋のインテリアコーディネートなどに合わせて、好きなフックを選んでみてください。
※参考:カーテン天国
Aフック
使用中、カーテンレールが見えるタイプのフックです。レールのリングに引っかける部分が上部に位置しています。
一般的なタイプで、学校やオフィスではこのタイプのフックがよく使われています。
Bフック
使用中、カーテンレールが隠れるタイプのフックです。レールのリングに引っかける部分が下部に位置しています。
レールを隠したい場合はBフックの使用がおすすめです。また、レールの上からの日光を遮る効果もあります。
アジャスターフック
※参考:カーテン天国
リングに引っかける部分を上下に動かすことのできるフックです。アジャスター部分を動かすことでカーテンの位置を変更でき、微妙な長さの調節を行うことができます。
少し長めのカーテンでも、アジャスターフックを上に動かすことで、カーテンを数センチ引っ張り上げて床に引きずらないよう調節することができます。
カーテンサイズのリフォームの種類
カーテンのサイズを間違えて測ってしまった人や、既製カーテンのサイズが部屋とうまく合わない人におすすめなのが、カーテンサイズのリフォームです。自力でできるものから専門の業者に依頼する方法まで、さまざまな解決策があります。
裾上げ(丈詰め)
カーテンの裾が長すぎた場合に行います。
ミシンなどを使って自宅で裾上げを行う人もいますが、格安でカーテンの裾上げサービスを提供している業者もあります。カーテンを購入した店に、裾上げのサービスがあるかどうか確認してみるのもよいでしょう。
裾伸ばし
カーテンの裾が短すぎた場合に有効です。この方法は、カーテンの裾をいったんほどいて、折り返し部分を少なくして縫い直すものです。
丈継ぎ
裾伸ばしの他にもカーテンを長くする方法があります。丈継ぎは、カーテンの生地と生地の間に別の布を挟んで、再度縫い直して全体の丈を伸ばします。
幅詰め
横幅が広すぎた場合、生地をカットして再縫製することで適切な幅にリフォームすることができます。
幅伸ばし
生地のヒダを伸ばして再縫製し、カーテンの横幅を広くするリフォーム方法です。ヒダのないタイプのカーテン(フラットカーテン)でも、縫製方法を変えるなどの手順を踏むことで横幅を広くできる場合があります。合体
2枚以上のカーテンをつなげて縫製することで、カーテンの幅を大きく伸ばすことができます。
分割
1枚のカーテンを縦や横に分割し、カーテンを2枚以上作ります。
シェードへのリメイク
ローマンシェード(カーテンシェード)は、主に小窓などに使われるブラインド状のロールカーテンです。
※参考:STYLE D’ART
ローマンシェードは布素材を使って作られます。使わなくなったカーテンをローマンシェードにリメイクするアイデアもあります。
カーテンの主な購入先
家具店
実際に手に取ってカーテンを確認できることが利点です。店で目にしたものを購入して自宅で使うことができるので、イメージの差がほとんどありません。
店によって対応に違いがありますが、カーテンの不具合や修理に対応してくれます。
しかし、家から離れた場所にある家具店の場合、カーテンを持ち帰る際の手間がかかります。店によっては自分の好みに合うデザインのカーテンが在庫にないこともあります。
ホームセンター
ホームセンターは家具店よりも規模の大きな店が多く、カーテンの他にもさまざまな商品をまとめて買うことができる点が便利です。品ぞろえにも期待できます。
独自の保証・修理サービスを設けているホームセンターもあります。
しかし、持ち帰りの際の手間がかかるのは、家具店で購入した場合と変わりません。駅から離れた場所に建っているホームセンターも多く、家に車のない人にとっては不便かもしれません。
通信販売・オンラインストア
品揃えのバリエーションが豊富なのが、オンラインストアの特徴です。一つのオンラインストアで理想のカーテンが見つからなかったとしても、他のオンラインストアで探せば自分の好みに合ったカーテンを見つられるかもしれません。
ネットで注文・支払いを済ますことのできる手軽さに加え、商品を自分で持ち帰る手間も省くことができます。
ただし、商品が届いて初めて実物を目にすることになるため、ストアのホームページで見た写真と自宅での使用感に違いが出ることがあります。そのため返品・交換サービスを受け付けているサイトも多くあります。
カーテン専門店
その名の通り、カーテンを専門的に取り扱っている店なので、レールやフックなどカーテン周りに必要なものもまとめて購入することができます。店によってはカーテンやカーテン周辺のインテリアの相談に乗ってくれるコーディネーターがいます。
採寸やカーテン選びについてもアドバイスがもらえます。
まとめ
ここまで、カーテンサイズの測り方やリフォームの方法について紹介してきました。
カーテンの開け閉めはほぼ毎日行うことですが、サイズを測るとなるとちょっと身構えてしまいますよね。
カーテンの採寸はひとりで行うことが難しく、適当な高さの台や脚立の用意など「ただ測る」だけではない面倒な手順が必要になるため、つい後回しにしてしまいがちです。それに加えて「どこからどこまでを測るのか」などの基本的な事項もあやふやだとお手上げです。
しかし、今回の記事でカーテンのサイズの測り方についての疑問点は解消されたのではないでしょうか?正しいカーテンのサイズを把握して、自分の趣味やお部屋の雰囲気に合ったカーテン選びに役立ててください。
カーテンの採寸をするときに、レールの劣化や不具合に気づくことがあります。また、新しいカーテンを取り付ける際に、今まで使っていたレールごと新しいものに交換したいと考える人もいるでしょう。そんなときにはぜひイエコマまでご相談ください。
イエコマでは、「カーテンレールの取り付け・交換工事」のサービスを提供しています。少しでも興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。