お風呂の排水管掃除の重要性|詰まったときの解消方法も解説

毎日使うお風呂場は、家の設備の中でもとくに汚れがたまりやすい場所のひとつです。髪の毛や石鹸(せっけん)カスなどの汚れが排水口にたまり、排水口をすり抜けた汚れは排水管内部にも蓄積していきます。

今回はお風呂の排水管掃除の重要性について、くわしく解説します。掃除しないとどのようなトラブルが発生するのか、お風呂の排水管が詰まる原因や詰まりの解消方法をお伝えします。この記事を参考に、定期的にお風呂の排水管掃除を行い、お風呂時間を快適に楽しみましょう。

お風呂の排水管掃除の重要性

髪や体を洗う度に汚水が流れる排水管は汚れがたまりやすく、定期的に掃除することが重要です。掃除を怠ると排水口や排水管内に汚れが蓄積して、以下のようなトラブルが発生します。

スムーズに排水されなくなる

髪詰まり排水口

洗い場で頭や体を洗ったとき、お湯といっしょに髪の毛ボディーソープアカなども流れます。ある程度のゴミは排水口にあるヘアキャッチャーにたまりますが、すり抜けてしまったゴミや汚れは排水管のパイプ内に少しずつ蓄積していきます。

排水管掃除を怠ると、蓄積した汚れで穴がふさがるため、排水の流れが悪くなります。

以下の前兆が現れた場合は、排水管が詰まりかけている可能性が高いです。

  • 体や髪を洗ったとき、スムーズに排水されず床に汚水がたまる
  • 浴槽の湯が排水されるまでに10分以上かかる
  • 浴槽の湯を排水したら、洗い場の排水口から逆流してきた

スムーズに排水されなくなると、入浴時に不便さやストレスを感じるでしょう。さらに汚れを放置し続けると、やがて排水管は完全に詰まってしまいます。

悪臭が発生する

鼻つまみ女性

汚れが蓄積した排水管からは、悪臭が発生します。

本来、浴室の排水口には、悪臭が上がってくるのを防ぐための設備「排水トラップ」が設置されており、悪臭を感じることはありません。排水管内に封水という水をためて、下水管から悪臭や害虫が侵入するのを防いでいるのです。

湿度の高い浴室では、排水口や排水トラップに汚れがたまると、カビや雑菌が繁殖します。ヌメリのある汚れからは、ドブのような臭いが発生し、不衛生な状態に。体の疲れを取り、リラックスできる入浴時間が、不快なものになってしまうでしょう。

排水管の劣化が早まる

劣化排水管

排水管の寿命は素材によっても変わりますが、約20年といわれています。

内側に汚れが付着した排水管は、腐食して劣化が早まります。劣化した排水管は破損しやすく、破損すれば大量の汚水が室内に水漏れする恐れも。家の中が水浸しになったり、気づかない間に家の基礎部分が濡れて腐食したりするなど、住まいが深刻なダメージを受ける可能性もあります。

お風呂の排水管が詰まる原因

お風呂の排水管はさまざまなものが原因で詰まります。浴室を使う家族が多いほど、詰まりが発生しやすいため、注意が必要です。

髪の毛

排水口に毛

とくにお風呂の排水管にたまりやすい汚れが髪の毛です。

人間は1日50~100本ほどの髪の毛が抜けるとされており、一度のシャンプーでも数十本の髪の毛が洗い流されて、排水口にたまります。

髪の毛には、石鹸カスや皮脂汚れなど他の汚れが絡みやすく、頑固な詰まりになる原因になります。髪が長い人ほど1度にたまるゴミの量も多いため、こまめな掃除が欠かせません。

洗剤カス・皮脂汚れ

汚れた排水口

体や髪を洗うときに出るのが、石鹸やシャンプーなど「洗剤カスの汚れ」と、体から出る「皮脂汚れ」です。

少しずつ蓄積していき、髪の毛などほかの汚れと混ざることで、ドロドロとした固まりに。掃除せずに放置することで、やがて詰まりが発生します。

カビ・雑菌

胞子など

湿度が高くジメジメとする浴室。排水管内は汚れがたまりやすく、常にカビや雑菌が発生しやすい環境です。

排水管内にある髪の毛などの汚れにカビや雑菌が繁殖すると、ヌメリのある汚れとなり、詰まりが発生します。さらにカビや雑菌による汚れは下水のような悪臭もあり、不衛生です。

固形物

ヘアピンなど

ヘアゴムやヘアピン、ボディーソープなど詰め替え用の袋の切れ端など。排水口に落とした固形物に石鹸カスや髪の毛などが絡みついて大きな汚れの固まりとなり、詰まりが発生することもあります。

お風呂の排水管が詰まったときの解消方法

お風呂の排水管が詰まった場合に、自分でできる解消方法を紹介します。
はじめに排水口にたまっているゴミを取り除き、排水口のパーツを取り外してから、掃除をしましょう。

パイプクリーナーを使う方法

パイプクリーナー

※引用:ミツエイ株式会社

髪の毛が原因で詰まっている場合は、パイプクリーナーを使った解消方法がおすすめです。スーパーやホームセンターなどで手軽に購入できる塩素系の洗剤で、液体タイプや粉末タイプがあります。詰まりの解消だけではなく、予防にも効果的な方法です。

強力な薬剤のため、使用する際はゴム手袋を着用し、換気を行いながら掃除しましょう。また塩素ガスが発生する恐れもあるため、他の薬剤と混ぜないように注意が必要です。

【パイプクリーナーを使う詰まり解消方法】

  1. 排水口からパイプクリーナーを注ぐ
  2. 薬剤が指定する時間(20~30分ほど)、放置する
  3. 水やお湯を注いで薬剤を流す

重曹とお酢を使う方法

重曹など

強力な薬剤を使うことに抵抗のある人にオススメな方法で、石鹸カスや皮脂汚れを落とすのに効果的です。

重曹とお酢が反応したときの発泡する力を使って、汚れを浮かして落とします。お酢の匂いが気になる方は、クエン酸でも代用可能です。

【重曹とお酢を使う詰まり解消方法】

  1. 排水口全体に重曹1カップを振りかける
  2. 重曹の上からお酢2カップをふりかける
    ※またはクエン酸2分の1カップを振りかけた後にコップ1杯のお湯(50度程度)を流す
  3. 発泡してきたら30分~1時間ほど放置する
  4. 水またはお湯(50度程度)を注いで洗い流す

ラバーカップを使う方法

ラバーカップ

トイレの詰まりを解消するのに使われるラバーカップは、浴室の排水管の詰まりにも効果的です。ホームセンターや100円ショップなどで購入できます。

詰まりが解消すると、排水口から「ゴボッ」と水が流れる音がするでしょう。

【ラバーカップを使う詰まり解消方法】

  1. 排水口にラバーカップを隙間なく密着させる
  2. 1の状態で5㎝ほどの高さまで水をためる
  3. 圧力をかけながら力を入れてラバーカップを押し込む
  4. ラバーカップを勢いよく引き抜く
  5. 3と4を詰まりが解消するまで、4~5回ほど繰り返す
  6. 水を流し、詰まりが解消したかを確認する

ワイヤーブラシを使う方法

ワイヤーブラシ

※引用:PIKAPIKA

排水管掃除用のワイヤーブラシを使った掃除方法です。3~5mほどの細く長いワイヤーには柔軟性があり、折れ曲がる排水管の中も奥まで入り込むことができます。少しずつ水を流しながら、パイプ内にワイヤーを通していきましょう。

ワイヤーの先端が奥へ進まなくなり、排水管の詰まり部分まで到達したら、ワイヤーを回転させたり上下に動かしたりしましょう。先端に付いているブラシで、詰まりの元となる汚れを絡め取ります。商品によっては持ち手部分に、簡単な力でワイヤーを回転させるためのレバーやハンドルが付いています。

【ワイヤーブラシを使う詰まり解消方法】

  1. 排水口からワイヤーを差し込む
  2. 少しずつ水を流し、ワイヤーの先端が排水管の詰まり部分に到達するまで進める
  3. ワイヤーを上下に動かしたり回転させたりして、先端のブラシで汚れを絡め取る
  4. ワイヤーを引き抜き、先端部分に付いた汚れを落とす
  5. 詰まりが解消するまで3と4の工程を3~4回ほど繰り返す
  6. 水を流して詰まりが解消したか確認する

詰まりがひどい場合は業者へ依頼を

排水管の詰まりを自分で無理に対処した結果、以下のように失敗するケースもあります。

  • 汚れを奥に押し込んでしまい、詰まりが悪化した
  • ワイヤーブラシの扱いに失敗して、排水管が破損し、水漏れが発生した

排水管は見えない場所に設置されており、カーブもあります。詰まりを解消するのは、技術力の必要な作業です。

自分で対処しても詰まりが解消しなかった場合や、自分で対応するのは難しそうと感じる場合、詰まる前にメンテンナンスをしておきたい場合は、プロに任せる方が安心です。高圧洗浄機などを使って、スピーディーに確実に、排水管内をキレイに掃除してもらえるでしょう。

お風呂の排水管掃除におすすめの便利グッズ紹介

毎日使う浴室。排水管の詰まりを防ぐには、以下を目安に掃除をして、汚れをためないことが重要です。

  • 排水口にたまるゴミは、毎日取り除く
  • 排水口はこまめに掃除する(目安:週に1回)
  • 排水管は定期的に掃除する(目安:月に1回)
  • 業者に依頼して排水管洗浄をする(目安:3~5年に1回)

面倒なお風呂の排水管掃除が快適になる、便利グッズを紹介します。

髪の毛くるくるポイ

髪の毛くるくるポイ

※参考:株式会社ウエルスジャパン

排水管が詰まるのを防ぐには、排水口にゴミをためこまないことが大切です。

髪の毛や石鹸カスなどさまざまな汚れがたまる排水口。ヌメリがあり不衛生であり、絡まって取り除きにくい汚れがすぐにたまります。

排水口にたまったゴミを、簡単に捨てられるのが、「髪の毛くるくるポイ」。らせんの形状のヘアキャッチャーで、中央に髪の毛などのゴミが集まる仕組みになっています。取り外してひっくり返し、トントンと軽く打ち付けるだけで、簡単にゴミが落ちます。

浴室チョコッと洗い

浴室ちょこっと洗い

※参考:株式会社マーナ

「浴室チョコッと洗い」は排水口用の掃除ブラシです。ブラシに角度が付いており、細部までしっかり行き届いて掃除できます。持ちやすく、力が入りやすい形状も特徴的です。

さらに髪の毛などのゴミを取り除く際に便利なピンセット付きで、直接汚れを触らずにすみます。

排水口は雑菌やカビなどが発生しやすく、ヌメリのある汚れが付きやすいため、専用の掃除ブラシを用意するのがおすすめです。

パイプユニッシュPRO

パイプユニッシュプロ

※参考:ジョンソン株式会社

強力な薬剤のため、液をかける時間が15~30分と短く、少ない量でも排水管の詰まりに効果的なアルカリ性薬剤です。髪の毛などのヘドロ状の汚れを溶かし、消臭効果もあります。

浴室のほかにも、キッチンや洗面所の排水管の詰まりにも使うことができます。

かんたん洗浄丸

かんたん洗浄丸

※参考:小林製薬株式会社

排水口に入れるだけで、手軽に掃除できる固形の洗浄剤です。錠剤が発泡する力を使って、排水管のパイプの奥に付いた汚れを落とします。ヌメリや臭いの除去にも効果的です。

お風呂のほかにも、キッチンや洗面所、トイレの排水口の掃除に使うことができます。

まとめ

お風呂場は毎日使う場所です。排水管の詰まりを防ぎ、清潔な状態を保つためには、定期的な掃除が欠かせません。排水管周りの掃除の頻度をもう一度確認しましょう。

  • 排水口にたまるゴミは、毎日取り除く
  • 排水口はこまめに掃除する(目安:週に1回)
  • 排水管は定期的に掃除する(目安:月に1回)
  • 業者に依頼して排水管洗浄をする(目安:3~5年に1回)

詰まりを自分で解消できない場合や、詰まる前にメンテナンスをしたい場合は、業者に排水管掃除を依頼するのがおすすめです。

イエコマでは「排水管保守クリーニング」のサービスを承っております。排水管は普段見えない場所だからこそ、汚れが蓄積しやすく、掃除も技術力が必要です。イエコマでは実績豊富な職人が、排水管内に付着した頑固な汚れも高圧洗浄機を使って、ていねいにキレイに洗浄します。詰まりが発生する前にメンテナンスをしたい方も、イエコマへどうぞお気軽にお問い合わせください。

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