キッチンの臭いの原因は?ニオイ対策と予防方法

食べ物を調理する場であるキッチンは、いつも清潔にしておきたいものです。しかし、掃除をしているつもりなのに悪臭がすることはないでしょうか。最近はキッチンとリビングが仕切りやドアなしでつながっている造りの住まいも多く、ニオイ対策は気持ちよく暮らす上で重要です。

キッチンのニオイは掃除が不十分なせいだけでなく、掃除すべき場所を見落としていることが原因の場合もあります。とりわけシンクの排水管内部は目で確認できないため、汚れが溜まっていることに気づかない場合が多いです。臭いは汚れの蓄積を知らせるサインともいえます。

この記事では、キッチンで悪臭がする原因と対処法、そしてニオイの原因を絶ち、ニオイを予防する方法を解説します。この記事を読み、清潔で快適なキッチンを維持してくださいね。

キッチンのニオイの原因は?

そもそも、なぜキッチンが臭くなるのでしょうか。
ニオイの原因は、調理で出たゴミや汚れから発生するもの、菌の繁殖によって発生するものなどがあります。キッチンはニオイの原因がいくつもあるので、ひとつずつ確認してみましょう。

原因その① 生ゴミ

三角コーナーの生ごみ

野菜くずや食べ残しなどの生ゴミは、キッチンが臭う主な原因です。生ゴミに雑菌が繁殖すると、あの嫌なニオイがキッチンに充満するのです。
とくにシンクは水栓がある水まわりなので、三角コーナーやゴミ受けは菌の発生に必要な水分が豊富です。急速に菌が増殖し、すぐにイヤなニオイが充満します。

原因その② 油汚れ

フライパンで肉炒め

油を使った揚げ物や炒め物の調理時には、換気扇を回していても油が周囲に飛び散ります。掃除をしないでいると油汚れが酸化し、悪臭を放ち始めます。

原因その③ 排水口・排水管の汚れ

排水口のごみ

菌の栄養となる食べ物のカスや汚れ、そして菌の増殖に必要な水分が豊富な排水口・排水管は悪臭の温床となりがちです。
排水口は目で汚れが確認できるので、こまめに掃除をしている人は多いでしょう。一方で、排水管の汚れは見て確認することができません。「掃除をしているはずなのに臭い」場合は、排水管の汚れを疑ってみましょう。

原因その④ 布巾、スポンジなど濡れたものに雑菌が繁殖

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菌の繁殖には水分が欠かせません。布巾やスポンジなど、使うと濡れる・濡らして使うものに汚れが残っていたり乾かしていなかったりすると、菌が増殖して悪臭の原因となります。

キッチンを掃除しないとどうなる?

調理をするたびに汚れるキッチンの掃除は面倒です。しかし、掃除をしないで放置すると、ニオイ以外にもさまざまなトラブルを引き起こします。

害虫や健康被害が発生するおそれ

生ゴミや汚れを放置していると悪臭を放ち続けるだけでなく、ゴキブリなどの害虫を呼び寄せるおそれがあります。生ゴミが放置されたままの汚れたシンクで調理器具やお皿などを洗うと、菌を含んだ水滴が洗ったものに付着し、体調を崩す可能性もあります。

油汚れで換気扇が故障したり火事になったりするおそれ

油でギトギトに汚れた換気扇を放置していると、換気扇が作動しにくくなり、故障する可能性があります。さらに、付着した汚れに料理中の火が引火し、火事になるおそれもあります。

排水管が詰まるおそれ

排水管の汚れは見て確認することができませんが、お皿や調理器具に付着した油や食べ物のカスが絶えず流れ込み、汚れが溜まりやすくなっています。そのうち油分は冷えて固まり、パイプが狭くなるために流れが悪くなり、さらに汚れが溜まります。最終的にはパイプが完全に詰まり、排水できなくなります。

汚れた布巾で菌をまき散らすおそれ

悪臭が出るほど汚れた布巾は、菌が数多く繁殖しています。ちょっと洗っただけでは殺菌には不十分です。汚れたままの布巾でテーブルを拭けば、きれいにしたつもりがキッチンの外まで菌で汚染されることになります。

キッチンのニオイ対策

キッチンが臭いからといって消臭剤を使用しても、ニオイの原因を除去しない限り悪臭がなくなることはありません。キッチンのニオイ対策は、「汚れを溜めないこと」がもっとも重要です。普段見落としがちな部分まで掃除をしてニオイの元から除去すれば、キッチンのニオイは追放できるでしょう。

とりあえずニオイをなんとかしたい場合

取り急ぎ消臭したい場合に役立つアイテムをご紹介します。ただし、どのアイテムもニオイの原因を消してくれるものではないので、ニオイが減少しても油断せず、掃除を怠らないようにしましょう。

スプレー型消臭剤

生ゴミ臭の消臭に特化したスプレーを使用してニオイを和らげる方法があります。生ゴミに吹き付けておけば、悪臭が立ち始めるのを遅らせる効果も期待できます。

生ゴミ消臭力

※引用:エステー

パイプクリーナー

生ゴミやシンクの掃除はしっかりしているのに臭うのは排水管に汚れが溜まっているおそれがあります。パイプクリーナーで洗浄してみるとニオイが消える場合もあるでしょう。
ただし、パイプクリーナーは排水管の奥まで洗浄できるわけではないため、ニオイが消えたように感じた場合でもすぐにぶり返すおそれがあります。

排水口クリーナー

※引用:ライオン

生ゴミは水気を切ってすぐ始末する

生ゴミを三角コーナーに入れたまま放置していないでしょうか。生ゴミは短時間のうちに雑菌が繁殖し、腐敗します。夏場なら数時間もすれば悪臭を発し始めるほどです。
調理が終わったらすぐに生ゴミはポリ袋などにまとめ、重曹を振りかけてからしっかり口を縛って始末しましょう。

生ゴミは水分があると、より早く雑菌が繁殖し、イヤなニオイの原因となります。生ゴミを処分する前に水気をしっかり切ることでニオイの元を減らすことができます。

生ゴミを始末しているのにゴミのニオイが取れない場合、生ゴミ以外のゴミを捨てる普通のゴミ箱に生ゴミを捨てていることがあります。果物の皮などや洗っていないレトルト食品の空き容器などを普通のゴミ箱に捨てないよう注意しましょう。

コンロの周囲やレンジフードの掃除をする

コンロ周囲やレンジフードに調理の汚れがこびりついていないでしょうか?セスキ炭酸ソーダや重曹を使って油汚れを緩め、油汚れ専用の洗剤で徹底的に汚れを落としましょう。

レンジフードは、外側やフィルターはもちろん、内側に油汚れが溜まっていないかチェックしましょう。長年手入れをしていない場合、レンジフードの本体である換気扇のプロペラ部分などにも汚れが溜まっていることが多いです。
ニオイを元から絶つためにも、思い切って外して掃除しましょう。

蓄積して固くなった油汚れは、セスキ炭酸ソーダや重曹などを溶かしたぬるま湯に浸け置きし、汚れをゆるめてからこすり洗いをすると比較的楽に汚れが落とせます。

排水口、排水管の掃除をする

排水まわりの掃除

生ゴミはこまめに処理しているのに、腐敗臭が消えない場合、排水口(排水溝)や排水管(排水ホース)に溜まった汚れが臭っているのかもしれません。
排水口はこまめにゴミを捨てていても、ゴミ受けに残った食べ物のカスなどが腐敗し、ドロドロの汚れが付着している場合があります。市販のカビ取り剤を吹き付けてしばらく置いた後、こすり洗いをして汚れを完全に落としましょう。排水口周りや、ゴミ受けの下にあるワントラップも同様です。

人や環境に優しいナチュラルな材料で排水口の掃除をするなら、重曹とクエン酸を使いましょう。重曹を封水部分に振りかけ、クエン酸を溶かした50℃前後のお湯を注ぐと発泡してくるので、30分ほど置いてから洗い流します。これでかなりの汚れがこすらずに落ちるので、残った汚れをこすり洗いすればきれいになります。

ワントラップの下の排水管は、汚れを目で見て確認することはできません。市販のパイプクリーナーを使うことでこびりついた汚れが落ち、ニオイがしなくなることもあります。
ただし、パイプクリーナーで清掃ができるのはシンクに近い部分の排水管だけです。本格的に排水管や排水ホースが詰まるほど汚れてしまうと、パイプクリーナーでは解消しなかったり、すぐにまた詰まったりします。
パイプクリーナーによる清掃は、汚れがつきニオイが発生するのを予防する日常のお手入れと考えましょう。

キッチンの排水口がつまりにくい掃除方法は、以下の記事でくわしく解説しています。

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2016.4.28
イエコマ編集部

自分で行う掃除で汚れやニオイを解決できるのは、薬剤や掃除道具が届く範囲までです。排水管を徹底的にきれいにしたい場合は、専門の業者に高圧洗浄機で洗浄してもらうことをおすすめします。

排水管の悪臭や害虫が上がってくるのを防ぐ、お椀型の部品。排水トラップ。

キッチンのニオイを予防するには

キッチンのニオイの予防は、ニオイの対処法と同様に掃除が重要です。掃除以外にニオイの予防に効果的な方法と、ニオイの予防に利用できるグッズをご紹介します。

排水口に50℃程度のお湯を流す

排水管(塩ビ管)や排水ホースに溜まった油分は冷えて固まり、ニオイだけではなく詰まりの原因になります。先述のとおり定期的にパイプクリーナーを使うことでニオイや詰まりに対処できるだけでなく、予防にもなります。
パイプクリーナーを使うより簡単な方法として、排水口に50℃程度のお湯を定期的に流す方法もあります。固まった汚れがお湯でゆるみ、流れやすくなるのです。

この方法を行うにあたって注意しなければならないのが、お湯の温度です。排水管の原料である塩化ビニルの耐熱温度は60~70℃とされています。さらに、縁のつなぎ目の隙間をふさいでいるパテ(接着剤)の耐熱温度は45℃前後といわれており、熱に強くありません。
つまり、熱いお湯を流すと排水管のつなぎ目部分から水漏れをするおそれがあります。
ニオイの予防をしたいからといって、排水管が故障してはおおごとです。熱湯を流すことは止めましょう。

ニオイを予防するグッズ

置き型消臭剤

キッチンの悪臭に特化した消臭剤を置くことで、悪臭を和らげる効果があります。

キッチンファブリーズ

※引用:プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)

イオン発生機

イオンの力で除菌・消臭できる機器が発売されています。
ただしニオイの元を完全に消すものではなく、また、消臭効果をどの程度感じられるかは個人差があるようです。

キッチンプラズマクラスター

※引用:シャープ

排水口用消毒剤

除菌・消臭効果のある薬剤を排水口においておくと、悪臭の発生を抑制する効果があります。
ただし、すでに汚れたり詰まったりしている排水管をきれいにする効果はないので、あくまでも汚れやニオイの予防として使うとよいでしょう。

キッチンらくハピ

※引用:アース製薬

どうしてもニオイが取れないときは

キッチンの掃除をし、生ゴミを始末し、排水管もパイプクリーナーなどで掃除をしたのにまだキッチンが臭い場合、排水管の内部の汚れが深刻な状態になっているかもしれません。油汚れや食べかすなどが排水管内部でヘドロ状に固まってしまうと、パイプクリーナーでは落とすことができません。
また、市販のパイプ用ブラシは短い上、曲がりくねったパイプを掃除するには不十分です。その上、パイプの継ぎ目に引っかかったりすると排水管を破損させ、修理費用がかかることにもなりかねません。

専門の排水管清掃サービスをまだ依頼したことがないなら、本格的に詰まる前に早急に依頼することをおすすめします。排水管が詰まってから急ぎで専門業者に依頼すると、当日の緊急対応費用として通常より高い料金を請求される場合もあるからです。

排水管清掃の目安は、新築なら7~10年以内に1回、それ以降は約5年ごととされています。この定期清掃の目安は、日ごろのお手入れを行った場合のものです。日常の掃除をせずにいれば排水管はもっと早くに詰まり、業者の清掃が必要になることでしょう。
キッチンを清潔に保つためだけでなく、排水管のトラブルを予防して清掃サービスを依頼する回数を減らすためにも、日々のお手入れは忘れずに続けてくださいね。

まとめ

キッチンが臭う原因はひとつではありませんが、こまめな清掃が清潔で臭わないキッチンを維持する秘訣です。汚れを溜めると換気扇や排水管の故障や破損、詰まりなどのトラブルが発生することにもなります。少しずつでもいいので、毎日掃除するとよいでしょう。

掃除をしてもキッチンのニオイが取れない場合は、シンクの排水管に汚れが蓄積している可能性があります。放置すると排水管が詰まり、汚水が排出できなくなるおそれがあるため、早めにプロに排水管清掃を依頼しましょう。
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