空気の性質上、
- 冷たい空気が下(床付近)に溜まる
- 暖かい空気が上(天井付近)に溜まる
ことになります。
ですので、何も対策をせずにエアコンを使っていると、どうしても室温にムラが生まれます。
家全体で考えても、
- 1階は寒い
- 2階は暑い
といったことになるのですが、解決するのであれば「サーキュレーター」の導入を検討してみましょう。
サーキュレーターを導入することで、
- 部屋の温度を均一にすることができる
- 家全体の温度を均一にすることができる
- エアコンと併用することで節電効果も期待できる
といったメリットがあります。
この記事では、
- サーキュレーターの特徴
- サーキュレーターの使い方(エアコンとの併用方法)
- サーキュレーターの電気代
について解説しています。
その日のうちに簡単にできてしまうことなので、部屋および家の温度でお困りの方は、サーキュレーターの導入を検討してみてください。
目次
サーキュレーターとは
サーキュレーターとは、そもそもどういった機械なのか?について、解説します。
目的
サーキュレーターの目的は「部屋の空気を循環させること」です。
ですので、サーキュレーター単体で部屋を涼しくしたり、暖かくしたりすることはできません。
たとえば、
- サーキュレーターA:窓付近に設置して、室内へ送風
- サーキュレーターB:網戸付近に設置して、室外へ送風
させることにより、
- サーキュレーターAで「吸気」
- サーキュレーターBで「排気」
を効率的に行えるようにし、夏場に自然な涼しさを作り出す方法があります。
しかしながら、サーキュレーターは、あくまでも空気を循環させているだけであり、部屋を涼しくしているのは「室外から取り込んだ空気」です。
サーキュレーターの特徴
サーキュレーターの特徴は、
- 直線的な風を生み出す
- 遠くまで風が届く
- 風を90度(真正面から真上まで)送ることができる
- 静音性が低い(うるさい)
です。
直線的な風を生み出す
サーキュレーターが生む風は、直線的です。
部屋の空気を循環させることを目的としているので、わかりやすい風を送り出します。
部屋の空気を循環させるには、どのようにして壁にぶつけるかが重要です。
直線的な風であれば、的確にぶつけたい位置に向けて風を送り出すことができます。
遠くまで風が届く
サーキュレーターが生む風は、遠くまで届きます。
サーキュレーターは強い風を生み出すので、必然的に遠くまで風が届くようになります。
部屋の空気を循環させるためには、どのようにして壁にぶつけるかが重要だと話をしました。
遠くまで届かない弱い風の場合、仮に壁に到達しても、その場で霧散してしまいます。
部屋の空気を循環させるという目的を果たすために、サーキュレーターは遠くまで届く強い風を生み出します。
風を90度(真正面から真上まで)送ることができる
サーキュレーターは、風を90度(真正面から真上まで)送ることができます。
部屋の空気を循環させるためには、
- 部屋の形状
- 室温の上下
に合わせて、風のコースを決める必要があります。
あらゆる状況に対応できるように、角度が自由に決められるようになっています。
静音性が低い(うるさい)
サーキュレーターは、静音性が低いです。
書斎などで活用しようと考えている場合には、すこしうるさいと感じることもあるでしょう。
しかし、サーキュレーターの目的を果たすためには、静音性が低くなる点は避けることができません。
最近では、ハイスキュープロペラを活用した静音性の高いサーキュレーターも販売されています。
(※ハイスキュープロペラ = 低周波域の振動・騒音が軽減される特殊なプロペラ)
扇風機の特徴
扇風機の特徴は、
- 直接、涼しさを感じさせることが目的
- 広がりのある風を生み出す
- 風が近距離にしか届かない
- 風を送ることができる角度が限定的
- 静音性が高い(静か)
です。
直接、涼しさを感じさせることが目的
サーキュレーターの代わりに扇風機を使おうと考える方もいるでしょう。
扇風機の目的は、直接的に涼しさを感じさせることです。
ですので、サーキュレーターとは、根本的に目的が異なります。
広がりのある風を生み出す
扇風機が生む風は、広がりのある風です。
その場にいる人に涼しさを感じて欲しいので、できるかぎり広く風を拡散させようとします。
ですので、部屋の空気を循環させるためにピンポイントを狙うことが難しくなります。
風が近距離にしか届かない
扇風機が生む風は、近距離にしか届きません。
扇風機の近くにいる人を涼しくすることが目的なので、遠くに届く強い風を生み出す必要がありません。
設定を「強」にしたとしても、サーキュレーターが生み出す風には及ばない弱い風です。
当然、壁にぶつかれば、その場で霧散してしまうので、部屋の空気を循環させることにも向きません。
風を送ることができる角度が限定的
扇風機は、風を送ることができる角度が限定的になります。
扇風機を真下から当てる方は、おそらくいないでしょう。
通常、扇風機を使う時には、水平な送風があれば十分で、せいぜい首振り(横方向の角度)が必要なくらいです。
ですので、縦方向への送風角度が限定的になり、
- 部屋の形状
- 室温の上下
に合わせて、最適な風のコースを決めることができません。
静音性が高い(静か)
扇風機は、静音性が高いです。
扇風機を使用するときには、
- 書斎で作業をするとき
- 寝室で寝るとき
など、静かに使用したいことが多いでしょう。
扇風機の目的としても、強い風を生み出す必要がないので、当然、音は静かになります。
エアコンと併用したときのサーキュレーターの効果
サーキュレーターは、エアコンと併用することで高い効果を発揮します。
- どのような効果があるのか?
- 冷房時の使い方
- 暖房時の使い方
- 1階と2階の温度差を緩和させるための使い方
について解説します。
エアコンの効率を高める効果がある
エアコンとサーキュレーターを併用することで、エアコンの効率を高める効果があります。
エアコンは、
- 冷房時には冷たい風
- 暖房時には暖かい風
を送り出してくれるのですが、空気の性質上、室内の空気に偏りが生まれます。
対策として、
- ルーバーを上下させる
- 風量を「強」にする
などが考えられますが、
- ルーバーを上下させても、角度や風量により限界がある
- 風量を「強」にし続けなければいけないので、室温調節が難しく、余計な電気代がかかる
などの問題が生じます。
しかし、サーキュレーターを導入することで、エアコンの設定に関係なく、部屋の空気を循環させることができます。
結果として、
- 室温を一定に保つことができる
- 室温調節の効率があがる
- 余計な電気代を使わずにすむ
といった効果を得ることができます。
冷房時の使い方(スタンダード)
空気の性質上、
- 冷たい空気が下(床付近)に溜まる
- 暖かい空気が上(天井付近)に溜まる
ことになります。
ですので、エアコンの風は「水平(天井から)」に出してください。
天井付近に設置されているエアコンから冷たい風を水平に送り出すことで、自然と下(床)に循環して行きます。
そして、サーキュレーターの風は、
- 床から水平に出す(※若干、下向きにしてもよい)
- エアコンのほぼ真下から、同じ方向に送風(※若干、エアコンよりも前に出す)
ようにしてください。
結果として、
- 冷たい空気(床付近)が部屋全体に循環する
- エアコンの風とサーキュレーターの風が、部屋の中央でぶつかって、拡散および循環する
ようになります。
冷房時の使い方(直接、エアコンの風に当たりたくない場合)
冷房の冷たい空気が、体に直接当たって冷える場合には、
- エアコン:斜め45度(下向き)
- サーキュレーター:斜め45度(上向き・エアコンに向けて)
にセットしてください。
床付近に溜まった冷たい空気を循環させる力は若干弱まりますが、十分に循環させながら、体に直接冷たい空気が当たるのを避けることができます。
ただし、バレーボールのレシーバーのように、エアコンの風が到達するところにサーキュレーターを設置する必要があるので、部屋の状況によっては邪魔になるかもしれません。
暖房時の使い方
空気の性質上、
- 冷たい空気が下(床付近)に溜まる
- 暖かい空気が上(天井付近)に溜まる
ことになります。
ですので、エアコンの風は「真下(天井から)」に出してください。
天井付近に設置されているエアコンから暖かい風を真下に送り出すことで、自然と上(天井)に循環して行きます。
そして、サーキュレーターの風は、
- 床から垂直(真上)に出す
- できるだけ部屋の中央に設置
ようにしてください。
結果として、
- 暖かい空気(天井付近)が部屋全体に循環する
ようになります。
1階と2階の温度差を緩和させるための使い方
1階と2階の温度差に悩まされている方もいるでしょう。
空気の性質上、
- 冷たい空気が下(床付近)に溜まる
- 暖かい空気が上(天井付近)に溜まる
ことになるので、自然と、
- 1階は寒い
- 2階は暑い
ことになります。
階段の形状にもよりますが、
- 夏場:1階から2階へ
- 冬場:2階から1階へ
の気流が生まれるようにサーキュレーターを設置してください。
階段の形状として、
- 踊り場がある
- 螺旋階段になっている
といった場合には、各所で空気が循環するようにサーキュレーターの設置台数を増やしてください。
忘れずに行ってほしいのが、
- 冷房時の使い方(スタンダード)
- 冷房時の使い方(直接、エアコンの風に当たりたくない場合)
- 暖房時の使い方
で紹介した方法との併用です。
家全体に循環させる空気そのものが均一な温度になるので、より室温のムラが解消されます。
サーキュレーターの電気代
サーキュレーターの電気代について、
- サーキュレーターの電気代(単独使用)
- エアコンと併用した場合の電気代
にわけて解説します。
サーキュレーターの電気代(単独使用)
サーキュレーターの電気代は、1時間あたり1円前後です。
(※1kWhあたりの電気量料金を27円として計算)
サーキュレーターを1日8時間使用した場合、1日あたり8円〜10円前後になります。
それほど電気料金の負担はないと言えるでしょう。
エアコンと併用した場合の電気代
エアコンの電気代は、1時間あたり10円前後です。
(※1kWhあたりの電気量料金を27円として計算)
エアコンを1日8時間使用した場合、1日あたり80円〜100円前後になります。
しかし、エアコンとサーキュレーターを併用させた場合、およそ5%前後の節電効果が期待できます。
当然、
- エアコン単独使用時のエアコンの電気料金
- サーキュレーター併用時のエアコンとサーキュレーターを合算した電気料金
を比べてです。
1日あたり5円前後の差があるので、エアコンを3台使っているのであれば、
- 月間450円前後
- 年間5,400円前後
の節電効果が期待できます。
ほかにもあるサーキュレーターの便利な使い方
副次的にはなりますが、
- 湿度の調整
- 洗濯物の乾燥
にも、サーキュレーターは効果を発揮します。
湿度の調整
部屋の空気を循環させて均一にすることができるので、湿度も一定に保たれます。
部屋全体が快適になるので、過ごしやすさが変わります。
洗濯物の乾燥
洗濯物の乾燥に扇風機を使っている方もいるでしょう。
正直なところ、扇風機による乾燥効果は「気持ち程度」です。
しかし、サーキュレーターの場合には、強力な風をあてることができるので、体感できるレベルで乾燥が早くなります。
サーキュレーターを使うことで、快適な生活を実現しつつ、節電効果も期待できる!
サーキュレーターの目的は「部屋の空気を循環させること」です。
サーキュレーターには、
- 直線的な風を生み出す
- 遠くまで風が届く
- 風を90度(真正面から真上まで)送ることができる
- 静音性が低い(うるさい)
といった特徴があります。
扇風機は、
- 直接、涼しさを感じさせることが目的
- 広がりのある風を生み出す
- 風が近距離にしか届かない
- 風を送ることができる角度が限定的
- 静音性が高い(静か)
といった特徴があるので、静音性には期待できますが、部屋の空気を循環させるには向いていません。
エアコンと併用して快適な生活を実現するのであれば、サーキュレーターを選択するのが好ましいです。
サーキュレーターとエアコンを同時に使うことで、
- 室温を一定に保つことができる
- 室温調節の効率があがる
- 余計な電気代を使わずにすむ
といった効果を得ることができます。
ただし、使用する機能(冷房・暖房)に合わせて使い方を変える必要があります。
冷房時(スタンダード)には、
- エアコンの風向き:水平方向
- サーキュレーターの風向き:水平方向(※若干、下向きにしてもよい)
- サーキュレーターの設置位置:エアコンのほぼ真下から、同じ方向に送風(※若干、エアコンよりも前に出す)
のようにしてください。
冷房時(直接、エアコンの風に当たりたくない場合)には、
- エアコンの風向き:斜め45度(下向き)
- サーキュレーターの風向き:斜め45度(上向き・エアコンに向けて)
- サーキュレーターの設置位置:エアコンの風の到達点
のようにしてください。
暖房時には、
- エアコンの風向き:真下
- サーキュレーターの風向き:床から垂直(真上)
- サーキュレーターの設置位置:できるだけ部屋の中央
のようにしてください。
1階と2階の温度差を緩和したい場合には、
- 夏場:1階から2階へ
- 冬場:2階から1階へ
の気流が生まれるようにサーキュレーターを設置してください。
階段の形状として、
- 踊り場がある
- 螺旋階段になっている
といった場合には、各所で空気が循環するようにサーキュレーターの設置台数を増やしてください。
忘れずに行ってほしいのが、
- 冷房時の使い方(スタンダード)
- 冷房時の使い方(直接、エアコンの風に当たりたくない場合)
- 暖房時の使い方
で紹介した方法との併用です。
家全体に循環させる空気そのものが均一な温度になるので、より室温のムラが解消されます。
電気代についても、エアコンの単独使用と比べると、サーキュレーターと併用することで、およそ5%の節電効果が期待できます。
1日あたり5円前後の差があるので、エアコンを3台使っているのであれば、
- 月間450円前後
- 年間5,400円前後
の節電効果が期待できます。
(※1kWhあたりの電気量料金を27円として計算)
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