地震に弱い家には特徴があります。これから耐震工事を考えている方も、まずは家の構図等を把握しましょう。
1981年以前に建築
住宅の強度を知るめやすの一つが建築された年です。阪神・淡路大震災では、1981年以前に建てられた建物に多くの被害が出ました。実は、1981年に建築基準法が改正されて、壁の量を多くするなど、より地震に耐えられる設計を義務付けるものとなりました。
逆に言えば、これより前に建てられた建物というのは、地震に弱いのです。1981年6月より前に建てられ住宅は要注意です。
1階が駐車場になっている
日本の狭い土地をいかに有効的に使うかという観点で設計された住宅に、1階を駐車場にして、2階以上を住居にしている家をよく見かけます。
これは1階に大きな開口部があるということになりますから、壁が少ないので、倒壊の危険性が増します。
窓の面積が大きい
外壁面の4分の3以上が窓で占められている場合、地震の力に抵抗する強度が足りないと考えられています。
壁が少なく、窓の広い家は、明るく開放感があり、誰もが望むものですが、耐震強度としては弱くなります。
2階を増築
平屋を2階建てに増築している場合、1階の壁が2階の重さに耐えられなくなっている可能性があります。
壁の配置バランスが悪い
多くの家は、南側にバルコニーやリビングなど広い間取り、北側に玄関や風呂、キッチンなど細かく仕切った間取りになっています。このような壁の配置は、全体として、必要な壁の量が満たされていても、南側に少なく、北側に多いという偏りが出てきます。
壁の配置バランスが悪い家は、大きな地震の強い揺れで、ねじれて倒れてしまいます。
地盤、老朽化、シロアリに注意
上記のように、耐震は壁の問題が大きく影響しますが、この他、考慮すべきことがいくつかあります。
海・池・沼などの埋立地など地盤が弱い場所に建てられている、建築基準法は満たす耐震強度が新築当時はあっても、経年劣化で家の基礎が老朽化している、シロアリの被害がある等も、建物の強度を判断する際にポイントとなります。