自分の家は耐震が足りない!となった場合、強度を増すため、必要箇所に工事を行うことになります。どのような工事をするのでしょうか。住みながらでも出来る工事はあるのでしょうか。そして、みなさんの一番の関心事であろう、費用はどれぐらいかかるのでしょうか。
POINT1 屋根を軽くする
瓦屋根は重いので、建物の重量がかさみ、耐震的な観点から言うと、あまりおすすめできるものではありません。瓦を撤去して、金属製やスレート系の屋根に変更することで、建物の重量も軽くなり、耐震強度が増します。
また、屋根を軽くする工事は、単独で行うことができますし、住みながらでも可能なので、耐震補強の工事の中でも、居住者の負担が少なく効果の高い工事です。1~2万円/1㎡が目安です。
POINT2 壁を補強する
壁の量や強度が耐震性を最も左右します。柱と柱の間に斜めに部材を入れて補強する筋かいや、構造用合板を張ったりして、壁の耐震性をアップさせます。外壁を外して外側から行う方法と室内から行う方法と二つあります。
室内の場合は、1箇所8万円~15万円ほど、外壁を外して行う場合は、1箇所10万円~20万円ほどかかります。間取り変更として、壁を新しく追加することで耐震性を高める工事もあります。
POINT3 基礎を補強する
住宅の基礎を作る上で、現在では、必ず必要とされている鉄筋も、昔の家では、入っていないことがありますし、入っていても、不十分という場合があります。無筋コンクリートを鉄筋コンクリートに直したり、鉄筋コンクリートがひび割れていた場合も補修することで、耐震性が高まります。
鉄筋コンクリートの基礎を新設する場合の費用は5万~6万円/m(基礎長さ)が目安です。ひび割れ補修は、1箇所1.5万~2.5万円が目安です。
POINT4 接合部分を補強する
土台と柱、梁と柱の接合部分に、ホールダウン金物という耐震補強のための金物を取りつけます。柱が土台から抜けてしまうといったことを防ぎます。これを取り付けることによって、地震が起こったときに、壁にかかる力に耐えることができます。
費用は1箇所3000円が目安です。