この記事では「障子の張り替え方法」について解説しています。
- 小さな子供がいる家庭
- 犬や猫などを飼っている家庭
では、障子が破損してしまうことが多々あるかと思います。
被害の大きさに応じて、
- 穴が空いてしまった場合
- 1マスだけを張り替えたい場合
- 全面を張り替えたい場合
の対処方法を解説しているので、状況に合わせて補修方法を選んでください。
障子を部分的に補修する方法
障子に
- 穴が空いた
- 1マスが汚れた
など、部分的な補修を行う方法について解説します。
小さな穴を補修する
小さなお子さんがいる家庭では、よくあることですが、障子に穴が空いた場合の対処法です。
障子の補修としては、もっとも簡単なので、すぐに対応可能です。
穴の補修に必要なもの
障子の穴を補修するには、「部分補修用シール」を活用します。
さまざまな製品が販売されており、
- 花柄(さくらなど)
- キャラクター
など、好みのものを選ぶことができます。
穴の補修方法
穴を補修するには、
- 穴のサイズに合わせて部分補修用シールを選ぶ
- 穴に部分補修用シールを貼り付ける
だけです。
特に難しいことはありません。
部分補修用シールを剥がして、穴をふさぐように貼り付けるだけです。
穴を補修するときの注意点
穴の補修をするときの注意点は、
- 雰囲気(デザインなど)を考える
- 貼り損ねないように気をつける
です。
〈雰囲気(デザインなど)を考える〉
部屋全体の雰囲気にすこしだけ気を使いましょう。
厳格な和風の空間であれば、
- 無地のシールを使う
- すべて張り替える
のが理想ですが、キャラクター関連などは避けるのが無難です。
〈貼り損ねないように気をつける〉
シールを貼る位置に特に注意しましょう。
ずれていたり、大きさが不十分だと、穴がしっかりと補修できません。
剥がすことは困難ので、結局すべてを張り替えることになりかねません。
1マスを補修する
1マスが部分的に黄ばんでしまったりした場合の対処法です。
すこし慎重な対応が必要になります。
マスの補修に必要なもの
障子のマスを補修するときには、
- 新しい障子紙
- カッター
- 障子のり
を使用します。
マスの補修方法
マスを補修するときには、
- 張り替えるマスの障子を内枠に沿って切り取る
- 新しい障子紙を外枠に合わせて切り取る
- 枠に沿って、障子のりを添付する
- 新しい障子紙を丁寧に貼り付ける
の手順で行います。
〈張り替えるマスの障子を内枠に沿って切り取る〉
張り替えたいマスの障子を内枠に沿って切り取ります。
障子を切り取る時に、
- 枠の上
- 外枠
から切り取ってしまうと、隣のマスに張られている障子にも影響が出てしまうので気をつけてください。
〈新しい障子紙を外枠に合わせて切り取る〉
新しい障子紙を外枠に合わせて切り取ります。
すでに切り取られている古い障子紙を活用して、桟の分よりも気持ち幅広めに切り取ると良いでしょう。
大きすぎるのも問題ですが、小さいと貼り付けることさえできないので気をつけてください。
〈枠(桟)に沿って、障子のりを添付する〉
枠(桟)に沿って、障子のりを添付してください。
多少であれば問題がありませんが、できるだけ隣のマスの障子紙には触れないようにしましょう。
〈新しい障子紙を丁寧に貼り付ける〉
新しい障子紙を丁寧に貼り付けます。
いずれか一辺を固定してから、ゆっくりと貼り付けていくと、綺麗に張れるはずです。
〈マスの補修をするときの注意点〉
マスの補修をするときの注意点は、
- 障子の材質
- 障子の色
です。
〈障子の材質〉
障子の材質には、
- 和紙
- プラスチック
などがありますが、合わせるようにしてください。
プラスチックの場合には、専用テープでしか張り付けができないので、和紙と混ぜることはほぼ不可能です。
〈障子の色〉
障子の色にも少し気を使いましょう。
時間が経てば落ち着く可能性はありますが、
- 古い障子紙
- 新しい障子紙
の色は明らかに違うので、見た目がかなり浮きます。
障子を張り替える方法
障子を完全に張り替える方法について解説します。
障子の種類
障子の種類には、
- 一枚張りタイプ
- 巻物タイプ
が存在します。
一枚張りタイプ
一枚の大きな障子紙を使って貼り付けるタイプです。
一気に張るので、手間がかからない点がメリットです。
逆に、一気に張るので、作業が少し難しい点がデメリットになります。
手先の器用さに自信がある方は、一枚張りタイプで手短に終わらせるのが良いかもしれません。
巻物タイプ
何枚かに分けて障子紙を貼り付けるタイプです。
一枚の幅が、
- 25cm
- 28cm
のいずれかになっているのが主流であり、寸法に合わせて選んでください。
少しずつ張っていくので、素人でも作業しやすい点がメリットです。
逆に、少しずつ張っていくので、手間がかかる点がデメリットになります。
手先の器用さにあまり自信がない方は、巻物タイプを選んだ方が無難かもしれません。
障子の材質
障子の材質には、
- 和紙
- プラスチック
が存在します。
和紙の障子紙
一般的な障子紙です。
多少のたるみであれば、自然とぴしっと張ってくれる点がメリットです。
ただし、衝撃に弱く、ほかに目立った機能がない点がデメリットになります。
機能性よりも和室としての空間美を意識するのであれば、和紙の方が断然良いでしょう。
プラスチック製の障子紙
プラスチック製の障子紙です。
衝撃に強く、
- 冷暖房効率を高める効果
- そのまま拭き掃除ができる
などが期待できる点がメリットです。
しかし、和紙と違って自然にぴしっと張ってくれることがない点がデメリットになります。
それなりに手先が器用な方で、機能性を重視する場合にはおすすめです。
障子を張り替えるのに必要なもの
障子を張り替えるときには、
- 新しい障子紙
- 水(もしくは剥がし剤)
- スポンジ(または雑巾)
- マスキングテープ
- 障子のり(または専用テープ)
- カッター/li>
を使います。
ほかにも、大きめの定規を用意しておくと便利です。
障子を張り替える方法
障子を張り替える時には、
- スペースを確保する
- 桟を濡らす
- 古い障子を剥がす
- 桟を掃除する
- 桟を乾燥させる
- 新しい障子を張る
という流れで作業を行います。
スペースを確保する
広めのスペースを確保してください。
障子紙を切り取ったり、何かと広いスペースが必要になります。
狭い場所で作業を行うと、張り具合が悪くなる原因になります。
また、水を使うので、畳の上などは避けた方が無難です。
桟を濡らす
桟を濡らしていきます。
濡らしすぎると、古い障子が桟に残ってしまうので注意してください。
スポンジに水を含ませて、トントンと軽く叩いていくイメージです。
水の代わりに、市販されている剥がし剤を使うと、より剥がしやすくなります。
古い障子を剥がす
古い障子を剥がします。
桟を濡らしてから5分ほど時間を置いてください。
上端(もしく下端)の2つの角から均等にゆっくりと剥がしていくのがコツです。
力を入れたり、スピードが早すぎると、桟に障子紙が残る原因になります。
途中で剥がしにくい部分があったときには、スポンジで濡らしながらゆっくりと進めるようにしてください。
できるだけ綺麗に剥がすことで、以降の作業が楽になります。
桟を掃除する
桟に残っている古い障子を取り除きます。
強くこすると桟を痛めてしまうので注意してください。
桟に古い障子が残っていると、
どれだけ綺麗に張っても、凸凹な仕上がりになる
障子のりがうまくつかずに、浮いてしまう
など、最後の仕上がりに大きな影響を与えます。
桟を乾燥させる
桟を乾燥させます。
湿った状態の桟に障子のりをつけて、新しい障子を張り付けても、綺麗に仕上がりません。
桟を乾かすときには、
- 半日程度は放置する
- 風通しの良い場所
- 日陰が好ましい
の3点に注意してください。
直射日光があたると、桟が歪んでしまう可能性があります。
じっくりと待ちましょう。
新しい障子を張る
新しい障子の張り方について、
- 1枚張りタイプの場合
- 巻物タイプの場合
- プラスチックタイプの場合
にわけて解説します。
〈1枚張りタイプの場合〉
1枚張りタイプの場合には、
- 新しい障子紙をマスキングテープで仮止めをする
- 桟に障子のりを塗る
- はみ出た障子紙をカットし、仕上げに乾燥させる
- たるみが気になる場合には、軽く霧吹きで濡らして再乾燥させる
という流れで作業を行います。
・新しい障子紙をマスキングテープで仮止めをする
障子紙の下端をマスキングテープで仮止めしてください。
マスキングテープ以外のテープを使うと、障子紙だけでなく、桟を痛める可能性もあります。
和紙の障子紙を使う場合には、テープを剥がす時に負けてしまう可能性が高いので、マスキングテープを軽く張るのが無難です。
・桟に障子のりを塗る
桟に障子乗りを塗っていきます。
あまり塗りすぎないように注意してください。
垂れていたりすると仕上がりが悪くなるので、少しずつ丁寧に塗るのがよいでしょう。
・はみ出た障子紙を切り取って、仕上げに乾燥させる
障子紙を張り付け終わったら、はみ出た障子紙を切り取ります。
数ミリ程度の浅い溝が四方を囲んでいるので、外枠に沿って切り取っていきます。
障子紙を切り取り終えたら、仕上げに立てかけて乾燥させます。
・たるみが気になる場合には、軽く霧吹きで濡らして再乾燥させる
乾燥させた後、障子紙のたるみが気になる場合には、軽く切り抜きで濡らしてから再乾燥させてください。
和紙タイプの場合には、自然とピシッと張る力があります。
(※ただし、限度はあります。)
〈巻物タイプの場合〉
基本的な流れは、1枚張りタイプと同じです。
ただし、何枚かに分かれているので、下から上に作業を繰り返します。
〈プラスチックタイプの場合〉
基本的な流れは、1枚張りタイプと同じです。
ただし、障子のりではなく、専用テープを使って張ります。
プラスチックタイプの障子紙は、障子のりでくっつけることができません。
桟の幅くらいの細長いテープを、障子のりの代わりに張り付けていきます。
また、たるみが自然と取れるようになっていないので、丁寧に張っていく必要があります。
ずれた時に剥がしたりすると、折れて筋が入ってしまったりして見た目が悪くなるので注意してください。
障子の張り替えは丁寧に作業をするのがコツ
障子を張り替える時には、
- 穴を補修する
- 1マスを補修する
- 全面を張り替える
場合に分かれます。
全面の張り替えがもっとも手間がかかりますが、全体の統一が取れるので仕上がりは綺麗になります。
穴を補修するには、
- 穴のサイズに合わせて部分補修用シールを選ぶ
- 穴に部分補修用シールを貼り付ける
だけです。
穴の補修をするときの注意点は、
- 雰囲気(デザインなど)を考える
- 貼り損ねないように気をつける
です。
マスを補修するときには、
- 張り替えるマスの障子を内枠に沿って切り取る
- 新しい障子紙を外枠に合わせて切り取る
- 枠に沿って、障子のりを添付する
- 新しい障子紙を丁寧に貼り付ける
の手順で行います。
マスの補修をするときの注意点は、
- 障子の材質
- 障子の色
です。
障子紙を綺麗に切り取ることがコツになるので、慎重に行いましょう。
障子を全面張り替える時には、
- スペースを確保する
- 桟を濡らす
- 古い障子を剥がす
- 桟を掃除する
- 桟を乾燥させる
- 新しい障子を張る
という流れで作業を行います。
障子の種類には、
- 一枚張りタイプ
- 巻物タイプ
があり、障子の材質には、
- 和紙
- プラスチック
が存在します。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、あなたの好みに合わせて最適なものを選んでください。
いずれの方法であっても、丁寧に作業をすることが大事なので、ゆっくりと時間がある時に行うようにしましょう。
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