排水管の掃除が必要な状態と掃除方法【場所別】

キッチン、浴室、トイレ、洗濯機、洗面台など、水回りは汚れやすい場所です。こまめに掃除をして清潔な状態を維持している人は多いでしょう。しかし、汚れが目で見て確認できる場所の掃除はこまめにしていても、排水管の中まで掃除ができているでしょうか?

家庭の排水管は直径3~10cmしかなく、しかもまっすぐではありません。狭く水管の中に汚れた排水が流れ込むので、汚れが蓄積しやすいです。汚れが溜(た)まった排水管を放置するといずれ詰まりが生じ、日常生活に支障をきたすことになります。

この記事では、排水管の掃除をした方がよい状態の見分け方や掃除の方法を紹介します。また、家庭の掃除では排水管の汚れを落としきれない場合に取るべき対策もお知らせします。この記事を読めば、排水管掃除のタイミングや方法がわかります。また、詰まりが心配な場合や家庭での掃除ではきれいにできない場合の対処法もご紹介しています。排水管掃除をする前にぜひお読みください。

排水管の掃除が必要な状態とは?

まずは、水回りの場所別に排水管掃除が必要な状態をみていきましょう。

キッチンの排水管で掃除が必要な状態

ぴかぴかシンク

キッチンの排水口には「トラップ」と呼ばれる椀状のフタが設置されています。キッチンの排水管はこのトラップのさらに奥になります。
キッチンのシンクで以下の不具合がみられたら、それは配管内部に汚れが溜まっているサインです。

  • 食器を洗う時、シンクの水はけが悪くなった
  • シンクで水を流すと排水口からゴボゴボと音がする
  • キッチンの掃除をしても排水口が臭い
  • ゴミ受けや排水トラップに、グリース状※の油汚れが付着している

※グリース:油に添加物を混ぜ、常温では半固体・半流動体の潤滑油や整髪剤。ここでは油汚れに石けん成分が結合し、半固体状になっている様子を指している

洗面所の排水管で掃除が必要な状態

水が流れ込む排水口

洗面所の排水管は、排水口下の配管を蛇行させて水を溜め(封水)、下水の悪臭が上がってこない構造になっています。曲がりくねっている上に配管も細いため、汚れが溜まりやすい場所です。
洗面所で以下の不具合が見られたら、排水管の掃除が必要なサインです。

  • 排水の流れが悪い
  • 水を流すとき、排水口の下からゴボゴボと音がする
  • 排水口から悪臭がする

お風呂の排水管で掃除が必要な状態

お風呂排水口

お風呂では大量のお湯を流すので、詰まりが生じると大きなトラブルになりやすいです。
以下の不具合があったら、すぐに排水管掃除を行いましょう。

  • 浴槽のお湯を排水する際、流れが悪くなった
  • 浴槽のお湯を流しているのに下水が逆流してきた
  • シャワーを浴びていると洗い場に水が溜まる

洗濯機の排水管で掃除が必要な状態

洗濯機排水口

洗濯機は重量があり、いったん設置したら頻繁に動かすものではありません。そのため排水口も排水管も状態を確認しにくいものです。洗濯機や洗濯機周辺で以下の不具合がみられる場合は排水管がすでに詰まっており、早めに掃除を行う必要があります。

  • 洗濯機を載せている洗濯パンに水が溜まっている
  • 洗濯機の排水時に、排水口からボコボコと音がする
  • 洗濯機の周囲で下水のような悪臭がする

家庭でできる!排水管の簡単な掃除方法

排水管は自分の目で状態を確認しづらいため、掃除がしにくい場所です。しかし、一般の人でも扱える排水管掃除用の道具や洗剤を使えば、家庭でもある程度の排水管掃除が可能です。本格的に排水管が詰まる前であれば、家庭での掃除で大きなトラブルを防ぐこともできます。

パイプクリーナーを使う

パイプユニッシュ

※引用:ジョンソン株式会社

「パイプユニッシュ」をはじめとする排水管掃除専用のパイプクリーナーを使用するのは、とても手軽な掃除方法です。ドラッグストアなどで手軽に購入でき、すぐに掃除を始められるのもメリットです。パイプクリーナーに含まれる次亜塩素酸塩や水酸化ナトリウムの成分は、油、石けんカス、髪の毛などを分解し、詰まりを解消してくれます。

掃除方法はパイプクリーナーを排水口から流し込んだあと、所定の時間放置して水で流すだけなので簡単です。ただし、商品によって使用量や放置時間などが異なるので、商品説明通りに使用しましょう。

ネット通販では家庭用よりも強力な業務用のパイプクリーナーも入手できますが、劇薬といっていいほどその成分は強力です。取り扱いには十分注意しましょう。

重曹やクエン酸を使う

重曹

※引用:ヘルシーカンパニー

掃除の際に自然や人体への影響が穏やかなものを使用したい人は、重曹とクエン酸を使うのがおすすめです。ただし、パイプクリーナーと比較すると効果は劣ります。排水管が詰まってから使うのではなく、詰まりの予防策として週に1度などのペースで使用するとよいでしょう。

重曹とクエン酸を混ぜると化学反応による炭酸の泡が発生して汚れをはがれやすくするため、単体ではなく両方を使って掃除をすると効果的です。

使用方法もパイプクリーナー同様に手軽です。
重曹100gとクエン酸100gをフタやゴミ受けなどを外した排水口に振りかけ、コップ1杯のぬるま湯を流し込んで10分ほど置きます。最後に、ぬるま湯をたっぷり流して終了です。

溜めたお湯を一気に流す

エプロン女性とお湯とシンクと

台所のシンクでは、溜めたお湯を一気に流す勢いで汚れを流すことができます。
ビニールを排水口のフタに挟んだり古いタオルを排水口に詰めたりして50℃くらいのお湯を溜め、ビニールやタオルを取ってお湯を一気に流します。
この方法で掃除をする場合、プラスチックの配管を傷めないよう、60℃以上のお湯を使わないように注意しましょう。

ワイヤーブラシを使う

ワイヤーブラシW

※引用:PIKAPIKA

ワイヤーブラシは先端にブラシやコイル状の汚れを落とす部分があり、排水管内の汚れのかたまりを掃除することができます。ワイヤーが届く位置で排水管の詰まりが生じている場合は、ワイヤーブラシで詰まりを解消できます。
ただし、見えない排水管の中にブラシを通すのにはコツや慣れが必要である上、排水管の構造によってはブラシが通せないこともあるため、掃除ができない場合もあります。

折れ曲がった排水管に無理やりブラシを通そうとして排水管を破損させたり、ブラシが排水管から抜けなくなったりするトラブルの可能性もあるので、ワイヤーブラシの扱いには注意しましょう。

家庭の排水管掃除は予防効果を重視

家庭の排水管掃除は、排水口付近がメインです。こまめに掃除をしていても、奥の掃除ができないために少しずつ汚れが蓄積し、いずれ詰まる恐れはあります。家庭での掃除は詰まりの解決法というよりも、詰まりの予防策と考えるべきでしょう。

排水管が詰まる前にプロの業者に掃除をしてもらえば、きれいな状態を維持するのも簡単になりますよ。
排水管の詰まりが気になる人は、ぜひこちらのページも参考にしてみてください。

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2024.4.5
イエコマ編集部

掃除をしても排水管の汚れやにおいが取れないときは?

前章で紹介した掃除は、いずれも排水口から遠い部分で詰まりが生じている場合はうまくいかない可能性があります。目で見て汚れの状態を確認できず、長く曲がりくねった排水管の内部をきれいにすることはとても難しいのです。

自分で排水管掃除をしても排水の流れが悪かったりにおいが取れなかったりする場合は、排水管掃除の専門業者に依頼しましょう。排水管が隅々まできれいになれば排水がスムーズになり、悪臭もなくなります。また、専門業者であれば、排水枡の点検と掃除もしてもらえます。

排水枡とは、家の排水管が合流している部分です。排水の流れの悪さは、排水枡にゴミが溜まっていたり、近くの木の根が排水枡をふさいでいたりすることが原因になっていることもあります。

排水管が詰まってから業者に依頼すると緊急対応分で費用が割高になることもあるため、余裕を持って依頼するのがおすすめです。

排水管の掃除は自分で行うよりプロに依頼するのがベスト

がっちり作業員

排水溝掃除の専門業者は高圧洗浄機を使用しています。家庭でも高圧洗浄機を購入すれば専門家に依頼しなくても詰まりを解消できるだろう、と考える人もいるでしょう。

しかし、高圧洗浄機は業務用と家庭用で性能が大きく異なります。家庭用の高圧洗浄機は業務用に比べると圧倒的に水量が弱いのです。汚れが固着している場合、家庭用の高圧洗浄機では汚れを落とせない可能性もあります。さらに、排水管の洗浄には専用のホースが必要になります。ホースが長くなればなるほど水圧が弱まり、パワー不足で汚れに対処できなくなります。

汚れがひどくない場合には効果がある場合もありますが、専門業者に依頼をした方が安心でしょう。

排水管の汚れの原因

ここで改めて、なぜ排水管が汚れるのか、その原因を確認しましょう。原因がわかれば予防も容易になります。

キッチンの排水管が汚れる原因

キッチンの排水管が汚れる原因は、排水に混じっている食材のクズや食べ残しです。それらを養分にして雑菌が繁殖し、ヌメリや黒ずみなどの汚れが蓄積します。
排水に含まれる油分もキッチンの排水管が汚れる原因です。とりわけ肉類の脂は常温まで冷えると固体になって排水管にこびりつき、ゴミやヌメリとともに詰まりの原因となります。

洗面所の排水管が汚れる原因

洗面所の排水管が汚れる原因は、皮脂や髪の毛、歯磨きの際に出る食べカスなどです。食べカスや皮脂は雑菌が繁殖する養分となって黒ずみやヌメリを発生させ、髪の毛は配管内に溜まって詰まりの原因となります。
洗面所の排水口にはヘアキャッチャ―と呼ばれるゴミ受けがあり、髪の毛やゴミが流れ込まないようになってはいます。しかし、除去しきれないものは配管に流れ込みます。

お風呂の排水管が汚れる原因

お風呂の排水管が汚れる原因は、身体や髪の毛を洗う際に皮脂と石けん成分が結合して生じる石けんカスです。また、ヘアキャッチャ―で取り切れず配管に入り込んだ髪の毛も排水管を詰まらせます。浴槽内の抜け毛をそのまま排水してしまうこともあるでしょう。

洗濯機の排水管が汚れる原因

洗濯中の排水には衣類からの糸くずやホコリが含まれています。1回の洗濯で排水される汚れはわずかでも、長年使い続けているうちに汚れは溜まっていきます。洗剤が結合した石けんカスも詰まりの原因になります。

きれいになった排水管を維持するためにすべきこと

お風呂美排水口

DIYや専門業者の掃除によってきれいになった排水管は、汚れがひどくならないように予防しましょう。また、こまめに排水管を手入れをしたりして、快適な状態をできるだけ維持しましょう。

ゴミが流れないように予防

排水管の詰まりの原因となる食べカスや髪の毛などが、排水管の奥深くまで流れ込まないようにしましょう。
排水口にはめる、ゴミが中央にまとまるように工夫されたプレートやネット、スポンジといった便利グッズがあれば、ゴミが排水管に流れ込むことを防げます。いずれも100円ショップやホームセンター、ドラッグストアなど身近な場所で購入できます。

汚れがひどくなる前に掃除をする習慣をつけよう

汚れがひどくなればなるほど、強力な洗剤や専門の道具が必要になり、掃除の時間もかかります。汚れが軽いうちに掃除をしましょう。
たとえば、排水口ネットを交換するときに、新しいネットに洗剤を含ませてササッとこするように洗えば、軽い力で汚れが落とせます。また、市販のパイプクリーナーや重曹、クエン酸なども手にとりやすい場所に置き、定期的にお手入れをしましょう。

まとめ

排水管の汚れを放置すると悪臭や詰まりの原因になります。排水管をきれいな状態で保つには普段の掃除が欠かせませんが、掃除をしていても詰まりや悪臭が発生することもあります。

手の届かない排水管の奥の掃除作業は、一般の人には難しいもの。本格的に詰まって日常生活に支障をきたす前に専門の掃除業者に依頼することをおすすめします。

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