キッチンや洗面所の排水管から水漏れが発生すると、突然のことで焦りますよね。
「このまま水が漏れ続けるのは困るけど、どうしたらいいか、わからない」とパニックになる人もいるでしょう。
この記事では、排水管から水漏れした際の対処法や、水漏れの原因、予防方法、自分で対処する場合の注意点について解説します。
排水管の水漏れが発生した場合や、今後のメンテナンスについてお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
排水管の水漏れ箇所を特定する方法
キッチンや洗面台の排水管の水漏れを止めるためには、どの部分に問題があって水漏れが発生しているのかを突き止めることが必要です。水漏れ箇所がわかってはじめて、適切な処置を行うことができます。
特定を行う際は、周囲に漏れた水や汚れを広げないために、手順を追って行うことが大切です。
見える範囲で、水漏れ箇所を特定する手順を解説します。
もし、自分で特定ができなかった場合は、業者に修理を依頼しましょう
1、排水管周辺を空にする
水漏れが見られる、洗面台下やキッチン下に収納しているものをすべて出します。
シンクや洗面ボウルの下が引き出しになっている場合、引き出しも取り外しておきましょう。
排水管周辺を空にすることで、作業が楽になるだけでなく、漏れ出した水が収納物に付着することを防げます。
排水管からの水漏れで収納していたものが濡れた場合、さまざまな雑菌が付着している可能性があります。
不衛生にならないように、アルコールスプレーなどで消毒して拭き取りましょう。
2、排水管が見える状態で水を流し、水漏れ箇所を特定する
排水管の下に雑巾やバケツを置き、排水管を観察しながら蛇口をひねり、チョロチョロと水を流します。
どの部分から水が漏れ出してきているか確認しましょう。
水を流した状態で排水管同士のつなぎ目などを押えるように乾いたタオルをあてると、タオルの湿り気で気づくことができます。
キッチン下と洗面台下、それぞれの排水管の部位の名称と、水漏れの可能性について説明します。
キッチンの場合
- ① シンク……流れ出た水の最初の受け皿になる部分。ごくまれにですがひび割れなどが生じ水漏れすることがあります。
- ② 排水トラップ用ロックナット……シンクと排水トラップを接続する部品です。部品の劣化や接続のゆるみなどで水漏れすることがあります。
- ③ 排水トラップ……シンクから流れた水を受けるバケツ状の部分。ごくまれにですが、ひび割れなどから水漏れが生じることがあります。
- ④ 連結ナット……排水トラップと排水ホースを接続する部品です。部品の劣化や接続のゆるみなどで水漏れすることがあります。
- ⑤ 排水ホース……排水栓から排水管へ接続する部分の蛇腹状のホースです。劣化による割れなどで水漏れが発生することがあります。ジャバラホース(表面がギザギザの凹凸になっているホース)が使われていることが多いです。
※住宅によっては排水管の構造が異なることもあります。
洗面台の場合
- ① 洗面ボウル……流れ出た水の最初の受け皿になる部分。ごくまれにですがひび割れなどから水漏れすることがあります。
- ② 排水金具……ボウルと排水管をつなぐ部分。シンクとの接続部分や排水パイプとの接続部分から漏水することがあります。
- ③ 手締めナット……手で回して取り付け・取り外しできるタイプのナットです。ナットに隠れて見えませんが、ナットの下にパッキンがあります。ナットのゆるみやパッキンの経年劣化で水漏れが起こることがあります。
- ④ U管(トラップ)……トラップの役割を果たしているU字型のパイプです。部品同士の接続部分や、部品自体のひび割れなどから水漏れが発生することがあります。
※住宅によっては排水管の構造が異なることもあります。
排水管の水漏れの対処法
排水管から水漏れが発生した場合の対処法を解説します。
詰まりが原因の場合
水漏れに加え、排水口から水が逆流する場合には、詰まりが原因で水漏れが起きている可能性もあります。
この場合、排水管の汚れを除去することが効果的です。
市販のパイプ洗浄剤など、詰まりを解消する効果がある洗剤・薬剤で詰まりを解消しましょう。
ただし、詰まりの程度によっては洗浄剤などで解消できず、業者が必要なこともあります。
接続部分が緩んでいる場合
排水管の接続部分から水が漏れている場合や、接続部分の金具が動くなど緩みが見られる場合、その部分をゆっくりと締めてみましょう。
注意点としては、金具を締めすぎないようにする必要があります。
排水管に余計な圧力をかけると、よりダメージの大きい破損へつながる恐れがあるからです。
部品が破損・劣化している場合
部品の破損や劣化で水漏れが起きている場合、部品を交換する必要があります。
自分で新しい部品を購入し交換する方法もありますが、不安がある場合は業者に依頼するのがおすすめです。
新しい部品は、ホームセンターやネット通販などで購入できます。
ひとまずいったん水漏れを止めたい場合
- ナットを締め直してみたが、水漏れが止まらない
- 修理業者が来るまで時間がかかる
上記のような場合には、水漏れ補修用のテープが便利です。
水漏れが起きている部分をテープで塞ぐことで、水漏れをいったん止めることができます。
ただし、テープはあくまで応急処置です。テープで水漏れを止めた後、業者に連絡するなどして、しっかり修理しましょう。
排水管の水漏れで生じる二次被害
排水管の水漏れをそのままにしておくことで、二次被害が発生することがあります。
場合によっては、健康被害や建物を傷ませる恐れもありますので、排水管の水漏れはできるだけ早く対処しましょう。排水管の水漏れ生じる二次被害について解説します。
カビが発生する
排水管から漏れ出した水をそのままにしておくことで、周囲の建材や収納物などに水が浸みこみ、排水管周辺の湿度が上がり、カビが発生する原因になります。
カビは空気中に胞子を飛ばし、住まい全体のカビ発生のリスクを高めます。
また、胞子を吸い込むことで呼吸器系にアレルギー反応などの悪い影響を与えることもありますので、咳が止まらない等の健康被害も心配になります。
湿気を残すことがないように、なるべく早く対処しましょう。
害虫が繁殖する
水漏れを放置し、湿度が高まることで発生するのは、カビだけではありません。
湿気や排水管の汚れに含まれる物質を好むチョウバエなどの害虫の繁殖にもつながります。
チョウバエは、排水管に溜まった汚れ(ヘドロ)に卵を産み付けて繁殖しますので、排水管から水が漏れ出した状態を放置すると、排水管以外にも被害が広がることがあります。
害虫の繁殖は不快なだけでなく、不衛生で家族の健康を損なう原因となるので良くありません。
異臭・悪臭が発生する
排水管から漏水した水は、油汚れや皮脂汚れ、石けんカス、ヘドロなど、長年蓄積されたさまざまな汚れを含むので、大変不衛生です。
水漏れを放置し、乾いた場合でも雑菌が繁殖し悪臭や異臭の原因になる可能性があります。
自分で部品交換をする場合の注意点
排水管からの水漏れが発生した場合、自分で部品交換をして簡単に解決ができる場合もあります。
自分で対処をする場合の注意点についてお伝えします。
交換する部品は必ず同じ型のものにする
排水管の部品は、形状やサイズに種類があります。
自分で交換するとき失敗しないためには、形状やサイズを間違えないことが大切です。
キッチンのシンク下・洗面台下を開けて見える部分は、基本的に交換可能です。
交換が必要になりやすい部品は、パッキンやジャバラホースなどです。
パッキン
出典:ミヤコ株式会社 M6VU-UP
樹脂製U管用三角パッキン
蛇腹ホース
間違えないためには、部品の径と寸法を確認することが大切です。今使っているものをホームセンターに持って行き、同じものを購入すると確実でしょう。
無理に対処しない
部品を交換する場合、排水管の一部を分解する必要があります。
一度分解し、部品を交換し、パッキンを設置して同じように組み立てる技術が必要です。
もし接続に失敗して取り外せなくなったり、排水管を破損させたりすると、修繕費用が高額になる恐れがあります。
少しでも自信がない場合は無理をせず、業者に依頼しましょう。
業者に頼んだ場合の排水管の水漏れ修理の相場
業者に排水管の水漏れ修理を依頼した場合の費用相場は以下のようになっています。
原因 | 対処法 | 費用相場 |
---|---|---|
排水管の詰まり | 異物除去、洗剤による洗浄 | 1~2万円 |
排水管・トラップ劣化 | 劣化部分の交換 | 2~3万円 |
ひどい排水管の詰まり | 屋内外からの高圧洗浄 | 3~5万円 |
排水管の水漏れの原因と予防方法
排水管の水漏れは、できるだけ起きてほしくないですよね。
100%絶対に水漏れが起きないようにするのは難しいですが、水漏れする確率を下げることはできます。
水漏れの原因と予防方法を解説します。
経年劣化
排水管の水漏れで最も一般的な原因は、経年劣化です。
毎日使う排水管は、徐々に劣化していきます。
そのため、排水管本体はもちろん、接続部分に使われている金具やパッキンも劣化により傷み、漏水の原因となることがあります。
劣化のスピードは、日常的に流す排水の量などによって異なりますが、10~15年を目安に劣化が原因の水漏れが発生し始めることが多いです。
経年劣化させないことはできませんが、「熱湯を流さない」などのことに気を付けることで、劣化が早くなるのを防ぐことができます。
一般に、排水管に使われているパイプの耐熱温度は60~70度程度です。
耐熱温度を超える温度のお湯を流すと、排水管へのダメージになり、排水管の劣化が速まる恐れがあります。
このため、排水管の経年劣化を抑えるためには熱湯を流さないことが大切です。
また、排水管の接合部に緩みや劣化がないかなど、排水管に触れて点検も行いましょう。
緩みが見られる場合は、強く締めすぎないように気をつけて緩みを解消するか、無理をせずに業者へ相談しましょう。
排水管の詰まり
排水管の接続部分から水漏れしており、かつ排水が逆流する場合、排水管の詰まりが原因であることが多いです。
排水管は、長年蓄積された油汚れや髪の毛、異物や大きい物を誤って流すことで詰まります。排水管が詰まると、水の流れが悪くなることからはじまり、管内の排水量が許容オーバーした場合に漏水が発生します。
詰まりによる水漏れを予防するためには、排水管に油や異物、ゴミなどの詰まりの原因になるものを流さないことが大切です。
「油をそのまま排水口に流さない」「キッチンでは排水口ネットを使用して大きなゴミは小まめに取り除く」などの点に気を付けましょう。
特に洗面所では、排水口に流れてしまう大きさのアクセサリーなどは誤って流さないように気をつけましょう。洗面所の排水管はキッチンの排水管より細く、異物で詰まりやすいです。
加えて、定期的に排水パイプ洗浄剤を流すなどの掃除も効果的です。
凍結
気温がマイナス4℃以下になる環境下では、排水管内に残った水が凍結し、排水管を破損させるリスクがあります。
液体が個体に変化する際に体積が増えることで、排水管に負担が生じ水漏れの原因となるのです。
とくに凍結の心配があるのは室外の排水管です。
室内の排水管が凍結することはあまりありませんが、外気が入り冷えやすい環境の場合は、念のため凍結防止策をしてもよいかもしれません。
凍結を防ぐには、天気予報を確認し、気温がマイナス4℃以下になる前に、配管保温材で排水管を覆って保護しましょう。
衝撃
排水管に固いものや重いものがぶつかることや、大きな地震による揺れなどの衝撃が原因で、接続部分が緩んだり、排水管が破損したりして水漏れにつながることがあります。
シンク下や洗面ボウル下の排水管付近に、重い鍋などを収納している家庭もあるでしょう。
出し入れの際、誤って排水管にぶつけないよう注意が必要です。
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家の排水管まわりのトラブルは、ぜひとも予防したいものですよね。
排水管の水漏れや排水口からの逆流が起これば、浴室など水回りが思うように使えず困ってしまいます。
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5年に1回ほどの頻度でしっかり高圧洗浄をすることで、詰まりが原因のトラブルを防止することができます。
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上記のような方は、イエコマまでお気軽にお問い合わせください。
まとめ
排水管から水漏れが見られた場合、まずは原因箇所の特定をできる範囲で行い、部品交換などの対処を行いましょう。
自分で対応することに自信がない場合は、無理をせずに業者に依頼しましょう。
イエコマでは、排水管の保守クリーニングのサービスを行っています。
排水管の洗浄を行うことで、排水管内に溜まった汚れを除去し、詰まりが原因の漏水を予防することができます。
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