排水管が水漏れしたときの対処法は?|原因や応急処置についても解説

キッチンや洗面所などの水回りは、毎日使用する場所です。使用した水を流す排水管から水漏れが発生すると、水回りを快適に使用できなくなります。また周りが水浸しになるため、慌ててしまいがちです。

今回は排水管が水漏れしたときの対処法についてくわしく解説。水漏れの原因ごとの対処法や、業者が到着するまでにできる応急処置方法についても、わかりやすく説明します。さらに水漏れの箇所を特定する方法や、水漏れの原因も知っておきましょう。

排水管からの水漏れを放置すると、思わぬトラブルに発展する恐れもあります。ご自宅の排水管から水漏れが生じている人は、このコラムを参考に、落ち着いて適切な対処をしましょう。

排水管から水漏れしたときの対処方法

排水管から水漏れしたときの対処方法を水漏れの原因ごとに紹介します。

詰まりの場合

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排水管が詰まったことにより水漏れした場合は、ラバーカップやパイプクリーナーなどを使って詰まりを解消しましょう。

例としてパイプクリーナーを使った詰まりの解消方法を紹介します。パイプクリーナーには粉末、液体、錠剤などさまざまなタイプの洗浄剤があります。細かい手順や有効な場所は商品ごとに異なるため、説明書をよく確認してから使用しましょう。

1.排水口のふたやゴミ受けを取り外して掃除する
2.排水管にパイプクリーナーを注ぎ入れる
3.薬剤ごとに決められた時間(30分~1時間ほど)放置する
4.パイプクリーナーが流れきるまで、水または湯(40~50度程度)を流す
5.詰まりが解消したか確認する

排水管に詰まりが生じると、行き場を無くした水が排水管の接続部などから漏れ出ることがあります。以下のような症状がある場合は、排水管の詰まりによる水漏れを疑いましょう。

  • スムーズに排水されない
  • 水がまったく排水されない
  • 排水が逆流する

ラバーカップなどを使った排水管の詰まりを解消する方法については、以下のコラムでくわしく説明していますので、参考にしてください。

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2024.7.1
イエコマ編集部

接続不良の場合

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排水管は配管と配管をつないで設置されており、接続部分の金具が緩むことで水漏れが生じます。まずはレンチなどを使って、水が漏れ出ている箇所のパーツ(ナット)をゆっくりと締めてみましょう。このとき金具を強く締めすぎると、圧力がかかりすぎて排水管が破損する恐れがあるため、注意してください。

また接続部分にあるゴムパッキンが劣化することでも水漏れが生じます。ナットを締めても水漏れが改善しない場合は、ナットを緩めて外し、ゴムパッキンを新しいものに交換してみましょう。ナットなどの部品が破損している場合は、新しいパーツと交換する必要があります。新しいパーツは、ホームセンターやネットショップなどで購入できます。

解決できない場合

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以下のようなケースは、自分では水漏れを解決できません。業者に排水管の修理を依頼しましょう。

  • 完全に詰まってしまった場合
  • 自分では詰まりを解消できない場合
  • 原因が特定できない場合
  • どこから漏れているかわからない場合
  • 床下など水漏れの箇所が見えない場所にある場合
  • 排水管の交換が必要な場合

排水管から水漏れした際の応急処置方法

排水管から水漏れした場合の応急処置方法を紹介します。予約が埋まっていて業者がすぐに対応できない場合や、業者が到着するまでの応急処置として参考にしてください。

室内の場合は換気を行う

排水管の水漏れに気づいたら、まずは水回りの設備の使用を中止して、換気を行いましょう。換気することで、水漏れで湿った部分を乾かしたり、悪臭を逃がしたりすることができます。

水で濡れた部分を拭く

漏れた汚水を、雑巾などでしっかりと拭き取りましょう。排水管から漏れた水には汚れが含まれているため、そのままにしておくとカビなどが発生する可能性があります。また漏れてからすぐに拭くことで、シミになったり、水アカが発生したりするのを防ぐこともできます。

水漏れ箇所にタオルを巻きつけてテープで塞ぐ

水漏れによる被害を抑えるためには、水漏れしている箇所にタオルをきつく巻きつけます。その上から市販されている水漏れの補修用テープをていねいに巻きつけましょう。タオルから水が垂れてきたら、新しいものと交換してください。ビニールテープやガムテープは防水性が弱いため、水漏れの処置には向いていません。

水漏れ箇所の下にはバケツや新聞紙などを置き、漏れ出た水を受け止められるようにしましょう。

排水管から水漏れが起こる原因

排水管から水漏れが起こる原因は、以下のとおりです。

  • 排水管の詰まり:蓄積汚れや異物で排水管が詰まり、水の流れが妨げられ圧力が高まった
  • 排水管のパーツの破損:収納に物を出し入れするときに誤ってぶつけた
  • 接続部分のナットの緩み:地震、水が流れるときの微振動が続いたことでの影響、経年劣化
  • 接続部分にあるゴムパッキンの劣化:経年劣化

水漏れの箇所を特定する方法

キッチンや洗面台の排水管の水漏れを止めるためには、どの部分に問題があって水漏れが発生しているのかを突き止めることが必要です。水漏れ箇所がわかってはじめて、適切な処置を行うことができます。

特定を行う際は、漏れた水や汚れを周囲に広げないために、手順を追って行うことが大切です。
自分で確認できる範囲で、水漏れ箇所を特定する手順を解説します。自分で特定ができなかった場合は、業者に点検や修理を依頼しましょう

1、排水管周辺をカラにする

水漏れが見られる、洗面台下やキッチン下に収納しているものをすべて出します。シンク下や洗面ボウルの下が引き出しになっている場合は、引き出しも取り外しましょう。排水管周辺を空にすることで、作業が楽になるだけでなく、漏れ出した水が収納物に浸みるのを防ぎます。

また。排水管からの水漏れで収納物が濡れた場合は、さまざまな雑菌が付着している可能性があります。不衛生にならないように洗ったり、水洗いできないものはアルコールスプレーなどで消毒して拭き取ったりしましょう。

2、排水管が見える状態で水を流し、水漏れ箇所を特定する

はじめに排水管の下に雑巾やバケツを置き、水漏れの被害が広がらないようにします。つぎに蛇口をひねってチョロチョロと水を流しながら、排水管のどの部分から水が漏れ出ているかを観察しましょう。場所が特定できないときは、水を流した状態で排水管同士のつなぎ目などに乾いたタオルを押しあてると、タオルの湿り気でわかることもあります。

キッチン下と洗面台下、それぞれの排水管の部位の名称と、水漏れの可能性について説明します。住宅によっては排水管の構造が異なることもあるため、一般的な構造として参考にしてください。

キッチンの場合

シンク下の排水管の画像

① シンク:流した水の最初の受け皿になる部分。ごくまれに、ひび割れなどが生じて水漏れすることがある。
② 排水トラップ用ロックナット:シンクと排水トラップを接続する部品。部品の劣化や接続のゆるみなどで水漏れすることがある。
③ 排水トラップ:流した水を受けるバケツ状の部分。ごくまれにひび割れなどから水漏れが生じることがある。
④ 連結ナット:排水トラップと排水ホースを接続する部品。部品の劣化や接続のゆるみなどで水漏れすることがある。
⑤ 排水ホース:排水栓から排水管へ接続する部分のホース。劣化による割れなどで水漏れが発生することがある。ジャバラホース(表面がギザギザの凹凸になっているホース)であることが多い。

洗面台の場合

洗面台下の排水管の画像

① 洗面ボウル:流した水の最初の受け皿になる部分。ごくまれにひび割れなどから水漏れすることがある。
② 排水金具:ボウルと排水管をつなぐ部分。シンクとの接続部分や排水パイプとの接続部分から漏水することがある。
③ 手締めナット:手で回して取り付け・取り外しできるタイプのナット。ナットに隠れて見えないが、ナットの下にパッキンがある。ナットの緩みやパッキンの経年劣化で水漏れが起こることがある。
④ U管(トラップ):トラップ(水を溜めておき害虫などの侵入を防ぐ)の役割を果たしているU字型のパイプ。部品同士の接続部分や、部品自体のひび割れなどから水漏れが発生することがある。

排水管の水漏れを放置するとどうなる

水を供給する給水管とは違い、排水管には油汚れや皮脂汚れを含む水が流れます。排水管からの水漏れを放置すると、周りが濡れるだけではなく、以下のように思わぬトラブルに発展する恐れがあります。排水管の水漏れに気づいたら、すぐに対処することが大切です。

悪臭が発生する

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建材などが濡れた状態が続くと雑菌が繁殖しやすく、悪臭が発生する恐れがあります。さらに排水管から漏れ出た水には、皮脂汚れや油汚れ、洗剤の溶け残りなどが含まれます。排水管に付着している汚れなども含まれるため、大変不衛生です。

カビが発生する

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排水管から漏れ出た水が周辺の建材などに浸みこむと、湿度が上昇してカビが発生する可能性があります。濡れた床や壁、家具、壁紙の裏などにカビが生える恐れがあるでしょう。カビは見た目が不衛生なだけではなく、咳や鼻水などのアレルギー症状を引き起こす原因にもなるため、注意が必要です。

害虫やシロアリが繁殖する

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水漏れにより建材などが濡れた状態が長く続くと、湿度が高い状態を好むチョウバエなどの害虫が住み着く恐れがあり、不衛生な状態になるでしょう。

さらにジメジメとした環境を好み腐った木材をエサとするシロアリが住み着く恐れもあります。シロアリは家の基礎部分を食い尽くし、気づいたときには家が傾いているというケースもあります。駆除にかかる費用も10万円以上になることがあるでしょう。

まとめ

排水管から水漏れが起こる原因は以下のとおりです。排水管に物をぶつける、蓄積汚れなどの詰まり、部材の経年劣化などで水漏れが生じます。

  • 排水管の詰まり
  • 排水管のパーツの破損
  • 接続部分のナットの緩み
  • 接続部分にあるゴムパッキンの劣化

水回りは毎日使う場所です。油汚れや皮脂汚れなどが付着する排水管には、汚れが蓄積していくため、定期的なお手入れが必要です。「最近排水の流れが悪くなってきたな」と感じたら、完全に詰まる前にプロの力を頼るのがおすすめです。

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