台所やお風呂などの水回りは毎日使う場所です。使用した汚水を下水道管へと流す排水管には、髪の毛や油汚れ、石けんカスなどの汚れが流れます。
汚れが蓄積して排水管が詰まると、水回りが使えず普段の生活が非常に不便になるでしょう。
今回は排水管の詰まりを解消する方法をくわしく解説。詰まり具合や、詰まりが発生した水回りごとに、適切な解消方法を紹介します。
場合によっては自分で詰まりを解消できないケースもあります。この記事を参考に、業者に依頼すべきか判断しましょう。
目次
タオルを使った排水管の詰まりの解消方法
キッチンや洗面台の軽度な詰まりに効果的な、家庭にあるフェイスタオルを使った解消方法です。排水管に一気に湯を流し込み、水流を使って付着した油汚れを落とします。排水管が変形・破損する恐れがあるため、熱湯を使用しないように注意しましょう。
- 排水口のふたやゴミ受けを取り外して掃除する
- 排水口にタオルの片端を押し込み、栓をする
タオルの端はシンクから出しておく - 50度ほどの湯をシンクの3分の1程度の深さまでためる
- タオルを勢いよく引き抜いて、排水管に一気に湯を流す
ラバーカップを使った排水管の詰まりの解消方法
トイレに大量の紙や溶けにくい紙が詰まった場合の解消方法です。ラバーカップはホームセンターや100円ショップなどで購入できます。
- ラバーカップを便器の排水口にしっかりと密着させる
- ゆっくりとラバーカップを押す
- 素早くラバーカップを引き抜く
- 詰まりが解消されてゴボゴボと音が鳴るまで、押したり引いたりを交互に繰り返す
ペンなど水に溶けないものを誤って落とし流してしまった場合は、ラバーカップでは詰まりが解消できません。業者に依頼しましょう。
パイプクリーナーを使った排水管の詰まりの解消方法
市販されているパイプクリーナーを使った、キッチン・洗面台・浴室・洗濯機の詰まりに効果的な方法です。粉末、液体、錠剤などさまざまなタイプの洗浄剤があります。
細かい手順や有効な場所は商品ごとに異なるため、説明書をよく確認してから使用しましょう。
- 排水口のふたやゴミ受けを取り外して掃除する
- 排水管にパイプクリーナーを注ぎ入れる
- 薬剤ごとに決められた時間(30分~1時間ほど)放置する
- パイプクリーナーが流れきるまで、水をまたは湯(40~50度程度)を流す
髪の毛や油汚れを分解するのに効果的なパイプクリーナーですが、完全に詰まった場合は解消できません。業者に排水管掃除を依頼しましょう。
ワイヤーブラシを使った排水管の詰まりの解消方法
キッチン・洗面台・浴室・洗濯機の詰まりに効果的な掃除方法です。ワイヤーブラシはワイヤーの先端にらせん状のヘッドが付いた、排水管の中に付着した汚れを削り取る道具です。手が届かない排水管の奥の汚れも落とすことができます。
ワイヤークリーナーや回転式パイプクリーナーなどとも呼ばれ、ネットショップやホームセンターなどで購入できます。
- 排水口のふたやゴミ受けを取り外して掃除する
- 水を流しながら、排水口からワイヤーブラシをできるだけ奥まで差し込む
- 上下に動かしたり回転したりしながら、先端部分を使って汚れを削るように落とす
- スムーズに排水されるか確認し、詰まりが解消したか確認する
- まだ詰まりがある場合は、解消するまで2~4を数回繰り返す
ワイヤーを無理に押しこむと、詰まりを悪化させたり排水管を破損させたりする恐れがあるため、注意しましょう。
器具の扱いに自信がない場合は無理に自分で解消しようとせず、プロを頼る方がおすすめです。
排水管を分解して詰まりを解消する方法
洗面台の下にある排水管が詰まった場合は、樹脂製(プラスチック製)であれば工具無しでパイプの一部を取り外して、詰まりを解消することができます。
汚れがひどい場合や、誤って指輪などを落とした場合に効果的な解消方法です。
- 排水口のゴミ受けを取り外して掃除する
- ローレットナットをゆるめて、排水管の一部を取り外す
- 使い古しの歯ブラシなどで、パイプ内のゴミをかき出して掃除する
- 元の位置にパイプを戻し、ローレットナットをしっかり締める
ローレットナットとは、下の写真の矢印で指している、表面がぎざぎざとしたドーナツ状の部品です。内側にゴムパッキンがあるため、取り外しや設置の際は、無くさないように注意しましょう。
パイプを取り外す際に汚水やゴミがこぼれることもあるため、下に新聞紙やバケツを用意して作業するとよいでしょう。
詰まりの箇所によっては自分で解消できないこともある
詰まりの箇所によっては、自分で排水管の詰まりを解消できないケースもあります。自分で掃除をしても詰まりが解消できない場合は、すぐに作業をやめましょう。無理に作業すると詰まりが悪化したり、排水管が破損したりする恐れがあります。
以下のようなケースが考えられる場合は、業者に排水管の洗浄を依頼しましょう。
- 排水管の奥で詰まりが生じた場合
- 指輪などの小物を誤って落とした場合
- 排水管が完全に詰まってしまった場合
- 地震や地盤沈下などの影響で排水管の勾配が変化した場合
- 排水枡(はいすいます)で詰まりが生じた場合
排水枡とは、排水管の合流部や勾配が変わる地点に設置される、屋外から点検や掃除をするための設備です。業者は屋内の排水口側からだけではなく、屋外にある排水枡側からも洗浄を行います。
自分で詰まりが解消できない場合や、自分で作業することに不安を感じる場合は、プロを頼る方がおすすめです。
業者は家庭用よりもパワーが強力で、排水管洗浄専用の長いホースが付いたプロ用の高圧洗浄機を使って、排水管内の汚れをきれいに洗い流します。
プロに排水管高圧洗浄を依頼するメリットやくわしい作業内容は、以下のコラムを参考にしてください。
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「詰まりは解消したけど排水の流れが悪いなあ」と思ったら
自分で応急処置をして詰まりを解消できたものの、スムーズに排水されない場合もあります。排水管内の汚れをきれいに洗浄できていないことが原因です。
排水口から奥は排水トラップという、管をカーブさせてそこに封水(排水管内をふさぐための水)を貯める構造になっています。下水からの悪臭や害虫が、排水口から室内へ上がってくるのを防ぐのが役割です。
カーブしており見えない場所にある排水管を洗浄するのは、技術力が必要な作業です。自分で掃除する範囲は、排水口付近に限定されます。素人では、排水トラップから奥の汚れや排水トラップに付着した汚れをきれいに取ることは難しいでしょう。
排水の流れが悪い水回りは、しばらく使用するうちに再び詰まる可能性が高いです。排水管の奥で詰まりが発生すると、自分で対処することはできないでしょう。
排水管内の汚れをきれいに落としたい場合は、プロに排水管高圧洗浄を依頼するのがおすすめです。排水管の詰まりを予防して排水管を長持ちさせるためにも、戸建て住宅の場合は3~5年に1度を目安に洗浄しましょう。ちなみにマンションなどの集合住宅の場合は、管理会社や大家さんが1~2年に1度を目安に洗浄を行うケースが多いです
業者に排水管洗浄を依頼するときの注意点や費用相場など、くわしくはこちらのコラムをご覧ください。
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まとめ
キッチンや洗面台など水回りの排水管は毎日使う場所で、髪の毛や油汚れなどがたまりやすいです。詰まってしまった場合は、この記事を参考に、詰まり具合や水回りの場所に応じた解消方法を行いましょう。
自分で対処できない場合や、詰まりが解消しても排水の流れが悪い場合は、業者に依頼するのがおすすめです。業者であればプロ用の高圧洗浄機を使って、折れ曲がる排水管内をきれいに洗浄します。詰まりの予防にもなるため、一戸建てにお住まいの方は、3~5年に1度を目安に排水管を洗浄しましょう。
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排水管は完全に詰まる前に、定期的に洗浄することが大切です。排水管洗浄を検討中の方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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