知人から排水管高圧洗浄の話を聞いたり、排水管高圧洗浄のチラシを見かけたりすると、
- 我が家にも排水管の高圧洗浄が必要?
- 排水管の高圧洗浄の費用って?
- どんな作業内容なの?
このような疑問がわいてきますよね。
このページでは、排水管高圧洗浄の効果や必要性、費用の目安、作業内容などを解説します。
業者に排水管高圧洗浄を依頼するときのポイントなども紹介するので、自宅の排水管メンテナンスにぜひお役立てください。
目次
排水管高圧洗浄とは? 効果とメリット
排水管高圧洗浄とは、排水管内に付着した汚れを、高圧洗浄機で落とす作業です。
高圧の水を噴射し、強い水圧を利用して排水管内の汚れを取り除きます。
排水桝(排水管の点検口)
洗浄の様子
マンションなどの集合住宅では、1~2年に1回のペースで、管理会社や大家さんが業者を手配し排水管洗浄を実施するケースが多いです。
戸建て住宅の場合は、家の持ち主が自分で排水管高圧洗浄を検討しなければなりません。
排水管高圧洗浄を行うことには、主に次のような効果・メリットがあります。
- 普段の掃除では届かない奥まできれいになる
- 悪臭や詰まりなどのトラブル防止になる
普段の掃除では届かない奥まできれいになる
プロの排水管高圧洗浄では、高圧洗浄機とつないだ細く長いホースを排水管内の奥まで差しいれて洗浄します。
業者によりますが、ホースは10メートル以上の長さがあり、普段の掃除ではまず手が届かない奥まで洗浄できます。
「排水管の奥って自分では掃除しようがないけど、どんな状態になってるんだろう……」と不安なときは、専門の業者に高圧洗浄をしてもらうと安心です。
悪臭や詰まりなどのトラブル防止になる
排水管の内部には、食べかすや油、石けんカスなど、水回りで出た汚れが少しずつ溜まっていきます。
長期間放置していると、排水管内に汚れが大量に溜まり、排水管の詰まりや水回りの悪臭などのトラブルが起こります。
プロが排水管内をしっかり高圧洗浄し汚れを落とすことが、このようなトラブルの防止になるのです。
排水管の高圧洗浄が必要な理由
排水管の高圧洗浄をしないと、排水管の詰まりや水回りの悪臭などのトラブルが起こる恐れが高くなります。
排水管は、台所やお風呂、洗濯機などの水まわりで使った汚水を下水道へ流す役割を担っています。
汚水には洗剤カスや髪の毛、皮脂などの汚れが混ざっており、そのまますべては下水道へ流れていかずに、排水管内に少しずつ蓄積されていくのです。
これらの汚れを長期間放置すると、蓄積された汚れで排水管が詰まり、汚水が正常に流れなくなることがあります。
このため、排水管高圧洗浄が必要なのです。
「排水管高圧洗浄が必要なのは、大勢の人が住んでいるマンションだけの話じゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、戸建て住宅でも同じです。
戸建て住宅は、マンションに比べれば排水管に流れる汚れの量は少ないですが、それでも時間が経てば排水管内に汚れが溜まっていき、悪臭や詰まりの原因になることがあります。
排水管高圧洗浄の料金目安は2~3万円、頻度は3~5年に1回
戸建て住宅の排水管高圧洗浄を業者に依頼した場合の料金目安は、2~3万円です。
ただし、二世帯住宅などの大きな住宅や3階以上の階数の住宅などは、費用が3万円を超えることもあるでしょう。
戸建て住宅の排水管高圧洗浄の頻度の目安は、3~5年に1回です。
マンションの排水管高圧洗浄は1~2年に1回が目安ですが、戸建て住宅はマンションほどには排水管が入り組んでおらず、排水管に流される汚れの量も少ないので、3~5年に1回で十分です。
なお、排水管高圧洗浄が必要なサインとしては、次のようなものがあります。
- 排水口はきれいなのに、排水の流れがいまいち悪い
- 排水口はきれいなのに、水回りで悪臭がする
業者の排水管高圧洗浄の流れと作業時間
業者の排水管高圧洗浄の作業の流れ、作業時間を解説します。
排水管高圧洗浄の流れ
以下で紹介するのは、イエコマの排水管高圧洗浄の作業の流れです。
業者や家の状況によるところもありますが、プロの排水管高圧洗浄は、大体このような作業の流れです。
1、排水桝の位置を確認する
排水桝(はいすいます)とは、屋外に設けられている排水管の点検口のことで、マンホールの一種です。
排水桝を開けることで、排水管の中を除いたり、そこから排水管内に高圧洗浄機とつなげたホースを通したりすることができます。
下の写真のように、道路のマンホールと似た見た目をしています。
「キッチンの排水管とつながっているもの」「洗面所の排水管とつながっているもの」など、一戸につき複数の排水桝があるのが一般的です。
はじめに排水桝の位置を確認し、どの排水桝がどこの水回りにつながっているかなどチェックします。
目立たない場所に設置されているケースもあるので、見落とさないように注意しなければなりません。
2、排水桝を開け、ホースを通す準備をする
マイナスドライバーなどを使って、排水桝のふたを開けます。
何年も掃除されていない排水桝は、中に汚れが溜まっていることが多いです。まずはそれを取り除きます。
排水桝内部に、エルボ(L字型のパイプ)が付いている場合は、エルボを取り外します。
3、排水桝から高圧洗浄をする
排水管の入り口に洗浄ホースの先端を差し入れて、高圧洗浄機を使って洗浄する作業です。下流から上流方向に汚れを洗い流します。
排水管は家の構造に応じて折れ曲がるように設置されています。むやみに押し込むと、洗浄ホースが抜けなくなったり、排水管を破損させたりすることも。排水管の高圧洗浄は技術力が必要です。
排水桝内部も、高圧の水を当てて洗浄します。
あわせて、排水桝のふたやエルボもきれいに洗浄し、元の位置に戻します。
4、排水口から高圧洗浄
洗面所の排水口やキッチンの排水口など、屋内の排水口側から高圧洗浄機のホースを排水管内に差し入れ、洗浄します。
洗面所など、場所によっては洗浄ホースが入りにくい場合もあります。下水から悪臭や害虫などが上がってくるのを防ぐために、カーブ状のトラップ構造になっているからです。
洗浄ホースが入りにくい場合は、一度排水管を分解してから洗浄を行う必要があります。素人が行うと、排水管を外した際に汚水で室内を汚したり、組み立てに失敗して漏水したりすることもあるため注意が必要です。
なお、業者によっては、作業内容が排水桝からの洗浄だけだったり、排水口からも合わせて洗浄する場合には追加料金が必要だったりすることもあります。
イエコマの排水管高圧洗浄は、排水桝・排水口の両方からの高圧洗浄で、10,780円(初回限定/税込)です。
排水管高圧洗浄の作業時間
家の状況などによりますが、戸建て住宅の排水管高圧洗浄は1~3時間ほどかかることが多いです。
自分で排水管高圧洗浄をする場合の注意点やデメリット
- 高圧洗浄機なら家にあるから、自分で排水管を高圧洗浄してみちゃおうかな!
- この際、高圧洗浄機を自分で購入して洗浄しちゃおうかな!
このように考える人もいる方もいるかもしれません。
自分で洗浄すれば、「費用を抑えられる」などのメリットは確かにあります。
しかし、メリットだけではなく、以下のような注意点やデメリットもあります。
きれいに洗浄できない可能性がある
自分で労力と時間をかけて排水管清掃をしても、素人ではきれいに汚れが落とせない恐れがあります。
理由は2つあります。1つは技術力、もう1つは機械の問題です。
技術力の問題
高圧洗浄機とつながったホースを排水管内に差しいれて洗浄するのは手探りの作業です。
そのうえ、排水管は途中で折れ曲がっているので、内部全体をきれいに洗浄するには、経験や技術力が必要になります。
機械の問題
業者が使う業務用の高圧洗浄機は、家庭用の高圧洗浄機と比べて価格が高く、かつ高パワーです。
家庭用高圧洗浄機を用いた排水管高圧洗浄は、業務用高圧洗浄機の場合に比べると、汚れを落とすのに時間がかかったり、落ちない汚れもあったりする恐れが高いです。
高圧洗浄機メーカーのケルヒャーは、自社の業務用高圧洗浄機と家庭用高圧洗浄機のパワーの違いについて、次のように書いています。
業務用高圧洗浄機 | 家庭用高圧洗浄機 |
常用吐出圧力 8~100MPa 最大吐出水量 ※常用吐出圧力は、常用時の圧力能力になります。 |
最大許容圧力 8~12MPa 最大吐出水量 ※家庭用高圧洗浄機はKHB 6 バッテリーセットを除きます |
業務用高圧洗浄機の最大吐出水量が400~1,320L/hであるのに対し、家庭用高圧洗浄機の最大吐出水量が330~430L/hと、パワーが違うことがわかります。
設備を傷つける恐れがある
業務用ほどではありませんが、家庭用の高圧洗浄機もパワーが強いです。使い方を間違えれば、水圧で設備を傷つける恐れもあります。
高圧洗浄機を使い慣れていない人が、排水管の高圧洗浄に挑戦すると、排水管や排水管周辺の設備を傷つけてしまうかもしれません。
排水管高圧洗浄のプロは、経験をもとに高圧洗浄機の水圧をコントロールしながら洗浄しています。
操作を誤ると事故やケガにつながる恐れも
高圧洗浄機の水圧は強く、使用に慣れていないと、次のようなことが起こる恐れが高くなります。
- 水圧の反動で、ホースを持っている手元がブレて、水があらぬ方向へ噴射されてしまった
- ホースの先端を持っていない状態でうっかりスイッチを入れてしまい、ホースが暴れ、四方八方に水が飛び散った
上記のようなことが起こると、思わぬ方向に強い水圧で噴射された水で、外壁や車が傷ついたり、人がケガをしたりすることもあります。
排水管の高圧洗浄はなるべく業者に頼む方が良い
排水管の高圧洗浄を業者に依頼することには、さまざまなメリットがあります。
・排水管内に付着した頑固な汚れを確実にきれいに落とせる
・排水管の破損や水漏れなどの失敗がない
・不衛生な場所を自分で洗浄する必要がない
・自分で洗浄するとかかる手間や時間を省ける
・排水管の状態もあわせてチェックしてもらえる
「戸建て住宅は3~5年に1度高圧洗浄をしておくと安心」ですが、それはプロにしっかりと洗浄してもらった場合の話です。
素人の洗浄だと、思ったほどには排水管内の汚れを落とせておらず、詰まりなどのトラブル防止に不十分なこともあるでしょう。
家の排水設備を安心して使うために、業者に排水管の高圧洗浄をしてもらうことをおすすめします。
業者に排水管高圧洗浄を依頼するときのポイント3つ
自宅の排水管高圧洗浄をどこの業者に依頼するか検討するときには、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 作業範囲や料金体系をよくチェックする
- 複数の業者を比較する
- 契約を急かしてくる業者には要注意
作業範囲や料金体系をよくチェックする
「排水管高圧洗浄サービス」とひとくちにいっても、作業範囲や料金体系は業者によって異なります。
作業範囲や料金体系をチェックしていないと、
- 洗浄してもらえると思っていた部分を洗浄してもらえなかった
- 想定していたよりも多額のお金がかかってしまった
このようなことが起こる恐れが高くなるのです。
たとえば、埼玉県の伊奈町では、自治体が「格安な価格表示がされていた場合でも、よく読むと下の方に小さな文字で、1箇所の料金ですなどと書かれていることがよくある」という旨の注意喚起をしています。
参考:伊奈町公式サイト
複数の業者を比較する
複数の業者をチェックし、比較することには、次のようなメリットがあります。
- 大体の相場の見当がつく
- より良いサービス、より安い価格の業者が見つかる可能性が上がる
比較の際には、作業範囲や料金体系のほか、施工実績などを確認するとよいでしょう。
ただし、比較対象の業者が多すぎると、情報の整理が大変だったり、疲れてしまったりすることが考えられます。
比較対象は3~4社程度にしておくとよいでしょう。
無料点検の勧誘や契約を急かしてくる業者に要注意
- 排水管を無料で点検しますよ!
- 早く手を打たないと大変なことになりますよ!
このようなことを言って、家に突然訪問してきたり、契約を早く結ばせようとしてきたりする業者には警戒しましょう。詐欺の恐れもあります。
国民生活センターによれば、「無料で排水管を点検してくれるというのでお願いしたところ、このままでは大変なことになるといわれ、契約してしまった」などのトラブルの事例が報告されているそうです。
参考:国民生活センター 排水管の点検や洗浄の勧誘にご注意!-「無料点検」のはずが洗浄の勧誘!?「料金3,000円」のはずが数万円に!?-
まとめ
排水管高圧洗浄には、「普段の掃除では届かない奥までキレイになる」「悪臭や詰まりなどのトラブル防止になる」などのメリットがあります。
詰まりなどのトラブルを防止し、自宅の排水設備を安心して使うために、3~5年に1度の高圧洗浄がおすすめです。
料金目安は、戸建て住宅の場合で2~3万円です。
「自分で高圧洗浄してみようかな!」と思う人もいるかもしれませんが、思ったほどきれいに洗浄できなかったり、設備を傷つけてしまったりする恐れもあるので、おすすめはできません。
イエコマは、戸建て住宅の排水管高圧洗浄を、10,780円/一式(初回限定/税込)で承っております。
屋外の排水桝・屋内の排水口の両方から高圧洗浄機のホースを入れ、高水圧とプロの技術で徹底洗浄!
- 排水管の中に汚れが溜まっていないか気になっている
- もう5年以上、排水管高圧洗浄をしていない
上記のような方は、イエコマまでお気軽にご相談ください。
排水管保守クリーニングならイエコマ
家のプロによる排水管保守クリーニングが…
外配管のみ:5,500円/一式
外・内配管:10,780円/一式
※トイレ不可
何年も洗浄していない排水管も、安全・確実にキレイに!