寒い冬もホームタンクで超快適!選び方・メンテナンスまで徹底解説!

屋外にボイラーや給湯器を設置しているご家庭は多いでしょう。
ボイラーや給湯器には、燃料(灯油・軽油)を送る必要がありますが、燃料がたびたび切れると面倒です。とくに雪深い地域に住んでいると、雪が降り積もる中、燃料を入れなければいけないなんてイヤで仕方がありません。お風呂で温まる前に、体が冷え切ってしまいます。豪雪ともなれば、燃料を補給できない日も出てきます。

そんなときに活躍するのが「ホームタンク」です。大きいものになると1,000リットル以上の燃料を貯蔵しておける便利な燃料庫になります。
ホームタンクがあれば、何度も灯油を買いに外に出る必要がなくなるということです。

この記事では、ホームタンクに関することについて1から10まで徹底解説しています。
しっかりメンテナンスをしてあげれば、生活が楽になること間違いなしのホームタンク。正しい設置方法やメンテナンスを学んで、快適な冬を過ごしましょう。

ホームタンクとは

ホームタンクとは、雪国で使用されることが多い、灯油や軽油を貯蔵する家庭用タンクです。
プラスチック製で屋内に設置する簡易的なものから、金属製で屋外設置にも耐えられるしっかりしたものまで、さまざまな種類が用意されています。
ホームタンクを設置することで、ポリタンクを置くスペースが削減される、ボイラーや給湯器への給油作業が必要なくなるなどのメリットがあります。

ホームタンクの値段

プラスチック製の簡易的なものであれば、5,000円程度から購入できます。金属製でタンク容量も多いものになってくると、50,000円を超えてきます。
ホームタンクは、容量、耐久性、性能などによって価格が左右されます。

ホームタンクの耐用年数

耐用年数は使い方によってばらつきがあります。
ホームタンクそのものが故障するというよりも、メンテナンスを怠った結果、タンク内部やストレーナー、接続機器(ボイラー、給湯器など)が故障するというケースが多いです。
一般的には、3年~5年に一度、掃除などのメンテナンスをした方がよいとされます。
屋内に設置している場合、過酷な環境にさらされていることが多く、温度変化による劣化やゴミや木の葉のつまりなどに注意が必要です。

あなたにあったホームタンクの種類を決める方法

悩む人

ホームタンクには、さまざまな種類があります。
屋内型と屋外型があるので、設置場所によって考える必要があります。
また、使い方により、ストレーナーバルブタイプ、小出し専用タイプ、兼用タイプなどに分けられます。

あなたにあったホームタンクの種類を選ぶ方法について解説します。

ホームタンクを使う目的

まず考えたいのが「ホームタンクを使う目的」です。
大きく分けて、以下の3つに分かれます。

ボイラー、給湯器に直接給油したい場合

エコキュートやエコジョーズを屋外に設置している家庭は多いと思います。
ボイラーや給湯器がお湯を沸かすには、基本的に灯油を使うわけですが、燃料がなくなるたびに給油するのは面倒です。ボイラーや給湯器への給油をスムーズに行うためにホームタンクを設置したい場合には、「ストレーナーバルブタイプ」のホームタンクを使用します。
ストレーナーバルブタイプを使用した場合、タンクにたまった燃料を必要に応じてストレーナーから送油することができます。
当然、ホームタンク内の燃料が切れた時には、タンクに給油をします。とはいえ、タンクへの給油は、ボイラー・給湯器への直接供給に比べればかなり楽になります。

外観の関係上、ボイラーや給湯器を家の裏に設置していることが多いと思いますが、スペースが狭く、作業がしにくいです。
ホームタンクによって送油する場合には、給油しやすい箇所に設置して、ボイラーや給湯器に接続すればよいので、作業が格段にしやすくなります。

ストーブやファンヒーターの給油に使いたい場合

ストーブやファンヒーターの給油に使いたい場合には、「小出し専用タイプ」のホームタンクを活用します。家の車庫や玄関に「ポリタンク」を置いて、ストーブやファンヒーターに給油をしている家庭も多いでしょう。ポリタンクを置くスペースが十分にあるのであれば問題はないかもしれません。

しかし、冬の雪国では、灯油の消費が激しく、ポリタンクで保管するにも、1個や2個ではすぐに灯油がなくなってしまいます。かといって、5個~10個もポリタンクを置いておくとなれば、結構なスペースが必要です。
当然、灯油がなくなるたびにポリタンクに灯油を入れに行かなければいけないので、なかなか手間もかかります。そのような場合に、ホームタンクを活用することで、給油の手間とスペースを削減することができます。

大型のタンクともなると、1,000リットルちかく貯蔵しておくことができます。1年に1回だけ給油すれば、あとは家ですべて終わると考えると、雪国にはありがたいことだと感じられるかと思います。

どちらともに使いたい場合

ボイラーや給湯器に直接給油をしたい、ストーブやファンヒーターの給油にも使いたい、という場合には、「兼用タイプ」のホームタンクを活用します。

置き場所

屋外用のものと屋内用のものがあるので、置き場所に合わせて使いましょう。

屋外用

ボイラーや給湯器への給油がメインの方は、屋外用を使うことが多いです。
そもそもボイラーや給湯器が設置されているところは、屋外が主だと思いますので、ホームタンクも同じように屋外に設置します。
万が一、油漏れなどが起こったとしても、家の中が汚れる心配もないがメリットです。

屋内用

ストーブやファンヒーターへの給油がメインの方は、屋内用を使うことが多いです。
ストーブやファンヒーターへの給油がしたいときに、いちいち外に出るのは手間です。
また、雪が多い日や寒さが厳しい日、高齢者など肉体作業がしんどいときなどに、ストーブやファンヒーターの給油のために導入したホームタンクが屋外にあるのでは、何のために設置したのかよくわかりません。
油漏れが起きた時の心配はありますが、屋内に比べると環境変化が少ない分、耐用年数も伸びやすい傾向にあります。

タンクの大きさ(容量)

タンクの大きさ(容量)は、小型のものでは、100リットル未満、大型のものでは、1,000リットル以上までいろいろ用意されています。使用目的や使用量によって、あなたに合うものを選ぶようにしてください。
当然、大きければ大きいほど、広いスペースが必要になります。屋外型ではあまり気にする必要はないかもしれませんが、屋内型となると大きすぎるのも問題です。

タンクの形

タンクの形には、以下のようなものがあります。

  • 長方形A(スーツケースのような見た目・スリムタイプ)
  • 長方形B(ゴミ箱のような見た目)
  • 筒形(横倒しのドラム缶のような見た目)

一般的に多く使われるのは、長方形Aです。
長方形Bは、屋内用に採用されていることが多く、部屋に起きやすい形状といえます。
筒形のものは、大型・屋外用に採用されていることが多く、容量も「1,000リットル~2,000リットル」と業務用に近くなってきます。

足の高さおよび形状

ホームタンクの形にも関係するのですが、足の高さや形状もいろいろなタイプがあります。
長方形B(ゴミ箱状)では、大体のものには足がなく、据え置きタイプになっています。長方形A(スーツケース状)、筒形(横倒しドラム缶状)では、タンクをしっかりと支えなければいけないので、四つ足のポータブルバーベキューグリルのようになっているものが多いです。

タンクの材質

タンクの材質には、以下のような種類があります。

  • プラスチック製
  • 鋼板(ステンレスや亜鉛メッキが施されたもの)
  • 繊維強化プラスチック(FRP)

プラスチック製のものはあまりないのですが、室内用小型ホームタンクでは採用していることがあります。主流な材質は、鋼板(ステンレスや亜鉛メッキが施されたもの)です。
ホームタンクは屋外使用が多いため、環境への耐性が求められます。そのため、鋼板(ステンレスや亜鉛メッキが施されたもの)が採用されることが多いのでしょう。
まれに、地下埋設して使うことがありますが、その場合には、繊維強化プラスチック(FRP)を採用します。ベランダやバルコニーのある家の方は、「FRP防水」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。繊維強化プラスチック(FRP)とは、弾力性のないプラスチックに、ガラス繊維(弾力性が高い)を混ぜ込んで作られる素材です。もともとはプラスチックなので加工もしやすく、撥水性も高いので、防水などに使われます。地下埋設型ホームタンクでは、より過酷な環境に耐える必要があるので、繊維強化プラスチック(FRP)を使う必要があるということです。

ホームタンクの構造

業者

ホームタンクはメンテナンスがとても大事です。
メンテンナンスが必要になった時に、どうすればよいのか理解するために「構造」について簡単に説明します。

共通している構造

すべてのホームタンクには、下記の共通している構造があります。ひとつひとつ簡単に解説します。
※具体的なメンテンナンス方法については、別の章で詳しく解説します。

給油口

名前の通りですが、給油するところです。給油口を開いて、灯油や軽油を補給します。特にメンテナンスの必要はありません。

タンク

ホームタンクの核ともいえる機能ですが、タンクがついています。
外部からの損傷はあまりないのですが、環境変化によって内部で問題が生じる恐れがあります。

油量計

タンク内に燃料がどれだけ残っているのか見えるようにするものです。給油口と同じく、特にメンテナンスの必要はありません。
故障によって油の量が正確に測れなくなる可能性はありますが、メンテナンスというよりは交換になります。

エア抜き口

タンク内および配管の空気を抜く重要なパーツです。
タンクを空にしてしまった場合、エア抜き口から空気を抜いてあげないと接続機器が動かなくなることがあります。

水抜き口

タンク内にたまった水を抜く重要なパーツです。密閉されていて燃料が詰まっているタンクに水が貯まると聞くと不思議かもしれません。
しかし、過酷な環境にさらされているタンクには、ときとして水が貯まります。タンク内に水が貯まった状態だと、接続機器の動作が悪くなったり、故障を引き起こしたりしかねません。タンク内に水が貯まってしまったときには、水抜き口から水を抜くことになります。

ストレーナーバルブタイプの場合

ストレーナバルブタイプの場合には、ストレーナーというパーツがあります。

ストレーナー

簡単にいうと、燃料のろ過装置です。先述したように、ストレーナーバルブタイプは屋外型に採用されることが多いです。
屋外設置していると、どうしてもゴミやほこりが燃料に紛れ込んでしまいます。ゴミやほこりが紛れ込んだ燃料を、接続機器に流し込んでしまうと、接続機器に悪影響を与えかねません。
ストレーナーは、汚れた燃料をろ過して、きれいにしてから送り出してくれる役割を担っています。

小出し専用タイプの場合

小出し専用タイプの場合には、小出し口というパーツがあります。

小出し口

小出し口とは、タンク内の燃料を出すところです。ウォーターサーバーの取水口だと考えて問題ありません。

ホームタンクに関わる法令(消防法)

RULES

ホームタンクを設置するときには、「消防法」を守る必要があります。
具体的な規定について、以下で解説していきます。

指定数量

指定数量とは、消防法により危険物ごとに決められた貯蔵および取り扱い量です。
指定数量以上の危険物は「貯蔵・取り扱い」をしてはいけません。ホームタンクでは、灯油・軽油などを貯蔵・取り扱いします。
灯油・軽油に定められている指定数量は、1,000リットルであり、1,000リットルを超える貯蔵・取り扱いは原則として認められません。

届出

指定数量を超えていなくても、以下に規定する以上の危険物を貯蔵・取り扱いする場合には、設置箇所に応じた届出が必要になります。
設置箇所とは、「業務形態が法人や会社などの事務所」、「一般家庭」の2つです。

業務形態が法人や会社などの事務所で、灯油を貯蔵・取り扱いする場合には、指定数量の5分の1以上で届出が必要になります。
つまり、200リットル(1,000リットル × 1/5 = 200リットル)です。
一般家庭で、灯油を貯蔵・取り扱いする場合には、指定数量の2分の1以上で届出が必要になります。
つまり、500リットル(1,000リットル × 1/2 = 500リットル)です。

防油堤

防油堤とは、油漏れをしたときに拡大を防ぐための設備です。
風呂桶のような形状をしていて、防油堤の中にホームタンクを設置して使います。
指定数量の2分の1を超えるホームタンクを設置する場合には、防油堤を設置しなければいけません。
灯油・軽油の指定数量は1,000リットルなので、500リットルを超えるホームタンクを設置する場合には防油堤が必要となります。
また、小型のホームタンクを複数設置した場合にも、合計の容量が指定数量の2分の1を超える場合には、防油堤を設置しなければいけません。
ただし、ホームタンク同士が1m以上の間隔をとって離れている場合には、防油堤を設置する必要はありません。

連結

ホームタンク同士をつないで、一つとしてつかうことを「連結」といいます。
連結をするときにもいくつか規定が用意されています。
連結している各ホームタンクに「開閉弁」を設置します。
ホームタンクAとホームタンクBを連結しているのであれば、A・Bの両方に開閉弁をつける必要があるということです。
また、ホームタンクA・Bについては、形状、容量、高さを同一にしなければいけません。
最後に、当然ですが、連結したホームタンクの合計容量は、指定数量以下にする必要があります。

連結するときのルールをまとめると、以下のようになります。

  • 各ホームタンクに開閉弁を設置する
  • ホームタンクの形状、容量、高さを同じにする
  • ホームタンクの合計容量は指定数量以下にする

ホームタンクの設置に関する注意点

チェック項目

ホームタンクの設置に関する注意点について、解説していきます。

屋外・屋内に共通の注意点

ホームタンクを設置するときに、屋外・屋内に共通して、以下の点に注意する必要があります。

確実な固定

ホームタンクの中には「灯油・軽油」が貯蔵されています。
まぎれもない危険物であり、転倒などにより流れ出ると火災などを引き起こしかねません。
仮に火災にまではいたらなかったとしても、油なのでフローリング(木)にしみこみやすく、色ムラや臭いはなかなか除去できるものではありません。
屋内設置にする場合には、不安定なところにおかず、壁際などしっかりとしたサポートを用意してください。
また、万が一に備えて、防油堤とまではいかずとも、布を引く、大型のしっかりしたトレイに入れるといった措置が好ましいです。
屋外に設置する場合には、足元を砂利などによって覆い、しっかりと固定するのが好ましいです。
当然、地面に打ち付けることは必須ですが、砂利で足元を覆うことによって、より安定感が増します。
屋外で転倒していた場合には、何かが起きるまで気付かないことが多いので細心の注意を心がけてください。

空間の確保

ホームタンクの周辺は、一定の空間を確保してください。原則として、周囲に幅1m以上の空き地が求められます。
どうしても確保できない場合には、消防署に相談してください。メンテナンスのしやすさにも繋がりますし、次に説明する「火災の回避」にもつながる重要なことです。

火災の回避

ホームタンクの接続機器は、ボイラーや給湯器、ストーブやファンヒーターなどです。
どれも火を使う機器です。ですので、万が一のときに、接続機器との距離が近い場合、火災を引き起こす可能性が高まります。一定以上の距離(2m以上)離すようにしてください。

適切な警告

ホームタンクの中に満たされているのは、まぎれもない危険物です。取り扱いには十分な注意が必要であり、周囲にも伝える必要があります。「火気厳禁」などの表示は、わかりやすく見やすい場所に設置してください。

屋外に設置する場合の注意点

屋外に設置する場合には、以下に注意してください。

凍結

ホームタンクを屋外に設置する場合には、凍結に注意する必要があります。
燃料(灯油・軽油)そのものは、性質上、凍結することはあまり考えられません。灯油の場合、凝固点が-40℃以下となっていますので、真冬であっても日本国内で燃料が凍ってしまう可能性はほぼないと考えていいでしょう。
問題になるのは、「水」です。
口述しますが、ホームタンク内には環境変化により水が貯まります。
タンク内で凍結することもありますが、ストレーナーに貯まった水が凍結することもあります。
当然、水が凍結し凍ってしまえば、燃料を送ることができないので、接続機器は動かなくなってしまいます。

盗難

信じられない話かもしれませんが、ホームタンクを屋外に設置する場合には、盗難に注意する必要があります。
ホームタンクそのものが盗難にあうことは考えにくいですが、燃料を盗まれることは起こりえます。
とくに、小出し専用タイプを屋外設置している場合には、勝手に燃料を持ってかれることがあります。
ストレーナーバルブタイプであっても、給油口から燃料を盗まれる可能性は否めません。
防犯機能が備わったパーツが市販されているので、屋外設置をするときには対策を講じるようにしてください。

屋内に設置する場合の注意点

ホームタンクを屋内に設置する場合には、油漏れに細心の注意を払うようにしましょう。

油漏れ

地震や破損による油漏れは、いつ起こるかわかりません。ですので、油漏れそのものを防ぐことはなかなか難しいです。よって、油漏れが起こってしまったときに、被害が拡大しないような対策を講じてください。
具体的には防油堤を設置する、吸水性の高い布や新聞紙を大量に引いておく、といった対策になります。
先ほども述べましたが、染み込んだ油による汚れや臭いはなかなか除去することができません。ずっと悩まされるといったことがないように、できることは事前にしておきましょう。

ホームタンクの設置例

以下は、ホームタンクの設置例です。

屋外の設置例

屋外設置例
※引用元:株式会社サンダイヤ

画像にもある通り、屋外のホームタンクの設置では、以下の点が重要です。

  • ホームタンクを確実に固定する
  • 周囲に一定の空間を確保する
  • 接続機器との距離を確保する
  • 周囲に適切な警告をする

どれかひとつでも怠れば、大災害につながりかねません。
注意しすぎるということはありません。
適切な設置を心がけましょう。

屋内の設置例

屋内設置事例

屋内に設置する場合には、できるだけ広い空間を確保することと、できるだけ壁際に設置することが重要です。
当然、接続機器(ストーブ・ファンヒーター)との距離も離れているのが好ましいです。
屋外設置と同じように、注意しすぎることはありません。自分の安全を守るためと思って、適切な設置を心がけましょう。

ホームタンクのメンテナンス

メンテナンス業者

ホームタンクは屋外設置にしていることが多く、定期的なメンテナンスが大事です。
ホームタンクが活躍するのは「雪国」が多く、冬の環境は過酷と言わざるを得ません。3年に1回とは言われますが、できれば毎年使う前にメンテナンスするのが、本来は好ましいといえます。
ホームタンクのメンテナンスについて、こまかく見ていきます。

ホームタンクのメンテナンスを怠ると起こるトラブル

ホームタンクのメンテンナンスを怠った結果、以下のようなトラブルに見舞われる可能性があります。

  • 悪臭が漂う(室内)
  • ススにより汚れる(室内)
  • 燃焼音がうるさい(室内・室外)
  • 燃費が悪くなる(接続機器)
  • 着火が悪くなる(接続機器)
  • 故障(ホームタンクおよび接続機器)

最悪の場合、火災に発展することもあるので、十分に注意してください。

悪臭

ホームタンクのメンテナンスを怠ると、タンク内の燃料が劣化します。劣化した燃料が接続機器(ストーブやファンヒーター)に送られてくれば、当然、悪臭が室内に立ち込めます。発生した悪臭は、油によるものなので、こびりつきやすく、1年を通して苦しむことになりかねません。

ホームタンクのメンテナンスを怠ると、タンク内の燃料が汚れます。汚れた燃料が接続機器(ストーブやファンヒーター)に送られてくれば、当然、ススがまき散らかされ室内が汚れます。ススによる汚れは、たばこのヤニと同じように、ひどくこびりつきやすい性質があります。
また、接続機器そのものの故障にもつながるので、さまざまな出費に悩まされかねません。

燃焼音がうるさい

ホームタンクのメンテナンスを怠ると、タンク内の燃料は劣化し汚れます。
汚れた燃料が接続機器に送られてくると、不純物が混じった燃料を燃焼させることになるので不完全燃焼などが起こりやすく、燃焼音そのものが大きくなります。
とくに、ボイラーや給湯器は「ゴウゴウ」と異様な音を立てることがあり、爆発するのではないかという不安さえ覚えるくらいです。当然、接続機器そのものの故障にもつながりかねません。

燃費が悪くなる

ホームタンクのメンテナンスを怠ると、タンク内の燃料の質が悪くなります。質の悪い燃料が接続機器に送られてくれば、燃費効率が落ちます。
車のガソリンのようなもので、ハイオクを使っていると、燃料がきれいなので、エンジンなども傷まず、燃費が維持できます。
しかし、質の悪い燃料を使い続ければ、各所で不具合が起こり、燃費効率もどんどん下がっていきます。

着火が悪くなる

ホームタンクのメンテナンスを怠ると、タンク内の燃料が劣化し、汚れます。劣化し、汚れた燃料が接続機器に送られてくると、着火がうまくできず、機能が鈍くなります。接続機器そのものの故障ではないにもかかわらず、買い替えてしまったり、不要な出費につながったりする可能性があります。

故障

最後に、すべてに通じて言えますが、メンテナンスを怠った結果、故障することがあります。接続機器だけでなく、ホームタンクそのものも故障しかねません。
例えば、汚れた燃料を送り続けるということは「ストレーナー」のろ過機能に過剰な負荷をかけます。結果、ストレーナーが疲弊して、故障してしまうという具合です。

水抜き

ホームタンクは「水抜き」が必要になることがあります。給油口を閉め忘れたといった初歩的なミスもありますが、外気温との差によってタンク内が結露していることがあります。水が入り込んだとしても、中に入っているのは「油(灯油・軽油)」なので、タンクの底には、基本的に燃料しかありません。よって、タンク内が燃料で満たされているうちはあまり問題にならない傾向があります。

しかし、タンク内の燃料が空になると、水が底に来ているので、そのまま配管内に入り込んでしまいます。水が配管内に張り込めば、接続機器に悪影響を与えるのは明らかです。タンク内が空になっていなかったとしても、燃料に水が紛れ込む可能性は十分にあります。接続機器にとっては、燃料(灯油・軽油)以外は「異物」でしかありません。
故障を防ぐためにも、定期的な水抜きを実施するようにしましょう。

エア抜き

ホームタンクは「エア抜き」が必要になることがあります。水抜きと同じで、タンク内にたまった空気を抜いてあげる作業です。空気によるトラブルは、タンク内の燃料を空にしてしまったときに起きやすくなります。
タンク内の燃料が空にもかかわらず、タンクを稼働させて、接続機器を使ってしまったとします。すると、燃料は空ですが、「燃料を送れ!」という指示は来ているので、タンクはいつも通り送り出そうとします。結果、燃料ではなく空気を配管に送り出すのです。
配管に空気が貯まってしまった場合、燃料が追加されたとしてもスムーズに送り出されなくなり、接続機器が動かなくなります。
場合によっては、ボイラーや給湯器の空焚きによる故障も誘発しかねないのです。

ストレーナーおよびストレーナーカップ

ホームタンクの部分的な故障で多いのが、ストレーナーとストレーナーカップです。
ストレーナーは、何度か説明した通り、燃料をろ過している重要なパーツです。使い続ければ、ろ過効率は次第に落ちていくので、寿命が来たら交換する必要があります。
ストレーナーカップは、ストレーナーを覆っているカップのことです。ストレーナーカップも経年劣化によりひび割れなどを起こすことがあります。ストレーナーカップにひび割れが起こると、そこから燃料漏れを起こします。ストレーナーカップが割れた(もしくは、割れそうな)時には、交換するようにしてください。
ひとつ、注意したいのがストレーナーカップがないというトラブルです。ストレーナーカップは経年劣化で使用できない状態になってしまうとはいえ、通常、5年や10年は使用可能です。問題なのは、5年~10年も経過すると、同じストレーナーカップの生産が終了していることがあるということです。
他のメーカーのもので代用できることもありますが、不安な方は予備を購入しておいたほうが安心です。

タンクの塗装

ホームタンクは雨風にさらされるので、時間とともにサビだらけになります。あまり人目につかないところにあるとはいえ、サビだらけの汚い箱が置いてあれば、目立ちます。なにより、タンク内部に影響を与えます。錆びているところに何かの衝撃が加われば、すぐに穴が開いたりします。繰り返しになりますが、異物が混入している燃料を送り続ければ、故障や火災につながります。
ホームタンクのサビは「塗装」によるメンテナンスをしてください。サビ止め用の塗料などを使うのが好ましいですが、塗料の種類は豊富です。選ぶ塗料や塗り方によっても効果は変わってしまうので、できればプロに頼むのが好ましいです。

設置とメンテナンスさえしっかりすれば、ホームタンクはとても便利なツールです!

家族写真

ホームタンクを使うのであれば、設置とメンテナンスは、しっかりと行う必要があります。
設置方法や取り扱いについては、消防法も関係しているので、適切な処置が必要になります。
メンテナンスは「絶対」ではありませんが、ホームタンク本体や接続機器(ボイラー・給湯器、ストーブ・ファンヒーターなど)はもちろん、家の中(臭い・汚れ)や健康を守るためには欠かせないことです。
とはいっても、たびたびメンテナンスが必要になるわけでもありません。かかる費用も、塗りなおしや水抜きなどは「1万円前後」でできることです。
最初にしっかりとした設置を行い、数年に一度のメンテナンスを心がけるだけで、あなたの生活はとても楽になります。
暖かい家の中でゆっくりと過ごす時間をしっかりと提供してくれるホームタンク。たまには手をかけてあげるようにしてくださいね。

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