「網戸を閉めているのに、なぜか蚊が入ってくる」
「蚊が室内に入らないようにしたい。対処法はある?」
夏から秋にかけて、上記のように蚊の侵入に悩む人は多いです。
実際のところ、蚊は網戸の網目を通ってきているわけではありません。
当コラムでは、網戸を閉めていても部屋に蚊が入ってくる原因と対策を解説します。
蚊の侵入が嫌で窓を開けられないとお悩みの人は、ぜひ参考にしてください。
網戸ネットの網目を蚊は通れない
蚊は網戸ネットの網目を通るわけではありません。
網戸メーカーが「蚊は網戸ネットを通れるのか」という実験をしており、通過できないという実験結果がでています。
網戸ネットの網目の細かさは「メッシュ」という、1平方インチ(約6.45平方cm)あたりにある網目の数の単位で表されます。メッシュ数が大きいほど網目が細かくなり、室内への虫の侵入を防げます。
メッシュ | 網目の大きさ | 特徴 |
---|---|---|
18メッシュ | 1.15mm | 蚊やアブの侵入を防ぐ |
24メッシュ | 0.84mm | 蚊だけではなく、コバエの侵入も防ぐ |
30メッシュ | 0.67mm | ごく小さな虫の侵入も防ぐ |
通常、一般家庭でよく使われている網戸ネットの網目の大きさは18メッシュと呼ばれる規格が多いです。18メッシュの網目は、1辺が1mmほどのマスになっています。
人の住む環境でよく見かける蚊は、小さいもので3〜5mmのサイズです。
上記のことから、蚊の大きさよりも網戸の網目の方が小さいことがわかります。一般家庭によくある標準的な網戸は、蚊を通す心配ないと言ってよいでしょう。
※参考:セイキグループ
網戸を閉めていても蚊が入ってくる原因は4つ
網戸ネットに蚊が通らないとなると、蚊はどのように侵入してくるのか、疑問ですよね。網戸を閉めていても蚊が入ってくる原因は主に以下の4つです。
- 網戸の使い方が正しくない
- ネットの破れやたるみ
- モヘアの劣化
- 網戸の建て付けが悪い
ここからは、網戸を閉めていても蚊が入ってくる原因をそれぞれ解説します。
原因①網戸の使い方が正しくない
網戸の使い方が間違っていると、蚊が侵入します。使い方が正しくないと、窓と網戸の間に隙間ができ、その隙間から蚊が侵入するからです。
網戸を正しく使うには、窓の開け方が重要です。
具体的には、窓を全開で開ける時は外側の窓ではなく、室内側の窓(一般的に室内から見て右側)にするようにしましょう。その際網戸は右側です。室内側の窓を開けることで、窓と網戸との間に隙間はできず、蚊が侵入するのを防げます。
逆に外側の窓を開けると、窓と網戸との間に隙間ができ、蚊が侵入しやすい状況ができあがります。
蚊の侵入を防ぐには、室内側の窓を開け、窓と網戸との間に隙間を作らないことが重要です。
原因②ネットの破れやたるみ
網戸ネットの破れやたるみも蚊が侵入する原因のひとつです。
窓の開け方に気をつけていても、網戸ネットが破れていたら破れ目から蚊は侵入します。
また、網戸の劣化が原因で、網戸ネットにたるみが発生すると、蚊が侵入しやすくなります。網戸に破れやたるみがないか確認してみましょう。
原因③モヘアの劣化
モヘアとは網戸の両サイドについているふさふさの毛です。モヘアは網戸と窓ガラスの隙間から虫の侵入を防ぐために取り付けられています。モヘアがあることで、窓を開けた時に網戸と窓ガラスに隙間ができずにすみます。
- モヘアの毛がすり減っている
- 網戸と窓サッシの間に隙間が空いている
- モヘアを触ると毛が抜ける
上記のような状態が見られたら、モヘアが劣化しているおそれがあります。
モヘアが劣化していないか確認しましょう。
原因④網戸の建て付けが悪い
網戸の建て付けが悪いことも、蚊が侵入する原因のひとつです。
「網戸がスムーズに動かない」「網戸を閉めても隙間ができる」場合は建て付けが悪い状態です。建て付けが悪いと、網戸を無理やり開閉することとなり、網戸のゆがみや破損につながります。
建て付けが悪くなる原因は次のとおりです。
- 窓サッシに汚れやゴミが溜まっている
- 戸車の高さが左右でずれている
- 戸車が破損している
上記のような状態が見られたときは、網戸に隙間ができやすく、蚊が侵入する原因となります。網戸の動きが悪いと感じたら、窓サッシや網戸の戸車の状態を確認しましょう。
ネットの破れ・たるみへの対処法
網戸ネットに破れやたるみがあると、蚊の侵入につながります。
網戸ネットの破れやたるみは次のようなことが原因で起こります。
- 強い衝撃を与える
- ペットによる引っかき
- 雨風や紫外線による経年劣化
網戸の耐久年数は約5〜10年です。丈夫そうに見える網戸でも経年劣化により破れが生じることがあります。
網戸ネットに破れやたるみがある場合は、網戸ネットの張り替えをおすすめします。
張り替えの費用を抑えたい人や自分のタイミングで修理したい人は、DIYで張り替えることがおすすめです。
DIYが苦手な人や張り替え作業に時間を取られたくない人は、業者に依頼しましょう。プロによる網戸の張り替えで、蚊の侵入を確実に防げます。
また、破れた穴が小さい場合や業者がすぐに対応できない場合には、網戸補修シートで応急処置ができます。網戸補修シートはホームセンターなどで購入可能です。使用方法はシートを貼るだけという簡単な方法で対処できます。
網戸の張り替えを自分で行うか、業者に依頼するか検討中の人は、こちらの記事を参考にしてください。自分で網戸の張り替えをする方法や、業者に依頼する際の費用などを解説しています。
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モヘアの劣化への対処法
モヘアは、網戸の開閉による摩擦や紫外線の影響で、毛が擦り切れて短くなったり、ちぎれたりすることがあります。モヘアが劣化することで、網戸と窓の間に隙間が生じ、蚊が侵入する原因となります。モヘアに劣化がみられる場合は、新しいものと交換しましょう。
モヘアはホームセンターなどで購入でき、自分で交換や取り付けができます。
モヘアの毛の長さは5mm、7mm、9mmなどの種類があります。網戸と窓の隙間を測り、1mmほど長い毛のモヘアを選びましょう。モヘアのくわしい交換方法は、以下の記事で解説しています。参考にしてください。
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建て付けの悪さへの対処法
網戸の建て付けが悪いと、網戸周りに隙間ができます。蚊が侵入する原因となるので、隙間があるときは網戸の戸車の調整や交換をおすすめします。
戸車とは網戸の下部の左右に付いていて、網戸がスムーズに動くための部品です。戸車の動きを滑らかにするには、次のような方法があります。
- サッシレールを掃除する
- 戸車の高さを調整する
- 戸車を交換する
サッシレールに溜まったゴミや汚れが戸車の動きの悪さに影響します。サッシレールを掃除することで、網戸の建て付けがよくなるか確認しましょう。
網戸が傾いている場合は、戸車の高さを左右そろえることで解決する可能性が高いです。
また、戸車に経年劣化が見られる場合は、戸車の交換をすることで建て付けがよくなります。
戸車の調整や交換のくわしい方法は以下の記事で確認ができます。参考にしてください。
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まとめ
蚊は網戸の網目を通過することはありません。網戸を閉めているのに部屋に蚊が侵入してきたときは、網戸の状態を確認しましょう。
- 網戸・窓を正しく使っているか
- 網戸に破れやたるみはないか
- モヘアの劣化はないか
- 建て付けは悪くないか
網戸の修理やモヘアの交換、戸車の調整は自分で行うことが可能です。
しかし、「自分で網戸の修理をするのは難しい」「完璧に修理してほしい」「原因が判断できない」と感じた場合は、業者に依頼するとよいでしょう。
イエコマでは、網戸の張り替えを1枚あたり1,100円で承っております。また網戸の建て付け調整・サッシ修理は1カ所目5,500円(初回価格)で対応いたします。出張費は無料です!
網戸の修理でお困りの方は、イエコマまでお気軽にお問い合わせください。