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排水設備に欠かせない「排水枡(マス)」とは?

普段の生活ではあまり聞くことのない「排水枡(マス)」。
排水枡は、住宅内の水回りから出る排水や汚水を敷地外の排水本管へ流す際に、ごみ溜(た)めの役割を果たす重要な設備です。

排水枡は、定期的に掃除をしておかないと排水管の詰まりの原因になってしまいます。
このことを知らずに何年もメンテナンスせずにいると、突然排水管が詰まって大規模修繕が必要になることもあるのです。

この記事では、排水枡のしくみや必要なメンテナンスについて解説していきますので、排水設備の知識に少しでも不安がある場合は必見です。

目次

1、排水枡とは?
2、排水枡とマンホールの違い
3、排水枡のしくみ
4、排水枡の種類
5、排水枡における排水の処理方法
6、排水枡の掃除方法
7、台所以外の排水枡の掃除・メンテナンス方法
8、排水枡の掃除に関する注意点
9、排水枡の交換について
10、排水マスの天敵?
11、排水枡は定期的にメンテナンスを!

1、排水枡とは?

シングルレバー式蛇口

住宅内の水回りから出る排水や汚水は、排水管を通して公道の下にある排水本管へ流れていくように設計されています。
しかし、全ての管を密閉状態にしてつないでしまうと、管にゴミや汚泥が詰まった際にいちいち地面を掘り返さないと点検や清掃ができません。この不具合解消に役立っているのが排水枡です。

排水枡は、排水管の合流部や湾曲部、勾配が変わる地点に設置されます。ゴミが溜まりやすいところに設置し、掃除や点検をしやすくするのです。「排水枡」の他に「排水会所」と呼ばれたりもします。
排水枡には文字通りの「枡」のような四角いものや、丸い「鉢」のような形状のものがあり、材質はコンクリート製や塩ビ製のものが普及しています。
上部には蓋がついているので、蓋を開ければゴミなどが溜まっているかどうか確認できます。

排水枡は、基本的にお風呂、洗面、トイレなど、水まわりの数と同じ数だけ設置されていますが、近年は水まわりの排水を一箇所に集めて流す「排水ヘッダー方式」が取り入れられ、排水枡が一つだけという住宅も増えています。「排水ヘッダー方式」であれば、排水マスは一つだけで済むため、メンテナンスも楽になり、コストも下げられるでしょう。

2、排水枡とマンホールの違い

排水枡とマンホールの目的は、どちらも排水管・下水管の維持管理をしやすくするというものです。
両者の違いは、見た目のほかに配管の埋没深度です。

・排水枡:1mほど
・マンホール:深いもので10m以上

3、排水枡のしくみ

排水枡の内部は、下の図のようになっています。

図は、台所の排水枡を表しています。
台所の排水枡には、食べ物のカスや油などが混ざった排水が流れ込みます。そして、軽い油成分は上部に、重い食べ物のカスやゴミは下部に蓄積し、水だけがもう一方の排水管へと流れていくしくみです。
排水枡があることによって、排水に混ざるゴミを取り除くことができ、配管が詰まることを防いでいることがよくわかります。

4、排水枡の種類

排水枡は、6種類に分かれます。種類ごとに用途や使用される場所が異なることを把握しておきましょう。

4-1.汚水枡(インバート枡)

汚水枡はインバート枡とも呼ばれ、汚水に使用されます。ここでいう汚水とは、トイレ・エアコンからの排水などです。
枡の底面に配管と同じ型の溝があり、水以外の泥や異物が沈殿しやすいように設計されています。

4-2.雨水枡

雨水枡は雨水を集結させる枡で、浸透式と非浸透式に分かれます。
浸透式の場合、雨水は枡によって地面に染み込むように設置されています。
非浸透式の場合、雨水は下水道へ流れるように設置されます。
雨水枡は雨水を集結させるだけでなく、枯葉などの異物を沈殿させる役割も担っているのです。

4-3.会所枡

会所枡は雑排水用の枡で、洗濯や洗面、台所からの排水に使用されます。
様々なところから流れてくる排水が集結するため、会所枡と呼ばれています。
会所枡には泥や混合物を沈殿させて上澄みだけを流す役割もあり、トラップ構造を持つ枡(トラップ枡)が多くなっています。

4-4.公共枡

公共枡は、敷地内からの排水全てが合流する地点の枡で、公設枡、最終枡とも呼ばれます。
公共枡の先は、排水設備と公共下水道に分かれます。

4-5.泥溜枡

泥溜枡は泥や砂を沈殿させるための枡で、雨水や雑排水の管路の途中に設置されます。

4-6.ドロップ枡

ドロップ枡は敷地の高低差が大きい場合に使用され、垂直に設置されます。垂直に設置することで、排水の配管が垂直方向に落ち、安定した勾配を維持することができるのです。

5、排水枡における排水の処理方法

家庭から出た汚水や雨水は排水管を通り、浄化センター(水再生センター)に送られます。浄化センターに送られるシステムは、合流式下水道と分流式下水道に分けられます。
それぞれの特徴をみていきましょう。

5-1.合流式下水道

合流式下水道

合流式下水道とは、汚水と雨水を同じ管で流すタイプのものです。流された汚水および雨水は、浄化センターで処理されます。

メリット

埋設する管が1本なので工事が容易になります。そのため、建設費が安いです。

デメリット

大雨が降ったとき、汚水の一部が処理されないまま公共用水域に放流されてしまいます。この問題については、降雨初期に汚れた水を雨水滞水池にため、後から処理するなどの改善策が取られつつあります。

5-2.分流式下水道

分流式下水道

分流下水道とは、汚水と雨水を別々の管で流すタイプのものです。

メリット

汚水と雨水が完全に分けられているので、汚水が公共用水域に流出することはありません。

デメリット

分流式下水道には管が2本必要であるため、建設費も高くなります。また、道路幅の狭い場所には設置できません。

6、排水枡の掃除方法

排水枡には、台所排水に含まれる油成分などの汚れが付着します。放置された汚れはやがて固まり、悪臭や詰まりが発生してしまいます。酷い場合は、排水管を新しく設置し直さなければいけなくなるため、1年に1回を目安に排水枡を掃除しておきましょう。
下記に排水枡の掃除方法を紹介します。

必要なもの

・スコップ
・タオル
・ビニール袋

掃除方法

1.まず、台所の裏にある排水枡のふたを開けましょう。ふたが開きにくい場合は、マイナスドライバーなどでこじ開けてください。台所の排水枡が特定できない場合は、ふたを開けたまま台所の水を流し、確認してみてください。

2.排水枡の中にたまった油などの汚れを取り除いていきます。スコップを使用し、排水枡の底部分に到達するまで念入りに取り除きましょう。取り除いた汚れはビニール袋に入れてください。

3.水道ホースを排水管の建物方向に差し込みます。排水管の隙間はタオルで埋めてください。

4.水道蛇口を開け、水を流しましょう。水が排水管全体に行きわたり、水圧を感じたら水を止めます。

5.水を止めたら、タオルとホースを一気に外してください。これで完了となります。

7、台所以外の排水枡の掃除・メンテナンス方法

汚水枡や雨水枡、洗濯・洗面の排水枡には、台所の排水枡ほど汚れはたまりませんが、1年に1度は掃除しておきましょう。
排水枡のふたをあけ、スコップで土や汚れを除去するだけで大丈夫です。
また、洗面台を使用する際、日頃から髪の毛などを流さないように心がけるのも、排水枡の詰まり防止対策になります。

8、排水枡の掃除に関する注意点

排水枡の掃除をする前に確認しておきたい2つの注意点をみていきましょう。

・入浴前に掃除する

排水枡の掃除に悪臭はつきものです。なぜなら、排水枡にたまっている沈殿物は腐っているからです。
入浴後に排水枡の掃除をすれば、臭いが体に付き、再度入浴しなければなりません。排水枡の掃除をするのは、入浴前にしましょう。

・掃除の際に着た服は水洗いしてから洗濯する

排水枡の掃除の際に着た服は、一度水洗いしてから洗濯するようにしてください。何もせずに洗濯してしまうと、他の服に臭いがつく可能性があります。

9、排水枡の交換について

排水枡の状態によっては、掃除ではなく交換が必要となる場合があります。交換するべき条件と交換にかかる費用相場を確認しておきましょう。

9-1.排水枡を交換するべき条件

下記の3つの条件を確認し、どれかに当てはまるようであれば、専門業者に相談してください。

・排水枡を設置してから30年以上経過している

コンクリート枡の寿命は、20~30年です。耐用年数を過ぎた枡は、詰まりが発生しやすくなったり劣化していたりする可能性が非常に高くなります。最悪の場合、排水枡が陥没してしまうので、早めに交換しましょう。

・排水枡に木の根が入り込んでいる

排水枡に入り込んだ木の根の除去が難しい場合、交換する必要があります。まずは専門業者に相談してみましょう。

・外壁に異臭や漏れが発生している

外壁からの異臭や漏れは、排水枡の破損によるものである場合も考えられます。放置すると隣家にまで影響が出る可能性があるため、早急に排水枡を交換する必要があります。

9-2.排水枡の交換にかかる相場費用

排水枡の交換にかかる費用相場は、1か所につき3~4万円です。
複数箇所を同時に交換することで、費用を抑えられるケースもあります。
ただし、かかる費用は排水枡周辺の環境によって変動します。たとえば、排水枡周辺がコンクリートで固められている場合には、交換費用に加えてコンクリート除去・修復費用が必要です。

10、排水マスの天敵?

以前住んでいた戸建住宅で、トイレが流れなくなったことがありました。
当然固形物がつまったものと思い、つまりを取る道具で便器の中から届く範囲で管の清掃を試み、つまりがなくなったようだったので再度水を流してみましたがやはり流れません。
その後何度トライしても同じだったので外の排水マスを見てみることにしました。
マスの蓋を開けると、驚いたことに近くに植わっていた植木の根がマスの中で伸び放題になっているではありませんか。それに固形物や紙の残骸などが絡み付いて管のほとんどを覆ってしまっていました。これでは排水が流れるわけがありません。

古い住宅で老朽化したコンクリート製の排水マスの隙間から地中に汚水が染み出し、まわりの土壌を肥沃にしていたのですね。まさに「肥やし」をやっている状態です。それで植木の根が伸びたというわけです。
マスの中で伸びた根っこをすべて取り除き、もう一度トイレを流してみると今度は気持ち良く流れました。また同じことが起きないように、排水マスの近くの植木も別の場所に移動しました。

戸建住宅ではこんなことも起こるので、トイレからの排水が合流する排水マスとその周囲は特にチェックを厳しくしたほうがいいかもしれませんよ。

11、排水枡は定期的にメンテナンスを!

排水枡は、定期的なメンテナンスが欠かせません。
できれば1年に1回程度、排水枡に蓄積した油やゴミをすくい取り、高圧洗浄機などで排水管の中まできれいにすることが理想です。

排水枡と排水管の清掃は、自分で行う方法もありますが、配管を傷つけてしまったり掃除が不十分になったりすることもあるので、専門の業者に依頼することをおすすめします。

住宅の外部にあり、普段はなかなか気にかけることが少ない排水枡ですが、メンテナンスを怠らず清潔に使い続けましょう!

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