ウォシュレットの故障7パターンと対処法!修理費用目安は2~8万円

今や一般家庭の約8割に普及している※ウォシュレット(温水洗浄便座)。快適なトイレライフになくてはならないものだけに、不具合や故障が起きると困りますよね。

この記事では、ウォシュレットのトラブル時の主な症状と、その対処法を紹介します。故障を自分で修理できるかどうかや、ウォシュレットを買い替えるタイミングなども分かるので、故障してもあわてず落ち着いて対処できます。

ウォシュレットが故障して困った時やウォシュレットを買い替えるべきか迷った時に、ぜひ参考にしてください。

※参考:
統計からみる温水洗浄便座の普及(日本レストルーム工業会)

ウォシュレット不具合・故障の症状と対処法

ウォシュレットの故障が疑われる症状とその対処法を以下にまとめました。

電源が入っていないなど、故障以外の原因でうまく作動しないこともあります。「ウォシュレットが壊れた!」と決めつけず、落ち着いて対処することが大切です。

ここに書かれた対処法を試しても不具合が改善しない場合は、修理業者に修理を依頼しましょう。

ウォシュレットから水漏れがする

ウォシュレット

ウォシュレットの不具合・故障が疑われる症状で多いものが、水漏れです。
どの部分で水漏れしているかによって原因が異なるので、水漏れ個所を特定した上で対処法を確認しましょう。

ノズルの水漏れ

使用中でないときに、ノズルからポタポタと水が垂れるケースです。一時的で少量の水漏れであれば、ノズルの洗浄機能による排水や洗浄水が温まるまでの排水など、正常な動作である場合が多いです。

ノズルからの水漏れが続く場合は、以下の原因と対処法が考えられます。

1.センサーのエラーや一時的な誤作動

ウォシュレットの赤外線センサーが正常に作動していないケースです。人の動きを感知して洗浄水を流すセンサーがエラーを起こすと、不必要な時にも水が漏れ出ることがあります。エラーをリセットするには、電源プラグをいったん抜いてみましょう。10秒ほど待ってからプラグを差し込んでみると、改善する場合があります。
また、直射日光やウォシュレット本体のセンサーに付着した汚れなどによって誤作動を起こすケースもあります。トイレの日当たりやセンサー部分の汚れも確認しましょう。

2.洗浄ノズルの詰まり・故障

ノズルの内部や周辺の部品の劣化により、洗浄水が完全に止水できなくなっている可能性があります。
メーカーや製品によっては部品を取り寄せてDIYで交換できる場合もあります。しかし、原則としてはメーカーや修理業者に修理を依頼する必要があります。

給水ホースとその接続部分からの水漏れ

トイレの止水栓からウォシュレット本体までをつないでいる給水ホースで水漏れが発生している場合、以下の原因が考えられます。

1.給水ホースと止水栓、またはウォシュレット本体がしっかり接続されていない

給水ホースの接続がゆるんでいる場合があります。モンキーレンチ※を使って接続部品をしっかり締め直せば改善します。
※モンキーレンチ:ボルトやナット(ねじの一種)を締めたり緩めたりするために使用する工具

2.給水ホース内のパッキンの劣化

前項で試した方法でも改善しない場合、給水ホースの破損や、ホース内部のパッキンが劣化している可能性があります。
給水ホースを外し、ホース自体が破損している場合は交換します。ホース本体は異常がなく工具を使っての作業に自信がない場合や、給水ホースを取り付けるための部品が破損している場合は、ウォシュレットのメーカーやトイレの修理業者に修理を依頼しましょう。

止水栓

給水フィルター付近からの水漏れ

給水フィルターが原因で水漏れしている場合もあります。
給水フィルターとは、止水栓の内部にあり、ゴミや異物がウォシュレット本体に入らないように取り除くための部品です。ストレーナーと呼ばれることもあります。
この給水フィルターが汚れていると水が正常に流れず、給水フィルターと給水ホースのつなぎ目から水が漏れるのです。
給水フィルターを外してゴミを取り除くと、水漏れが改善する場合があります。
給水フィルターの取り外し方はメーカーや製品によって異なるため、製品の取り扱い説明書を確認してから行いましょう。

ウォシュレット本体側面からの水漏れ

ウォシュレット本体の側面から水漏れしている場合、内部の「バルブユニット」という部品が破損・劣化している可能性があります。
ウォシュレット本体を分解しなければ交換できないので、家庭での対応は困難です。
メーカー、もしくは専門業者に修理を依頼しましょう。

ノズルから水が出ない、水の出が悪い

ウォシュレットのノズル

洗浄ノズルから水が出ない場合や水の出が悪い場合に考えられる原因と対処法は以下のとおりです。

1.ノズルの汚れ

ノズルに付着した汚れで穴が詰まり、水が出ない場合があります。
掃除するためにはノズルを引き出す必要があります。メーカーや機種によって操作方法が異なるため、取り扱い説明書に従ってノズルを引き出してください。
ノズルやその周辺に付着した汚れを濡らした雑巾やトイレ掃除シートなどでふき取ります。こびりついた汚れはブラシなどでこすって落としましょう。
力を入れ過ぎてノズルを破損させないように注意してください。

2.止水栓が閉まっている

ウォシュレットの掃除の際などに止水栓を締めて、そのままにしていないでしょうか。
止水栓を緩め、適度に水が出るように調節しましょう。止水栓は、マイナスドライバーで左方向に回すことでゆるめることができます。

3.給水フィルターが詰まっている

給水フィルターが詰まっているためにウォシュレットに水が供給されないと、ウォシュレットの水の出が悪くなったり水が止まったりします。
ゴミを取り除くなど、給水フィルターの掃除をしてみましょう。

温水が出ない

冷たい

ノズルから出る洗浄水が冷たいままで温水が出ない場合、以下の原因が考えられます。

1.ウォシュレットの設定で温水機能が「切」になっている

温水設定を切っていたりタイマー節電機能が作動していたりしているかもしれません。設定を確認してみましょう。

2.つづけての使用などで温水が切れた

ウォシュレットの水を温める方式には、使用の度に水を温める「瞬間式」と、温水を作ってためておく「貯湯式」があり、貯湯式のウォシュレットでは使用が続くと温水が切れることがあります。
しばらく待てば温水が出るなら、ウォシュレットは正常に作動しています。

3.ウォシュレット本体の故障

本体の設定や温水切れでない場合、ウォシュレット内部の故障が考えられます。
ウォシュレット本体の修理は家庭ではできないため、修理や買い替えを検討しましょう。

ノズルからの水が止まらない

ウォシュレットのノズル

ウォシュレットを作動させてから水が止まらない場合、電気系統のトラブルが起こっている場合が考えられます。
この場合は、電源を切ってみたり電源プラグを抜いたりして様子を見てみましょう。しばらく待ってからプラグを差し電源を入れると、正常に戻ることが多いです。
この作業をしても水が止まらない場合は、メーカーや専門業者に修理を依頼しましょう。

ウォシュレットが動かない

ウォシュレット

ウォシュレットが動かない場合、まずは本体の電源ランプが点灯しているかを確認してみましょう。

本体の電源ランプが消えている

本体の電源ランプが消えている場合は

  • コンセントとプラグが接続されていない
  • スイッチが切れている
  • ブレーカーが落ちている

などの原因が考えられます。
トイレ掃除をするときに電源を切ってそのままにしていた、などのことが意外と多いものです。プラグを差し込み、スイッチを入れてみましょう。

コンセントにもプラグにも問題がないのに本体の電源ランプが点灯しない場合、通電していない可能性があります。

停電の場合は、通電するまでしばらく様子を見ましょう。

ウォシュレット本体の電源は点灯している

ウォシュレット本体の電源が点灯しているのに操作をしてもウォシュレットが動かない場合、以下の原因が考えられます。それぞれの対処法とあわせて確認してください。

1.切表示ランプ(漏電表示ランプ)が作動している

多くのウォシュレットでは、漏電を防ぐ機能を持つ保護プラグが採用されています。
何らかの理由で保護機能が作動したり、掃除などで誤ってテストボタン(切ボタン)※を押したりすると、ウォシュレット本体への通電が切れます。
テストボタンの横にある入ボタン(リセットボタン)を押すと、解除され、ウォシュレットが使用できるようになります。
なお、リセットボタンを押してもすぐに切ボタンが作動して使用できない場合は、電気系統の不具合が生じている可能性があります。その場合は速やかに修理業者に修理を依頼しましょう。
※テストボタン(切ボタン):漏電保護機能を持つプラグで、漏電防止機能をテストするために設置されているボタン。

2.リモコン※の電池切れ

多くのウォシュレットでは壁リモコンの電池が切れる前に表示部分にお知らせマークが出たりランプが点滅したりしますが、気付かずに電池が切れることもあります。壁リモコンの電池を入れ替えましょう。
※リモコン:ウォシュレットを操作するボタンが並んだパネルのこと。本体と一体型の「袖リモコン」と、壁に設置されている「壁リモコン」の2種類がある。

3.壁リモコンの信号送信部、またはウォシュレット本体の信号受信部が遮蔽されている

ゴミの付着などが原因でリモコン信号の送受信が遮られると、壁リモコンで操作をしてもウォシュレットが動かなくなります。
リモコンとウォシュレット本体の信号送受信部分がゴミや雑巾などで遮られていたら取り除きましょう。

4.ウォシュレットがしっかり取り付けられていない

トイレに後付けできるタイプのウォシュレットは、しっかり装着できていないために電源が入っていても作動しない場合があります。
カチッという音がするまでしっかりはめ込んでいるか確認してみてください。

便座が冷たい

便座

便座が冷たい場合、以下の原因が考えられます。

1.便座の温度設定が間違っている

便座を温める設定を「切」にしていたり、設定温度を低くし過ぎたりしているかもしれません。また、節電モードになっていてウォシュレットが作動していない可能性もあります。ウォシュレットの温度設定を確認してみましょう。

2.着座センサーが作動していない

便座カバーや幼児用便座などを設置しているために便座のセンサーが作動しないことがあります。便座のカバーや上に置いてあるものを外して、正常に作動するかを確認しましょう。

上の確認をしても便座が冷たい場合はウォシュレット内部の故障の恐れがあります。
メーカーもしくは専門業者に修理を依頼してください。

便座ががたつく

ウォシュレット

便座ががたついたりずれたりする場合の原因と対処法は以下の通りです。

1.便器本体の便座を固定する部品がゆるんだり破損したりしている

ウォシュレットを便座に固定するための部品がゆるんだり破損したりしているために、便座ががたついている可能性があります。
ボルトがゆるんでいるならドライバーでしっかり締めましょう。破損が確認できたら、使用しているウォシュレットの機種に合う部品を取り寄せ、交換します。
ただし、部品もねじも機種に適合するものでないと使用できない点に注意が必要です。

2.ウォシュレット側に破損した箇所がある

ウォシュレットを便器本体に取り付けるためのツメが折れたり、付け根の部分が割れたりしているために便座ががたついている場合があります。
この場合は自身での修理はできないため、メーカーもしくは専門業者に修理を依頼してください。

ウォシュレットの故障、自分で修理できる場合とできない場合

ウォシュレットの不具合や故障はさまざまな部位で起こり、家庭では対処できないことも多いです。
ここでは、ウォシュレットの故障や不具合が生じた時に自分でなおせる場合と、メーカーや修理業者に依頼したほうがいい場合を紹介します。

自分でできるウォシュレットの修理

レンチ

自分でできるウォシュレットの修理はとても限られています。原則として、電気製品であるウォシュレット本体の破損や内部の電気系統の故障が疑われる事例では、DIYによる修理は推奨されていません。

DIYに慣れているかどうかによっても異なりますが、家庭でできる修理は以下に限られます。

  • メーカーが家庭での交換を認めている部品の交換
  • ゆるんだネジや接続部品をモンキーレンチなどで締め直す作業

給水フィルターなど、家庭で交換可能な部品は製品の取扱説明書に掲載されているので確認してみましょう。

業者に依頼したほうがいいウォシュレットの修理

業者

ウォシュレット本体の破損や、ウォシュレット内部の電気系統の不調が疑われる事例は、家庭での修理の対象外です。

ウォシュレットの修理は、原則としてメーカーに依頼するのがおすすめです。TOTOやリクシル、パナソニックといった大手トイレメーカーには、自社商品の修理に必要な工具や部品や工具などが揃っています。

自社商品の構造や特性も熟知しているので、安心して修理を任せられます。

一方で、修理費用を節約するために自身で修理したいと考える人もいるでしょう。実際、ネットショップなどで専門業者向けの修理用部品を入手すれば、修理は不可能ではありません。しかし、ウォシュレットの修理は、一般の人が工事をすることを想定していないため、くわしい作業手順が公開されていません。不慣れな修理でかえって製品を破損させてしまうこともあるでしょう。

電気製品であるウォシュレットは、完全な状態で使用しなければ感電・漏電の恐れもあります。ウォシュレット本体やウォシュレット内部の修理は無理をせず、メーカーや専門業者に任せましょう。

ウォシュレット修理の費用相場

トイレと電卓

ウォシュレットの修理費用は、破損・故障している部位によって異なります。
以下は、ウォシュレット修理にかかる費用の目安です(部品代、出張代含む)。
ただし、メーカーや機種、故障の度合い、修理する業者によっても異なるので、正確な修理費用はメーカーや業者に確認をしてください。

症状 費用目安
ノズルの不調 20,000~60,000円
ウォシュレット本体からの水漏れ 20,000~50,000円
洗浄水の温度が低い・冷たい 20,000~45,000円
便座が温まらない 20,000~75,000円
リモコンの故障 15,000~50,000円
電源が入らない 20,000~55,000円

ウォシュレットを買い替えたほうがいい場合と買い替えのメリット

ウォシュレットは安い製品ではないので、できるだけ長く使い続けたいですよね。
しかし、場合によっては買い替えた方がいいこともあります。
ウォシュレットを買い替えたほうがいい場合と、買い替えるメリットを紹介します。

こんな場合は買い替えがおすすめ

業者

ウォシュレットを購入してから10年以上経過していて、故障や不具合が生じたら、買い替えをおすすめします。

ウォシュレット(温水洗浄便座)は製造年から10年間が安全に使用できる期間(設計上の標準使用期間)とされています。使用条件にもよりますが、10年以上経過したウォシュレットは安全性に懸念があるのです。

また、修理に必要な部品は、製品の生産終了から10年経過するとメーカーに在庫がない場合も多く、修理が不可能なことも多いです。
メーカーや機種によっては、10年経過したウォシュレットでは要点検表示のランプが点滅することもあります。

不具合や故障が生じた場合だけでなく、問題なく使用できているウォシュレットも、10年を経過したら買い替えの検討を始めましょう。

※参考:
11月は製品安全総点検期間月間です!(経済産業省)

ウォシュレットを買い替えるメリット

笑顔の男性

ウォシュレットを買い替えるよりも修理するほうが安い場合、買い替えるのがもったいなく思えますよね。

しかし、ウォシュレットを買い替えると以下のメリットがあります。

1.自動お掃除機能や汚れがつきにくい加工など、最新の技術でトイレ掃除の手間が減らせる
2.新しい機種は省エネ機能も高くなっているので、電気代の節約も期待できる

とくに、温水を作って貯めておく「貯湯式」のウォシュレットは電力消費量が大きいため、使用する都度お湯を沸かす「瞬間式」のウォシュレットに買い替えることによる節電効果は大きいです。

また、古いウォシュレットは複数の場所で劣化が進行している恐れがあるため、「修理が1回で終わらず何回か続き、買い替えたほうがお得だった」ということもあります。

新しいウォシュレットへの交換は一見高額に思えますが、古いウォシュレットの修理代や電気代も踏まえて検討することをおすすめします。

ウォシュレットを長持ちさせる方法

ウォシュレットを修理して使い続ける人も、新しく買い替える人も、できるだけ長く使い続けたいものですよね。
ウォシュレットを長持ちさせる方法として心がけたいのが、日頃の掃除と定期点検です。掃除頻度の目安などを紹介するので参考にしてください。

お掃除

掃除用具

日頃の掃除とお手入れが、ウォシュレットを長持ちさせる一番のポイントです。
ウォシュレット本体や便器は、こまめにお手入れをしましょう

  • 電源プラグにホコリが溜まると電気がショートする原因となり危険です。1カ月に1回程度、コンセントからプラグを抜いて乾いた布でホコリや汚れをふき取りましょう。
  • ノズルは月に1回の目安で、水で濡らした柔らかい布で掃除をし、汚れを落としましょう。
  • 給水フィルターのお手入れができるタイプであれば、半年に1回、もしくは水の勢いが弱くなったと感じた時にフィルターのお手入れをしましょう。

定期点検

業者

ウォシュレット本体や給水ホースに水漏れの兆候がないかどうかや、リモコンの電池切れなどは、1年に1回程度確認をしましょう。
また、3~5年おきにメーカーの有料点検を依頼するのも一つの方法です。一般の人は分解できない製品の内部まで点検してもらえるので、安心してウォシュレットを使い続けることができます。
点検費用はメーカーや機種にもよりますが、1~2万円前後です。

まとめ

ウォシュレットの不具合や故障は、自分で対応できる場合とメーカーや修理業者に依頼すべき場合があります。不具合が起こっている部位や症状を確認し、DIYでの対応が難しい場合は無理をせずプロに修理を依頼しましょう。

また、古いウォシュレットでは買い替えも含めて対応を検討することもおすすめします。

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