散水調査が雨漏り調査に必要な理由と散水調査でも不明な雨漏りの原因

雨漏り修理で大切なことは、雨漏り箇所を特定することと適切な修理を行うことです。雨漏りの原因を特定するための調査にはさまざまな方法がありますが、必ずしなければならないのが「散水調査」です。

今回は「散水調査」の必要性や相場、メリット・デメリットについてくわしく説明します。万が一雨漏りが起きたときも迅速に対応し、優良な業者に依頼できるように備えましょう。

散水調査について

雨漏りの原因箇所を特定するには「散水調査」が効果的です。

散水調査とは

屋根や外壁などの穴や割れ目が浸入口となり、建物内へ雨水の浸入することで雨漏りが発生します。雨漏りを修理するには、まず浸入口を特定することが重要です。

「散水調査」は、雨漏り箇所を特定する調査方法の1つです。ホースなどを使って雨漏りが疑われる箇所に水をかけ、実際の雨の状況を再現することで雨漏りの原因を特定します。

散水調査のメリット

散水調査には、さまざまなメリットがあります。

さまざまな種類の建物の調査ができる

散水調査は鉄筋や木造、コンクリートなどさまざまな種類の建物の調査が可能です。

ほかの調査方法に比べて費用が安い

散水調査に必要なのはシャワーホースと水道水だけで、水以外の原材料費がかかりません。他の雨漏り調査に比べて、費用を抑えられる可能性が高いです。

雨漏りを再現できた場合は原因を特定できる可能性が高い

散水調査は実際に水を流して、雨漏りを再現する調査方法です。雨漏りが再現できた場合は、雨漏り箇所を突き止められる可能性が高いといえます。

散水調査のデメリット

雨漏りの原因を特定するのに効果的な「散水調査」ですが、デメリットもあります。

職人に技術力が求められる

散水調査は「ただ単に水をかければいい」わけではありません。水量や水の強さ、かける向きなどさまざまな雨の降り方を想定して水をかけ、雨漏りをチェックするのです。
調査する人の経験や技術力に左右されやすい調査方法といえます。

調査に時間がかかることもある

散水調査は、原因箇所がある程度特定できていれば30分ほどで調査可能です。
しかし、原因が特定できない場合は、いろいろな水のかけ方を試す必要があり、半日以上かかるケースもあります。

水道代が別途必要

基本的に散水調査は、調査する家の水道を使用して行います。散水調査にかかる費用とは別に水道料金が必要です。

水道料金は調査時間によって変わるため、調査に長い時間がかかるほど料金は高くなります。

雨の日は調査できない

散水調査は天候に左右されます。雨の日は調査ができません。

相場

散水調査の相場は、100,000~150,000円ほどです。足場を設置する場合は、さらに100,000円ほどかかります。

調査時に使用する水道料金も別にかかります。

散水調査が必要な理由!散水調査をしないとどうなる?

雨漏りバケツ女性

雨漏りをしっかり修理するためには、はじめに原因を特定することが重要です。
散水調査は雨を再現して、雨漏り箇所を突き止める調査方法です。雨漏りが再現できれば、雨漏り箇所を特定できる可能性が高まります。

散水調査をせずに雨漏り修理をすることは、はっきりと原因が特定できていないのに工事を始めるのと同じです。せっかく修理をしても雨漏りが直らなかったり、すぐに再発したりする可能性があります。

散水調査が書かれていない雨漏り修理の見積もり書は危険?

見積書と電卓と家

雨漏り修理業者と契約する前に必ず見積もり依頼をして、見積もり書を出してもらいましょう。見積もり書は金額だけではなく、工事内容もくわしくチェックすることが大切です。

雨漏り修理で重要なのは、「原因を特定すること」と「適切な修理を行うこと」です。
雨漏りの原因を特定するためには、散水調査が欠かせません。見積もり書に「散水調査」と記載されているか確認しましょう。

どのような雨漏り調査を行うか記載されていない場合は、目視だけの手抜き調査をする可能性もあります。「散水調査」と記載されていない見積もりを出す業者とは契約しない方がいいでしょう。

散水調査で再現できない雨漏り要因(原因)

台風イラスト

雨漏りの原因を突き止めるためには散水調査が必要ですが、散水調査でも雨漏りの原因を特定できないケースがあります。

台風時のみの雨漏り

猛烈な台風のときに限り発生する雨漏りの場合は、通常の散水調査では再現できません。水をまくだけでは再現できない横向きの強い雨や地面から跳ね返った雨水なども影響して、
雨漏りするからです。

台風時のみ雨漏りが発生する場合は、家の構造の中でも雨が入り込みやすい換気扇や通風口から雨漏りしている可能性があります。

断熱材が雨水を吸収する場合

浸入した雨水を、家の内部にある断熱材が吸収していることがあります。断熱材が雨水を吸収する場合は、散水調査で浸入した水の経路や出口が特定できません。

断熱材が雨水を吸っている可能性がある場合は、建物内の温度差により雨漏り箇所を特定する「赤外線サーモグラフィー調査」も散水調査と同時に行うことをおすすめします。

オーバーフローが原因の雨漏り

通常、屋根から流れ落ちた雨水は、雨樋(あまどい)やドレン(排水口)を伝って地上や下水に排出されます。
しかし、雨樋が腐食したりドレンが汚れで詰まったりすると、上手に排水できずにバルコニーやベランダ・屋根に水があふれる「オーバーフロー」が起こります。
オーバーフローが起きている場合は散水調査ではなく、オーバーフローを解消するメンテナンスが必要です。

雨漏りは住まいのさまざまな場所から発生する可能性があります。

雨漏りが起こりやすい場所についてくわしくは、次のコラムをご参照ください。

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その他の雨漏り調査の方法

雨漏りの調査方法は「散水調査」以外にもさまざまな種類があり、調査方法によって特徴や予算が異なります。

雨漏りの調査方法についてくわしくは、次のコラムでチェックしてください。

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雨漏りの被害

雨漏りは屋内の家具や設備を濡らすだけではなく、建物の基礎部分や住む人の健康にも被害をもたらします。雨漏りが発生したとき放置することのないように、雨漏り被害の恐ろしさを知っておくことは非常に重要です。

雨漏りの被害の深刻さについては、次のコラムで確認しましょう。

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雨漏り診断は業者選びが大切

雨漏り修理は原因を特定することが難しく、工事も技術力が求められます。一度の修理で直らなかったり、再発したりすることがあるのです。

急に雨漏りが発生したら焦ってしまい、すぐに対応できる業者と契約してしまいがちです。しかし、雨漏り修理は、どの業者に依頼してもいいわけではありません。

急いで業者を選んだ結果、修理をしても雨漏りを繰り返し、かえってお金も時間もかかるケースもあります。豊富な経験と高い技術力が求められる雨漏り修理は、実績のある優良な業者に依頼することが重要です。

雨漏りの調査内容と相場については、以下のサイトでくわしく説明します。

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雨漏り修理を任せられる業者の見分け方

作業着男性バインダー

雨漏り修理は、以下に紹介するような信頼できる業者と契約しましょう。

「絶対に雨漏りが止まります」と断言しない

雨漏り修理は、難しい工事です。
雨漏りの原因を特定するには、経験や技術力・ひとつひとつのていねいな作業が必要です。たとえ経験豊かなベテラン職人でも、雨漏り修理後に再発するケースもあります。

経験のある職人は雨漏り修理の難しさを知っているので、「絶対に雨漏りが止まりますよ」とは言いません。
雨漏りが再発したときにどのような対応をするか説明してくれる業者の方が、親身で信頼できる業者といえます。

散水調査をきちんとしてくれる

散水調査は一見簡単に思えるかもしれませんが、誰でもできる調査ではありません。技術力や経験がなければ、雨漏りを再現することは不可能です。

高圧で水をかけたり、大量に水をかけたりすれば、雨漏りしていない箇所からも屋内へ大量の水が流れ込む恐れもあります。

屋根に上がって調査してくれる

雨漏りは屋根や外壁にできた小さな穴やひび割れから起きることもあり、特定するのが難しい作業です。まずは屋根に上がらなければ、調査が始まりません。

屋根にも上がらずに目視だけで状況を判断して、見積もり書を出す業者も存在します。いい加減な仕事をする業者と契約してはいけません。

雨漏りの原因や場所、修理方法を説明してくれる

雨漏りを修理するためには原因を特定し、きちんとした修理を行う必要があります。
どこから雨漏りしていてどのような工事を行うのか、きちんと担当者が説明できるか確認しましょう。

くわしい説明がない場合は、原因を突き止められていなかったり、自信がなかったりする可能性があります。

質問に対してていねいに答えられるかもチェックしましょう。誠実な対応と知識の豊富さを見極めるための大切なポイントです。

修理後のアフターフォローがある

雨漏り修理は難しい作業であるため、修理後に再発する恐れがあります。
修理しても直らなかったり再発したりした場合に、対処してもらえるかどうかが重要です。

契約前には、どのようなアフターフォローや保証が受けられるのかもしっかりチェックしておきましょう。

雨漏り診断士の資格がある

優良な業者を見分ける目安の1つとして、「雨漏り診断士」の資格を持っていることもポイントです。
「雨漏り診断士」とは、NPO法人雨漏り診断士協会から、雨漏り診断の知識を有すると認められた人が取得できる民間資格です。

実務経験が豊富で雨漏り診断士の資格をもっている職人は技術力があり、勉強熱心で知識も豊富にあると期待できます。

資格の有無は業者のHPやチラシを確認したり、直接電話や本人へ尋ねたりするといいでしょう。

イエコマの屋根・雨漏り診断

住まいのトラブルを解決するエキスパート「イエコマ」では、「屋根・雨漏り診断」を承っております。

雨漏り診断士の資格を有する職人が調査を行い、万が一雨漏りが再発した場合もアフターフォローがしっかりしているので、安心してお任せください。
現在雨漏りにお悩み中の方や、住まいが雨漏りしているかもしれないと不安な方は、どうぞお気軽にイエコマへお問い合わせください。

まとめ

今回は雨漏りの調査方法の1つである「散水調査」についてくわしく説明しました。

雨漏りを再現することで原因箇所を突き止めていく散水調査は、雨漏り修理に欠かせない調査方法です。しかし、経験と技術力に左右される調査方法なため、業者に依頼するときは注意が必要となります。実績豊富で誠実な仕事をする業者かどうか見極めることが重要です。

万が一、雨漏りが発生したときは業者へ見積もり依頼を行い、きちんとした散水調査を行う優良な業者と契約しましょう。

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