雨漏り調査の費用|調査方法ごとに解説

自宅が雨漏りしているような兆候が出てきたら、早めに雨漏り調査をしておく必要があります。
雨漏り調査は、素人が自分で行うのは難しいため、業者に相談するのが一般的です。

ただ、業者のなかには優良業者だけでなく、いい加減な業者もいます。信頼できる業者なのか見極めるには、調査方法や相場について把握しておかなければなりません。

ここでは、雨漏り調査の費用を方法ごとに解説していきます。優良な業者を探す際にぜひ役立ててください。

目視調査

目視調査

目視調査は、雨漏り調査のなかでも、もっとも簡単な調査方法です。具体的にどのようなことをするのか、相場はいくらくらいなのか見ていきましょう。

専門業者のスタッフが実際に見て調査する

目視調査では、専門業者のスタッフが自宅を訪問して、雨漏りが疑われる箇所を実際に見てくれます。屋外から外壁を見て、亀裂が入っている箇所やコーキングの劣化具合などをチェックすることが多いです。
コーキングとは、サッシ周りや外壁の目地などに埋め込まれているもので、建材間の隙間を埋める役割を果たしているものです。
屋根の上にも上って雨漏りしていそうな箇所がないかどうか目で見て調べます。

原因の特定は難しい

目視調査は、特殊な道具などを使わないので簡易的です。そのため、目視調査だけで雨漏りの原因をはっきりと特定するのは難しいです。

ただ、それでも雨漏りの疑いが強い箇所を絞り込むことはできます。そのため、他の調査方法の下準備として行われることが多いです。

目視調査の相場

目視調査の費用は、高くても3万円ほどです。
目視調査のみ無料で行っている業者も多いです。

業者が「雨漏りの無料調査」といった場合には、そのほとんどが目視調査のことを指しています。

散水調査

散水調査

散水調査は、雨漏り調査の方法のなかでもオーソドックスな調査方法で、目視調査の後に行うことが多いです。
散水調査について見ていきましょう。

実際に水をかけて調査する

散水調査は、雨漏りが疑われる箇所に実際に水をかけて行う調査方法です。雨漏りの原因箇所に水がかけられれば、雨が降っているときの状態を再現できます。

水をかけたときに、室内で雨漏りしているのを確認できれば、雨漏りの原因箇所を具体的に特定できるでしょう。

散水調査の相場

散水調査でかかる費用は、水をかける範囲や場所によって差がありますが、相場は5万~20万円程度です。

水をかけるときには、多くの業者がシャワーホースなどを使用して行います。

仮設足場が必要な場合

相場は1平方メートルあたり1,200円程度です。

散水調査を行う箇所が2階の外壁などの場合には、仮設足場も必要になることが多いです。その場合、仮設足場を組むための費用もかかります。

発光液調査

発光液調査

散水調査だけでは、雨水の浸入経路を特定できない場合もあります。そのようなときに行うのが発光液調査です。
どんな調査方法なのか見ていきましょう。

発光塗料で雨水の浸入経路を特定

発光液調査では、雨漏りの原因箇所と思われるところから、発光塗料入りの液体を流し込みます。この発光塗料は、紫外線を当てると光る性質を持つものです。

発光液を流し込んでからしばらくすると、雨水の浸入経路と同じ道筋をたどって流れていきます。室内まで発光液が到達してから紫外線を当てて、発光液を光らせることで、雨水の浸入経路を特定するやり方です。

この方法は、雨漏りしていると疑われる箇所が複数ある場合によく用いられます。

散水調査と併用することが多い

発光液調査を行う際には、雨水の浸入箇所をある程度は絞り込めていなければなりません。そのため、先に散水調査を行ってから発光液調査も行うケースが多いです。

発光塗料は数日で発光しなくなる

発光液調査を行う上で、「色がずっと残るのではないか」と気にする人もいるでしょう。しかし、その心配はありません。
発光塗料は、紫外線を当てて光らせてから数日経過すれば、発光しなくなります。

発光液調査の相場

発光液調査は12万~25万円程度かかります。
散水調査よりも費用がやや高めの調査方法ですが、精度も高いです。

赤外線サーモグラフィー調査

赤外線サーモグラフィー調査は、赤外線カメラを使用して調査する方法です。どんな仕組みなのか見ていきましょう。

赤外線調査

温度の変化で雨漏り箇所を特定する

高感度の赤外線カメラで建物を撮影することで、建物内部の温度変化を視覚的に見ることができます。雨漏りで雨水が屋根や外壁から浸入している場合には、浸入経路付近で大きな温度変化が起こるのです。
そのため、温度変化が激しい箇所から雨水が浸入していると特定できます。

どんな箇所で効果的か

赤外線サーモグラフィー調査は、屋根や壁の内部に断熱材が入っている箇所で効果的です。雨水が浸入しても断熱材が雨水を吸い込めば、室内からはほとんど兆候を確認できません。
しかし、赤外線サーモグラフィーで温度変化を調べることで、簡単に発見できます。

三脚を使用して横方向から撮影するため、サッシからの雨漏りを調査する際にも効果的です。
ただ、撮影の際に壁から5メートル程度離れる必要があり、住宅密集地域では難しい場合もあります。

散水調査と併用して行うこともあり

赤外線サーモグラフィー調査は、散水調査がメインの調査の場合に補助的に行うこともあります。
屋根や壁の内部に断熱材が入っている箇所の場合、散水調査を行っても断熱材が水を吸います。そのため、雨漏り箇所を特定できないことが多いです。

そのような箇所に赤外線サーモグラフィー調査を行うことで、雨漏り箇所を特定しやすくなります。

赤外線サーモグラフィー調査の相場

20万~35万円程度です。
費用が高めですが、断熱材が入っている箇所で雨漏りの疑いがあれば、利用してみましょう。

香料調査

香料調査は香料を使用し、その香りで雨漏り箇所を特定する調査方法です。
どのようなやり方をするのか見ていきましょう。

室内で香料を混ぜたガスを放つ

香料調査とは、調査用のガスに香料を混ぜて、屋外の雨漏りが疑われる箇所でガスを放つ調査です。その箇所から雨漏りしているのであれば、ガスも室内に入っていきます。

室内でも香料の香りが確認できれば、ガスを放った箇所から雨漏りしていることが確定できます。

香料調査の相場

15万~35万円程度かかります。
高額ですが、実際に家を濡らさずに調査できるのがメリットです。

近隣に住宅が密集していて、赤外線サーモグラフィー調査が難しい場合などに行われることがあります。

雨漏り調査はなぜ必要か

雨漏りはどの方法も高額な費用がかかります。なぜ雨漏り調査が必要なのか、疑問に思っている人も多いでしょう。
雨漏り調査が必要な理由を確認していきましょう。

雨漏りの原因を突き止めるため

雨漏りの修理をする際には、原因特定が必須です。どこから雨水が浸入し、どんな経路を通っているのか、はっきりさせなければなりません。

はっきりと原因特定をせずに修理しても、雨漏りが直らない可能性が高いです。

現在兆候が現れている箇所だけとは限らない

雨漏りの兆候が現れていれば、雨漏りの原因箇所も目星がついていることもあるでしょう。調査しなくてもよさそうだと思う人もいるかもしれません。

しかし、雨漏りは複数箇所が原因で起こることも多いです。現在兆候が現れている箇所のみ修理しても、改善しない可能性もあります。

きちんと修理するには、すでに兆候が現れている箇所以外でも原因がないかどうか、調べなければなりません。

雨漏りではない場合も

室内に水が入ってくると、すぐ雨漏りだと疑う人が多いですが、雨漏り以外のことで床などが濡れることもあります。
たとえば、排水管の破損などが原因で起こる水漏れなどが多いです。

雨漏りの放置が二次被害を引き起こすかも

雨漏りの兆候はあるものの、あまりひどくない場合には、放置する人も多いです。
しかし、雨漏りを放置すると、シロアリやダニなどの二次被害を引き起こすこともあります。

雨漏りの箇所によっては、感電や火災につながることもあるため、早めに修理しておかないと危険です。

雨漏りの二次被害について、くわしくはこちらに掲載しています。

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いい加減な業者に当たってしまうことも

夜行チョッキの男性

雨漏り調査を行っている業者のなかには、いい加減な業者もいます。たとえば、十分な調査技術がない業者や、手抜きをする業者などです。

あまり深く考えずに業者を選ぶと、劣悪な業者に当たるかもしれません。

では、いい加減な業者に依頼してしまった場合のリスクと、それを避ける方法について見ていきましょう。

手抜きをする業者に依頼するとどうなる?

手抜きをする業者に依頼すると、次のようなトラブルがおこります。

別の業者に改めて依頼することになる

手抜きをする業者は、雨漏りの原因をきちんと特定できる技術を持ち合わせていません。そのため、雨漏り調査を行っても、雨漏りの原因がはっきりと分からない場合も多いです。

また、雨漏りの原因を誤判定する可能性もあります。そうなると、修理を行っても雨漏りが直りません。改めて別の業者を探して依頼することになります。費用も二重にかかるでしょう。

修理するのが遅くなってしまう

雨漏りを発見したら、早めに修理した方が費用も安く済みます。遅れれば遅れるほど、状態がひどくなり、費用も高くなるでしょう。

しかし、最初に十分な調査技術を持ち合わせていない業者に調査を依頼してしまうと、後から別の業者に再び依頼することになるので、修理が遅れます。

業者選びでチェックしておくべきポイント

手抜きをする業者を避けるために、チェックしておくべきポイントを見ていきましょう。

相見積もりをする

最初に目についた業者に依頼して、良さそうだと思ったらすぐ、そこに申し込む人が多いです。
しかし、1つの業者しか見ていないと、あまり良くない業者に当たるかもしれません。

それを避けるには、なるべく複数の業者に相談して相見積もりをとっておきましょう。複数の業者を比較することで、ダメな業者なのか優良業者なのか分かりやすくなります。

費用が相場とかけ離れていないかどうか

手抜きをするような業者は、費用が相場とかけ離れているところが多いです。不当に高すぎるところや、逆に怪しいくらい安すぎるところもあります。

安すぎるところだと、後から追加費用がかかるような場合もあるため、注意が必要です。

業者の実績

優良業者なら、公式サイトに実績を掲載していることが多いです。実績が豊富だと、業者の技術力に信頼が持てるでしょう。
自分の家と似たような症例の実績があればなお安心です。

業者の対応

一般に、職人は営業マンと比べると対応が良くないイメージが強いです。
しかし、優良業者のスタッフは、職人であっても笑顔でていねいに対応してくれます。疑問点を質問したときの説明も分かりやすいです。

保証の有無

優良業者でも、必ずすべての雨漏り箇所を発見できるとは限りません。まれに発見できなかった箇所が出てくる場合もあります。

優良業者なら、そのようなことを想定しており、保証を設けているところが多いです。

必ず雨漏り箇所を特定できるとうたって保証を付けていない業者もいますが、そのような業者は避けましょう。

雨漏り診断士の資格を持っているスタッフがいるかどうか

雨漏り診断士という民間資格があります。雨漏りに関して十分な知識を身につけている人なら、取得していることが多いです。

スタッフの技術力や知識を判断するうえで、ひとつの目安としてチェックしておきましょう。

雨漏りが起こる場所や原因

雨漏りは屋根に使われている建材が劣化している箇所や、外壁などに亀裂が入っている箇所でよく起こります。サッシ周りのコーキングや、くぎを使用している箇所の周辺などで起こることも多いです。

コーキングが劣化してはがれてきたり、くぎが浮いてきたりすると、隙間が生じるので雨水が入り込みます。

雨漏りが起こる場所や原因についてくわしくはこちらをご覧ください。

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雨漏り修理の方法や費用、修理費用を安くする方法

雨漏りの原因を特定したら、次は修理を行います。修理の方法と費用を安くする方法について見ていきましょう。

雨漏り修理の方法や相場

雨漏り修理は屋根であれば葺き替え(ふきかえ)や漆喰(しっくい)の塗り直しなどで修理を行います。相場は漆喰の塗り直しなら数万円程度ですが、葺き替えは200万円程度とかなり高額です。

外壁はコーキングの打ち替えや外壁塗装などで修理を行います。

  • コーキング:20万~30万円程度
  • 外壁塗装:60万~140万円程度

雨漏り修理の方法や相場についてくわしくはこちらに掲載しています。

雨漏り修理の相場はどれくらい?箇所や家の形によって差が出る!?

築10年以内なら住宅瑕疵(かし)担保保険が使えるかも

雨漏り修理の費用は高額になることが多いですが、築10年以内なら住宅瑕疵担保責任保険が使える場合もあります。
住宅瑕疵担保責任保険は、住宅を供給する業者に加入が義務付けられているものです。住宅を購入して10年以内に見つかった瑕疵があれば、保険で修理できる可能性があります。

そのため、築10年以内に雨漏りが発生したら、業者に修理を依頼する前に、ハウスメーカーに一度問い合わせてみましょう。

災害で雨漏りしたなら火災保険が使えるかも

災害が原因で雨漏りした場合には、火災保険が適用できる場合もあります。災害とは、「強風・落雷・豪雨・雪災・雹災(ひょうさい)」または「飛来物が当たったことによる損害」などです。

もし、そのような災害が起こってから雨漏りするようになった場合には、火災保険が使えるかどうか確認してみるといいでしょう。

火災保険が使えるケースに関してくわしくはこちらに掲載しています。

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雨漏りしたときの応急処置やDIY補修の方法

雨漏りの調査や修理は、実際に業者が来るまでどうしても日数がかかります。その間は、とりあえず応急処置をしておきましょう。

急な雨漏りのときの応急処置

台風や集中豪雨などに見舞われて、急に屋根から水が流れてくるようになったら、バケツなどでしのぎましょう。水が落ちてくる場所にバケツを置いておき、たまってきたら水道に捨てるという具合です。

屋根に上れるのであれば、雨が止んでから、屋根にビニールシートなどをかぶせておくといいでしょう。

急な雨漏りの応急処置について、くわしくはこちらに掲載しています。

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DIYで補修する方法

コーキングのひび割れなど、軽い雨漏りなら、DIYで補修できる場合もあります。古いコーキングをはがして、新しいコーキングを打ちましょう。
屋根の瓦なども瓦屋さんで入手できれば、交換できる場合もあります。

DIYで補修する方法についてくわしくはこちらに掲載しています。

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まとめ

雨漏り調査は方法によっては高額な費用がかかります。しかし、先延ばしにすると、雨漏りはどんどん悪化します。

雨漏りの兆候が現れたら、早めに業者に調査を依頼するようにしましょう。早い段階で発見できれば、修理費用も安く済むケースが多いです。

雨漏り調査業者はいい加減な業者も多いため、業者選びは慎重に行わなければなりません。

イエコマなら、対応がていねいで実績も豊富、保証も設定されています。他の業者と比べて営業コストを抑えているので、低価格を実現しています。

ご相談は24時間365日いつでも受け付けているので、雨漏りの兆候が現れたら、ぜひイエコマにご相談ください。

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